あらすじ
SFニュースタンダード登場!! 400万年を経て人は地上より飛び立った。この宙(そら)は人の強さを試す
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深い!
幸村誠さんの描く人物が大好きです。
男性も女性も皆1人の人間として様々な背景を持ちながら存在していて、でも関わり合っていて。
ハチマキが幸せになってくれて、嬉しい!
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宇宙というものをどこか遠くにある、渇望しなければ届かないものと思い込み、ただひたすらに怒りのような焦燥感を溜め込んでいた状態から、自らが宇宙の一部であって、すぐ隣にあるものも含めて受け容れなくてはならないんだと悟るに至る流れが見事すぎて。タナベとの結婚はそんなあっさり!って感じではあったけど、むしろそれがいいんだなぁという感じ。
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タナベの過去や家族にも焦点が辺り、クライマックスへと至る愛のテーマについてより踏み込んで描かれる。しりとりのプロポーズのシーンは誰もが憧れずにはいられない。本巻以外もそうなのだけど、裏表紙裏にある作者のコメントが何より素晴らしい。4コマで飛び降りを止められたらいいなぁとか、一晩中しし座流星軍を見ていた話とか、どうにもならないことばかり考えて仕方ないからせめて仲間が欲しいです、とか。少しばかり不器用にしか生きられない人の為の、薬にはならくてもそっと寄り添ってくれるような漫画、それがプラネテスだと思うのです。
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最高……。
「宇宙」に魅せられる方は、いろいろなタイプがあると思うのですが、
僕は圧倒的にこれなんだよなぁ・・・。
何か、ここ数年考えていた世界のとらえ方とか、
すごく明文化されてる感じがして、心のしずかな部分の鼓動がとまらない。
モチーフが自分自身だったり黒猫だったり、みたいなのがベタなのはあれだけど……。
そしてやはり、あのしりとりのやりとりは、むかつくくらい、すてき。
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怒り、欲から今度は虚無へ。一番危ない淵だと思う。黒猫と白猫っていう記号に考えさせられる。一体なんなのか。そしてこのプロポーズですよ。もうけ攻めとかするから、と思う。「‥あるよ。」って言ってみたい。
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大丈夫! あんたはけっこう強いコよ
宇宙で暮らしているとね それまで築き上げた価値観が崩れてなくなる瞬間に遭うのよ そのことにあんた自身がビックリしちゃってるだけなのよ
いまあんたの心はね でっかいものの見方を覚えたばっかりなのよ
Posted by ブクログ
星雲賞を原作(本作)&アニメ、共に受賞した名作SF。
宇宙開発事業の緻密なバックボーンと描写が、物凄いリアリティを与えてる★
哲学的な話がウェイトを占めてきます。
なんだか、2001年宇宙の旅に通じるモノがある。
SFの本質は、ヒューマニズム、「人間って何だろう」ということ。これもその本質を描いているんじゃないかな。
Posted by ブクログ
アニメをすすめられて一気にハマり、
原作がまたすごくて一気に読み、
なんだかもうどちらも、見終わって呆然とした。大好きです。
3巻の表紙が一番好きなので、これで。
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題名のように彷徨っていたハチマキに、帰るべき場所が見つかる、なにげに良いシーンが
盛りだくさんの巻。
『今まで気がつかなかった。こんなにたくさん
宇宙に人がいたのか』
と言う、何気ないハチマキの言葉が、意外に
一番好きかも。
Posted by ブクログ
目標を達成するに伴って、自分の一部を見失うハチ。それを救おうと、父ゴローさんを含めたクルーが奮闘する。一方で、愛を訴えつづけるタナベの、知られざる過去がこの巻で明らかにされる。そして、ある意味この巻で終了しても良いとも言える、新たな展開がある。それにしても、タナベのおとーさん、いい味出しているなぁ。
