あらすじ
紀元前二百余年、天才数学者が超大国・ローマ軍を震撼させた巨大軍事プロジェクトとは!?古代シチリアを舞台に、一大歴史ロマンが幕あける──!
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Posted by ブクログ
「あの絵」でキャラクターがふるまうだけで何か満足するところがある。
アルキメデス先生の投石器で投げた石が人にあたるとぶつかったところがきれいに吹っ飛ぶ(体にきれいな穴が開いたりする)描写があるけど、さすがにやり過ぎでしょう。ジョジョのクリームにやられたみたいになってるで…
中編マンガの傑作
大長編か短編連作かといった感のある最近のマンガの中、1冊できっちり楽しませてもらえるのは、作者の力量なんでしょうね。戦場の血なまぐささをデフォルメして読ませる作画も慣れると納得です。
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タイトルの「ヘウレーカ」はアルキメデスが「アルキメデスの原理」を発見したときに叫んだ言葉で「わかった!」という意味だそう。
シラクサの戦いが舞台の歴史漫画。
登場人物が活き活きと描かれていて、面白かったです。
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思わず「ウーンうまい」と唸ってしまう構成力の高さ。少ないページ数でこんなにしっかり楽しめてしまうなんて、やっぱり才能なんだろうなぁ~凄いなぁ~。この無機質である意味記号的な絵柄がいいんだよ、また。。。ぜひ一読を!でも表紙はチョット怖い。
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一冊の中で伏線が全て機能してきちんと処理されている。
大勢的には歴史通りなんだろうけど当然細部は創作な話で、これだけ見事に物語を完成させるのは流石だなと思う。
匿名
大河ドラマのごく一部を凝縮!
古代ローマとカルタゴの戦争に巻き込まれたシチリア島での出来事を、ぎゅぎゅーーっと1冊にまとめた秀逸な作品だと思います。
読後に調べてみると、登場人物のほとんどが実在の人物らしいですが、堅苦しくなく、漫画らしく昇華されているので、カタカナの人物名はちょっと…と思う方にもおすすめです。
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『ヒストリエ』前章もしくは原型のような短編。2001~2002年にヤングアニマル増刊『Arasi』に連載されていたものです。シラクサを防衛するためアルキメデスが発明した秘密兵器でのローマ軍の殺戮場面が、『寄生獣』チックな描写でさすがの岩明作品。
ダミッポスとエウメネスの顔が同じ。ラストは無常。
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「一冊の中によくまとまったな」というのが最大の印象。
歴史に関連する本は、ある程度時代背景や登場人物を知った上で読むと面白みはますけど、まったくない状態だといくらか反応は薄い部分が出てくるのかなと考えているが、この作品はそんなことを考えなくても十分に面白い。
Posted by ブクログ
同作者の連載作品「ヒストリエ」以前に書かれた、紀元前のローマの戦争を描く作品。槍合わせの部分よりも知恵を使って戦う部分がクローズアップされている。
対立するカルタゴとローマの間で揺れるシチリア島のシラクサ市。有力者・エピキュデス将軍の一存により、カルタゴにつく意を表明し、ローマからの制圧軍と戦うことになる。
このため、市内のローマ人が捕らえられるという状況にあたり、シラクサに住むダミッポスは、ローマ人の友人・クラウディアの危機を救うため、アルキメデスの兵器や自身の知恵を活かして、敵軍と戦う。
物語がキレイにまとまっていて、さらにまとめるのはなかなか難しい作品です。古代ローマの戦闘を描くコミックであまりないですから、時代に興味のある人にはオススメです。
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ずっとほしかった漫画。先日運よく50で手にいれられた。僥倖!
主人公の顔がもろエウメネスなのが気になるが(笑)、この漫画の見どころは何と言ってもひとがばっさばっさ死ぬところ(ビシッ)岩明氏の漫画の特徴でもあるが、この人の人死にシーンは至極あっさりあっけらかんとしている。刃で切られ、あるいは食いちぎられして死ぬ、悲鳴や悶えもかかれてはいるが、なんと言うのかな、「どこまで行っても2次元的」というか・・・リアルさがない。というかむしろそれを排除しているのだと思う。それが好き。
一番好きなシーンは自動投石器で人がスパーーンと打ち抜かれてミンチになるところだけど、一番印象深いのは回転刃でスパーーーンと人が上下ばらばらになるところです。
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一巻完結でよくまとまってるっていう漫画のおすすめだったので読んでみた。
今数学者って聞くと、あまりにかけ離れた存在なので、大学にお勤めの数式に魅了されたロマンチストな変人…(ごめんなさい、本当にごめんなさい。すごい偏見です)というイメージを持っていまして…。
でもはるか昔は、戦争にダイレクトに関わるような知識を持ってる人で、それは目に見えにくいだけで今もきっとそうなんだろうな…なんて思う。
ヘウレーカ、「わかった!」という意味で、アルキメデスの逸話に深く関わるワード。
知ってる人なら、ヘウレーカと聞いただけでアルキメデスを連想するのかもしれない。だからタイトルなのかもしれない…でも考えてみる。なにが「ヘウレーカ」?
