【感想・ネタバレ】最初の星は最後の家のようだのレビュー

あらすじ

ドラマ「相棒」などの脚本家としても活躍し、『未明の砦』で大藪春彦賞を受賞。骨太の社会派サスペンスの書き手として独自の存在感を発揮する太田愛のもう一つの顔。日本推理作家協会賞候補となった「夏を刈る」、半自伝的小説「給水塔」を含む待望の第一短編集。

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Posted by ブクログ

2年前の冬読んだ「未明の砦」
共謀罪の標的にされた大手自動車メーカーの若い非正規労働者たちが、逮捕寸前に逃亡し…。
これは日本の現実を撃つ社会派の大作だった。
友人たちに勧めまくった。

それまでに太田愛はすべて読んだ。ハズレはなかった。同じ市の出身ということもあり誇らしく思っている。

本作は初の短編集。5つの小説とエッセイが1本。自分なりに分けると、
1つ目は戦争。
3つ目と4つ目はミステリー。
5つ目とエッセイは不安。
とでもしておく。3つ目は以前に文庫のアンソロジーでも読んでいた。

さて残りは2つ目の「中庭 サイレン」だ。中味は書かないが、最も私の琴線に触れた作品だった。
先に妻を亡くし、一人息子は独立し、住み慣れた団地の最後の住人となった普通の男が、部屋を去る時が来て…。

人の心の襞のわかる作者だ。

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2025年10月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

やっぱり天才。
最初の2篇はストーリーというよりは構成でうならされる。
十月の子供たち、は、昔の戦争の話だと思って読んでいると、小道具から現代の話とわかる。
戦争が昔のことでなく、まぎれもなく"今"のことだと思い知らされる。

サイレンでは、時間軸に混乱させられつつ読み進めていくと、現在にたどり着く。
環境が、周りが変わっていく中で、自我の中での自分はなぜか変わらない。
同じ場所に留まり続けることでおぼえる無限ループ感。この世に根を張る、という事を「知っていく」ことと「知っているものが失われていく」ことを同等に描くことで、自分がいくら変わらないつもりでいても、否応なしに時間に変化を促される切なさ。
不思議な読書体験で、読み終えた時に思わず「すご…」とつぶやいていました。

その後の二篇は打って変わってドラマチックでストーリーに引き込まれ、あっという間に読んでしまいました。

やっぱりこの方天才ですね。

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2025年07月13日

Posted by ブクログ

やはり私は長編の社会派ものだったり、鑓水、修司、相馬のシリーズが好きなので短編集は少し厳しめの評価。しかしながら、幻想的な作品だったりミステリもどきなどどれも読んで良かったと思えるものばかり。太田ワールドに浸った読後感。

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2026年01月10日

Posted by ブクログ

サスペンス苦手なのですが。初でした。
日常的に起こるようなお話しで現実味を感じました。悲しい切ないだけでは説明が付かない作品でした。
あの時。あの角を曲がっていたら違った結末だっただろうに。水が高い所から低いところへ行くように球が転がるように動き出した運命は変えれないし止められないのかと思いました。しかし運命を受け入れる覚悟することでエンディングは変えられるのだと思いました。

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2025年12月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

私が今まで読んだ太田愛さんの作品は重厚で社会派、それとは全く違うタイプで、
太田愛さん初の短編集。

結論、やっぱり太田愛さんすごいな〜と、
うなってしまう独特な短編集でした✨
 
一、遊戯室 十月の子供たち 
架空の国のファンタジーかと思って読んでいたら
全然違う、ある日突然ミサイルで幸福な日常が
奪われ、親を失う子どもたちの戦争の話だった。
自国が攻撃されている事をインターネットの報道で見る子供達、そして次の話題はどこかの国のスポーツの結果…  考えさせられる重い余韻。

二、中庭 サイレン
語り手を勘違いしてしまうトリックのような文章に
混乱(?_?) 
2回読んですべて合点がいく。 家族の歴史が
団地という懐かしい風景とともに穏やかに描かれていたけれど、最後でまた(?_?) 

