塩谷舞のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ブックファースト新宿店開店16周年記念「名著百選2024」で、まなもんがお薦めしていた本です。
美術館で一人静かに絵画を鑑賞しているかのような感覚で読み終えたエッセイでした。
暮らしとArtの話、不妊治療の話、海外での生活、夫婦生活の話など日常の些細なことや、著者がどう感じてどうしていったのか丁寧かつ美しい日本語で描写されており、千早茜作品を読んでいる時のように読み終えました。
強烈に心に残ったのはp.139からの不妊治療の話です。
色んな意見があっていいし、何が正解ということもないけれど、妊婦さんへのリスペクトや気遣いってホントに必要なものだなぁと感じました。
あと、Artについて -
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Posted by ブクログ
まだ見ぬここじゃない世界への憧れ。
以前いた、ここじゃない世界で起こった
良き思い出。
それらが胸を支配して、今この場所から
逃げたくなる。
しかしこの世界もここじゃない世界も
どちらにも意味がある。
そのことに気づけるか、
ちがいを本当に理解できるか。
その違いを理解しようとする中で、
自分も変化していく。
それぞれ違う世界があることを
街、夫婦、友人関係、政治などを通じて
見つ直すことができた。
「大都市を離れて」の章の、世界のどこに行ったってに続く言葉が心に残る。
筆者と同じく夜の時間を楽しむ者として、
これからも静かな時間にゆっくり読みたいと
思う本。
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Posted by ブクログ
大学2年生になって忙しさと焦りから毎日いっぱいいっぱいな日々。
家に帰れば疲労感に襲われて本を読む気力すらないけど、現実逃避したくて久々に手にとってみたエッセイ本。タイトルの「ここじゃない世界に行きたかった」という言葉がすっと心に沁み込んできた。
夜型のわたしには、同じく夜型らしい塩谷さんの描く文章がとても心地よかった。
自分と重なる部分、自分とは違う視点からの考え方、彼女の紡ぐ想いや言葉に触れて今自分に見えてる世界がいかに一部であるか知れたような気がする。
色んな考え方を持った人がいるこの世界で、その全てを理解して肯定することはできなくても、やみくもに否定することなく、そっと「こんな考 -
Posted by ブクログ
30代半ば、フルタイムで勤める仕事は忙しく、子どもが生まれてさらに生活のタスクが増え、日々が慌しく過ぎるようになった。
合理的なものを好む夫と建てた家は全館空調で快適そのもの、AIスピーカーにお掃除ロボット、食洗機、ドラム式洗濯乾燥機など便利な家電がある我が家で、私は科学技術の恩恵を多分に受けている。便利なものは生活水準を上げてくれる。
それでも、たまに思うのだ。
家の中で外気の寒さの影響を受けたピリッとした寒い朝の空気を吸う。
洗いたての服の洗剤の匂いを嗅ぎながら洗濯物を干す。
自分の手で床を拭いて磨き上げる。
手を乾燥させながらお皿を洗って立てかける。
朝、起きてカーテンを開ける。
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