権力は、常に正解ではない。間違うことがある。そこに被害を受けるのは、末端の人間。その末端も、知略や勇気、団結を持てば上に噛みつき、大きなうねりとなって権力を掠めることもできる、とか?
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ヒストリエみたいな感じかなと思って買った本。
一巻ですぐ読み終わったので少し物足りない気がしますが、一巻に完結させていることが素晴らしい作品でした。
秀作!
ローマ軍によるシラクサ陥落の物語。
ローマ人でもカルタゴ人でもない、スパルタ人なのにスパルタ人らしくない軟派で口の回る青年が「ヒストリエ」のエウメネスを彷彿とさせる。
時代の流れのなかで人が出来ることは、今その時を、自分と大事な人のために生きることだけなんだろうなと思わされる。
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ヒストリエの前身って感じかな。古代ギリシアローマ世界が舞台。 カルタゴのハンニバル将軍、ローマのマルケサス将軍。ローマ側からカルタゴ側に寝返ったシチリア島の都市国家シラクサと、ローマ軍の攻防劇。
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全然本の感想じゃないですが・・・数年前に読んだことがあったんだけど、途中までしか読んでなかったので、ようやく最後まで読めました。
古代ローマを舞台にしてて、来たことがある歴史上の人物が出てきて、不思議な感じです。岩明均さんらしく、ばんばん人が死んでいきます。
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争い、血を流した年月より、理解と寛容に努めた歳月の方が長い。
そう言える未来を迎えることができるのかな。
『プルターク英雄伝』 河野与一
『ハンニバル』 長谷川博隆
『図解古代・中世の超技術』 小峯龍男
『ヨーロッパ ①』 ノーマン・デイヴィス
『世界不思議物語』 リーダーズダイジェスト
『アインシュタインと手押し車』 ピエール・チュイリエ他
『ハンニバル戦記』 塩野七生
『戦術書』 ポリュアイノス
『ギリシア軍の歴史』 ピーター・コノリー L・E・ユンケル
『ローマ軍の歴史』 ピーター・コノリー クリスティーヌ・ジョリエ
『図解ギリシア』 周藤芳幸
Posted by ブクログ
良い。
シラクサ陥落まで非常にテンポ良く一冊にまとまっている。
クラウディアとのデートの伏線もちょっと綺麗過ぎる程に回収。すばーらしい。
この無常感は歴史マンガはこうあるべき、というある種お手本のようなもの。作者の創作部分も含めてね。
ボケたアルキメデスの描写が悲しい……。
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アルキメデスが浮力の原理を思いついた時に叫んだ「ヘウレーカ」を題名とする漫画です。
プルタルコスの『対比列伝』のマルケルスの章をベースに、第二次ポエニ戦争で陥落したシュラクサイが舞台になっています。スパルタ出身の若者とローマ人の娘との悲恋、アルキメデスの技術とその最後が描かれているのです。エンターテイメントとしてはとても良く出来ていて、お勧めの一冊です。
さてこの漫画ではアルキメデスが、研究以外のことについては痴呆状態であるかの様に描かれていますが、果たしてそうなのでしょうか。
J.E. ゴードンの『構造の世界』によれば、古代の兵器の進歩はここシュラクサイで始まり、下級官吏から身を起こし僭主となったディオニュシス一世は、軍事政策の一環として世界で最初と思われる武器研究所を設立し、全ギリシャから最も優れた数学者と職工を集めた、とあります。
私の推測では、アルキメデスの先祖が家業としての数学を携えて応募したとも考えられます。頭脳と技が集積したシュラクサイが辺境でありながら武器の開発で地中海世界でトップランナーなり、マルケルスを苦しめる技術開発を成し遂げられたのかもしれない。アルキメデスは若い頃学んだアレキサンドリアに自分の研究成果を書き送りますが、テーマは数学に限られます。彼自身も軍事技術に関わっていたに違いないのですが、これは軍事機密で公表されることが無かったので、記録にも残らなかったのでしょう。
漫画に登場するシュラクサイ側の投石器は回転する一組のローラーによって球を打ち出す「ピッチングマシン」をモデルにしていますが、勿論古代にはこれを実現する技術はありえず、弾性体に蓄えたひずみエネルギーで石を打ち出すパリントノン(palintonon, ギリシャ)またはバリスタ(ballista,ローマ)です。バリスタと言っても電子デバイスではありません。