三、舞踏室 夏を刈る  四、書斎 鯉 
の2編はミステリー
これも懐かしい風景のような
横溝正史シリーズのような空気感で
少し恐ろしくもある。

半自伝的小説の
五、階段 給水塔 とエッセイ
読みながら
放課後、校庭で遊ぶ自分の姿を思い起こす
なんともノスタルジックな余韻に浸る作品でした。

そして、謎めいていて、
素敵なこの本の題名について考えを巡らせる。

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2025年11月19日

Posted by ブクログ

久しぶりの太田愛さんの新作短編集。近未来を想像させるのもあれば、ミステリーもあり。流石に読ませる力は凄い。
度肝を抜いたのは『中庭〈サイレン〉』
見事にミスリードさせられた。何か事件が起こる訳ではない(最後は事件だけど)けど見事に騙された。

ミステリー2篇はさりげなーく過去と現在の日本の問題点をちょっと皮肉を込めて絡めている。

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2025年11月14日

Posted by ブクログ

ノスタルジックだけど不穏な作品集。太田愛さんが脚本家としても活躍されているためか、ドラマのように場面場面が頭に浮かびました。

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2025年11月11日

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死の香りを纏う短編集。どの短編も空気感が好きで、それぞれにのめり込む。特に夏を刈ると鯉はめちゃくちゃ引き摺る。死と嘘の漂う感じがほんまに良くて、気持ちが複雑に絡まり苛まれる。私も後から来る人のために石を退けておく側の人間として生きたい。

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2025年10月12日

Posted by ブクログ

初めて太田愛さんの著書を読んだ。一つ一つの描写が細かく、それの積み重ねによって情景がより繊細に浮かび上がる体験をした。言葉や表現の選択が非常に美しい。なぜこんな言葉が使えるか知りたい。
満点をつけなかったのは、おそらく自分の読書力が足りなくて十分に作品の魅力を感じきれてないからかと感じさせられたので
最後の短編なんかは、なんでこんな物語が書けるのか本当に不思議。中学生のなんとも形容し難い感情を給水塔と掛け合わせて表現していて、物書きの才能に溢れた天才の子供しか描けないやろという感じ。
他の作品も読んでみたい。

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2025年09月11日

Posted by ブクログ

自分の心の拠り所の場所
今の自分を作ったはじまりの場所
その場所や景色と共にある
幸せな記憶や忘れたい思い
普段振り返ることはないけれど
自分にとってホームベースのような
場所や景色は永遠にそこにあるわけではなくて
消滅することでそこが大切な場所だとわかる
それを教えてくれた
5つの物語でした

かしい景色が思い浮かぶ
お話もありました


遊戯室(十月の子供たち)は
現在進行形の
ホームタウンの略奪の話では?
読んだ後 暫くしてその事に気がつき
いたたまれない気持ちになりました

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2025年09月05日

Posted by ブクログ

5つの短編集と1つのエッセイでなりたっていた。短編集は不安と悲しみを与えてくれる。そして余韻を残して終わってしまう。これも著者の作風のひとつかも確かに心に残る一冊だった!

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2025年08月10日

Posted by ブクログ

社会派ミステリーのイメージが強い太田さん。みなさんの評価も高い作品が多く、ずっと読んでみたかったが、なかなか読む機会がなく、ようやくこの短編集を読んだ。

が、短編5作品とエッセイからなるこの作品。全然社会派でなく昭和レトロなノスタルジックなものばかりで、太田さん初読みの私には「あれ?」っとなった。

今までの作品が好きな方にはあまり評判がよろしくないようだが、日本推理作家協会賞にノミネートされた『夏を刈る』や『鯉』などは「最後にそうきたか!」と驚き、最初の作品『十月の子供たち』は80年前の日本や今まさに起こっている遠方の国の様が感じられ、胸の締めつけられる思いになった。

次回はぜひ太田さんの長編小説を読んでみたい。

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2025年08月09日

Posted by ブクログ

ノスタルジックで幻想的ながら、うすら寒さがひたひたと迫ってくる作品集 #最初の星は最後の家のようだ

■きっと読みたくなるレビュー
太田愛先生の作品集。「トワイライトゾーン」に吸い込まれたような世界観で、幻想的でありながらも、うすら寒さをひたひたと肌で感じるのです。

いつもの先生が題材にあげる社会課題を提起するお話から、人生や死に対する恐怖を描いた作品もある。バラエティに富んでるので、飽きずにあっという間に読み進めちゃいますね。

なお各編の表題名は、家の間取り名とタイトルがセットなっています。旅立つ前に帰ってきたような…いや、初めて訪れる家に来て出会ったような、そんな作品集なんですよね。細かな仕掛けも楽しませてくれました。

■各短編の簡単レビュー
●遊戯室 十月の子供たち
〈わたし〉と〈ぼく〉二人称の物語。仲睦まずい家族が、ある日から地下室で生活を始めることになった。両親は宝さがしに出かけるのだが…

幸せと不幸せの境界線が如何に頼りないものか痛感させられる作品。安定はかけがえのないものであり、慣れっこになるとやバランスが取れていただけということを忘れがちになる。

