太田愛のレビュー一覧

  • 天上の葦 上

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    十月十日正午。場所は渋谷のスクランブル交差点。ひとりの老人の異様な死から物語ははじまる──。


    十月十四日。興信所を営む鑓水と修司のもとに 思わぬ人物から件の老人についての不可解な依頼が舞い込む。
    報酬 一千万 期限は二週間。

    同日 刑事課から交通課に飛ばされ停職中の相馬に公安部の前島が接触してきた。
    用件は失踪した公安部の資料係である山波という男を秘密裏に探し出せというものだった。


    老人のスーツの内ポケットに入っていた名刺…。
    山波の部屋に仕掛けられた盗聴器…。

    まったくバラバラに思われたピースが少しずつ形を成していく。

    そして終盤。舞台は老人宛の葉書にあった瀬戸内海のある島へ─

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    2026年01月05日
  • 未明の砦

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    面白かったです。すぐ前に読んだ「幻夏」があまりにもよかったので、比べるともう一つ。でもそれって、その時の自分の好みとか、その時の自分の状態とかも、反映してるのかも。そして、さすが脚本家。映像が浮かぶし。政治家と警察側の大きな圧力、陰謀?!そして警察側から、はみ出しものの刑事と子分のようなパートナー。取材陣の2人ペア。大手企業側、裏切り者。力のない労働者たち。4人の若者。4人を助けてくれる人達。登場人物が、それぞれ個性的で魅力的。一つ一つのエピソードを読んで楽しむことができる。今年の最後に、太田愛さんの作品に出会えて良かったです。来年は「天上の葦」読みたい❣️

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    2025年12月28日
  • 犯罪者 上

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    よかった!一気読み。通り魔事件と、乳幼児の奇妙な病気と、大企業でのことと。少しずつ、つながってきて。最初は、バラバラの小さな物語を読む感じで、登場人物が多くて、頭の中もバラバラなんだけど、一つ一つ丁寧に描かれていて、映像が見える感じ。相棒の脚本家さんでもあったのですね。なるほどという感じでした。上巻読んですぐに下巻も一気読み。楽しかったけど疲れました笑。

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    2025年12月24日
  • 天上の葦 下

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    警察官(半田)が警察官(山波)を追って警察官(相馬)がそれを追って、それをまた警察が追うという。島の人も困惑しただろうなあ。
     複雑な長編だったが、全体から読者に訴える、無自覚なうちに支配されることへの危機感を受け取った。

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    2025年12月16日
  • 犯罪者 上

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    ネタバレ

    途中からどんどん引き込まれた。
    散りばめられた場面がどう繋がっていくのか楽しみ。不法投棄については確かにそうだと気付かされた。今の時代は改善されているかはわからないが、生産ラインが増えてるのに捨てる場所は増えないという問題。誰かがしないといけない仕事。

    政界も絡む巨大企業に3人がどう立ち向かっていくのか下巻も楽しみです。

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    2025年12月05日
  • 天上の葦 下

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    ネタバレ

    太田さんの3人組ラスト!鑓水1番好きだからとても楽しかった。
    戦時中こんなことがあったんだなと。私が当事者だったら、国が大丈夫って言ってるし、みんな残るし、みたいな正常性バイアスで逃げれないだろうな。
    現在のメディアにいたとしても長いものに巻かれて動けない側だと思うから、ちゃんといけないことはいけないしこれは違うってわかってて動いてくれる人たちほんとかっこいいし尊敬する。
    鑓水が適当なこと言いながら適当な態度で、ちゃんと修司や他の人のこと守ってあげてるのがかっこいいー!
    最終章めちゃくちゃ泣けた。

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    2025年11月27日
  • 天上の葦 上

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    プロローグ

    とてつもない巨神から、鑓(ヤリ)が投げられた 
    鑓は、七つの雄大な大陸を飛び越え
    やがて、水源に突き刺さった!

    そして、その水源から鑓水七雄が誕生した
    そう、この物語の主人公だ


    本章
    『天上の葦 上』★5
    2つの事件&物語が交差する
    正光が渋谷のスクランブル交差点で 
    逝く前に指差したものとは!?
    真相とクライマックスの下巻へ


    エピローグ(告知)
    本書とは、全く関係ないが、先日コレド室町の
    地下にあるタロー書房に赴いた
    初めて入店したが、いい本屋だ
    国内にとどまらず、海外ミステリーも豊富に
    取り揃えている

    その中に見つけたんだ

    宝石の原石を
    私に向かって輝いていた

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    2025年11月23日
  • 天上の葦 上

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    第3弾 上巻!

