北欧を舞台にしたヴァイキングの物語。主人公・トルフィンの少年時代は、殺された父親の仇を取ることだけが生きがいでした。少年ながらに、侵略・略奪・戦争を繰り返し、その過程で人を傷つけることを平気に感じてしまう。そんな彼が、戦って、成長して、失望して、希望を見つける過程が、ゆっくりと描かれていくマンガです。
「世の中から……戦争と奴隷を失くすことは、できないもんかな…」
いつしかトルフィンは、そんな夢を口にします。
ヴァイキングとしての過去の過ちを悔いながら、殺してしまった多くの人の魂を背負って夢に進むトルフィン。彼を通じて「本当の強さとは何だろう」という問いに対する答えが、あるいは願いが、丁寧に丁寧に描かれている傑作です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2015年03月29日
1018年。クヌートもまた、王冠の呪いに苦しめられていた。兄ハラルド・デンマーク王を毒殺し、イングランドとデンマークを手中にする。
ケティルがハラルドの見舞いにイェリングを訪れるが、財政の改善を望むクヌート王は、ケティルの農場を接収する策を巡らせる。
農耕編で人間として成長したトルフィンが、クヌート...続きを読むの差し向ける軍にいかに立ち向かうのか。静から動へ変調する巻。
Posted by ブクログ 2012年01月24日
10巻から3年たち、普通に笑えるようになったトルフィンを見てなんか感動した。
戦いと決別したトルフィンが12巻でクヌートとどう接触していくのか楽しみで仕方がない!
それにしてもクヌート貫禄がついて王者すなぁw
Posted by ブクログ 2012年03月25日
クヌートが先代の王の影を見るようになったあたりがプラネテスを彷彿とさせる展開になってきたと思う。
犠牲を問わないクヌートと悟りを開いたトルフィン。
元は真逆だった2人が出会い、どう決着をつけようとするのか楽しみだ。
Posted by ブクログ 2012年03月13日
やっぱりこの漫画、最高に面白い!甘さが微塵もない。
一瞬の気の緩みから、次の瞬間には首を飛ばされ、臓腑が飛び出し、動かなくなる。
弱い者は淘汰され、強い者だけが生き残る世界。
そんな凄まじい世界で奴隷として生きるトルフィン、
そしてあまりにも暗いものを背負ってしまった王クヌート。
(この表紙クヌー...続きを読むトだって気付かなかったよ…)
二人の歩む道が再び交錯する可能性が出てきて、ドキドキします。
あぁ~二人が再会した時、どうなってしまうの!?
読むのが怖い、でも早く読みたい(笑)
Posted by ブクログ 2012年02月27日
バイオレンスが戻ってきてテンポアップ。なに考えてんだ北欧人は?度も復活で実に良い感じだ。謎の逃亡奴隷も頑張って次巻までテンションを維持して待て。
Posted by ブクログ 2012年02月04日
期待を裏切らない面白さ。戦争を捨てて真っ当に生きようとするトルフィンと、愛のために武力を行使するクヌートの対比が面白かった。脇役にも魅力があって、これからさらに面白くなりそうで楽しみ。
Posted by ブクログ 2012年01月30日
なんだか最近読むコミックは、よく首がごろごろと切られては飛んでいるなあ…というのはともかく。
11世紀、北ヨーロッパを舞台に、戦士トルフィンの運命が血にまみれながら描かれていく、さながら大河ドラマ。
父の仇をひたすら狙い、くしくもその仇と同行することになっていた戦士編から、現在、奴隷として生活する...続きを読む新たな章に入っていましたが、11巻で因縁のイングランド王が登場し、なにやら嵐の予感。
全編に漂う、どす黒い、乾いた呪わしさと、怒号と声にならない叫びと。
いやあ、子供には読ませられませんって。
分別のついた中学生以上。
Posted by ブクログ 2012年01月29日
今回はトルフィンに関するエピソードは少なく、クヌートが中心。
当初軟弱だったクヌートがこんな性格になるとは。。。
11巻の後半から最後にかけて、
トルフィンが働いている農場を舞台に
役者が一堂に会する期待感が高まりつつ終わる。
12巻が早く読みたい。
Posted by ブクログ 2012年01月28日
待ちに待った最新巻。
ここのところ農業無双が続いていたけれど、一気に物語が熱い方向に動き始めた。この展開の上手さに惚れ惚れしてしまう。
しかし、それよりも見てください。トルフィンの目を!前巻あたりから完全に親父の目です。悟った目です。この展開でトルフィンが果たしてどういう行動に出るのか。次巻が待ち...続きを読む切れない。
それにしてもトールギル。ただの粗雑なキャラかと思っていたら・・・かっこ良すぎる。。
Posted by ブクログ 2012年01月28日
現れる父王の影がおぞましくも心地よいモノとなっている。陰鬱な顔が似合うようになってしまったクヌート……。彼の王道は本当に血塗られた道しかないのか。
次巻でトルフィンと会えるかな。
再会はどんな感じになるんだろう。
奴隷生活四年でトルフィンは良い笑顔を手に入れることが出来た。そのトルフィンと出会えた...続きを読むらクヌートは……。どうにもならないかな。王と奴隷だもんね…(今は。今は、だよね。ああ!)