●中庭 サイレン
団地に住む男の物語、彼は間もなく引っ越す予定。団地で生きてきたこれまでの記憶を振り返っていく…

短編のお手本のような作品、こんなにも短いお話なのに、人ひとりの人生を豊潤に描いてる。我が家の近くにも本作に出てくるような団地があるんだけど、一部屋ずつにそれぞれの人生があったんだろうと哀愁を感じてしまう。

●舞踏室 夏を刈る【おすすめ】
かつての豪邸の解体工事中、井戸の中から白骨死体が見つかる。地方新聞記者の白石は、住み込みで働いていた女中に取材を訪れていた。当時十五歳だった少女の記憶が訥々と語られていく…

太田先生の力強い筆致と、重厚な課題提起に痺れる作品。どんなにきれいごとをいっても、私はこの罪は許したくないですね。今やメディアでもあまり取り上げられず、大きく語られないのも腹立たしいと思っています。

●書斎 鯉【おすすめ】
若かりし頃からお世話になっていた叔母が亡くなった。実家に帰り当時の写真を見て思い出すことがあった。伯母と私、そしてもうひとりいた友人のことを。

古い日記のページをめくるような物語、目の前にはセピア色の世界が広がる。友人から言われた生き方に関するセリフは至極の一品。たとえ世間と違った価値観や信条を持っていても、胸を張って生きたい。

●階段 給水棟【超おすすめ】
少女の夏休み、友人たちと遊びながら過ごす。彼女はビルの上にある給水塔に飲み込まれるような恐怖を感じ…

ゲーム「ぼくのなつやすみ」みたいな世界観、ノスタルジーに浸れる作品。幼い頃、生まれて初めて「死」の不思議さに相対した時の感覚が濃厚に描かれているのです。

本書最後のエッセイ『異界、異形の者をめぐる記憶』と共鳴していますね。このエピソードもホント良くわかる、何処にも逃げられず押しつぶされてしまうような不安感。未だに忘れられない。普段は蓋をして考えないようにしている死、病気や怪我をするとすぐにあの頃に引き戻されるんです。

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2025年07月26日

Posted by ブクログ

初めまして、の作家さんでした。
面白かったけれどいくつか意味のわからない部分もあり…人物や事柄を整理しながら、が必要でした。短編でこういうことはなかなかないかなー。

個人的には夏を刈るがとても読みやすくて良かったです。次は長編を読んでみたい。

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2026年01月18日

Posted by ブクログ

太田愛さんの「犯罪者」シリーズが好きで、それをきっかけにこちらの短編集を手に取りました。
どの話もこれまで読んだ太田愛さんの作品とは全然異なる雰囲気、読み味で意表を突かれます。ただ、この方の作品はやっぱり長編の方が好きだなと改めて思いました。
個人的に「遊戯室 十月の子供たち」と「書斎 鯉」が印象的でした。

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2025年12月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最初の星は最後の家のようだ

著者;太田愛
発行:2025年6月30日
光文社
初出:
『十月の子供たち』=「読楽」2024年5月号(徳間書店)
『サイレン』=「小説すばる」2015年7月号(集英社)
『夏を刈る』=「Jミステリー 2023FALL」(光文社文庫)
『鯉』=「Jミステリー 2022FALL」(光文社文庫)
『給水塔』=書き下ろし
『異界、異形の者をめぐる記憶』=「ユリイカ」1999年5月号(青土社)

5編の短篇小説と1編の短いエッセイ。最初の4編の短編はミステリーで、最も短い最後の1編は、ある小学生少女の話で、自らの体験談を語るような夏休みの物語。その背景となる体験は、最後のエッセイに書かれている。

著者は90年代に「ウルトラマンティガ」で脚本家デビューし、今も「相棒」などを手がけているが、2012年に小説家デビューし、ミステリー作家としても高い評価を得ている。脚本家だけに、本書の短編もプロットに長けていて、普通のミステリーにある最終場面でのドンデン返しが3回ぐらいあったりする。それだけに、じっくり読まないとよく分かりにくい面もある。

歴史学者の加藤陽子氏が、年末恒例の新聞書評「この3冊」でトップにあげていた1冊。氏も今年初めて知った作家らしいが、非常に高く評価しているので読んでみた。確かに素晴らしい書き手だと感じた。とくに最初の1編は、読者をあっと言わせるオチだった。

