太田愛のレビュー一覧
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ネタバレ社会派エンターテインメントの雄が贈る衝撃作
「わたしたちの過去も現在も未来も写しとられている。恐るべき傑作だ」(解説より) 翻訳家 鴻巣友季子
「最初のひとりがいなくなったのはお祭りの四日後、七月最初の木曜日のことだった」――
ここは〈始まりの町〉。物語の語り手は四人――初等科に通う十三歳のトゥーレ、なまけ者のマリ、鳥打ち帽の葉巻屋、窟の魔術師。彼らが知る、彼らだけの真実を繋ぎ合わせたとき、消えた人間のゆくえと町が隠し持つ秘密が明らかになる。人のなし得る奇跡とはなにか――。
社会派エンターテインメントで最注目の作家が描く、現代の黙示録!
面白かった。様々な現代の問題が組み込まれた寓話的な -
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ネタバレ23/12/23〜24/1/2
7月に『23春』、8月に『22秋』、10月に『22春』、今回12月に『23秋』。順番が入れ替わったりしたけど、やっと最新作に追いついた。『23春』だけ、あと4人分がまだ読めてないので、次はそれを。
今回の『23春』は、今まで読んだ3つと比べてとても読み応えがあり、楽しめた。
12/23〜12/27東川篤哉 ★★★
『どうして今夜の彼女は魅力的に映るんだろう』
『謎解きはディナーのあとで』以来。
おじさん作者らしいめんどくさい感じはあるものの、軽く読めて面白かった。トリックは想像通りだけど、まあ楽しく読めたのでよし。あるマイカの口調が楽しい。
12/27逸木裕 -
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ネタバレ読書備忘録770号。
★★★★★。
期待を裏切らない筆力!
愛さんはやはり凄い。ストーリーが凄い!
うすら寒いネタバレ備忘録ですのでご注意を。笑
ただ、これを読んで頂いても面白さは全然変わりませんのでご安心を!
本作の悪役は!
①国家の謀略を無条件に支える公安警察。
②とことん利益を追求する大企業経営陣。
③大企業との癒着で盤石の政治基盤を維持しようとする老害政治家。
対抗する正義は!
①ただただ人間として認めて貰いたいという基本的な権利を主張する為に立ち上がった非正規雇用の主人公4人。
②大企業の中に残る微かな正義。
③公安警察指揮下の現場で違和感を感じながら動く所轄刑事。
④特大スク -
購入済み
冤罪の悲劇
冤罪により引き起こされた悲劇。日本に於ける冤罪が起こる基本的な原因が明確に記載されており、小説として面白いだけでなく、どうして冤罪が起こるのかを示している。
かつては、日本ではTVドラマ等では、裁判に誤謬はない、もし警察・検察が間違っていても裁判官や弁護士により真実が明らかになるとのハッピーエンドばかりでした。その結果、冤罪は稀なケースであるとの考えが主流であったと思います。この作品は、人々の目を覚まさせる作品と思いました。
小説としてもテンポも良く、長編ですが私は一気読みしました。
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ネタバレ本放送当時はまだ発表されていなかった(筈)が
今では神戸尊卒業のseasonだと判っているので
『警察官としての神戸尊のアイデンティティ』だったり、その覚悟だったりが
映像で見るより文字で読むほうがよりくっきり浮かび上がっている気がした。
例えば1話目のラスト、神戸くんと大河内監察官とのワインバーの遣り取り。
放送時は単に腐女子心を擽る(爆)シーンに見えていたが
神戸くんが警察庁に戻った今となっては全く違う意味を持つように見えるから不思議だ。
そういうところがノベライズを読む醍醐味だと思うし、
今回はそれを思いっきり堪能させてもらったような気がする。
season9くらいから世相を映した重い -
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『犯罪者』に次いで太田さんは2作目。
相馬、鑓水、修司のニンが分かっている状態で読むので彼らの活躍には感じ方も一入。
『犯罪者』と同じく、またはそれ以上に、普段我々が見ることのできない、だけれども根深い社会構造的な問題点にスコープを当てながら、それらをミステリーというフィクションから正確に紐解いていく構成は圧巻。
構造というのは、積極的であろうと消極的であろうと、世間がとりあえずは望む形で安定している、いわば『状態』にすぎない(p.444)───
本作で取り上げられる司法構造の瑕疵と冤罪問題にかかわらず、社会だろうと企業だろうとより小さなコミュニティだろうと、大きな結果を上げる為に目が瞑ら