太田愛のレビュー一覧

  • 犯罪者 下

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    上巻に続きテンポよく進む
    そうなるのー
    作戦通りいけーっと思ったら
    悪い奴めー
    チキショーと思ったら
    ナイスー!
    3人のキャラがたってとても面白かった。
    続編がある幸せ!

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    2025年07月11日
  • 未明の砦

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    感想
    日本の労働環境の悪さが学べる。会社にばかり有利な法改正で人は使い捨て。第二次世界大戦から変わってないな。

    安く使われる日本の労働者の改善が進むといいなぁ。世界に比べると相対的貧困になってくるのも近い。

    途中で労働史が挟まっててその部分は読むのに苦労した。


    あらすじ
    ユシマの工場で働いていた矢上、脇、秋山、泉原は警察に逮捕されそうになったが、その直前で火事を契機に逃げられる。

    物語は4人がユシマで働き始めた時に遡る。4人が非正規で働いていた自動車工場の班長だった玄羽に夏休みに亡くなった妻の実家に誘われる。最初、4人は純粋に夏休みを楽しんでいた。

    話は現在に戻り、4人の行方を追う

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    2025年07月10日
  • 未明の砦

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    読後、じわじわと感情が押し寄せてくる。
読みやすいのに、深くて重たいテーマが静かにのしかかってくる。

    非正規雇用や労働者の歴史と現実に真正面から向き合いながら、
美しい風景描写と緻密な人間ドラマでぐいぐい読ませてくれる物語。
読み応えがあるのに、気持ちよく読み進められる。
読めてよかった、心からそう思える作品でした。

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    2025年07月09日
  • 彼らは世界にはなればなれに立っている

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    ファンタジーというか、中世ヨーロッパの世界観なのに、中身が分かってくると、まるで現代社会、日本への警告メッセージ。
    選挙に参加して、しっかり考える必要性を教えてくれます。

    太田さんの作品で、そうがい、って読めるようになりました。

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    2025年07月03日
  • 犯罪者 下

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    様々なストーリーが同時並行しているが、飽きないギリギリのところで新事実が発覚していき、どんどん読み進められる。
    最後の後日談で少し尻窄み

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    2025年06月30日
  • 犯罪者 上

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    段々と繋がっていくー
    突然そうなるのー
    最後は、えっ?これ目出し帽?
    どうなるー下巻!
    楽しみでしかない!

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    2025年06月29日
  • 未明の砦

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    ネタバレ

    大手自動車メーカー〈ユシマ〉で働く非正規工員の矢上、脇、秋山、泉原の4人。
    玄羽と笛ヶ浜で過ごした夏をきっかけに、慣れてしまった日常の不公正に反旗を翻し闘いが始まる。

    自分たちの無知を知り、知ろうとする姿勢。
    大事な人のために動ける行動力、熱力。
    4人の変化には目を見張るものがあった。

    デモのようなものにはどこか抵抗感があったが、この物語を通して正しいことを主張することは規則を守りながら規則を変えられない状況において、当たり前の権利だと感じた。

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    2025年06月28日
  • 天上の葦 上

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    「犯罪者」「幻夏」からのシリーズ3作目。スクランブル交差点で亡くなった老人と行方不明の公安。2つの事件がどう絡んでくるのか気になって読むがボリュームが凄い。下巻へ続きます。

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    2025年06月21日
  • 天上の葦 下

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    かなりの大作。そして力作。
    ミステリアスな導入部から一気に引き込まれ、長いだけあってところどころ冗長で分かりにくい場面は出てくるものの、概ね退屈することなく最後まで読めた。
    終盤の第二次大戦中のシーンなどは、切迫感満載なページと、ダラダラと長ったらしいシーンが交錯していて、なんだか勿体なかったかな。

    相変わらず主人公3人に魅力が乏しいのが残念だが、水準をはるかに超える作品であることは疑いようがない。
    よくこれだけの内容を書けたなと、作者には感心するばかり。

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    2025年06月20日
  • 未明の砦

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    太田愛さん。非正規労働者の4人が大企業相手に労働闘争を仕掛ける話。
    長いがスラスラと読め、日本の労働法についてもわかりやすく説明してくれている。最初に4人が警察の包囲から抜けたところから始まるが、なぜ追われているのか分からずそれが最後のほうまで分からないので気になるがとても長い過去編に入るのでずっとお預けとなる。4人の夏休みはもう少しコンパクトにしてもよかったと思った

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    2025年06月11日
  • 天上の葦 上

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    「我々は住む家も、着る物も、食べる物さえない焼け跡から、歯を食いしばって立ち上がり、ようやっとここまできたのだ。」
    奇跡の復興をとげた日本。東京オリンピックの開会式で.日の丸を掲げた選手たちが入場してきた姿を見て、体の底から湧き上がるような感動を覚えたと言う。
    その感情は現代を生きる私たちには、一片を想像することはできても、到底及ばない想像でしかない。
    この作品の根底にはその私たちが考え及ばない深い深い感情があるのだろう。
    下巻でどのような結末に向かうのか。
    究極の危機でありながら、飄々と乗り越えていく、お馴染みの3人にまた会えてとても楽しかった!

