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Posted by ブクログ
表紙は第1巻冒頭に登場している、マケドニアの敵ペルシャのトロイアス州総督の妻・バルシネ。
ボアの村人として成長した青年エウメネス。だが平和は続かない。近隣で友好関係を結んでいたギリシャ人の都市ティオス市の有力者の息子が野心家であり、ボアの村を占領しようと画策する。本巻はエウメネスの知略で木訥なボアの村人にそれを撃退させるという話。つまり軍師エウメネスの誕生が描かれるわけである。戦闘力でも覚悟の点でもハンディのある村人に策略を授けて、有力者の私兵とはいえ、訓練された軍隊を撃退するのだ。
こういう話を書きたかったんだろう。こういうのを読みたかったんだよ。
それに痛快なのは弱きを助け、強きを挫くからだろう。また、エウメネスがカルディア時代に買っていた猫と同じ名前の少女サテュラと彼は互いに意識し合う関係にあるのだが、サテュラが件のティオス市の有力者の息子の許嫁と決まっていたことで、さらに話はややこしくなる。
つまり、事態の収拾のためにはエウメネスは村を去らねばならなくなるのだ。故郷のカルディアにでも行ってみるよということになって、話は第1巻冒頭につながる。第1巻から本巻の刊行まで2年9カ月。ああ。
Posted by ブクログ
岩明均という作家の作品主題として「特異な能力を持った主人公と彼に関わる周囲の人々の関係」という主題は殆どと言って良いほど扱われてきている。本作「ヒストリエ」も御他聞に漏れず同様の主題を扱っている。この主題に関しては少年.青年漫画の分野では王道中の王道で数多の少年.青年漫画は同様の主題を扱っているものが多い。しかし、岩明作品がそれらの作品の主人公と一線を画す点は主人公が「8の冷静さと2の生々しい感情」を持ち「特異な能力を持つ自分」を極めて客観的に見ることが出来る点だと思う。その、妙に醒めた主人公が時折見せる悲しみ、喜び、優しさ、怒り、狂気にこそリアリティがあるのではないかと思った。
話の展開としては初めて戦争というものを指揮したエウネメスの活躍を描く。その『活躍』を『活躍』と爽快に言い切れない所が岩明作品の渋みと面白みだと思うがどうか。
Posted by ブクログ
4巻が終わると、1巻目の冒頭に戻るわけね、なるほど。
若い頃のエピソード、ぐるっとひとまわりして、故郷にもどったわけです。
というか、故郷に戻ってから2巻、3巻4巻目と今までを思い出しているわけですね。
自分で自分をみているからかもしれないけれど、どこか淡々と描かれた人生初の戦闘。
こうしたら、こうなると、ピタっとハマっていく作戦。
こうならなかった場合、とか、相手が思いもかけぬ行動をしたらということは、考えていないようです。
迷いとか、ないのでしょうか。
そこがスッキリして、気持ちがイイという人もいるかもしれません。
もっと幼いときに両親から引きはなされるようなことになっても、故郷から出て行かなければならなくても、泣いたりするシーンがあっても、つねに次の最良と思える行動に移ることができる、それがエウメネスなのですね。
この巻の表紙の女性とは、今後どのような関係が?
また、最後に出てきたなにやら無気味っぽい建物アンド人物は、いったい?
今後のエウメネスの人生とともに、気になります。
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