    今回は、鑓水さんがメイン!
    私の御贔屓の方なんで、楽しみ!
    結構、分厚い本で読もうと頑張るけど、邪魔が…ワールドシリーズという…(^◇^;)

    しかし、公安怖いな〜
    それにぶら下がるマスゴミもそうやけど。
    サブリミナル効果やないけど、徐々、国民のココロを誘導…
    どんな計画やねん!
    闇も2つありそうやし…
    さぁ、これから、この闇をどう裁くねん!
    3人さん!
    今は、瀬戸内海のどっかの島(名前忘れた〜)で、人探し!
    後半、楽しみ〜!!!

    サブリミナル効果やないけど、今もやってそうやもんな。高市さんのニュースの画像斜めにするとか…

    こういう、ヘラヘラしてて、実はやり手みたいな人が

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    2025年11月03日
  • 未明の砦

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    久しぶりの太田愛さん

    「犯罪者」「幻夏」「天上の葦」
    このシリーズと同じような重厚で
    読みごたえ満点の群像劇です。
     
    登場人物が多い…が全く気にならない
    キャラクターが生き生きと描かれているからだろうと思う。

    そして、情報量の多さに圧倒される
    労働組合の歴史、日本だけではなく諸外国の労働組合の歴史、子供の貧困、共謀罪、
    小説というよりは、リアルな資料を読んでいる感覚。教科書みたい
    最終ページの参考文献の量を見て納得です。

    「俺ら失敗作」と自分たちの事をを表現する
    家庭、家族に縁がなく、帰る家もない
    学歴もない4人の労働者。
    企業側と労働者の闘ってきた歴史、
    自分たちの置かれている社会と

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    2025年10月25日
  • 最初の星は最後の家のようだ

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    2年前の冬読んだ「未明の砦」
    共謀罪の標的にされた大手自動車メーカーの若い非正規労働者たちが、逮捕寸前に逃亡し…。
    これは日本の現実を撃つ社会派の大作だった。
    友人たちに勧めまくった。

    それまでに太田愛はすべて読んだ。ハズレはなかった。同じ市の出身ということもあり誇らしく思っている。

    本作は初の短編集。5つの小説とエッセイが1本。自分なりに分けると、
    1つ目は戦争。
    3つ目と4つ目はミステリー。
    5つ目とエッセイは不安。
    とでもしておく。3つ目は以前に文庫のアンソロジーでも読んでいた。

    さて残りは2つ目の「中庭 サイレン」だ。中味は書かないが、最も私の琴線に触れた作品だった。
    先に妻を亡

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    2025年10月23日
  • 天上の葦 上

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    詳細な感想は下巻で書きますが、今回はミステリーの中でもかなり戦争に焦点が当てられたものだった。結構その色が濃いこともあって、犯罪者と幻夏とは少し雰囲気が異なる気がする。

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    2025年10月12日
  • 天上の葦 上

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    ページをめくる手が止められず、早く下巻が読みたくなる!

    太田愛さんのシリーズ3作目。
    「犯罪者」、「幻夏」を読んでから本作を読んだ方がより楽しめそう。

    2つの事件を行き来しながら読み進めるので少し複雑なところはありますが、それぞれの事件の真相が少しずつ重なっていくのが面白い。
    上巻では、謎が謎を呼び、ひとつ真実に近づくと新たな謎が生まれ…という感じで、まだまだ事件の核心には遠そう。このあとどうなるんだろう?続きが気になるー!

    「犯罪者」が修司、「幻夏」が相馬の話だとすると、こちらは鑓水の話という感じかな。いつも飄々としてる鑓水の心の内を覗くシーンも多く、そこも楽しかったです。

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    2025年08月04日
  • 最初の星は最後の家のようだ

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    ネタバレ

    やっぱり天才。
    最初の2篇はストーリーというよりは構成でうならされる。
    十月の子供たち、は、昔の戦争の話だと思って読んでいると、小道具から現代の話とわかる。
    戦争が昔のことでなく、まぎれもなく"今"のことだと思い知らされる。

    サイレンでは、時間軸に混乱させられつつ読み進めていくと、現在にたどり着く。
    環境が、周りが変わっていく中で、自我の中での自分はなぜか変わらない。
    同じ場所に留まり続けることでおぼえる無限ループ感。この世に根を張る、という事を「知っていく」ことと「知っているものが失われていく」ことを同等に描くことで、自分がいくら変わらないつもりでいても、否応なしに時間

