岩明均のレビュー一覧
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ネタバレ「きみ…泉新一くんだよね…?」
「~生き物はおもちゃじゃねえんだ」
母さんが天ぷら油の鍋から主人公を庇うエピソードがすごく良かった。人間という種の愛しさのひとつだと思う。人間に限ったことだけじゃないのかも知れないけれど。あとはメモとして子殺しは動物にも昆虫にも存在するから種の為っていうのは存在しない、そして関わりのない他者を助ける例もある。っていうのが印象に残っている。突き詰めると単体になるのかなーって思う。一は全、全は一?
『なんのこたァねェおれのしてたこととたいして変わんねえでやんの』
「~あんな得体の知れない恐ろしげな人間もいれば……人食いの怪物であるあずの田村玲子が……おれを……救 -
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4巻が終わると、1巻目の冒頭に戻るわけね、なるほど。
若い頃のエピソード、ぐるっとひとまわりして、故郷にもどったわけです。
というか、故郷に戻ってから2巻、3巻4巻目と今までを思い出しているわけですね。
自分で自分をみているからかもしれないけれど、どこか淡々と描かれた人生初の戦闘。
こうしたら、こうなると、ピタっとハマっていく作戦。
こうならなかった場合、とか、相手が思いもかけぬ行動をしたらということは、考えていないようです。
迷いとか、ないのでしょうか。
そこがスッキリして、気持ちがイイという人もいるかもしれません。
もっと幼いときに両親から引きはなされるようなことになっても、故郷から -
ネタバレ 購入済み
読み返し
そろそろ出るのかなーと期待を込めて、久しぶりに一巻から読み返し。エウメネスはなかなか想い人と一緒になれませんね。
史実だとパウサニアスが王を暗殺するみたいだけど、ヒストリエではどうなるのかな??そしてオリュンピア様怖すぎるよね。
レオナントス(だっけ?)が幼少期にわりとイジワルをしてたのが意外な一面でした。親の歪んだ面を見せられてたから同情もするけども。 -
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第一巻の帯にこうあった。
‥‥‥‥「寄生獣」「ヒストリエ」岩明均、初の本格漫画原作で戦国を描く!!‥‥‥‥完全に原作者ありきの連載だった。岩明均は日本で1番「ストーリーの細部(画の細部ではない)」にこだわる漫画家だと私は思う。そして日本で1番遅筆の漫画家である。このとき、「ヒストリエ」の連載を始めていた岩明均がもう一つのアイデアを、原作のみならば、という条件で引き受けて作ったらしい。それでも、脚本が完成するのに12年をかけている。ずーと全巻読み通したかった作品。古本屋で奇跡的に見つけた。
第一巻巻末に、岩明均の(異例の)原作者のみの後書きがあり、私は1巻目だけは読んでいたので、今回「完結コミ -
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宿主である高校生のシンイチと、彼の右手に寄生したミギーが、人を喰らう寄生獣たちと闘うホラーバトル第九巻。
ついに始まった人間たちの寄生獣への反撃。当初順調にいくかに見えた作戦だったが、後藤の強さは想像以上だった。。。そして後藤と直接対決することになったシンイチとミギー。ミギーの決死の作戦は功を奏するのか?
寄生獣の立場から演説をぶつ広川。半ばファッションで環境問題を語る人へのアンチテーゼであると同時に、先鋭化する原理主義者への皮肉ともとれる。
また、後藤との戦いで見せたミギーの利他行動。常に冷徹だった彼も田村同様変わってきたのだろうか。感動と孤独と悲しみの本巻ラスト。 -
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宿主である高校生のシンイチと、彼の右手に寄生したミギーが、人を喰らう寄生獣たちと闘うホラーバトル第八巻。
子を産み、育て、思索を続けた寄生獣、田村がたどり着いた答えとは。そして帰ってきた"新一"。物語の始まりから寄生獣の立場から客観的に人間存在を問い続け、ミギーとともに人自身から離れた視座からの考えをシンイチに与えてきた田村(田宮)。明確な答えはなくとも、その思いは確かに届いた。
一区切りついた物語は、次の展開に向け新たにヒトと寄生獣の間をつなぐ人間を表舞台へと引き出す。ある意味寄生獣と人の境界をあいまいにする彼の存在はどう今後に影響していくのか。