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Posted by ブクログ
本巻を待つのに2年近く。そんなに待たせているとわたしお嫁に行っちゃうわ。
前巻、指揮官不在の窮地を救ったエウメネス。しかし、結果オーライにしても一介の書記官が指揮を執っては軍規違反になるので、手柄を居候先のアッタロスに引き受けてもらう。
そんなところにヘカタイオスが宮廷にやってくる。エウメネスの故郷カルディアで彼の養父を暗殺し、彼を奴隷に落とし、カルディアの有力者となったものの、今やマケドニアに支配される身分となったヘカタイオスはエウメネスに食ってかかる。おまえは蛮族ではないかと。しかしマケドニアの書記官となったエウメネスはヘカタイオスの及びもつかぬ高官なのだ。
アッタロスの姪のエウリュディケとエウメネスは恋仲となっているが、そこでの会話も貴族のようであったり、奴隷のようであったりとここでもまたエウメネスの身分の複雑さが強調される。
そして今回の任務である。アテネとの戦争を前にアテネの名将フォーキオンを失脚させろという任務である。知力胆力に優れ、かつマケドニア人ではないエウメネス以外に適任はない。幼時よりの読書家だったエウメネスにとってアテネは憧れの都。異国の商人に扮して彼はアテネへと向かう。
フォーキオンはマケドニアとの戦争には慎重で、雄弁家デモステネスが反マケドニアを煽っていた。アテネ征服をすでに念頭においているマケドニアは戦敗の責をデモステネスにとらせて、占領後の施政をフォーキオンに任せようという深謀でもって、現時点でのフォーキオンの失脚を画策しているのだ。
ここで面白いのは軍務経験豊富なフォーキオンが反戦論者で、政治家ではあっても軍事は素人のデモステネスが主戦論者であることで、これは安倍晋三批判なのか。
変人フォーキオンに取り入ろうとするエウメネスの策略が面白いし、フォーキオンを介して彼は意外な旧知の人物に再会する。そして後半、いよいよ対アテネ戦へと話は進むのだが、続きをまた2年も待たされるのは堪らんな。
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