謎の逃亡者も出てきてどうなるの!?
もっと刊行ペースを上げてくれ~!!!
今回も暗い話だけじゃない☆鎖ブタびらw
Posted by ブクログ 2020年01月18日
お前、王子か!?と突っ込みの入りました。
ひっぱりすぎて次巻が楽しみ。
あと漫画版風の谷のナウシカ並みのどろどろした王宮、てーかクヌートでした。
5巻以降がみつからなかったので、断捨離の時に捨ててしまったのか自分にがっかりです。
Posted by ブクログ 2015年11月11日
業の深きクヌート王子による、ケティルの農場接収にまつわる陰謀が描かれた11巻である。
クヌート王子が一線を越えてしまっているのは間違いないのだが、その方向はすこぶる悪い。今回初登場の妹・エストリズの純情さとは対照的に描かれているところだ。
この陰謀の行く末がどうなるかには注目したい。ただ単純に...続きを読む接収を強行しても、なかなか被害が出そうな状況だ。それゆえになおさら面白い。星四つ半相当と評価する。
Posted by ブクログ 2014年06月30日
11世紀のヨーロッパを舞台にしたヴァイキング叙事詩。今巻の主役はほぼデンマーク・イングランド王クヌート。手を汚しながら覇業を加速させる姿が描かれます。実に洗練された物語と筆さばきに脱帽ですの。
Posted by ブクログ 2013年09月28日
命の尊さに気付き悔い改めてしまったトルフィン。
ヴァイキングの戦闘シーンがこの漫画の魅力なのに殺人できなくなってどうするんだと悶々としてしまった前巻。
杞憂でした。クヌート陛下が腐臭漂う黒さで再登場。清濁を飲み込んだ中で揺らぐ感情の危うさが素敵です。
ストーリーが大きく動き出しそうな予感を残し、次巻...続きを読むに期待です。
Posted by ブクログ 2013年06月26日
トルフィンが平和に暮らそうとしていても時代が、環境が、それを許さない。ケティルの農園に迫り来る嵐が徐々に近づくことをトルフィンはまだ知らない。じわじわと盛り上がってくるなぁ
Posted by ブクログ 2012年02月12日
幸村先生お得意の自問自答モード突入。クヌートもいい感じに王になってきました。その一方トルフィンは身体もメンタルも鍛えいい笑顔をできるようになりました。エイナルとの会話の途中に言ったやってみたいこと、戦争と奴隷を無くすというセリフを言ったあとの顔はますますトールズそっくりになりました。
だけどやっ...続きを読むぱり世界が運命がそれを許しそうにない。ケティルの農場に侵攻するクヌート・フローキ、主を殺していく逃亡奴隷、これは次の巻が楽しみでしょうがないです
Posted by ブクログ 2012年02月05日
プラネテスの頃から「父と息子」は繰り返される課題だなあ。父は息子の課題を象徴している。ハチマキの場合は母と田辺が解に繋がる存在だったけれども、ヴィンランドサガの息子たちは、それぞれどうやって解に辿り着くのだろう。
Posted by ブクログ 2012年01月30日
クヌートとトルフィンは、前半と後半の行き方が反転してしまった。トルフィンがだんだん暖かい目をしてきたので、今後どんな風にクヌートと対峙することになるのかに興味があります。
Posted by ブクログ 2012年01月30日
殿下がかっこよくなられて。いつ「愛」にたどり着けるんでしょうか。プラネテスみたいに穏やかに、とはいかなそう…。
そろそろトルフィンの活躍も見たいです。
Posted by ブクログ 2012年01月28日
少女マンガの王子様のようだったクヌートがすっかりダークサイドで生首パパンと親子の会話。どうしてこうなった。話しが動いてクヌートとトルフィンが出会いそうな雰囲気。エイナルは地味にいい男。トルフィンの父ちゃんが好きそう。
謎の逃亡奴隷は史実でトルフィンとセットで語られるあの人?
