あらすじ
「俺の父親、ヒトゴロシなんだ」毎日が黄金に輝いていたあの夏、同級生に何が起こったのか――少女失踪事件を捜査する刑事・相馬は、現場で奇妙な印を発見し、23年前の苦い記憶を蘇らせる。台風一過の翌日、川岸にランドセルを置いたまま、親友だった同級生は消えた。流木に不思議な印を残して……。少年はどこに消えたのか? 印の意味は? やがて相馬の前に恐るべき罪が浮上してくる。司法の信を問う傑作ミステリー。日本推理作家協会賞候補作。
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やるせない…けどリアリティが凄い
冤罪事件は本当に心苦しい。他人事だからこんな風に思えるけど当事者からしたら、家族からしたらたまったもんじゃないでしょう。
フィクションでありながらも、最後の最後まで心が傷んだ。
でも立場や権威があってもどこかしら満足してなくて、その反面、貧乏かもしれないけど大切な家族や友人がいる、もしくは、いた事実。
どっちが本当に豊かと言えるのであろう。
Posted by ブクログ
話が丁寧に描かれていて「ここでこれが繋がるのか」と驚かされる展開もあり読み応えがありました
私的にはボリュームの大きい作品で、通勤の10-15分程度のわずかな時間が読書時間の私では読み終えるのに2ヶ月半かかりました
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最初は23年前のスタンドバイミーのようなノスタルジックな夏だけど、徐々に不穏になっていって破滅に繋がる所が切なくて恐ろしくてむなしい
犯罪者もおもしろかったけど、本作の方がストーリーが凝縮されてて完成度が高く感じる
3人の中で1番推してる相馬がメインで嬉しい、今回もぼろぼろになりながら体張っててますます推せる!
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幻夏
端的に、面白かった。
冤罪、司法制度がテーマになっていると思うが、それに巻き込まれた家族の想いは想像するに余り有る。
特に、家族を守るために名前を捨てた尚と、父の死の真相を知った拓は、何を想い何を考えたのか。
言葉にならない。
個人的には香苗の元にマスカットのケーキが届いたシーンと、最後に指笛を鳴らすシーンが好き。
また、これは嫌いだが良いと思った展開として、父の時間に関わった人間が結局は普通に良い人生を歩んだところがある。安易に復讐成功!ざまぁ!としなかった展開を書けたのは素晴らしいと思う、感情的には没落展開になって欲しかったけれど、幻夏はそういう話ではない。
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家族への愛、やさしさが悲しい結果になってしまった物語。また、冤罪への怒りと恐怖。「犯罪者」に続き本の世界にのめり込みながら読んでしまいました。
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今作も面白かった。
一見何の関係もないように見える23年前の少年の失踪事件と少女誘拐事件に、読み進めるごとに共通点が現れ始める。
前作の犯罪者よりもハラハラドキドキ感は薄れて、目の前の話に集中できた。
幻夏って言葉、初めて聞いたなあって思ったら造語っぽい?最後まで読むと、幻夏というタイトルが切なくも愛おしく思えてくる。
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少し長く感じるけど、切ないストーリー
これは名作!!
警察も検事も裁判官も嫌いになるし、今もまだ冤罪があるのならば許せないね。
また、少しだけど驚きや騙された感あって、スリルも伝わる。読め!
Posted by ブクログ
よかった。でも、悲しかった。深みのあるドラマでした。「犯罪者」に続いて読みました。太田愛さんの大ファンになりました。脚本家でもあり、さすが、映像が浮かぶような素晴らしい文章。
子供の時の思い出。友情。子供の考える世界。子供なりに、自分の家族を守ろうとしたことが、悪い方向へ。おとうさんは人殺し、それを背負う家族たち。火のないところに煙は立たないと、やはり思ってしまう、私たち日本人。大人の階級の強い世界。冤罪と、その周囲の人達。考えさせられることが多かった。ハラハラドキドキ、なぜ、なぜと、読書は楽しめた。読後は、ぼーーー。
3部作と言われているので、もう一つ読みたい。
Posted by ブクログ
犯罪者と同様、読み応えがあり面白い。1日で一気に読んだ。
冤罪がテーマだったが、冤罪、子供の失踪、子供の誘拐事件、関連がない人たちの殺人と、これもまた繋がりが全然わからない中進む。しかし、この話は相馬の子供の頃のエピソードが重要にからんでいて、心情の描写が心に響く。ほんのささいなタイミングの悪さでどんどん悪い方向にいく悲しさみたいなのがすごい。冤罪に巻き込まれた家族は、家族をお互いに思い遣っていて、それが余計に辛い。とにかく家族を思っての尚の行動に悲しい気持ちになる。
冤罪を生む司法制度への問題提起になっているのだけど、それ以上に巻き込まれた人々へ気持ちが入ってしまう、一作目以上に登場人物の造形が深くそういう面での読み応えがあった。ラストへの疾走感もすごかった。相馬の必死さに感情移入しまくり。
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続きが気になって、スラスラと読んでいた。
テンポよく矛盾も回収されない伏線もなく、とてもすっきり終わったように思う。
ただ、読み終わってからも、
もっと良い方法はなかったのか、良い道はなかったのか、そればかり考えてしまう。
