太田愛のレビュー一覧

  • 犯罪者 上

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    物語の大きな特徴は、事件が序盤に起こり、読者が登場人物と一緒に真相を追っていくスタイルになっている点です。多くの推理小説は最後に真実が明らかになるという構成が多いのに対し、この作品では事件を追う過程そのものが物語の中心にあり、臨場感を持って読み進めることができました。

    伏線が次々と回収されていくスピード感もあり、徐々に情報が深堀されていくので、常に驚きと発見が続きました。
    単なるミステリーではなく、現実社会にも通じるような構造が描かれており、フィクションでありながら妙に現実味を感じました。登場人物たちが困難に立ち向かう様子や、状況に翻弄されながらも必死に行動する姿には、とても引き込まれました

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    2025年09月07日
  • 犯罪者 下

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    ネタバレ

    面白かった!!!上下2日で読み切った! 真崎さんの意思がすごい。自分に関係ないことでこんなにいろいろすることほんと普通できないよな。うまくいってほしかった。ホテルの従業員にめっちゃ腹立ったけどあいつはただの窃盗犯であって腹立てるのは滝川とかのほうなのに、作中で言ってる身近な個人に怒りの矛先が向くみたいな感じかなって思ってゾッとした。 親として思うことは、山科さんが強くてただただ尊敬。 自分が知らないところでいろんなことが起きてるから、知らないだけでこんなこともあるのかなと思ったり。

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    2025年09月03日
  • 幻夏

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    非常におもしろかった。
    終わり方が好きだなと思える小説は珍しい気がする。司法に関する情報量はもちろん、ミステリーとしての技巧、物語の内容の濃さ、なによりひとつのお話しとして好きな終わり方だった。

    ところで、日本の司法制度がここまで構造的問題を抱えているとは知らなかった。
    組織的であるが故の病理が、様々な悪弊を連鎖的に生み出している。裁判官の昇進も長時間労働が前提の仕組みだ。司法だけでなく世の中の問題が多面的に示唆されているのがすごい。被告側に有利な証拠の隠蔽が日本だけ行われている事、民主主義国にしては長すぎる透明性の欠片もない取り調べ"叩き割り"、恨みません調書、冤罪被害

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    2025年09月04日
  • 天上の葦 下

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    言いたい事を言い、やりたい事を自由にやれる今の世の中を当たり前のように思っていた。しかし、それが当たり前ではない時代があったという事実に目を背けてはいけない。同じ間違いを繰り返してはいけない。

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    2025年08月31日
  • 犯罪者 上

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    フォローしている方の感想を見て、読んでみたいなと思い、手に取りました。
    おもしろかったです。下巻を一日中何もせず、読んでいたいです。
    久しぶりにハラハラドキドキ、怒り!!の連続で、先が気になってやめられなくなりました。
    それにしてもよくこんな話を考えられるなと、感嘆しました。

    下巻も上巻と同じボリューム。どんな展開と結末が待っているのか楽しみです。

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    2025年08月08日
  • 天上の葦 下

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    苦しみと喜びと入り混ざりながら、本当に読めてよかった1冊になりました。

    上巻からのスピード感を失うことなく、白虎を突き止めるまで、そして公安との駆け引きの緊張感でページを捲る手が止められませんでした。
    上巻から引き続き情報量は多いし、内容的にも苦しくなる瞬間も多々ありました。それでも読んでよかった。
    ジョージオーウェルの「1984年」を思い出しながら、「1984年」を読んだ後と同じく満足感でも喜びでもない、でも確かに頭と心が満たされている気持ちになりました。

    結末も、個人的には前作の「犯罪者」より好み。未来に希望を持てる。

    鑓水たちのシリーズはこの3作で終わりなのかなあ、もっと読みたいな

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    2025年08月06日
  • 天上の葦 上

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    ページをめくる手が止められず、早く下巻が読みたくなる!

