太田愛のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
上下巻3年ぶりに読み返したのだけど
すごかった!!
『太田さん!すごい!!』
何度も思いながら読む
そして読み終わり
「は〜」とひと息つき、本をテーブルに置き拍手。
情景描写、人物描写がとても細かく丁寧で
ハラハラしたり
胸が苦しくなったり
殺し屋の視点は もう不気味だし怖いし
被害者遺族を訪ねる『新盆』というドキュメンタリー番組の章
映像も浮かんできて
本当にこの番組見てるようで
悲しかった。
壮大な連続ドラマ10話イッキ見したような感覚
太田愛さん、すごいです✨
修司、相馬、鑓水のキャラも良くて
3人のファンになって引き込まれていきました。
このシリーズ
「幻夏」 「天上 -
Posted by ブクログ
ネタバレやっぱり天才。
最初の2篇はストーリーというよりは構成でうならされる。
十月の子供たち、は、昔の戦争の話だと思って読んでいると、小道具から現代の話とわかる。
戦争が昔のことでなく、まぎれもなく"今"のことだと思い知らされる。
サイレンでは、時間軸に混乱させられつつ読み進めていくと、現在にたどり着く。
環境が、周りが変わっていく中で、自我の中での自分はなぜか変わらない。
同じ場所に留まり続けることでおぼえる無限ループ感。この世に根を張る、という事を「知っていく」ことと「知っているものが失われていく」ことを同等に描くことで、自分がいくら変わらないつもりでいても、否応なしに時間 -
Posted by ブクログ
ネタバレ相変わらず社会派ミステリーとして圧倒的な読み応えと面白さでした。
報道の自由が奪われていき、弾を補充するように人の命が投入されては消えていった戦時の話の数々を通して、「今現在があの時にどんどん近づいていっていないか?」という警鐘を鳴らす作品。
社会派作品としてのメッセージ性の強さや素晴らしさはもちろん、ストーリー展開もすごく良い。
文量がかなりあるけれど、中盤から終盤にかけて頁をめくる手がどんどん早くなるし、止まらなくなる。太田愛先生の作品らしく今回もまるでドラマを見てる時のような、ハラハラドキドキを味わえました。
やっぱり太田愛先生はすごまじい…『犯罪者』も『幻夏』も良かったけれどこちらの -
Posted by ブクログ
ネタバレ戦時中、国民総動員に向かうプロパガンダとして、新聞や放送などジャーナリズムが国家によって操作されていくことの恐ろしさをまざまざと感じた。
結局、あの大戦はだれが向かわせ誰にとって有益なものだったのだろう。日本中を焼け野原にし数百万人を死に至らしめ、学ぶことも個人の意思もすべて取り上げられ、飢えや病が蔓延した時代。
加害者も被害者も大きさの違いはあれど・・・
真実を知りながらも公安という組織が日本中を統制し、声を上げられなかった人々はその罪を抱えながら戦後を生きていく。
焼け野原に降り立ったのは米人だったが、もしアメリカがこなかったら日本はロシアか中国に支配されていたのだろうかと思うと、空恐ろし