Posted by ブクログ 2012年01月26日
クヌートとトルフィンの関係も気になりますが、幸村さんが巻末に書かれていた親子の関係も気になります。
クヌートは知らん間にオヤジになってるみたいですしね。
Posted by ブクログ 2012年01月26日
表紙のクヌートがカッコイイ!!本屋で平積みになっているのも僕は嬉しかったです。
この巻はどんどん闇のほうに向かうクヌートの深刻な表情と、人間らしさをとりもどしていくトルフィンの笑顔に見られる、二人の正反対な心情が印象にのこりました。出会った頃からこの巻までで、長い時間が過ぎましたが、人ってここまで...続きを読む変わってしまうものなんだと、感じました。
次巻ではいよいよこの二人が再会するのでしょう。何が起こるか、この先の展開が読めません。だからこそ楽しみです。
ただ、次もだいぶ先なんだろうな~。
Posted by ブクログ 2012年01月25日
新刊が出ていたので購入。ファームランドサガが再びヴィンランドサガに。という冗談はおいといて、農民の大変さも喜びもしって笑顔が戻っているトルフィンと、同じ年のクヌートの苦悩と呪いが第一部を踏まえても対照的です。表紙も、クヌート。いい面構えですが、彼はいまアシェラッドが願ったような王なのか。そもそも楽土...続きを読むとは?
ポーランド貴族がポーランドを統一し、ポーランドの独立を!と叫んだとき、農民はにとっては「はぁ?」だったそうですがクヌートの思う、楽土建設に関してそんなことをおもいだしました。
やっぱりいい漫画だ。
Posted by ブクログ 2012年01月24日
とにかく感情面での細かな伏線の張り方が丁寧でキャラクター達の行動に無理がない。そのスマートさにまず惚れ惚れする。中身の詰まったキャラクター達がするすると自然に動いている感じは読んでいて本当に気持ちがいい。この調子で好きなだけじっくりやってくれ!と思っています。
とはいえ物語的には次巻くらいからそろ...続きを読むそろ大きく動きそうな感じ。引き続き楽しみ。
元から絵がうまかったが、ここに来て一段と物語に合った絵としてぐんぐんブラッシュアップされてきていてそこら辺も凄い。
Posted by ブクログ 2012年01月30日
きわめて個人的「人の生死」によって悟られた「神の愛の死」と、
きわめて個人的「人の生死」を無視したかたちで進む「神の愛の再生」。
この「神の愛の再生」へのオルタナティブに、一体何を示すのだろう。
Posted by ブクログ 2012年01月24日
ついに農業サガを脱出しまたもや血みどろの戦いが始まる予感。クヌートがすっかり漢くさい策士になり、トルフィンが働いている農場を没収しようと謀るのであった。
親父の首と語らう修羅まっしぐらなクヌートと農業修行で悟ったトルフィンの運命が今後どう交錯していくのか?目が離せませんわ。
シリアス続きだが巻末の4...続きを読むコマは思わず吹き出す。やっぱり講談社の看板は宇宙兄弟と進撃の巨人でなくヒストリエとヴィンサガです。
農業サガと揶揄された農業編が終わった途端にひたすら血・内蔵・死体と血生臭描写120%増し。
プラネテスを読んだ諸兄はご存じだろうが、幸村誠は本来農業サガに見られたような内面探求系(ポエム系)作家であり、スタイル的にヴィンサガのような殺伐戦闘からは結構かけ離れていた。
こんなに苦心して自分の作家性を売れる方向に修正しようとしている作家は幸村誠くらいで、その苦心惨憺の跡を見るにつけ目頭が熱くなるのだった。農業サガとか言っていじめてる子はプラネテスを読んでほしい。幸村の成長の軌跡が見て取れる。