こんな話。

4人家族の話で、二卵性双生児の男の子の視点で書かれた物語。両親は、ときどき「びっくりキャンプ」に突然連れて行ってくれる(恐らく家周辺の森で)が、今回は、流星が窓から見えた時にそれが行われた。と思いきや、今回は家にあった秘密の地下室でのキャンプだった。非日常のわくわく感は一層盛り上がる。ここまでは楽しい家族の話かと思わせておきながら、やがて子供2人は追い詰められることになり、その謎がミステリータッチで明かされていくことになる。
地下室キャンプの初日が明けると、地面が大きく揺れ、自然災害だと言った両親は食糧確保に出たきり帰ってこない。食糧が尽き、子供2人が地上に出ると、なんと家がない!彼らが7歳の、10月のこと。これはまさに、2023年10月のイスラエルによるガザ侵攻のことをさしているものと思われる。和気藹々の家族物語と思いきや、パレスチナの惨状を語る短編小説なのである。

**********
(読書メモ、ネタ割れ)


一 遊戯室 「十月の子供たち」

父、母、わたし(女子)、僕の家族。
わたしと僕は二卵性双生児。7歳の10月に体験したことを綴る。
僕の視点で書かれた物語。

窓から流れ星が見えた夜、父と母が流星群を見るための「びっくりキャンプ」に連れて行ってくれることになった・・・と思ったら、いつもとちょっと違う。外へは行かず、家にある秘密の地下室へと通された。こんなところがあったのか!黒い板を外すと、僅かに外も見える。一家四人で過ごせる、ゲームもできる、わくわく気分。

その夜は、寝る。でも、父と母はイヤホンをしてPCで映画を見ている。彼らの体で遮られて画面は見えない。何の映画だろう・・・野球の音も聞こえた。

翌日、父はこの地下室にどれだけ滞在できるかの記録をつくろう、もっと居ようと提案した。僕はショッピングセンターに行って遊びたかったが、「わたし」が父に賛成をした。家族4人、地下室で食事をすると、大きな揺れ。炎が着いた蝋燭がみんな倒れた、電気も切れた。母は、食事の後でよかったわという。外の様子を見てきた父は、家の敷地角にある楡の木に雷が落ちて真二つ、自動車もそれに潰されたという。電気もとまる。父がリュックサックを背負い、宝探しと称して森へ。食糧を探しに行った。一度、一杯にして戻ってきた。

この家は、祖父の祖父が建てた。楡の木も植えた。祖父の祖父はあるところの王様で、臣下が反乱を起こして追われ、ここに逃げてひっそりと暮らしていた。だから、誰かに狙われているとも聞かされていた。根絶やしにやってくる、と。

父が帰ってこなくなった。今度は母がリュックサックを背負って出て行く。なかなか帰ってこない。板を外して隙間から外を覗いていると、リュックサックを一杯にした母親が帰ってきた。しかし、ヘッドライトをつけた車が来たのでリュックサックをその場に置いて森に逃げた。暫くすると、衣服がボロボロになった母親が森から連れ戻され、車に乗せられて連行されていく。

自分たちで食糧を探しに行くしかない、と2人は地上へ。すると、なんと家が破壊されてない。災害ではなかった。攻撃されたのだった。流星ではなく、戦争で何かが飛んで来たのだ、と分かった。10月だった。

その後、2人は親戚に引き取られ、別々に暮らした。暫くして、再会することに。でも、そこにいた「わたし」は死体だった。



二 中庭 「サイレン」

僕:大野
佳代子:妻
浩太:2人の子
裕美:浩太の妻
多美:僕の妹、生まれて半年で死亡

金田春市:文具店店主、50年経営、学校近く、妻を亡くしている
木村周平:知人(年下)、印刷屋で文選工、夏祭りの写真をくれた、坂の下の借家に母、弟、妹と暮らす、父は死亡
健二:周平の弟、小六
尚子:妹、小一

池田ハツエ:E棟の班長、
江原:同じE棟の住人

僕(大野)が金田さんの文具店でエクレアを食べ、金田さんがノートを大量にくれる場面から始まる。小学校の裏門近くで50年近く文具店を営んでいる金田さん。その後、回想をまじえた物語が始まる。僕が昔の夏祭りの写真を金田さんに見せる。金田さんは「キンを入れておけばよかった」と言う。

僕、佳代子、浩太と出てくる。あたかも3人が幼馴染みのように思えるが、段々と妻と息子であることが分かってくる展開。最初は浩太がいなくなった、と書かれている。転校かなと思いきや、息子が独立して離れていったという話。次にいなくなったのは佳代子だと書かれているので、この子も転校かと思ったら、妻が先に死んだという話。体調を崩して入院、8日後に逝ってしまった。離れて以来会っていなかった浩太が葬式には来てくれた。

