幸村誠のレビュー一覧

  • ヴィンランド・サガ(18)

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    過去は消せない。過ちを償うために、借り物の命を誰かのために使おうとしても、過去が、亡霊のように現れて行く手を遮る。あの頃の自分とは決別したはずなのに、なのに過去に自分が犯した過ちという因果が現在に及ぼす影響からは逃れられない。
    宿命、自らの出自という血、流した多くの血と因果によって、トルフィンは巻き込まれていく。殺戮鬼から奴隷になり、旅の商人になろうとしたのに、新しい章の始まり。
    壮大すぎる大河でもあるこの作品、何もかもが連なっていく、生きることとは過去を引き連れていくこと、逃げ続けてもやがて捕まってしまう。向かい合って、それも受け入れるか死に果てるか。すべての命がそうであるように。

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    2016年09月29日
  • ヴィンランド・サガ(18)

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    過去のしがらみ、暴力の連鎖に苛まれるトルフィン。自分自身の心の変化だけではどうにもならないものもあるけど、変えられるのはやはり他者ではなく自分自身しかない。しかし、素手とはいえ、戦ってよかったのかな。それにしてもトルフィン無双過ぎ。

    巻末のヒルダさんのボウガン解説、連射の仕組みが分かりませぬ。。

    さて、また次巻までが長いな…

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    2016年08月25日
  • プラネテス(4)

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    正直ここで終わってしまうのは消化不良感がある、というか本当に書きたいこと書ききった?とは若干思ったのだが。

    最終巻はどちらかと言えばフィーの話。まぁハチマキの物語は3巻で結論に至ってしまったので、あとはその風呂敷を閉じるだけだったから妥当と言えば妥当なのか。周囲と馴染む、大人になることのできなかった者たちはどこへ行き着くのか。神がこの世界を作り上げたのであれば、神の愛の正体を知るために、世界の最果てへと向かっていくのは我々の義務なのか。我々はどう生きていったらいいんだろう。とてもいい作品だった。

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    2016年08月07日
  • プラネテス(3)

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    宇宙というものをどこか遠くにある、渇望しなければ届かないものと思い込み、ただひたすらに怒りのような焦燥感を溜め込んでいた状態から、自らが宇宙の一部であって、すぐ隣にあるものも含めて受け容れなくてはならないんだと悟るに至る流れが見事すぎて。タナベとの結婚はそんなあっさり!って感じではあったけど、むしろそれがいいんだなぁという感じ。

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    2016年08月07日
  • プラネテス(2)

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    一心不乱になったことによるハチマキの、これは転落といっていいのか。愛を語るタナベと、犠牲を意にも介さず自らの職務を全うしていくロックスミスと、彼に惹かれて木星への旅を決意するゴローと。様々な人の思惑が、どれも正解というわけでなく入り混じっていく様が見てて不安にもなり、面白くもある。

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    2016年08月07日
  • ヴィンランド・サガ(1)

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    連載中 11世紀初頭の北欧のヴァイキングたちの話。復讐とは、生きるとは、父の残した言葉「本当の戦士」とは何か。今後も目が離せません。

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    2016年07月06日
  • ヴィンランド・サガ(1)

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    個人的漫画史上最も優れた歴史作品 誰もが知っている逸話や人物を題材とした歴史作品は多くあれど、なんとなく知っているテーマを元に架空の出来事を濃密に、現実と神話のエッセンスを加えて上手くノンフィクション風のフィクションに仕立てあげた素晴らしい作品だと思う。一つの主軸を一貫して貫くタイプの漫画ではなく、主人公が最底辺の殺人鬼から人々を救う国を建国するまでの話 主人公の堕落と絶望・落胆に大きく共感でき、成長を目にして感動すら覚える。物語の構成が上手いのは勿論のこと圧倒的画力で描かれる緻密な人物・戦闘描写が1ページ1コマが作品になりうるクオリティー 批判する要素が見当たらない万人に勧めたい一作

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    2016年06月02日
  • ヴィンランド・サガ(17)

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     ヒルドの復讐劇が描かれる17巻である。一冊にコンパクトにまとめながら、彼女の生きた反省が鮮やかに描かれ、その復讐の重みがまざまざと描かれた一巻だった。
     そして何よりも、その復讐の重みを動かす言葉の重みは、やはりこの方(幸村さん)は凄まじい人だと再認識させられたほどに真っ直ぐ彼女を貫くものだった。彼女の怒りと、悲しみと、復讐と、そして赦しが、恐ろしくも色鮮やかに描かれて、今回も泣かされてしまった。

     良い物語だ。本当に。これより上がないから、星五つで評価したい。

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    2016年02月26日
  • ヴィンランド・サガ(14)

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     農場編の結末と、帰郷とが描かれた14巻である。
     悲惨な戦争の終わりは、驚くほどに笑いに溢れていた。これはまた恐ろしく優れた結末だ。本当に笑わされてしまった。
     帰郷の折の顛末なども、これは確かにユルヴァらしいというか、なんというか。彼女の肝っ玉母さん具合は、北欧の血筋を強く感じるところである。

     面白かった。ただそれだけが感想であり、星五つをつけた理由もまたそれである。
     

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    2015年11月18日
  • ヴィンランド・サガ(13)

