太田愛のレビュー一覧

  • 幻夏

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    『正義』とはなにか。

    初めての、太田愛さん。
    太田さんは様々なドラマの脚本も書かれているとは知らず(『相棒』『トリック』etc)、どんな物語なのだろうとワクワクしながら読み進めました。

    尚と哲の父親・哲雄が実は『ヒトゴロシ』なんだと、尚から相馬に告げたあとに失踪。
    それから23年後に誘拐事件が発生。その場に書かれた文字が23年前の失踪事件に繋がっていく物語でした。

    この物語のキーワードでもある『冤罪』。
    令和の時代以前からも取り立たされる『冤罪』のニュース。なぜ『冤罪』は消えないのか。
    もちろんDNA鑑定が発展途上だった時代、また人間の認知にも限界があるのではないかとも。
    でも数多ある事

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    2026年07月05日
  • 幻夏

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    相馬の過去にも絡むお話で、やるせなくて切ない。読み終わった後は物語の中に入りこみすぎてちょっと呆然としてた(笑)子どもって純粋で、時に残酷。

    23年前の「あの夏」の情景描写が美しくて、この物語の切なさをいっそう際立たせている気がした。『幻夏』ってタイトルはピッタリだなと…。登場人物達の内面が丁寧に描かれているから、一人一人に思いを馳せてしまう。

    メインの3人のキャラクターがとても良い。世話焼き?でちょっと抜けてる?アリキリだったらギリギリス?な鑓水さんをますます好きになったな。

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    2026年07月03日
  • 天上の葦 下

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    2017年初版。「犯罪者」「幻夏」と読みました。2冊とも社会派ミステリーで素晴らしい作品でした。それを上回るのが、この作品だと思います。約1,000ページに及ぶ作品。戦争の愚かさ・惨さ、報道のあるべき姿を著者の場面描写や人物の心理描写で表現されています。心にドンと来ます。第4弾、出してもらえないかなあ。

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    2026年07月02日
  • 天上の葦 下

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    島の人たちが団結して脱出させてくれるところアツかった。何かできるのは火が小さいうちだけで、大きくなってしまえばなす術はない。正光の意思が人々を繋いで、犠牲を出さずに済んでよかったと思う。

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    2026年06月30日
  • 天上の葦 下

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    単なる絶命寸前の老人の奇行、これが多くのドラマを含んでいるなんて信じられなかった。読み始めはどのような物語になるかなんて想像すらできなかったが、いつものトリオの活躍を追っているうちに、どんどんのめり込んでいった。マスメディア、政治、戦争など大きなテーマを含んでおり、着地点も見当がつかなかった。しかし、ハッピーエンドをきれいに迎えたことで、読者はみな気持ち良い読後感であったと思う。またこの3人と本の中で出会いたい。

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    2026年06月30日
  • 未明の砦

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    労働組合が関わる話です。社会運動へのアレルギー的なものうまく説明している。これまで犯罪者、幻夏を楽しみました。少し作風が違うのですがこれはこれで面白かったです!

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    2026年06月28日
  • 犯罪者 下

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    上巻で緻密に張り巡らされた線が、怒涛の勢いで回収されていく疾走感と緊迫感に惹き付けられて下巻も一気読み。太田さんがこの作品に懸けた情熱がひしひしと伝わった。相馬・修司・鑓水を始めとするキャラクターひとりひとりがとても魅力的で、”弱者を踏みにじろうとする存在"と闘おうとする彼らを応援したくなる。特に、中迫さんと真崎さんの”良心”が切ないな……。
    被害者や巻き込まれた人にもそれぞれの人生があって、事件の後も生きていかなければいけない。そんな当たり前の重みを改めて考えさせられる。
    相馬・修司・鑓水の物語は次作『幻夏』『天上の葦』へと続いていくので早くそちらにも取り掛かろうと思う。

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    2026年06月27日
  • 犯罪者 上

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    冒頭の事件発生から相馬・鑓水・修司が出会い、真相に近づいていく展開のテンポの良さに惹き付けられ、一気に読んでしまった。食の安全、企業と政治、難病(奇病)、と今回のテーマも濃厚。上巻でばら撒かれた真相につながるキーワードが、下巻でどう回収されていくのか楽しみ。きっと下巻もイッキ読み

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    2026年06月27日
  • 天上の葦 上

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    鑓水、修司、相馬、3作目にして、この3人のキャラクターが際立っていてとてもおもしろく、どんどん物語に没入していく。単に、ある老人の最期の奇行から始まる話が、多くの組織や人間に次々と関わっていく壮大なストーリー。これを思いつくことのできる作者は、どれだけ才能があるのだろう。ただ、戦争に関わるところは、重く、難しい内容でもあるが、それは次につながる伏線にもなるので、がんばって読んでほしい。

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    2026年06月24日
  • 天上の葦 下

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    ネタバレ

    上下巻に及ぶ長編社会派ミステリー、言論、報道の自由について考えさせられる。下巻は所々涙腺が緩んだ。
    曳船島編では白虎の判明が明らかになり戦時中の過去が明かされる。報道の制限から始まり偽報道の蔓延、気がつけば言いたいことも言えない世の中の悲惨さの失敗から正光達が命を賭け行動に移した理由が分かり胸が熱くなる。
    真実を報道する番組のメインキャスターに清廉潔白な人気者が携ることに対し、国民のコントロールが効かなくなると邪魔と判断した人間を社会的に抹消する政治家、そこと繋がる警察。リアルでも沢山あるのかもしれないと思うし報道されたことだけを信じるのではなく、そこから一歩自分で考えて意見を持ちたいと気づか