僕は団地に家を買い、家族を持ってくらしてきた。その団地の様子がどんどん変わってきた。佳代子が死んでから、段々空き部屋が増えていた。最後に残ったのが僕の家であり、ここを出れば取り壊しになり、高層マンションになる。すでに、丘の麓にあった靴工場は取り壊されて建て売り住宅になり、浩太とアイスクリームを食べたヒロ屋は駐車場に。

団地では、人々が協力しあって暮らしていた。浩太の乳母車も他の人が使っていたものを団地がストックしていたもの。

団地では、午前7時、正午、午後5時に靴工場からのサイレンが鳴り響いた。初めて夏祭りが開かれたとき、午後5時のサイレンの後に花火が鳴り響いた。夏祭りには、父親を亡くした苦労人の木村周平君が幼い弟と妹を連れて来た。オリンパスペンで写真を撮ってくれた。小六の弟に小遣いを渡し、小一の妹と遊ばせていた。途中、声がするので行ってみると、妹が泣いている。小六の弟が妹の小遣い分まで籤引きで使ってしまっていた。できたばかりの金田文具店の出店でのがらがら抽選だった。一等賞がどうしても欲しくて自分で引いてしまった。

実は、4日間の夏祭りで、あまり早くに一等賞が出るといけないので、その日は金色の当籤球を入れてなかったのだった。キンを入れていなかった、のである。

50年後、僕はノートのページを全部球形に丸めて部屋いっぱいにした。一つに火をつけた。窓が吹き飛んだ。妻も友もみんな消えていった。団地もなくなる。サイレンが近づいてくる。きっと靴工場のサイレンだ、と思う。



三 舞踏室 「夏を刈る」

私:川野さよ→大島さよ、15歳、1968年中卒後、芦田家の住み込み女中(夜学の高校に通いながら)
芦田茉莉子:お嬢様、17歳、「さわられ者」と陰口
水絵:茉莉子の義姉、偉智彦と再婚、水商売していた、一児の母
偉智彦:水絵の夫、茉莉子の兄、博打で失敗、果樹の面倒を見る仕事、交通事故で死亡
武郎:芦田家当主、村の人たちからは「闇成金」と陰口を叩かれる
およし:近隣農家から来ている50歳ぐらいのおかみさん(女中)

結城聡介(そうすけ):68年の園遊会で屋敷に滞在、法科の書生で芦田東京屋敷にいる、茉莉子と恋仲になり園遊会で婚約披露する予定だった
おヨネ:隣町で煙草屋を営む、死んだ武郎の妻の付添婦をしていた、

僕:白石、とがいり日報記者
三木:さよの介護士、実は水絵の娘、三木はそれを知らない

物語は1968年、栂杁村の金持ち屋敷。
その約50年後、その屋敷の解体作業で枯れ枝から若い女性の白骨遺体が発見される。一人の新聞記者がそれを追っていた。

1968年8月、栂杁にある湖畔のホテル(芦田武郎がオーナー)で開催された園遊会には、各界の著名人を含めた人々が集まり、趣向を凝らした催しが開かれた。
さよは盆休みで帰省するはずだったが、家に居場所がない(継母とうまくいかない)ことを茉莉子にいうと、休みを与えられた上で屋敷においてくれたので園遊会のことも知っていた。ワンピースのおさがりをもらい、園遊会にも参加できることになった。

園遊会の前日、果樹園の見回りをし忘れたと偉智彦が言うと、武郎は激怒、明日の朝にしろと指示するも、演劇の練習で無理だと偉智彦。仕方なく聡介が車を運転して見回ることに。ところが、崖から落ちて死んでしまう。茉莉子は、兄が殺したと主張した。武郎は、茉莉子と聡介の子に跡を継がせる計画であり、そうなると仕事もろくにせず子もいない兄はいよいよ穀潰しになるからと、隣町の煙草屋のおヨネばあさんに兄が愚痴っていたことを根拠にした。方法は果物ナイフでタイヤをパンクさせた、帽子を被った兄がそれをしているのを自分は目撃した、と。

確かにおヨネにそう愚痴ってはいたが、パンクさせた時には演劇練習でアリバイがあり、果物ナイフも別のところから見つかり、その主張は否定された。ところが、聡介の初七日の夜に茉莉子は兄を植木鋏で刺して怪我をさせてしまう。精神科に入院させられ、精神分裂症と診断された。

