小野不由美のレビュー一覧
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夜に読み始めたことを後悔するくらい怖く、でも展開が気になって止められず、翌日の昼休みに最後まで一気に読んでしまいました。
ホラーとしてしっかり怖いけれど、物語の根底にはどうしようもない痛ましさがあります。それでも、青春小説のような瑞々しさや友情、家族を思う気持ち、先を追わずにはいられないミステリー要素が重なっていて、ただ恐ろしく陰惨なだけでは終わりません。
特に印象的だったのは、前半の明るくきらきらした空気と、物語が進むにつれて見えてくるものとの落差です。情景が自然に目の前に浮かび上がるような文章が美しい分、堪えます。
中心人物だけでなく、別の人物もまた、もう一人の主人公と呼べるほど物語の感情を支えていたように思います。また、三代もいてくれて、本当によかった。恐怖のなかで、ほっと息をつける瞬間でした。
登場人物の友情や家族愛が「尊いもの」と説明されるのではなく、行動や積み重ねからこちらが感じ取れるところがとても良かったです。
先が気になって昼休みギリギリに急いで読み切ってしまい余韻に浸れなかったので、明るい時間にゆっくり味わいながら読み返したい作品です。 -
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オーディオブックで。
面白かった!とても読み応え(聴きごたえ?)のある作品。
初勅の話としか覚えていなかったので、こういう物語だったのだな、と新鮮と驚きと感嘆と、読み終えた後の充足感。
この気持ちに満たされたくて本を手に取るのだと、本が好きな気持ちを再認識できた。
自分という一国の領主として、誰にも頭を垂れることなく、自らを治める。
社会に出る前の若者にも、そして社会の荒波に呑まれ揉まれ疲弊した今の自分にも、いつの時代でも心に残る作品だと感じた。
ナレーターの米本早希さんもとても良かった!
陽子がほんっとに良かった。
本が好きなはずなのに、本を読めない、中々手に取れない、そんな日々が長く続いたので、オーディオブックほんとにありがたい… -
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泰麒が純粋ですごく可愛い!転変後の黒麒麟はかっこいい☆景麒は抑揚のない声でいつも憮然としていて真面目だけど不器用ながら優しさを見せるところが格好いい☆泰麒の影響か?ともかく、そんな景麒にも懐ける泰麒はすごい。儚げな時も無邪気な笑みを浮かべてる時も人々の心を摑んでた!つい心を許してしまうような子だ。しかも、景麒は最初から優しかったと本気の口調で言ってたし。天然?最後には泰麒の深刻な悩みを晴らすために一肌脱いで、自分を過小評価しすぎる泰麒の笑顔を見事取り戻す!その方法が泰麒にジャストフィットだった。他国の王までやってきて役者揃いだった。延王が少し悪乗りしすぎたのも面白かった!悪役似合いすぎ!しかも、それに突っ込む延麒と景麒もあまり遠慮がない物言いだったのも面白かった!特に延麒が。麗しき同族愛♪
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GWに読みかけていたのをやっとこさ読み切りました!時間があって読み始めちゃえばあっという間、私的にはそれこそがこの常世ワールドです。
胸が痛むどころか心が折れそうになるシーンは数々あれど、しっかりと未来へ向けて何か前進するところのあるのが十二国記の各シリーズだと思っています。人は過ちを犯し取り返せないものもあるけれど、最後にはあるものや置かれた場所で一筋光が差すのですね。
それにしても、彼が清廉に見えて、その実承認欲求の塊かつ失敗や暗部を人に転嫁し続けた件。これほど極端で分かりやすくなくとも、自分や日々触れ合う人々の中にそんなところはないでしょうか。特に窮地に追い込まれるごとに周囲に責任をなすりつける場面、それをただ無様と笑ってしまうには、私は潔白ではありません。 -
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慶国の女王として即位したばかりの陽子。
そして芳国の王の娘だった慶国の女王として即位したばかりの陽子。
そして芳国の王の娘だった祥瓊、陽子と同じく蓬莱から流されて才国で梨耀に使えていた鈴。
3人の視点が切り替わりながら、少しずつ交わっていきます。
祥瓊と鈴の境遇に同情しながら読み進めていると、実は一方的な被害者というだけではないということがわかってきて、2人の、そして自分の視野がいかに狭かったか気付かされてハッとした。
今までの自分の惰性を指摘されてすぐに受けいられないのもすごくわかる。
政務から離れて街での生活を始めた陽子と、慶国に渡った鈴が出会う場面で終わるけど、今後祥瓊も含めた3人がどういう関係になるのか下巻が楽しみです。