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    2025年06月11日
  • 彼らは世界にはなればなれに立っている

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    久々の太田先生。
    「犯罪者」シリーズが面白かったので、こちらも読んでみました。
    作風がガラッと変わり、読み始めファンタジーのような感じだったので、ちょっと戸惑いました。
    4章で出来上がっているのですが、1章ごと、語り手がかわっていき、謎が解けていく。
    先が気になってしまって、ファンタジーなのも気になくなりました(ファンタジーが嫌いなわけではありませんが)
    人が生きていくのは幸せだけではなく、辛いこと悲しいことも当然あって、その中で誰と出会い、過ごしていくのか…改めて考えさせられました。

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    2025年05月16日
  • 未明の砦

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    骨太、という言葉がしっくりくる、非正規雇用者の労働環境と彼らを駒として悪用する大企業や政治家との闘いのお話。

    新聞連載、だからこんなに章立てが短いのか。
    かなりのボリュームだが、展開よく読めました。

    本当にこんなところが未だにあるのか?と思わなくもないのだが、ありそうな気はしていて。

    何でもかんでも安いことがいいことではない、安いと生産性が結果的に落ちる、って残酷な事実を突きつけられた気がします

    2025.5.3
    85

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    2025年05月04日
  • 天上の葦 上

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    鑓水シリーズ三部作の3作目。
    前2作は評判通り、とても楽しめました。
    それでも上下巻の作品はハードルが高く、今作の読み始めまで随分と時間を開けてしまった。
    さて今作の上巻は、序盤は謎だらけで話の筋が正直つかめない・・・何?・・・なぜ、何故、ナゼ・・・
    それが、理解を深めようと、ドンドン読み進んでいけるのでした。終盤には次が楽しみ、となり・・・
    今、下巻の中ほどまで進んでいます。
    やはり、安定の楽しみを頂けます。

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    2025年04月27日
  • 犯罪者 上

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    手に汗握る逃走劇と緻密に張り巡らされた伏線に圧倒されました!
    クライムノベルというジャンルを初めて聞きましたが、タイトル通り犯罪小説の意味だったみたいです(なお、本作は結構リアルな暴力表現や顔面崩壊の描写を含むので、苦手な方は避けた方が無難かもしれません。)。
    犯人から命からがら逃れつつ、真相を探っていく、文字通り命懸けの展開が続くので、ジェットコースターに乗っているような気持ちで、終始心臓バクバクでした笑
    何の関係もないような、様々な立場の登場人物達の独白が、一つの事件として繋がっていったところは、驚き、感服しました。伏線回収のとても上手い作者だと思います。
    上下合わせるとかなりの文字数があ

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    2025年04月13日
  • 犯罪者 上

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    駅前広場で通り魔事件が発生、その生き残りである修司は病院で謎の男に4月4日まで生き残るよう頼まれる。しかし謎の男が修司の命を狙う。企業犯罪と政治の癒着を描いたクライムノベル。
    テンポよく進み、最後まで一気に読んでしまった。主要登場人物のエピソードも緻密に描写し、決して記号ではないがホテルマンとその彼女の話までいるのかと感じた。最後は大逆転ではないのでそこも賛否分かれると思う。

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    2025年04月02日
  • 未明の砦

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    ネタバレ

    これだけの内容を書くにはどれくらい下調べや取材をしたのだろうと思いながら読み終え、最後の参考資料のページを見て納得した。
    憲法とは「国民から国への命令書」…
    色んな事を考えさせられてしまった。 日本はこれからどうなっていくのだろう。

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    2025年03月07日
  • 未明の砦

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    現実を写したような話だから、ハッピーエンドにはならないよなとドキドキしながら最後まで読んだ。現実を写した話だからこそ、ハッピーエンドにしなければいけないのだと気付かされた。
    社会派の小説を読むのは好きだが、あまりにも啓蒙的な小説は好きではない。この小説もちょっとそんな感じかなと思ってたが、終わりに近づくにつれ、グイグイ引っ張られる感じで、そんなことは気にならなくなった。
    逆に、感謝というのも変だが、この小説を書いてくれてありがとうと思った。
    やられっぱなしではダメなのだ。
    我慢ばかりでは何も変わらない。
    戦わなくてはダメなのだ。
    誰かがやってくれる、変えてくれるなんて甘い考えだ。
    弱いもの同士

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    2025年02月28日
  • 未明の砦

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    世界的自動車製造メーカーであるヤシマ(モデルはトヨタ)の生方第三工場の期間工や派遣工の4人が労働組合を設立しようとする動きに対して、会社や警察(前作の「天上の葦」同様、今回も公安警察の恐ろしさが描かれている)からテロとして追われる話。太田愛らしい大作。
    相当沢山の参考資料を元に書かれている

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    2025年02月22日
  • 彼らは世界にはなればなれに立っている

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    まるで寓話のような雰囲気の中、とても難しく、美しい世界に浸ることができました。
    その教訓も峻厳なもので、人間がいかに易々と流されてしまうものか、集団がいかに残虐になりうるかを説いているような気がします。また、それに抗おうとする知性がどんな目に遭うのかも。

    最後に超越した視座から俯瞰してくれるのが唯一の救い。
    改めて作者は、なぜこの作品を世に出したのか、巻末に解説もついていますが自分なりに調べてみて、みなさんの感想も読みながらもっと納得したいなと思います。


    ──人の手でなしうる奇跡は、破壊だけだ。

    見事なまでに痛烈な描写です。


    そういえば『ザリガニの泣く頃に』にも空気が似てるなー。似

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    2025年02月19日