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    2026年06月21日
  • 幻夏

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    この筆者好きです。冤罪を話題にしつつ、いろいろ現代史要素入ってます。オウム真理教とかホームレス襲撃事件とか。犯罪者を先に読むのがおすすめです。

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    2026年06月20日
  • 幻夏

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    傑作である。さすが、人気ドラマを脚本していただけあって、見せどころ、スピード感、ミステリー感など、どれもすばらしい。犯罪の謎解きだけでもおもしろいが、法曹界に対する投げかけもあり、どんどん話にのめり込み、あっという間に読み終えてしまった。

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    2026年06月18日
  • 犯罪者 下

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    主要人物のキャラの魅力、例の男が現れたときのハラハラドキドキ感、大企業の隠蔽を暴くドラマティックな展開、とてもおもしろかったです。


    やや長め、ハラハラドキドキ、巨悪に立ち向かう系が読みたい人にはど真ん中だと思います。


    2026年7月からドラマが放送されるようですが、とても楽しみです。

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    2026年06月18日
  • 天上の葦 上

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    スクランブル交差点で空を指差し息絶えた老人は何を指していたのか。という依頼からもうわくわく。一章の終わり、閉じ込められた男と孔雀の不気味な描写がいきなり登場。それも良い。
    下巻へ続く。

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    2026年06月17日
  • 幻夏

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    相棒の脚本を書かれている方と聞いて読んでみました。

    相棒を観ているときにも感じたことのある感情。
    法律って何なんだと疑問が出てきて、正義はあるのかと、司法に対して不信感が募る。
    大人たちというか、偉い人たちは、どうしてこうも理解がないのか。
    相棒でもよく思うことですが、嫌な大人が多い。

    幼少期のエピソードというか表現がすごく素敵で、楽しさが手に取るように伝わってくるからこそ、起きてしまった事件が悲しく。
    23年前の少年が失踪した事件と、今起きている少女誘拐事件がどう繋がるのか。
    読み進めるうちに繋がりが見えてきて、それがまた苦しく感じて。
    結末は晴れやかなものではなかったけど、読み応えのあ

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    2026年06月14日
  • 天上の葦 上

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    2017年初版。「幻夏」「犯罪者」と読みました。順序が違いますが。期待通りの面白さです。一人の人間の死から、どのような真実が解き明かされるのか興味津々です。いろんな謎が出てきて、それが下巻で、どのように解決されていくのか楽しみでなりません。

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    2026年06月13日
  • 犯罪者 下

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    文句なしに一級品に面白い作品でした。おすすめのミステリーを聞かれたら、今のところ真っ先にこの作品を挙げています。ページ数はかなりあるのに、話はどんどん深く広がっていき、最後までまったくだれることなく一気読みでした。上巻を読み終わった瞬間、そのまま下巻を読んでいたくらい夢中になった作品です。今回は感想を書き忘れていたので再読しましたが、やはり面白さは変わりませんでした。

    一つの通り魔事件からここまで壮大で奥深い物語につながっていくとは、読み始めた頃にはまったく想像していませんでした。食品会社のモラル問題、裁判闘争、政治腐敗など、次々と問題が広がっていくのに話が散らからず、最後には綺麗に収束して

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    2026年06月13日
  • 未明の砦

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    大手自動車メーカーの若い非正規労働者4人が、共謀罪により、逮捕されようとしていた。その裏には大手企業と政治家、そして公安警察が絡んでいた。

    現代版蟹工船。

    過労死を隠蔽工作したり、悪いことはなかったことにしようとする超大手企業&公安警察VS過酷な労働条件と低賃金で働く派遣工や期間工などの非正規労働者。勝手に決められた規則に反旗を翻す彼らを応援せずにはいられなかった。

    フィクションとはいえ、公安警察ってこんなに怖いの?これじゃあ、戦前、戦中の特高警察と同じ。そして、日本って、労働において(ジェンダーにおいてもだけど)も全然先進国じゃないなぁとも感じた。

    メーカー勤務の身内が、新卒研修で3

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    2026年06月06日
  • 幻夏

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    「犯罪者」もそうだったが、いきなり事件解決!という訳にはならず、着実に事件を読みといていくという過程を隔ててのラストは読み終わった後に心にぐっとくるものがあった。

    相馬の思い出のシーンでは、なんだか自分自身が経験したように映像が鮮やかに浮かび上がった。
    すごい楽しかった幼少期の大切な思い出なんだなと思ったし、今の捜査のシーンに結びついてくるところはかなりじっくりと読んだ。
    描かれていた記号の意味がわかった時は、なるほどと感動すらした。

    ラストシーンでした相馬の行動も、なぜだか経験してないのに、尚と拓と3人でいた時のシーンが脳内に流れ、心に響いた。
    尚と拓にとっても大事な思い出であって欲しい

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    2026年06月03日
  • 幻夏

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    ネタバレ

     奇妙な印を残して失踪した少年と23年後に起きた少女失踪事件から「23年前に本当は何が起きたのか?」を紐解く構成が読み応え抜群で、同時に冤罪という重い題材を真正面から切り込んだ社会派サスペンスの要素も面白く、やりきれなさと一抹の希望を感じさせるラストもグッときた。

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    2026年06月02日