Posted by ブクログ
アニメで見始めてハマって最初に買った巻。
タナベの小さい頃とか、ハチやタナベの実家の風景とか、好きな場面が多分一番多いと思う(だってまだ全巻持ってないし)。
バスとか畳とか、2050〜70年代になっても現在と大して変わらない日々の生活の風景が逆にリアルです(笑)。
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二巻からの続きになるのだけど、主人公の内面が主に描かれているのでSF色が弱くなってくる。
だからといって面白くないというわけでもなくて、主人公とタナベとの・・・のシーンには素直に感動した。
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【3巻の名セリフ】〜ハチマキ家族への結婚報告〜
ハチ:・・・・・・まあ、そのー・・・・・・。オレのワガママをこの人が聞いてくれたのさ。自分の帰る場所をハッキリさせておきたいんだ。父:なんにしろめでたい。ハチ公、これでお前も晴れて、手前勝手にくたばれない身の上ってェワケだ。
ハチ:・・・・・・おかげさまで
Posted by ブクログ
宇宙と猫/取り込まれかけているハチマキ/タナベと両親と猫のクロ。宇宙とは《みんなが言うほど大ゲサな世界じゃないような気がするなァ……》p.79/サリーの荒療治/ハチマキ、タナベに会いに行く/ハチマキとタナベの結婚/火星基地にいた頃のゴロー。
■簡単な単語集
【アルキメデス・クレーター市】月の雨の海にある都市。宇宙生理学研究所付属病院がある。
【EDC】地球外開発共同体。
【イスマイル】ゴローの先輩。
【宇宙】《ここも 宇宙なんだ》第二巻p.246。忘れがちなことだけど、ぼくらは宇宙空間を超高速で旅をしているわけで。
【宇宙白血病】宇宙生活者の難病のひとつ。宇宙空間や月面の強力な放射線にやられる。
【宇宙防衛戦線】テロ組織。当初は「人類は宇宙に出るべきではなかった」という主張の宇宙自然環境保護団体だったが今では「宇宙における人類の構築物を全て破壊する」という過激なものになっている。喫煙室に爆弾を仕掛ける手口が得意なのでフィーの怨みを買っている。
【エネルギー】月のヘリウム3を主燃料とした核融合発電が主流となっている。
【オヤッさん】修理船のオヤッさん。
【オリエンタレ・ベイスン地下坑道都市】月面都市のひとつ。「宇宙防衛戦線」による爆弾テロが発生した。そのせいでフィーはたばこを買えなかった。
【九太郎】ハチマキの弟。初登場時十三歳。ロケットのエンジニアになりたいので日々小型ロケットの打ち上げに挑んでいる。火星日帰り旅行ができるエンジンを目指す。
【空間喪失症】事故などで音信不通の宇宙空間を漂ったりしたときにトラウマとなり宇宙空間でパニックに陥る症状。
【ケスラー・シンドローム】デブリと衝突した人工天体がさらに多くのデブリとなりそれがまた他の人工天体と衝突しという事態を繰り返し幾何級数的にデブリを増やしていく現象。
【コージ】→田名部耕二
【コスモノーツ】週刊誌。なんと見た目フロッピーディスクで刊行している。
【ゴロー】ハチマキの父。地上勤務を望んでいるが「フォン・ブラウン」の機関士長をやってくれと乞われ逃げ回っていたがロックスミスのワガママぶりに関心を抱き乗ることにした。
【サリー】木星往還船のクルーの一人。
【重力】《忘れちまえ重力の存在なんて ありゃ世界をせまくする力だ》第二巻p.45。重力に魂を縛られた人びとではニュータイプになれない。
【田名部愛】ハチマキが木星往還船の搭乗員試験で長く休むので代員として採用された。訓練校を出たばかり。ペットはナマコ。《愛がない》第二巻p.61。《知りませんもん船乗りの理屈なんて 私の方が正しい》第二巻p.73。《宇宙は 独りじゃ 広すぎるのに》第二巻p.81。ようやく確立したかに思えたハチマキのパワーの根源にズカズカと踏み込んで否定する女。タナベはハチマキの人間性を守る存在となるのかもしれない。
【田名部耕二】風車の作業員。ユカリの夫。愛の父。血は繋がっていない。元ロック歌手。
【田名部由加里】小学校教師。耕二の妻。愛の母。血は繋がっていない。