Posted by ブクログ
「冤罪」をテーマにした本作
自分にもあった少年時代の夏の思い出
近所の名前も知らない友達と神社の境内や公園で夢中になって遊んだ記憶が蘇る
クライマックスに近づくにつれて読み終わるのが惜しまれる大変良い作品でした。
著者の他の作品も近々手に入れたいと思う。
Posted by ブクログ
手を怪我した仔犬の四郎が元気にやっているように、尚も立ち上がれるのではないかと願わずにはいられない。
最後に尚の瞼に浮かんだ思い出が三人の少年の始まりであったのがすごくすごく心にきた
Posted by ブクログ
非常におもしろかった。
終わり方が好きだなと思える小説は珍しい気がする。司法に関する情報量はもちろん、ミステリーとしての技巧、物語の内容の濃さ、なによりひとつのお話しとして好きな終わり方だった。
ところで、日本の司法制度がここまで構造的問題を抱えているとは知らなかった。
組織的であるが故の病理が、様々な悪弊を連鎖的に生み出している。裁判官の昇進も長時間労働が前提の仕組みだ。司法だけでなく世の中の問題が多面的に示唆されているのがすごい。
刑務所で過ごした時間を奪っただけでなく、社会的地位など、時間以上のものがこんなにも簡単に奪われてはいけないと思う。冤罪被害者もある意味で"殺された"被害者の1人だろう。
もう真っ当に今までの生活ができないのであれば、それは死ぬより地獄かもしれない。
また、理沙ちゃんの事件も本人の生死以上にそのエンタメ性が取り上げられているところも、筆者のメディアに対する風刺に感じた。
太田さんの着眼点大好きです。
誰が一概に悪いとも言えない、考えさせられる内容だった。無意識に冤罪などとは無縁と思っているからはっとさせられた。
やはり評価の高い小説は読み応えがある。。
長い分伏線もたくさんあったが見事に綺麗に回収されて気持ちよかった。
細かい描写描写ひとつひとつが伏線になっててたまらない。
この手の類の小説を一生読んでいたいが、探し方が難しい
こんなの読んだことない
鳥肌が立ちました。
次々と暴かれていく事件の真相、犯人の正体、それぞれの葛藤、、、
ボリューミーで読むのに時間がかかりましたが、読み終えた後は何とも言えないやるせなさと悲しさと、でも真相にたどり着けた安堵と、いろいろな感情がごちゃ混ぜになりました。
ミステリー好きの私にはたまらない作品でした。
時間を置いてまた読みたいです。
冤罪の悲劇
冤罪により引き起こされた悲劇。日本に於ける冤罪が起こる基本的な原因が明確に記載されており、小説として面白いだけでなく、どうして冤罪が起こるのかを示している。
かつては、日本ではTVドラマ等では、裁判に誤謬はない、もし警察・検察が間違っていても裁判官や弁護士により真実が明らかになるとのハッピーエンドばかりでした。その結果、冤罪は稀なケースであるとの考えが主流であったと思います。この作品は、人々の目を覚まさせる作品と思いました。
小説としてもテンポも良く、長編ですが私は一気読みしました。
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尚の人生を想ったら、言葉が出ない。幼い彼を大人が早く大人にしてしまって、誰もそれを止めることができなかったことが悔しくて悲しい。それでも相馬と尚と拓と3人で過ごした夏の日の間だけは、ただの子どもだったのだろうと思う。最後の一文を読んで、それを本当に思った。最後の一文に子どもの尚が見れてほんとうに、涙が止まらない。良作。
Posted by ブクログ
面白い!
御託抜きで、面白かった!
シリーズ2作目らしいけど、前作読んでなくても全然問題なく楽しめた。
興信所を営む主人公のところに、ある女性から「いなくなった我が子を探してほしい」という依頼が舞い込むところから、物語は始まる。しかし、その子がいなくなったのは23年前だという。
それを起点に、23年前の子供の失踪、子供の父親の冤罪事件、冤罪であることが判明した直後の父親の死、23年前の冤罪事件に関わった警察官や検事たちを巻き込む新たな少女誘拐事件、23年を隔てた2つの事件現場に残された謎のマーク。今の捜査と23年前の記憶とを行き来しながら、一見関係なさそうな謎と謎とが絡み合う、よく練られたミステリー。
謎の大部分が分かった時点でまだ150ページ以上残ってて、後半の展開がすごく楽しみになった。つまり、事件の真相と登場人物たちの心情に迫る時間をたっぷり取っていて、ただの謎解き本では無いところも好印象。
人気のある脚本家らしく、ラストシーンはちょっとドラマ的すぎる気もするけど、それを差し引いても星4は堅いです。
それにしても冤罪というやつは、巻き込まれた人や家族は、本当にたまったものじゃないですね。そういえば、こないだ最終回を迎えたNHKドラマ「テミスの不確かな法廷」も冤罪もので、これも面白かったのでオススメします。
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「犯罪者」が面白く、脚本家さんが書く小説はこんなに奥深いのかと感動して「幻夏」も読むことにしました。まさかの大好きな3人組がまた登場。ただ、少し非現実的な展開が、無理矢理感がありました。でも、素晴らしい作品でした。
Posted by ブクログ
どんどん太田先生の世界に引き込まれる文章で非常に読みやすい作品でした。圧倒的な文章力とリサーチ力は流石だなと思います。
登場人物の過去を遡りつつ、現代社会に蔓延る問題点を提起する。閉鎖的な組織での不祥事を隠蔽し見得と誇りのために手段を選ばない体制を変える方が一体あるのか、、、。
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すごくおもしろい!