    太田愛さんのシリーズ3作目。
    「犯罪者」、「幻夏」を読んでから本作を読んだ方がより楽しめそう。

    2つの事件を行き来しながら読み進めるので少し複雑なところはありますが、それぞれの事件の真相が少しずつ重なっていくのが面白い。
    上巻では、謎が謎を呼び、ひとつ真実に近づくと新たな謎が生まれ…という感じで、まだまだ事件の革新には遠そう。このあとどうなるんだろう?続きが気になるー!

    「犯罪者」が修司、「幻夏」が相馬の話だとすると、こちらは鑓水の話という感じかな。いつも飄々としてる鑓水の心の内を覗くシーンも多く、そこも楽しかったです。

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    2025年08月04日
  • 天上の葦 下

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    白昼渋谷で死を遂げた老人が指さした先に何があったのか?
    きな臭い依頼から公安に追われることになった探偵たち
    "権力による言論統制"で繋がってきたのは先の大戦の記憶
    複雑に絡まった事実と虚偽と迫りくる公安の手が緊迫感を膨らまし、物語に没頭させられる
    はたして事件は解決し、謎は解かれるのか?
    とても楽しめました

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    2025年07月25日
  • 天上の葦 下

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    上下巻、長かった〰️
    挫折しそうだった。

    公安がよくわかってないからか難しかった

    戦争末期
    都合の悪いことは隠し報じない報道機関。
    情報操作

    なんとなく人々も戦争に負けると気づきながら 口には出せない。
    この時代の軍部の情報操作に恐ろしさを感じる

    鑓水、修司、相馬の3人のシリーズ3作目
    前作2作と比べて、 暗い戦争時代 と現在の公安の情報操作がテーマ で少しわかりづらいところはあったけど、なんとか読み終えた。

    また、この3人のシリーズ続編書いてほしいな

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    2025年07月20日
  • 天上の葦 下

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    ホームパーティーで出会った男女がとある異国で再会して真実の愛を見つける物語と酒をこよなく愛する知人に勧められて手に取る。
    後半の怒涛の追い上げ、残りページ数から、これ終われるの?と思ったけど、めっちゃスッキリした。

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    2025年07月18日
  • 未明の砦

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    非正規として自動車メーカーの工場で働く四人の若者。寮から離れて過ごした夏休みが、彼らを“使い捨て”の駒から、尊厳と個性を持った逞しい大人に成長させる。
    特攻隊のチョコレートの行に、忘れてはいけない痛みを感じた。未来の日本から、過労死を産み出す構造が消えてほしいと願う。
    ネトフリでドラマ化してほしいな。

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    2025年07月16日
  • 最初の星は最後の家のようだ

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    ネタバレ

    やっぱり天才。
    最初の2篇はストーリーというよりは構成でうならされる。
    十月の子供たち、は、昔の戦争の話だと思って読んでいると、小道具から現代の話とわかる。
    戦争が昔のことでなく、まぎれもなく"今"のことだと思い知らされる。

    サイレンでは、時間軸に混乱させられつつ読み進めていくと、現在にたどり着く。
    環境が、周りが変わっていく中で、自我の中での自分はなぜか変わらない。
    同じ場所に留まり続けることでおぼえる無限ループ感。この世に根を張る、という事を「知っていく」ことと「知っているものが失われていく」ことを同等に描くことで、自分がいくら変わらないつもりでいても、否応なしに時間

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    2025年07月13日
  • 犯罪者 上

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    初太田愛作品。
    面白い!頭の中で映像化しやすくて、常にハラハラさせられました。
    この人物って…あの時出てきた人か…!と繋がっていく面白さ、組織の陰謀と事の重大さに気づく時の恐怖と、読む手が止まらなかった。
    伏線がどう回収されるか下巻が楽しみ。

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    2025年07月12日
  • 天上の葦 下

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    まさか戦争時代の話とリンクしていくなんて思わなかった!
    鑓水の出生の秘密が戦争と関係があったり。戦時中の理不尽さとか恐ろしさとかと読んでいて辛かった。
    現代の事件と戦時中の後悔が重なり合うお年寄りたちの連携プレイが良かった!
    寿命が尽きてしまい切なかったけど、やり切った感がある!
    相変わらずハラハラドキドキ!
    鑓水、修司、相馬の活躍をもっと読みたい!