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    2025年07月13日
  • 彼らは世界にはなればなれに立っている

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    トゥーレがずっとヤヤトゥーレで、アフリカの話か? 全然違った、社会風刺強めのダーク・ファンタジー。ある町に蔓延る感情を、被差別者(羽虫たち)がそれぞれの立場から情緒たっぷりに描く。失われた記憶を追い求めた者、変革を試みて死んだ者、使命のために出て行く者がおり、最後には町全体が崩壊に至る。語り口は皆生き生きとしているのに、ぽつぽつと灯る希望の光が容赦なく消え失せていく展開は絶望そのもの。狂人と見做された女はひっそりと息絶え、母は自分の死と引き換えに息子の尊厳を守り、全てを見てきた魔術師は死者と会話する。戦争や人の悪意で多くの移民が死に、生き残った者がその業を背負う、そんな構図が常にある。

    トゥ

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    2025年06月09日
  • Jミステリー2023~FALL~

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    今年も面白かった〜。お気に入りは、似鳥鶏「名探偵名前が適当」と宮内悠介「最後のひと仕事」。どちらも読み応え抜群!
    「どうして今夜の彼女は魅力的に映るんだろう」は東川篤哉楽して良き。

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    2025年04月30日
  • 天上の葦 上

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    太田愛さん。渋谷のスクランブル交差点で老人が白昼亡くなり、それがテレビ中継された。鑓水のもとにその老人が最後に指差したものは何かと
    いう依頼が舞い込む。また相馬は失踪した公安刑事の捜査を任される。その刑事は最後に母親のいる施設に来ており、そこは渋谷で死亡した老人のいた施設だった。鑓水と相馬と修司は捜査を進める。
    上下巻で長いが一気に読んでしまった。老人のエピソードから鑓水のエピソードまで描写されており、登場人物の背景がしっかりしているのでとても共感できる。言論統制を軸にエンタメ感を損なうことなく書いてありとても考えさせられる本でもあった。三部作と聞いているのでこれが最後なのか、まだまだ読みたい

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    2025年04月17日
  • Jミステリー2023~FALL~

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    推しの太田愛が書いていたので買った本。300ページほどなのに1200円+税。高え!
    6人の作家の書き下ろしミステリー、半分は読んだことがない。楽しみだ。
    まずは太田愛から。うーんいつもと違う。お嬢さまだのなんだのセレブなお屋敷舞台のミステリー。好みではない。
    東川、逸木、宮内の作は面白かった。
    アンソロジーは次に読む本の入り口になる。

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    2025年04月01日
  • 犯罪者 下

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    今年こそは読もうと決めていた作品。
    長らく読みたいリストに入れていたままだったが、ようやく手に取れた。

    白昼の駅前広場で起こった通り魔殺人事件。被害者5人のうち1人の少年が生き残ったが、彼は再び犯人に命を狙われる。なぜ、狙われるのか?彼は刑事とその友人と共に事件の真相を追う。

    多々場面の切り替わりがあり、まるでドラマを見ているかのよう。
    すごく読みやすいのに、社会問題が盛りだくさん、重厚な物語で読み応えバツグン。

    事件の真相を追う3人に容赦なく迫る暗殺者の影、息もつかせぬ展開にドキドキハラハラしっぱなし。
    全く関係のなさそうな出来事が読み進むにつれリンクしていく構成も、何気なく読んでいた

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    2026年04月25日
  • 天上の葦 上

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    鑓水シリーズの3作目。鑓水が主役。
    分厚いけど相変わらず一気に読める。
    修司が鑓水に金がないんじゃないかと心配しているのが面白いし、しかも伏線なのは流石。

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    2025年03月09日
  • 天上の葦 上

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    おじいさんが渋谷のスクランブル交差点で空を指さして死んだ。この好奇心を煽る謎から始まる過去に繋がる深い話がおもしろい。次々とページをめくる手が止まらない。三部作のうちの「犯罪者」、「幻夏」を既読した上で私は、自分の中の何かを隠すようなおちゃらけた鑓水に惹かれていたのだけども、ついに彼に焦点が当てられ霧が少しずつ晴れていく感じがものすごくわくわくさせられる。この物語の着地点も今の鑓水を作り上げてきたものも書かれるであろう下巻が楽しみだ。

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    2025年02月16日