【ツィオルコフスキー】「地球は人類にとってゆりかごだ たまごゆりかごで一生を過ごす者はいない」という名言を残した。ゴローはそれを「大先輩は頭がいいから自分の欲望を人類全体の問題にすりかえたんだ」と切って捨てた。
【デブリ】スペースデブリ。人工衛星その他の宇宙空間に浮かぶゴミ。浮かぶと言っても超高速で飛んでいるので宇宙船などに衝突すると大惨事となる。特に微小デブリはセンサで感知できないし拾いきれない。トイ・ボックスは穴だらけ。
【デブリ回収業者】デブリを回収、もしくは大気圏に落とし焼却処分する。給料はよい。
【トイ・ボックス】DS-12。船齢三十年のオンボロ回収船。後にとある功績により新造艦にバージョンアップ。
【ノノ】骨折した月面アルキメデス・クレーター市の病院に入院したハチマキが出会った少女。十二年入院している十二歳。月面生まれで月面育ちの月面人(ルナリアン)。世界に4人しかいない。地球の高重力には耐えられない肉体。彼女との出会いはハチマキが宇宙との関係を見直す契機となる。《問題はこの誰にでも平等に無慈悲な世界を どう受け入れるかってことだったのかもな》。
【ハキム】木星往還船搭乗船外活動員第一次テストで二万人中一位。
【ハチマキ】主人公。星野八郎太。デブリ回収船トイ・ボックスの作業員。自分の宇宙船を持ちたい。最初は金髪だったが第三話から黒髪になっている。喫煙者だがフィーほどではない。
【ハリー・ローランド】骨折したハチマキがアルキメデス・クレーター市の病院で会った。キャリア二十数年の一等航海士で小惑星帯を初めて有人探査したヒーローの一人。今は宇宙飛行士養成学校の教官。宇宙で死にたがっていた。
【フィー】トイ・ボックスのキャプテン。喫煙者。地球での住まいはフロリダにある。息子がいる。
【フォン・ブラウン】木星往還船。EDCによるプロジェクト。目的は資源開発。
【星野ハルコ】ゴローの妻、ハチマキの母。おおらか。
【星野八郎太】→ハチマキ
【木星往還船】→フォン・ブラウン
【木星往還船搭乗船外活動員第二次選抜考査】ラグランジュ1で実施された。
【ユーリ】トイ・ボックスのクルー。妻と二人で乗っていた高高度旅客機がデブリに衝突(アルナイル8型事故)、たまたま席を離れていた自分だけ助かった。無口でヒマがあると宇宙空間を眺めていて有給を取ろうとしない。
【ユカリ】→田名部由加里
【レオーノフ】木星往還船搭乗員としての同僚。ウクライナ出身。「遠くに行け」という内なる声が全て。
【ロックスミス】ウェルナー・ロックスミス。EDCの木製計画担当者。「フォン・ブラウン」の設計者、タンデム・ミラー・エンジンを開発した。ハチマキの父を機関士としてスカウトしようとしたい。ただし、すべては自分の欲望であり使命感もなく、人間もパーツのひとつとしてしか見ていない。
Posted by ブクログ
ハチマキの顔がすごく変わってなんだか不気味になった。
アニメとは展開がまったく異なるが、いろいろなエピソードをつなぎ合わせて再構成してアニメのシナリオができていることが分かった。
12 夜の猫
ハチマキがぼやーとしてる。
13 風車の町
タナベの生い立ち。
14 おとこのコとおんなのコ
ぼやーとしたハチマキを治すためにサリーが一肌脱ぐ
15 却来の日
ハチマキがタナベの実家に行く
16 ハチマキ
ハチマキがタナベにプロポーズする
Extra 赤い星、白いタマ
ゴローさんの若き日
Posted by ブクログ
自分の「生」の「力」を見失うハチマキ。ここの下りの描写はある人にはとても抽象的に見える事だろうが、一度でもメンタルにダメージ食らって病気であると自覚した人間には至極解り易い。
愛を知らないと自分を保っていられなくなるのが人間なのかもしれない、そんな事が描いてある。
個人的に冒頭部分に地雷が…ハチマキが自動販売機で飲み物を買ってると、そこに通りかかった車が猫を跳ねる、跳ねられた猫はハチマキの目の前を腸引きずりながら道を渡り、木々の闇の中に消えていく、と言う描写なのだが、その時のハチマキの姿がただ傍観しているにしか見えず、この主人公に感情移入が難しい、と思ってしまった。『孤高の人』の中に「他人の命に干渉するな」と言葉がある。猫はどんなに肉体が傷ついていても動ける限りは更なる災難から遠ざかろうと本能で動くだろう、それに対し、人間であるハチマキが手を差し伸べたとしても猫の命は助からなかっただろう。ハチマキは猫だから傍観したのでは?それが人間であったら当然駆けつけるのでは?ひき逃げした車に追いすがるのでは?