スパルタ人ダミッポスがシュラクサイの女性を集めてローマの軍船を手鏡の反射光で焼き払う場面があります。作者の創作なのですが、この話の元ネタはヨハンネス・チェチューズの『歴史の書』です。この書は12世紀に書かれたことが『解読!アルキメデス写本』を読んで分かりました。これだけの衝撃的な戦闘ならば、記録に残るはずなのですが、「講釈師見てきたようなうそ」に違いありません。
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古代ローマを取り扱った作品。
やはりこの時代は、史実が残されていたり
残されていなかったりして
まだまだ憶測の余地がある分
好きな人は夢を馳せることができると思います。
また魅力的な特性を持った民族が多いので
とても興味深いですよね。
歴史を学ぶ上で楽しむという点で
この漫画を読んでもいいと思います。
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ローマとカルタゴの戦争に巻き込まれたスパルタ人の青年・ダミッポスとローマ人の少女・クラウディアの恋。
一巻完結で非常にきれいにまとまっている。『ヒストリエ』の習作か。
アルキメデスが開発した投石器による戦争描写が凄惨。特に、馬の首の飛ぶ演出が印象的だった。
最後、マルケルス将軍に背を向けて歩いていくダミッポスはどこへ行ったのだろうか。
ダミッポスにぽ〜っとしたり「光の兵器」作戦にノリノリだったりする、イキイキとした市井の女性たちの姿が清涼剤。
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紀元前2世紀,古代ローマとカルタゴとの戦争(第二次ポエニ戦争)の頃のシチリア島を舞台とする漫画.ハンニバル,アルキメデス,マルケルスなど実在した人物が登場し,シチリア島シラクサ市とローマ軍との戦闘を背景に,さまざまな人間ドラマが描かれる.シラクサ市に配備された「アルキメデスの防具」(機械兵器)の描写が圧巻.かなりの部分は,著者の想像力でまかなわれているのだろうか.シンプルで淡々としているが,並々ならない表現力だと思う
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2011年4月29日(日)にジュンク堂書店大阪本店にて購入。5月26日(木)に読み始め、同日読み終える。
打ち切られたのか作者が途中で書く気をなくしたのか(あるいはもっと別の理由によるものなのかはわからないけど)、いままで観たことがないくらいの急展開、というか展開もなにも突然終わったという感じ。面白く読み進めていただけに、残念。
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ヒストリエのパイロット版のような?
頭脳派スパルタ人が主人公。
話としてはヒストリエの方が面白い。
1巻で完結しているのは評価。ヒストリエは終わる気配が無いので。
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古代ギリシアのお話。
「ヘウレーカ」から、アルキメデスが主人公だと思っていたけれど、
アルキメデスに関わった、一人の青年が主人公だった。
話は面白かったし、アルキメデスの発明についても触れられており、
また、歴史も少しだけ分かる。
が、どこか中途半端さも感じた。
「ヘウレーカ」は、
アルキメデスが銭湯に入っているときに、「浮力の原理」を発見し、
嬉しさの余り、「ヘウレーカ」「ヘウレーカ」と叫びながら、すっぱだかで家に帰ったというお話が元になっているらしい。
「ヘウレーカ」の意味は「みつけたぞ!!」
ちなみに、このマンガでは上記の話はまったく関係がない。
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岩明均のは寄生獣以来初。
時代もので、ただどこに重きがあったのかなーって考えちゃった感じ。
ダミッポス?なのかアルキメデスか・・・
でも普通に面白かったな、みたいな感じだった。
Posted by ブクログ
第二次ポエニ戦役、マルケルスのシチリア奪還戦を、主人公であるスパルタ人の目から追っています。
主人公が当事国の国民ではないからこそ、善も悪もない戦争の悲壮感のようなものが感じられます。
この時代が好きなら読んで損はないです。
最初は丁寧にゆっくり描かれているけど、後半尻つぼみ気味。