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     13巻もの巻数を掛けて、ついに物語は一つの結実を迎えた。「戦士の誕生」は、それは父から引き継いだものであるという意味でも、あるいはトルフィンが初めて確信を持って生きる道を選んだという意味でも、兄弟と言って同胞を救った意味でも、涙なしには読めない一話だった。本当に、この感想を書いているいま現在も、喉が痛い。
     とはいえ、クヌートの陰謀はほとんど達成しようとしているが、エピソードそのものは半ばを過ぎた頃である。ここでの結末は、いま少し巻を割く必要があるのだろう。
     間の巻である。だが、星五つは欠かさざるところだろう。

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    2015年11月11日
  • ヴィンランド・サガ(10)

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     トルフィンが夢にてアシェラッドと再会を果たした巻である。
     彼の、現代的に言えばPTSDに当たるのだろうけど、その苦しみを背負って生きろと告げるアシェラッドの言葉には、少し泣かされてしまった。叱責する言葉のなんと厳しく、なんと温かなことよ。
     ようやく、トルフィンは生きるようになった。これからどうなるのかが目を離せないところである。星五つと評価したい。

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    2015年11月11日
  • ヴィンランド・サガ(8)

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     物語は大きな転機を迎える。たった一つ握り締めていたものが壊れてしまって、トルフィンはすべてを失った。ここから物語がどう展開するのかが見えず、さすがとしか言えない展開である。
     それにしても、見事な死に様であった。自分の命をどう扱うのか、それがこの物語における一つのテーマだとは思うが、彼ほどの存在の死を確かに描ききっている。
     クヌート王子は身内を立て続けに失っていて、そこが心配されるところだが、物語はなるようになるのだろう。

     今回も星五つで評価したい。

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    2015年11月05日
  • ヴィンランド・サガ(7)

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     アシェラッドによる介錯と、トルフィンが二つ名を得、そしてついに過去と対峙することとなった7巻である。
     本筋の物語、クヌート王子勢の動きとしてはここまで、つつがなく物事を進められている。だが、結局権力を持つ側に対して、それを行使される側というのは無力であり、どこかでひっくり返りかねない危うさは感じられる。その辺の伏流にあるスリリングさはお見事なところだろう。
     ビョルンの介錯はこのシリーズにおいてさえ白眉であった。星五つと評価したい。

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    2015年11月05日
  • ヴィンランド・サガ(6)

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     クヌート王子の覚醒編である。一つの物語が終わったかと思えば、次の物語がより大きな形で展開し始めている。これは理想的な展開の仕方だろう。
     それにしても、なんとめまぐるしく、魅力的な物語展開だろう。残虐な行為がそこで行われているのに、こんなにも美しいのだ。本当に幸村さんの描く力には感服するしかない。
     すばらしかった。星五つの評価を贈りたい。

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    2015年11月05日
  • ヴィンランド・サガ(3)

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     物語はイングランドへと舞台を移す。デンマークヴァイキング軍による、イングランドの襲撃。それが、凄まじい規模で行われていたという歴史的事実が克明に描かれている。
     物語は次への弾みをつけているところだろうか。最後に収録された「はたらくユルヴァちゃん」などは、そうした箸休め的な要素を強く感じるが、この巻自体がそうであるようにも見える。
     アシェラッドとトルフィンの関係には、戦士としての気概のようなものがハッキリと見える。相手側に回ったトルケルも含めて、この物語はヴァイキングの戦士らを描いているのだということがよくわかるところだ。

     今回も面白かった。星五つで評価している。

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    2015年10月28日
  • ヴィンランド・サガ(2)

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     心震えるトールズとアシェラッドの一騎打ちである。互いの心理を描き、そこにある実力差を描きながら、この結末まで描ききった力量はお見事の一言である。
     いやはや、凄まじかった。トールズの死に様はあまりに見事すぎる。本当の戦士には剣など要らぬ、という言葉の真意は、これから物語が描かれていくにつれて詳らかになるのだろうか。

     凄絶なドラマに、星五つは外しがたいところだ。正直、少し泣かされてしまった。

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    2015年10月28日
  • ヴィンランド・サガ(1)

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     圧倒的な筆致で描かれる、ヴァイキングの物語である。
     物語はいま過去を描いており、その意味では悪手と言っていい。読者は現在進行形の物語が読みたいのであり、過去はあくまで添え物にすべきである。それを一巻ですでに描き始めるのは、明らかに良くない。
     だが、それをおして余りあるほどに豊かな筆致で描かれる中世北欧の模様は優れたものだ。物語に漂う情感の濃厚さもまたすばらしい。

     読み始めてよかったと思える作品である。星五つを付けたい。

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    2015年10月21日
  • プラネテス(1)

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    あー、これは面白い。画力による説得力に裏打ちされた宇宙SF。個々人が実にイキイキとしているのも良いし、社会的な背景や宇宙開発の描写にリアリティがあるのも良いですね。特にフィーとタバコとテロ組織の回が痛快であった。全4巻とそれほど大きくないボリュームでどこに落とし込んでいくのかが楽しみ。ハチマキの夢を追う形が中心になりそうだけど、それよりは群像劇として見ていきたいかなぁ。

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    2015年09月27日
  • プラネテス(4)

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    男爵の話は結構面白いです。
    他人から見たらただの電波野郎を信じれるタナベは凄い子ですよね。
    あまり好きになれなかったタナベを見直したストーリーです。

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    2015年07月01日
  • プラネテス(2)

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    ロックスミスのクズっぷり
    なんて奴だなんて感じたと同時に揺るぎなき信念の強さに羨ましくなった。
    どのキャラも素敵や。

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    2015年07月01日