この場面と4巻最後の「愛し合うことをやめられないんだ」は人間同士の場合のみ、と言う限定された定義であり、全ての命には向いてないのか、と思ってしまう場面だった。彼は2巻に登場するタナベに「愛がない」と散々言われる男で、そのタナベも「人間には愛がある」と言う事が解らないまま生まれ、愛と言うものを言葉に出しているからこそ確認できている様な、そんな素振りに見える事があった。この二人が結婚する事になるのだが、男女の仲は当人同士にしか解らないものがあるとして、彼らに子供が出来た時、その子供が他者に迷惑をかけた時「子供がやった事ですから」と頭も下げない親になるんじゃないだろうか、とかなりぞっとした。
宇宙飛行士漫画としては主人公以外の人たちの物語の幅がある事で面白い漫画だ、と思ったが、3巻の冒頭部分がどうも引っかかってしまう。ハチマキの中にはこの黒猫の様が憑りついたような描写が後々に出てくるのだが、結局、猫の姿を借りた何かに彼は「救われた」と言ってしまう。あの時、何もせずにその死を見ていただけの自分の存在を悔いていると言う心情描写として描かれているのは解るのだが、自己完結にしか見えなかった。
恐らく私はこの主人公の人間性があまり好きになれなかっただけだろう。フィーの方が人間力は高い。ユーリの妻への想い、彼を助けに行ったハチマキの姿も義務的であって感情に揺り動かされて、と言う風に見えなかったのはこの辺りに起因している、と読み進めている内に解った。彼は共感力があまりない人間じゃなかろうか。
Posted by ブクログ
本格的に哲学内容になってきた。
こういうことに今後人間は直面していくんやろうなー、「宇宙と自分」みたいな捉え方。
エネルギー、素材、資金、シミュレーション、メンタル対策、
とか条件さえ整えばこういう世界も100年後には実現してるんかね、とりあえずリニアがあと10年少々。
Posted by ブクログ
同じ本を何度読んでも気づくポイントが違う。
その時の自分の心情や環境によるものなので、
同じ本を繰り返し読むことはいいことです。
ホシノが何かに魅入られたように虚ろです。
それ状況に耐え切れず、同僚のサリーが、
上司に直訴するのです。ホシノを休ませてやれと。
その時の上司の言葉がとても素晴らしい。
クルーは家族ではなくてはいけない、
調子がわるいからといってハミゴにしてはいけないと。
そう、チームってそういうことなんだと思います。
大きな目標に向かって、チーム一丸となって。
良く聞くフレーズです。
そのチーム一丸というのは何を指すのでしょうか。
最近の家族はしりませんが、というか、
家族を捨ててしまう家族も多いようですが(悲
家族というものは出来がいいから、出来がわるいからということではなく
家族なのです。そこには縁というものが存在するのでしょう。
チームというものはなんなのでしょうか、
チームをなんと考えるのでしょうか。
金八先生は生徒をチームと考えていたのかもしれません。
違うか、腐ったリンゴは取り除かなくては残りのリンゴも腐ってしまう。
いや、子供たちはリンゴではないとか、腐ってはないとか。
ということではなく。
チームが家族というのには無理があるでしょう。
しかし、ウェルナー・ロックスミスの言葉にはとても惹かれるのです。
Posted by ブクログ
この漫画は、少し古典を感じる。心情描写からかな。
なにはともあれ、この巻も面白かったです。
宇宙という漠然としたものの定義を、自分の中で実感として固めていく過程を描いている様に、私は読み取りました。
主人公が何を見て、何を思っているのかが多分人によって感じ方が違うのではないかな、という書かれ方です。
全体通して結構シリアルですね。とても繊細に描かれているなぁ、と。
さて、次巻で完結ですが、どういった展開を見せてくれるのでしょうか?楽しみです。
Posted by ブクログ
幸村誠、初めて読みました。画力、ストーリー、テーマ、三拍子揃った秀作ですね。他の作品も読みたくなりました。スペースデブリによって引きおこされる事故、事態が実際にニュースになる現実社会ですが、本格的にデブリ回収始めるのはいつになるのでしょう。
Posted by ブクログ
実は勘違いして、2巻と間違えて先に3巻を読んでしまったので、当初急展開について行けず(苦笑)。作者の「描きたいこと」がはっきりと出てきているわけですが、たぶん第1話描いたときはもっと漠然としてたんだろうね。いい意味でキャラクターが動いて物語を作り上げた気がする。
Posted by ブクログ
アニメ化されてない部分が多い巻です。全体的にゆったりとした深い描写の話が多い巻ですね。特にゴローの若かれし頃を描いたEXTRA PHAZEが秀逸。「まいったね、帰りのキップのないところにはもう行けねェや。」この言葉もそうですが漫画版プラネテスには重い一言が多い気がします。
Posted by ブクログ
・「毛虫」 「し〜…塩ジャケ」 「け? け…け〜… けんばん…ハーモニカ!」 「かみのけ!」 「まーた『け』かい!」 「もう ないでしょ?」 「…あるよ 結婚しよう」 「『う』だよ?」 「うん」 「よしゃ おまえの負け」 ハチマキ&タナベ