太田愛のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読み終わってため息をついてしまうような作品。やっぱりこのシリーズは人生ベスト本に入る。上巻に増して下巻は展開のスピード感がすごくて、特に作戦を実行する場面では追う側と追われる側と視点人物がくるくる変わって、自分も一緒に走っているような気持ちで読んだ。鑓水たちの計画も緻密だし、敵側の読みもかなり鋭くて、太田愛さんはどれだけ綿密なプロットを作っているんだろうと驚くしかない。はやる気持ちを抑えながら読んでいくと、何度も少し前の場面での行動やセリフの本当の意味が分かっていって「なるほどこういう意味だったのね..!」と感動する。こんなにたくさん細かい謎が張り巡らされているのに、最後には一つ残らずスッキリ
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Posted by ブクログ
『相棒』等の脚本を手掛ける作者の長編小説。圧倒的な疾走感とスリリングな展開に唖然とした。なんて面白いんだ…。
白昼堂々と起きた4人もの死者を出した通り魔事件。ただ一人生き残った修司は再び命を狙われる。一体なぜ自分は命を狙われるのか。協力者と共に真相を探るうちに驚く事件に繋がっていき…。まさに『相棒』でも成立するのではないかと思うほどドラマチックで映像が浮かぶようだった。複数の人の視点で物語が構築されていて、謎を解くヒントの提示がうますぎる。こことここが繋がって、、、といったように自然と読者に推理させるような読み心地で思わず唸った。
もっと早く出会いたかった。 -
Posted by ブクログ
すっ飛ばして『天上の葦』に行こうかと思ってたのですが、最近の高評価が気になって、やっぱりこちらを先に。
感想を上げてくださった皆様に感謝です。
これは手に取って良かった!
最初からギョッとする展開でしたが、謎だらけな事件を3人と一緒になって追う感じがします。
ハラハラ、ドキドキ。
頼むから大人しくしときなさいよ〜!と心の中で突っ込んでました。
こんな有様で、下巻大丈夫だろうか⁉︎
おまけ1
いつも同じ時間に通る道に、今日はまさかの産廃業者のトラックがありガン見してしまった。
おまけ2
ちょっと脳内キャスティング。
(なぜか)修司ちち、岡部たかし。
鑓水、オダギリジョーです。
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Posted by ブクログ
ネタバレ幻夏が面白かったので!
3人の馴れ初めはこんな感じだったのかと確かめるように読んだ。
詳しい感想は下巻の方で書きますが、大企業の隠蔽体質や政治家との癒着は日常茶飯事であり、私たち市民に目に見える形で発覚するものは氷山の一角に過ぎないのだと思い知らされた。
税金が上がっていく世の中で、法人税だけが下がり続ける社会はどう考えてもおかしいと常日頃思う。
国の経済力をカを考えると、どうしても大企業のご機嫌取りが欠かせない事は理解できる。
現に、円安もグローバル企業にとってはむしろ好都合であり、その点も含めて市場介入に慎重にならざるを得ない。
『犯罪者』もメッセージ性のある社会派ミステリーで病みつきで -
Posted by ブクログ
ネタバレ怖かった…
ここ数日、アフリカのホームタウン問題に、アメリカのチャーリー・カークさん、フランス、ネパール、ドイツ…世界中がえらい事になっているのにTVでは全然報道されない。
というかここ数年TVの報道の在り方に疑問が生じてもうそれほどTVを付けていない。
だから、今生きている現実と本があまりにもリアルすぎて怖かった。
正直、TVの言っていることを鵜呑みにしてのほほんと生きていられた頃に戻りたい。
でもそんなことしてたら、また気付いた時には何も言えなくなっている時代に戻ってしまうんじゃないかという恐怖もある。
今はTVも新聞もネットの情報も全てどこかに何かに忖度しているんだろうと疑いの目をもって -
Posted by ブクログ
物語の大きな特徴は、事件が序盤に起こり、読者が登場人物と一緒に真相を追っていくスタイルになっている点です。多くの推理小説は最後に真実が明らかになるという構成が多いのに対し、この作品では事件を追う過程そのものが物語の中心にあり、臨場感を持って読み進めることができました。
伏線が次々と回収されていくスピード感もあり、徐々に情報が深堀されていくので、常に驚きと発見が続きました。
単なるミステリーではなく、現実社会にも通じるような構造が描かれており、フィクションでありながら妙に現実味を感じました。登場人物たちが困難に立ち向かう様子や、状況に翻弄されながらも必死に行動する姿には、とても引き込まれました -
Posted by ブクログ
非常におもしろかった。
終わり方が好きだなと思える小説は珍しい気がする。司法に関する情報量はもちろん、ミステリーとしての技巧、物語の内容の濃さ、なによりひとつのお話しとして好きな終わり方だった。
ところで、日本の司法制度がここまで構造的問題を抱えているとは知らなかった。
組織的であるが故の病理が、様々な悪弊を連鎖的に生み出している。裁判官の昇進も長時間労働が前提の仕組みだ。司法だけでなく世の中の問題が多面的に示唆されているのがすごい。被告側に有利な証拠の隠蔽が日本だけ行われている事、民主主義国にしては長すぎる透明性の欠片もない取り調べ"叩き割り"、恨みません調書、冤罪被害 -
Posted by ブクログ
苦しみと喜びと入り混ざりながら、本当に読めてよかった1冊になりました。
上巻からのスピード感を失うことなく、白虎を突き止めるまで、そして公安との駆け引きの緊張感でページを捲る手が止められませんでした。
上巻から引き続き情報量は多いし、内容的にも苦しくなる瞬間も多々ありました。それでも読んでよかった。
ジョージオーウェルの「1984年」を思い出しながら、「1984年」を読んだ後と同じく満足感でも喜びでもない、でも確かに頭と心が満たされている気持ちになりました。
結末も、個人的には前作の「犯罪者」より好み。未来に希望を持てる。
鑓水たちのシリーズはこの3作で終わりなのかなあ、もっと読みたいな -
Posted by ブクログ
ページをめくる手が止められず、早く下巻が読みたくなる!
太田愛さんのシリーズ3作目。
「犯罪者」、「幻夏」を読んでから本作を読んだ方がより楽しめそう。
2つの事件を行き来しながら読み進めるので少し複雑なところはありますが、それぞれの事件の真相が少しずつ重なっていくのが面白い。
上巻では、謎が謎を呼び、ひとつ真実に近づくと新たな謎が生まれ…という感じで、まだまだ事件の革新には遠そう。このあとどうなるんだろう?続きが気になるー!
「犯罪者」が修司、「幻夏」が相馬の話だとすると、こちらは鑓水の話という感じかな。いつも飄々としてる鑓水の心の内を覗くシーンも多く、そこも楽しかったです。