前作に登場する相馬刑事の過去に迫る物語。
今回の事件は、彼の少年時代の友だちとの思い出までさかのぼる。
非常に読みやすく、入り込みやすい、素晴らしい文体であり、しかも社会問題に切り込む内容。
おすすめです!
Posted by ブクログ
どうして…なんでこうなっちゃったのかなぁ……
小さい頃の夏の日や友だちとの思い出、河原沿いの夕焼けや何気ない日の情景をふと思い出すと懐かしさと共に胸がぎゅっとする事あるじゃないですか…
それがなんでこうならなくちゃいけなかったのか…苦しくて切ない
今回は「冤罪」が中心にある物語なんですけど、「犯罪者」の時も犯罪被害者の残された家族を本当にリアルに描いていて、今回も香苗、尚、拓、が「冤罪」によって人生が狂わされていく過程がさぁ…苦しいのよ。
なんか拓が無邪気すぎて可愛くて、拓出てくるたびに泣いちゃったよね。
最後の「ママレモン」で虹を描くとこ(みなさんママレモン知ってます?)で大泣き。
はぁ…拓がやった事は絶対してはいけない事だけど、湖に沈む拓とか見てられないよ(涙)
「犯罪者」は修司、「幻夏」は相馬ときたら「天上の葦」は鑓水の幼少期ですか!?読んできます!
『十人の真犯人を逃がすとも一人の無辜を罰するなかれ』(((((大声)))))
Posted by ブクログ
『犯罪者』に次いで太田さんは2作目。
相馬、鑓水、修司のニンが分かっている状態で読むので彼らの活躍には感じ方も一入。
『犯罪者』と同じく、またはそれ以上に、普段我々が見ることのできない、だけれども根深い社会構造的な問題点にスコープを当てながら、それらをミステリーというフィクションから正確に紐解いていく構成は圧巻。
構造というのは、積極的であろうと消極的であろうと、世間がとりあえずは望む形で安定している、いわば『状態』にすぎない(p.444)───
本作で取り上げられる司法構造の瑕疵と冤罪問題にかかわらず、社会だろうと企業だろうとより小さなコミュニティだろうと、大きな結果を上げる為に目が瞑られている部分があることを忘れてはならない。
Posted by ブクログ
かなり面白かった。中盤から何回も予想を裏切って展開していくから全く飽きなかったし、サスペンス以外の、天気の描写も美しくて好きだった。
でもやりきれない悲しい結末。。
とりあえず香苗さん、なんも悪いことしてないのにあまりにも不遇すぎんかい!
Posted by ブクログ
引き込まれる複雑なストーリー オーディブルにて
前作から引き継がれた魅力的なキャラたちが駆けずり回るストーリー
冤罪をテーマに日本の刑事事件の問題点を描く
素晴らしい小説、次作も楽しみ
Posted by ブクログ
丁寧に描かれている 冤罪を受けた者とその家族の行末が丁寧に描かれていて、よくできているなぁと思った。それぞれのキャラクターの個性がもっと強ければさらに入り込めたかもしれない。
Posted by ブクログ
「犯罪者」のあまりの面白さに、このシリーズ全部読むことにした。
ハードルを上げて読んでしまったせいもあるが、「幻夏」はスピンオフ的な作品として位置付けた方が良さそう。
ちょっとご都合主義的な展開もある。
とはいえ、次の「天上の葦」は期待以上のはず、と読む前から確信があるので笑、追っていきます!
Posted by ブクログ
話の構成も良かったですし、犯人を追うごとに見えてくる過去の真実の使い方が巧妙です。
ただ、所々にある空白の時間が気になってしまい、読み終えでも気になり続けてしまいました(行方不明になっている間の生活等)。それでも全体的に楽しく読めました。
Posted by ブクログ
脚本を書かれている方なだけあってキャラクターも魅力的だし映像が浮かぶような展開が相馬鑓水修司3人組の前作に引き続き面白かった。
それにしても時代背景が少し古いとは言えこの3人以外の人間たち、主に相馬が所属する警察組織が腐りすぎていて前作も今作も良いところがあまりにも無くて暗澹たる気持ちになる。
前作のメインは修司、今回は相馬だったので次回は鑓水かな?とそれも楽しみです。