【感想・ネタバレ】ヴィンランド・サガ(14)のレビュー

北欧を舞台にしたヴァイキングの物語。主人公・トルフィンの少年時代は、殺された父親の仇を取ることだけが生きがいでした。少年ながらに、侵略・略奪・戦争を繰り返し、その過程で人を傷つけることを平気に感じてしまう。そんな彼が、戦って、成長して、失望して、希望を見つける過程が、ゆっくりと描かれていくマンガです。
「世の中から……戦争と奴隷を失くすことは、できないもんかな…」
いつしかトルフィンは、そんな夢を口にします。
ヴァイキングとしての過去の過ちを悔いながら、殺してしまった多くの人の魂を背負って夢に進むトルフィン。彼を通じて「本当の強さとは何だろう」という問いに対する答えが、あるいは願いが、丁寧に丁寧に描かれている傑作です。

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Posted by ブクログ 2015年11月18日

 農場編の結末と、帰郷とが描かれた14巻である。
 悲惨な戦争の終わりは、驚くほどに笑いに溢れていた。これはまた恐ろしく優れた結末だ。本当に笑わされてしまった。
 帰郷の折の顛末なども、これは確かにユルヴァらしいというか、なんというか。彼女の肝っ玉母さん具合は、北欧の血筋を強く感じるところである。
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 面白かった。ただそれだけが感想であり、星五つをつけた理由もまたそれである。
 

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年03月29日

トルフィンは戦が終わった後になってようやくクヌート王に面会に行く。
そこでトルフィンの思い描く真の戦士として非暴力により面会を勝ち取る。
トルフィンとクヌートの邂逅。同じ楽土を求めながら、方法が異なるふたり。
ここではクヌートが描くヴァイキングの王としての楽土への道が示される。
永久に交わらないふた...続きを読むりの道だったが、この邂逅によりクヌートは方針を転換することになる。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年11月26日

こんなにカッコイイ顔面ボコボコキャラがかつていただろうか…?(いたかもしれない)

とにかく戦わない、という意思を貫くトルフィン。
それは確かに彼の得たたった一つの答えであり、目指すべき道…なのでしょうが。逃げる、というのも難しいものです。財産や土地、地位…狙われているものを全て捨てていかなければな...続きを読むらないわけですから。
殴られ続けるトルフィン。それはもうひたすら痛々しかったわけですが…彼の行く手にはその比ではないほどの苦難が待っているのでしょう。

結局、「逃げだす」事だって自分から足を踏み出さなきゃ何も変わらない、のだと。


それから、トルフィンだけじゃなく、クヌート、そしてオルマル達。全てに救いがあったのがよかったなぁ、と。
特にクヌートはまさか救われるとは思ってなかったので、これは本当によかった。
もうきっとトルフィンとクヌートの道が交わる事はないのだろうけれど、友達としてがんばって欲しいものです。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年06月09日

再開尽くしの感だった
まずはトルとクヌ、道は違えど成長した二人の邂逅が緊張感を孕みつつも腹を割った言動で堂々と繰り広げられ、袂を分かってから互いの経た年月が集約されていた
トルと姉は、まぁそっすよね~

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Posted by ブクログ 2014年04月30日

キンドルで購入。バスの中で読みながら泣きそうになった。従来の漫画とは一線を画した胸を熱くさせる作品だと思います。未読の人にはぜひ全巻読んでほしい。
次巻も楽しみにしています。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年04月29日

 奴隷編終了です。凄惨な事態に転がって行く中、トルフィンの徹底的な無抵抗と説得がクヌートの気持ちを変える…そんなんありかと思いながら、読後感が良かったのでそんなんありなんだと思います。
 故郷に帰った時の話が良いですね。姉ちゃん最強。

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Posted by ブクログ 2014年04月10日

トールズは胸に抱き憧れていた。
アシェラッドが誇りと野望の基としていた。
クヌートが創ろうとしている。

その楽土への旅にトルフィンが旅立ちます。彼の人生はここからがスタート。彼自身の退く敵で歩き出す人生のスタート。

夢に夢見る時は、突然無惨に終わり。
復讐にたけり狂った時は、目的地が失われ。
...続きを読む洞となった奴隷を過ぎて、一つの志は芽生えます。

その旅路の前に、ただいまの報告です。

トルケルと戦ったときについた「侠気のトルフィン」。戦士としての名前でしたが、違う意味で使われるようになるのかもしれませんね。

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Posted by ブクログ 2014年04月09日

いい話だ。うん、とても良い。13巻までなんか、いまひとつかなあ、と思ってたけど、考えを改めた。
トルフィン、えらい。

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Posted by ブクログ 2014年03月02日

素晴らしい!!面白いよヴィンランドサガ!長かった奴隷編の最後、一番気持ちよく大好きな巻だ。今まで読んできてよかった。そうか、こういう仲間の形もあるんだなあ。

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Posted by ブクログ 2014年02月25日

おわっちゃった!!!!!!!!!!!!!!!!
134ページからの爽やかさは何だ。
手段や目的が違っても、目指す物が同じであれば、仲間。
トルフィンの言うことは、原題で合ってもある意味理解されないかもナー。
逃げろ、生き延びろ。

