あらすじ
空白となった団長の座を巡り、二つの勢力が跡目争いを続ける北海最強の武力集団・ヨーム戦士団。トルフィンもその有力候補者であることが判明、戦火に巻き込まれる。ヨーム戦士団の幹部・フローキは自らの孫を後継者にしようと企て、反フローキ派・ヴァグンに客人として迎えられたトルフィンへ刺客を放つ。フローキ配下の血に飢えた戦士・ガルム。彼のスピードはトルフィンをも上回り、変幻自在の槍術がトルフィンを追いつめる!
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北欧を舞台にしたヴァイキングの物語。主人公・トルフィンの少年時代は、殺された父親の仇を取ることだけが生きがいでした。少年ながらに、侵略・略奪・戦争を繰り返し、その過程で人を傷つけることを平気に感じてしまう。そんな彼が、戦って、成長して、失望して、希望を見つける過程が、ゆっくりと描かれていくマンガです。
「世の中から……戦争と奴隷を失くすことは、できないもんかな…」
いつしかトルフィンは、そんな夢を口にします。
ヴァイキングとしての過去の過ちを悔いながら、殺してしまった多くの人の魂を背負って夢に進むトルフィン。彼を通じて「本当の強さとは何だろう」という問いに対する答えが、あるいは願いが、丁寧に丁寧に描かれている傑作です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ガルムの独断の結果、どんどん状況が大変なことになっていく。
トールズ殺害の真相をようやく知ったことで、今までにない葛藤。それでも怒りを抑えられるのはさすがとしか。
Posted by ブクログ
いよいよ本格的に舞台が明らかになり始めたバルト海戦役編の二巻目である。
フローキが時期首領にと目する孫のバルドルが登場した一方で、登場して速攻で退場したヴァグン、そのヴァグンを暗殺してのけた死にたがりのガルムと物語の進展は相当早い。ガルムこそが今回の肝になりそうだが、バルドルなども活躍の余地がありそうなのは、過去の物語からも察せられるところだろう。
舞台はフローキの居るヨーム戦士団の居城ヨムスボルグへと収束している。
暗殺なんて手を使われて怒り心頭に達するトルケル(とヴァグン大隊残党)、その脇でクヌートの意思通りに物事が進んでいるかを監視するウルフ、人質を取ってヨムスボルグへとトルフィンを誘うガルム。ここにトルフィンと襲われる側のフローキが加わり、五つの勢力がぶつかり合う決戦が次回には待ち受けることだろう。
次の巻が待ち遠しい一巻だった。今回も星五つで評価している。
どうでもいい話だが、救ってくれたトルフィンに恋情を見せる少女が無駄に可愛い。こうしたモブキャラをやたら可愛く描くのは幸村さんの描き込みの上手さだろう。
Posted by ブクログ
新キャラ登場。
圧倒的な槍遣いのガルムは、人の命をまるでゲームのように弄ぶけれど、どういう風に育ってきたのだろうか。
こういうキャラは嫌いじゃない、今後どんな風にトルフィンと絡んでくるんだろう。
最近は戦闘シーンが少ないし、戦うことを捨てたトルフィンも立派だと思うけど…何かの拍子に過去の凶暴さが目覚めないかと期待してしまう自分もいる。
Posted by ブクログ
「いつになったらオレは…生まれ変われるんだろう…」ってセリフからの流れ心に響いた。強くなるって弱さを認められることだと思うから、難しいよなぁ。
戦いという名の人生に生きているのだからそこも含めて受け入れて決断していかないとだよね。トルケルほど単純じゃない人間にとってはホントそれが生きるってことなんだろうなって思った。
Posted by ブクログ
海賊しなくなったけどまた海賊が出てくるようになってその海賊と何とも因縁がキレない元海賊が抗う海賊漫画も次がもう20巻か。そんなに続くとはまさか。
どう終わらせるんだ、と思ってたけど、いよいよ一点に集結しつつあるなー。
たのしみ。
Posted by ブクログ
「謀反人の成敗」の筈の戦いが「政治的対立」になったのだ 血と鉄で世界を変える試みは彼の領分です あのお二方は戦の累が民草に及ぶ事をお嫌いになります 勝手に二択にするな 成り行きは概ねクヌート殿下の御意志に沿っている