【感想・ネタバレ】幻夏のレビュー

あらすじ

「俺の父親、ヒトゴロシなんだ」毎日が黄金に輝いていたあの夏、同級生に何が起こったのか――少女失踪事件を捜査する刑事・相馬は、現場で奇妙な印を発見し、23年前の苦い記憶を蘇らせる。台風一過の翌日、川岸にランドセルを置いたまま、親友だった同級生は消えた。流木に不思議な印を残して……。少年はどこに消えたのか? 印の意味は? やがて相馬の前に恐るべき罪が浮上してくる。司法の信を問う傑作ミステリー。日本推理作家協会賞候補作。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

犯罪者と同様、読み応えがあり面白い。1日で一気に読んだ。
冤罪がテーマだったが、冤罪、子供の失踪、子供の誘拐事件、関連がない人たちの殺人と、これもまた繋がりが全然わからない中進む。しかし、この話は相馬の子供の頃のエピソードが重要にからんでいて、心情の描写が心に響く。ほんのささいなタイミングの悪さでどんどん悪い方向にいく悲しさみたいなのがすごい。冤罪に巻き込まれた家族は、家族をお互いに思い遣っていて、それが余計に辛い。とにかく家族を思っての尚の行動に悲しい気持ちになる。

冤罪を生む司法制度への問題提起になっているのだけど、それ以上に巻き込まれた人々へ気持ちが入ってしまう、一作目以上に登場人物の造形が深くそういう面での読み応えがあった。ラストへの疾走感もすごかった。相馬の必死さに感情移入しまくり。

0
2025年12月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

手を怪我した仔犬の四郎が元気にやっているように、尚も立ち上がれるのではないかと願わずにはいられない。
最後に尚の瞼に浮かんだ思い出が三人の少年の始まりであったのがすごくすごく心にきた

0
2025年11月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

かなり面白かった。中盤から何回も予想を裏切って展開していくから全く飽きなかったし、サスペンス以外の、天気の描写も美しくて好きだった。
でもやりきれない悲しい結末。。

とりあえず香苗さん、なんも悪いことしてないのにあまりにも不遇すぎんかい!

0
2025年11月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

犯罪者が面白すぎてその後主人公3人がまた登場するシリーズものがあると知りその日中に買いに行って読みました。
こちらもとても評価高く期待してたら本当にそのまま期待を裏切らず面白い。
物語の序盤で死んだ男は父だった、そして冤罪だった、ここまでのことがわかっているけれど先が気になるほどの面白さが詰まってる
取り調べ時の"叩き割り"や"恨みません調書"が実際に存在した事件であることに驚き、この残念だけど起きてしまっている現状を伝えつつここまでのストーリーを書き上げるのは素晴らしい。
拓は鬱だったからここまでおかしくなってしまった、というのを実際信じられないけどうつ病が引き起こした悲劇と理解するのはちょっと難しかった。実際知らないし体験したこともないから想像するしかないけどうつ病でここまで人を変えてしまうのか?と思ってしまう。
3人の心で繋がってバラバラに行動するけど警察より犯人より何よりも強い力に安心して読めるのも最高!
次も太田愛さんのシリーズものです!
楽しみすぎる!

0
2025年11月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

辛かった〜〜〜〜。尚が生きててよかったけど、一連の事件がなかったらもっと自由にこどもらしく過ごせてたのかなと思うと辛すぎる。小学生で自分が消えるって決断するなんて。
「もし」はなかった過去のことって尚が言ってたけど、もしをどれだけ考えたんだろうと思うとほんと辛い。
前作に続きわたしが知らないだけでこんなことあるんかなてのが怖かった。警察も組織だし何人もいるし出世の問題とかもあればこうなるのはしょうがないのかな。
りさちゃんも生きててくれてよかった。子どもたちはみんな何も難しいことは考えず平和に生きてほしい。

0
2025年09月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読みはじめは、無関係に思えたいろんな出来事が、物語の中盤からどんどん繋がっていき、まだページ数あるのにもうここまで分かっちゃうの!?と思うぐらい展開が早くて、飽きずにどんどん読めてしまった。しかも最後までちゃんとミステリでハラハラ感のあるまま読めた。
登場人物それぞれに感情移入してしまいそうになり、その度に胸が苦しくなる。冤罪が世の中で起こり得るこだとわかっていても、自分とはかけはなれた世界の話だと思っていたし、それは今も変わらない。ただ、冤罪が起きている構造が、それぞれの正義や利益のもとに行われた行為だということは、改めて考えさせられるものがあった。自分の仕事や理念の先に、誰かの人生を左右することがあるということは、私も教師として忘れてはいけないと思った。冤罪の怖さをリアルに取り上げた作品。(倉吉は登場したときから少し違和感があったので、正体がわかったときはなんか嬉しかった)

0
2025年08月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

シリーズ2作目。
最初の犯罪者が面白すぎたので、ちょっと期待が高すぎたかなぁ。
もちろん面白いんだけど、一作目のスピーディな展開と比べるとちょっと平坦な印象。
とはいえ面白いことには変わりなく、冤罪の恐ろしさが浮き彫りになり、また司法の歪みも考えさせられた。
今回ばかりは犯人、尚の好きなようにさせてあげたかったなぁ。

0
2025年10月06日

「小説」ランキング