今度は、兄が交通事故で死亡する。運転を誤って崖から落ちる。解剖させたが事件性はなく、純粋な事故だとされた。兄の通夜では茉莉子は振袖姿でウロウロする。多くの人が心の病を知るところとなる。それから二週間ほどしたころ、さよはこっそり荷物を最小限にまとめて屋敷を出ていった。大島家につかえ、やがてその後妻となる。

50年後、涸れ井戸から白骨遺体が発見され、新聞記者の白石が、さよを探し当てて訪ねてくる。さよは住み込みの介護士の世話になりつつ暮らしていた。家を出たのは、村人たちが「闇成金で汚く集めた金で建てた屋敷に住んでいると何かが起きる」と噂していたので恐ろしくなったためだった、とさよは言った。さよが家を出たところは、村人に目撃されていた。しかし、水絵は目撃されていないのに消息が分からない。水絵だって、舅(武郎)の介護と茉莉子の面倒を見なければいけないから出て行くはずである。

いろいろ話を聞いたが、白石はやはり聡介を殺したのは兄の偉智彦だと考えた。アリバイについては、共犯者が変装してタイヤに損傷させればいい。細い体形に帽子姿が目撃されているので、妻の水絵ならできる。妻が、いつも使っている果物ナイフが一時的にないと騒いで、やっぱり近くにあったとしたのも、それが持ち出されていないと見せかけるためだったのだろう。白石はそれをさよにぶつけてみた。すると、それだけじゃないと真相を話し始めた。

兄の本当の目的は、茉莉子を精神病へと追い込み、禁治産者とすることが目的だった。2人きりになったタイミングで茉莉子に対して、聡介は俺が殺したと告白し、わざと植木鋏できりつけさせた。これで完全に禁治産者に。当時存在した優生保護法により、本人の許可無く避妊手術が出来る。そうなると、相続権のある跡継ぎが産めない。偉智彦は水絵が置いてきた実子を養子にすれば、相続権が得られる。茉莉子は手術されていた。怒った茉莉子が水絵に対し、井戸に飛び込んで死ねと言った。さもなければ、お前の実子の命はない、と。どちらにしたいか選べ、と。

さよは心配になり、その場に戻っていた。そして、水絵が井戸に落ち、茉莉子が梯子で入って死亡を確認したという。つまり、白骨遺体は水絵ということになる。

なお、茉莉子はその後、20歳で死亡している。

白石は、本社からの情報で、白骨遺体を調べたところ、子供を産んだことがない女性だと判明したことを知っていた。だから、さよが嘘をついていると確信した。水絵は子供を生んでいる。そして、指摘する。あんたは水絵だろ、成り代わっているだろ、死んだのはさよか茉莉子しかあり得ない、と。

すると彼女は最後の告白をした。話を聞いていたさよは、あまりの怒りで水絵を突き落とそうとした。それを茉莉子が止めた。かわされた弾みでさよが井戸に落ちて死んだ。そして、水絵がさよに成り代わって生き抜いた。

今、介護士をしているのは、自分の実子。しかし、実子の方はそれを知らない。

*「オートメ女中」=電化製品を自由に使える女中で引く手あまただった


四 書斎 「鯉」

絢子:主人公
忠雄:双子兄の一人

有島博隆:有島家長男(伯父)、70歳、自損事故で障害あり、古美術評論家だった、(ジェンダーについて)考えが古い
絢子の父:名は出てこない、有島家次男
嘉子:絢子の伯母、工務店に嫁いでいる
朋子:叔母、本家で博隆と住んで世話をしていた、独身、死亡した、享年54
律子:嘉子の長女、絢子の3歳上

岩倉:弁護士
北原千晄:美術系出版社の社員(当時30歳ぐらい)、朋子や絢子と仲良しだった
沖野紘一:北原千晄と当時同僚だった、フリー編集者

絢子は外国に住み、タイに出張中だったが、仲のよかった朋子叔母が死んだ連絡を受けた。すぐには帰れなかったが、なんとか父親の本家に。本家の弁護士を長く勤めていた岩倉から、絢子に遺言状があるから来てくれといわれる。正しくは岩倉は引退しているので息子(弁護士)のところまで。ただし、今は出張中なので帰ってからにしてくれと。どんな内容だろうと絢子と両親は思った。叔母の部屋を探すと、30年ほど前に期限が切れている使い切りカメラが出てくる。未現像だった。知り合いに頼み、なんとか現像して復元してもらうと、2枚は女性だった。誰だか分からなかったが、嘉子伯母はそれが北原千晄だといい、絢子と朋子と仲良しだったけどお前は覚えていないわけないだろうと言う。