「和平交渉」後の、まさに憑き物(先王)が落ちた、クヌートの表情がいい...続きを読むね。
イヤー、面白い海賊漫画でした。
海賊漫画だったのだった。

で、第3部はいつから?

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Posted by ブクログ 2014年02月24日

首相自らが堂々と隣国への憎しみを煽ってそれが支持される世知辛い世の中だからこそ、こんな話を堂々と正面切って書けるんだろうな。個人的には「「プラネテス」の「続き」」って感じがしました。

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Posted by ブクログ 2014年02月23日

奴隷編完結。
次巻からいよいよヴィンランドへ向けて旅立つのかな。楽しみ。
それにしても、ユルヴァ姉ちゃん最強(笑)。

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Posted by ブクログ 2014年02月22日

ついに奴隷編完結!
トルフィンとクヌートの再会。そしてトルフィンが選んだ道…
好戦的だった少年の頃を知っているだけに、感慨深いものがあります。
だんだんトールズに似てきたね。

100話「帰郷」は、涙なしには読めませんでした。
再びアイスランドに帰ってきたトルフィン…
ユルヴァ姉ちゃんはやっぱり強か...続きを読むった!(笑)

また新たなお話の始まりです。
続きを心待ちにしてます♪

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ネタバレ購入済み

帰還

2022年08月31日

非暴力に徹するトルフィンが、物語のキーマンの一人、クヌート王との再会を経て、いよいよ大きく話が動き始める。

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Posted by ブクログ 2014年06月22日

11世紀のヨーロッパを舞台にしたヴァイキング叙事詩。奴隷の身分から解放された主人公トルフィン。奴隷編がフィナーレを迎え、ついに新たな旅が始まります。かつて狂犬のようだったトルフィンが、対峙したクヌート王に国を説く姿に胸熱がとまらんすわ。

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Posted by ブクログ 2014年04月26日

話も一区切りつて、さてここからどうなっていくのか。
しかしトルフィンはカッコ良くなったな。美しく……はねえけどw

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Posted by ブクログ 2014年03月26日

完結か?って勘違いするほど、良い話にまとまってましたね。
トルフィンは無抵抗主義に開眼し、クヌートの毒気も抜けて、それぞれが別々の道で楽土を目指す。
殴られるのが自分ではなく、家族や仲間でも無抵抗を続けられるのか?とか、戦と略奪が生業の血の気の多いヴァイキングどもを去勢することができるのか?とか、難...続きを読む題は多そうですが。
争わなければ被害は少なくてすむ、それはそうなんだけど、人は感情があるから。それが人間だから、厄介ですね。

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Posted by ブクログ 2014年02月27日

長かった奴隷編がちゃんと終わったなぁ。クヌート王とやりとりするにはこの長い期間が必要だったわ。
最後の話は息抜きのコメディ感あったし良い巻でした。
作者あとがきの「逃げる、戦う」の言葉も良い。

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Posted by ブクログ 2014年02月23日

奴隷編終了。ここのところ農業ばっかりでファームランドサガとか言われてましたが、最後は戦争が戻ってきましたね。そして次から本当の意味でヴィンランドを建国するヴィンランドサガが始まります。
この作品の非常に素晴らしいなと勝手に思ってる点は、クリティカルな問題を避けずに真正面からぶつかることですね。
クヌ...続きを読むートは躊躇なく全面戦争をするし、トルフィンはクヌートを避けて新世界を目指すことはしません。
歴史に名を残さない、はぐれもの達の行く先、と何度か言及されていますが、海の向こうに理想郷を探すことは全人類が共通で持つ衝動ではないだろうか。その漠然とした希望は、ニライカナイであり、アルカディアであり、蓬莱島。それらすべて存在しなかったけれどヴィンランドのみ存在した。
しかし、ヴィンランドの建国については史実のため終焉もわかってしまう。そこの悲しさは戦記文学や歴史文学と通じるものがありますね。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年02月22日

主人公トルフィンの奴隷編終了巻。
そして、トルフィンの”侠気”MAXの巻。

と、主人公に大きな変化が訪れた巻なのだけど、
それ以上にトルフィンと対峙した後のクヌート王の笑顔の描写が印象的だった。

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