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    2025年07月09日
  • 天上の葦 下

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    ネタバレ

    フィクションとしてもちろん面白かったですが、戦時中の話は読んでいて胸が苦しくなりました。そして、この3人のシリーズはどれを読んでも面白いです。

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    2025年07月02日
  • 天上の葦 下

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    ネタバレ

    相変わらず社会派ミステリーとして圧倒的な読み応えと面白さでした。

    報道の自由が奪われていき、弾を補充するように人の命が投入されては消えていった戦時の話の数々を通して、「今現在があの時にどんどん近づいていっていないか?」という警鐘を鳴らす作品。
    社会派作品としてのメッセージ性の強さや素晴らしさはもちろん、ストーリー展開もすごく良い。
    文量がかなりあるけれど、中盤から終盤にかけて頁をめくる手がどんどん早くなるし、止まらなくなる。太田愛先生の作品らしく今回もまるでドラマを見てる時のような、ハラハラドキドキを味わえました。
    やっぱり太田愛先生はすごまじい…『犯罪者』も『幻夏』も良かったけれどこちらの

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    2025年07月02日
  • 未明の砦

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    ネタバレ

    現代の社会構造への鋭い描写です。

    非正規労働者の声が届かない閉塞感
    大企業や権力と結びついた捜査機関の恣意性
    「共謀罪」が普通の労働者をターゲットにする怖さ

    これらがありうる現実として迫ってくるので、胸が締めつけられるような苦しさがあります。

    自分が非正規で搾取されていたら、声を上げられるだろうか?
    仲間と過ごした「砦」のような場所が、自分にはあるだろうか?

    生き方や価値観を揺さぶってくる作品で、でも温かさが残る。静かに力をくれる一冊と思いました。

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    2025年06月29日
  • 天上の葦 下

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    ネタバレ

    戦時中、国民総動員に向かうプロパガンダとして、新聞や放送などジャーナリズムが国家によって操作されていくことの恐ろしさをまざまざと感じた。
    結局、あの大戦はだれが向かわせ誰にとって有益なものだったのだろう。日本中を焼け野原にし数百万人を死に至らしめ、学ぶことも個人の意思もすべて取り上げられ、飢えや病が蔓延した時代。
    加害者も被害者も大きさの違いはあれど・・・
    真実を知りながらも公安という組織が日本中を統制し、声を上げられなかった人々はその罪を抱えながら戦後を生きていく。
    焼け野原に降り立ったのは米人だったが、もしアメリカがこなかったら日本はロシアか中国に支配されていたのだろうかと思うと、空恐ろし

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    2025年06月29日
  • 未明の砦

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    久しぶりに、読み応えのある内容だった。 
    それぞれの人物が丁寧に描かれていて、映像的だった。 
    希望を捨てないことが、人間としての何よりの強さだと思うが、これもまた日本人的、日本の歴史そのものだ。
    文中、「衰退途上国」の文字にしばし固まった。
    魚は頭から腐るの諺通り、組織は頭から腐る。
    日本ばかりではなく、先進国と言われてきた国々も腐り始めているように思う。

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    2025年06月28日
  • 未明の砦

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    ネタバレ

    今作も超大作なのに最高に面白い。
    最後まで読み終わると些細な要求なのに、ここまで叩き潰しにくるのか。陰謀論とかそこまで要求するのは図々しいとか、日本人が嫌がる理由でネチネチ攻撃され、それに対抗する4人がめっちゃかっこいい。
    「お前みたいに自分の目先しか考えないやつが
    上から下までわんさか増えたおかげで、今はな、ほとんどもう戦時中なんだよ!」
    この台詞がめっちゃ刺さった。これだけでもう元取れた。

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    2025年06月25日