実は、絢子は中学生頃のある時期、記憶が抜けている。しかし、北原千晄のことを言われて段々思い出してきた。そして、ミステリータッチで当時のことを思い出していく。もっと思い出して解明すべく、北原千晄と出版社で同僚だった沖野紘一を探し出して話を聞いた。

嘉子伯母は北原千晄を嫌っていた。北原千晄は美術家だった有島博隆と仕事でよく接していたのだが、色目を使っている、結婚を企み、この家に入り込もうとしている、その時に小姑となる朋子をまず追い出そうとしている、と分析していた。

絢子は子供の頃からイジメを受けていて、毎日、悲しい思いで学校から帰った。そんな時、父親の実家である本家に行くと、朋子叔母とそこに来ていた北原千晄が優しく迎えてくれたので2人と仲良しだったのだった。

沖野によると、あの年の11月、北原は朋子と京都に旅行に行き、そのまま失踪している。土曜日に横浜を出て2泊したまでは同じだったが、月曜日に有島博隆が交通事故に遭い、朋子が横浜に戻ることに。北原も戻ると言ったが、朋子が止めた。北原の顔を見るとどうしても仕事のことを有島が考えてしまうから。北原は休暇を3日間取っていたので帰らず、さらに西へ向かうと言った。そのまま行方不明に。

カメラの最初の1枚は夜の高台寺だった。確かに京都に行っていたのだったが・・・
(2枚の女性は北原千晄)

ところが、2人は京都には行っていなかった。真相はこうだった。
朋子と千晄は愛し合っていて、2人はその日、駆け落ちをする予定だった。
博隆は男女について超保守的だから、許すはずがない。
2人は横浜駅で待ち合わせていた。絢子は真相を知らされないまま、朋子の旅行鞄を横浜駅の千晄に渡してくれと朋子から頼まれていた。届けに言ったが、そのまま渡すと何故か2人がいなくなってしまいそうな気がして、嘘をついてしまった。朋子は箱根の別荘にいますから、そちらに行ってください、と。

絢子は本家に戻った。すると、ちょっとしたボヤ騒ぎがあり、博隆が戻っていた。そして、朋子がいないと騒いでいる。絢子は咄嗟にまた嘘を言った。別荘に居ると思う、北原千晄も一緒だと思う、と。博隆は車を運転して別荘へ。すると、そこに朋子はおらず、北原千晄がいた。2人が愛し合っていることを告げられ、激怒した。女は子供が出来れば母性がくすぐられてそんな感情はなくなるんだ、と保守的な考えを吐き、力尽くで妊娠させようとした。北原千晄は逃げだし、ベランダから落ちた。

大変なことをしてしまったと錯乱状態で運転して横浜に戻ろうとした博隆は、自損事故を起こして重体となった。

朋子も別荘に。息も絶え絶えの北原千晄の最後の一言を聞きとげた。絢子ちゃんを守ってあげないと、と北原千晄は言い残した。

朋子はその言葉を守るべく、あくまで2人は京都に行ったことにして、高台寺に見える箱根の写真を撮影して残しておいたのだった。そして、そのまま別荘近くに病院に入院した博隆の面倒を見続けたのだった。

朋子が絢子に残したのは、その真相を書いた遺言状だったのだろう。
絢子は、自分が嘘をつかなければ、北原千晄は死ななかったし、博隆もあんな風にならなかった、と悔やむのだった。


五 階段 「給水塔」

凪央子(なおこ):主人公、小学生

彼女は、家の中に閉じ籠もり、外出が怖かった。しかし、ある日、外に出てみた。段々と解放感が出て来て、公園に行けるようになった。
高学年になると、ボス的にまでなった。友達を引き連れ、あるビルに侵入し、3階建ての屋上にある給水塔に友達と上って遊んでいた。給水塔は実質4階の高さ。その周りには扶壁があるが、北側だけは巾が狭くなっていて1周することは無理だった。少しでも膝を曲げたら体が外に出て落ちてしまう。だれもチャレンジしない。

犬が捨てられていた。4匹の子犬。みんな、給食のパンをあげたり、自分の小遣いでパンを買ってあげたりして可愛がっていたが、ある日、いなくなった。近所のおばさんが保健所に連れて行ったらしい。失望して、もう誰もそのビルに来なくなった。

一人になった凪央子は、膝を外側に向け(体を外側に向けて)、給水塔一周にチャレンジしてみた。うまくできた。以来、毎日行ってそれをするのが日課になった。怖いからやりたくないが、やらないと気が済まない。

夏休みの最後の宿題に写生が残った。用具を持って給水塔に出かけた。南側に座り、風景を描いた。遠くで雷鳴。段々と近づいてくる。でも、もう少し待てると確信し、ぎりぎりのところまで粘り、次は危ないと思ったところでビルの中に逃げ込んだ。その時、もう給水塔一周はしないだろうと思った。

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2025年12月24日

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理不尽さや、やるせなさ、世の中の無情に重く暗い気持ちになった。子どもの頃には気づかなかったことに、大人になって改めて気づくこともあるだろう。知らなければよかったのか、苦しくても知るほうがよかったのか、答えの見つからない問いばかりで、1冊読み切るのに時間がかかった。

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2025年11月30日

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大好きな太田愛さんの新作
短編6作品

時代錯誤なものからミステリーなどちょっとこれまでのとは違う作風だった

ミステリー2作は悲しい話でした

特に【給水塔】は描写が細かくて、明るく描けば子供の夏休みの冒険なんだけどこの方が書くと、こんなにミステリーっぽくなるのかとドキドキした

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2025年11月02日

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不思議な味わいの短編集

一 遊戯室 10月の子供たち
二 中庭 サイレン
三 舞踏室 夏を刈る
四 書斎 鯉
五 階段 給水塔

ごちゃ混ぜ。純文学的子供時代の小編から本格ミステリまで幅広く納めてあり、目次に何らかの意味がありそうで実は関連もない。
どういうテンションで読めばいいのか、少し混乱した

もちろん、1話ずつの完成度は高い。
が、やはり太田愛さんはミステリの人だと感じる。ミステリを通して人間を描くときの筆の冴えは抜群。
ということで、
第3話 夏を刈る
第4話 鯉
が好きでした。
ミステリとしても○。謎と女性の生き方の描きかたが、やはり上手い!

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2025年10月18日

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短編集。全てに死の香と厳かな怖さを感じる。
十月の子供たちははじめから、地下に入った理由はわかっていたが、今のウクライナ情勢とリンクして、とても切なかった。
夏を刈るは、ミステリーチックで、その真相を知るため、どんどん読み進められた。
サイレンみたいな優しい話も好き。

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2025年10月03日

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短編集で隙間時間に読むにはいいです。
舞踏室は印象に残る内容でしたね。
昔のサスペンス的な感じで。帰結も「おっ」って感じでした。
他は読み始めは少し苦労しますが、読んでる最中にこういうことかとわかる様な感じふぇ、後半から全て読むのが楽しくなってくる感じでした。

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2025年09月27日

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 太田愛さんの新作、5作の短編集になります。太田愛さんといえば、「犯罪者」「幻夏」「天上の葦」、それから「未明の砦」…大好きなんですよね!ただこの作品は短編集なんで、おぉ~!さすが太田愛さんっ!!と、読める作品と、あらら…と読み終える作品が混在している感じです。

 好きなのは「十月の子どもたち」と「夏を刈る」です。「十月の子どもたち」については、今も戦禍に見舞われている世界の国に思いを巡らせることができました。「夏を刈る」については、なんともいえない独特な世界観、ノスタルジックな感じで、映像化されてもいいかと思います。

 私はこだわりなく、短編集も長編も読みます。けれど、やっぱ太田愛さんにも次は長編を手がけてほしいと願います。

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2025年09月26日

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2025-08-09
物語としては独立した5つの短編と1つのエッセイ。純文的な2編、横溝風ミステリ2編、自伝的短編とそれと呼応するエッセイ。
太田愛の懐の深さを感じると共に、どれもまた太田愛。以前言っていたホラーにも挑戦して欲しい。

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2025年12月19日

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CL 2025.8.4-2025.8.7
「犯罪者」や「天上の葦」などの社会派長編とは全く雰囲気の異なる短篇集。
「十月の子供たち」ウクライナやガザを思う。
一日の終わりに見知らぬ人のために祈る。
「夏を刈る」と「鯉」がよかった。

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2025年08月07日

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数少ない著書が全部とても好みで良かったので、新刊飛びつきましたが短編はあんまり好みではないかも。
濃い内容なので長編にして読みたかったです。

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2025年08月05日

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太田先生の著作の中では「僕らは世界の~」よりのお話。

5つの短編すべてが
現在、過去、ここ、ここじゃない世界のどこかに必ずいる人を描いている。
そして「死」が中心にいる。

タカラヅカで有名な
エリザベートのトートが見え隠れする。
繊細な作品で読んでいるうちに、こちらもトートに手を取られそうになる感覚が怖くもあった

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2025年07月14日

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