太田愛のレビュー一覧
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太田愛さんの本を最初に読んだとき、おもしろすぎて衝撃でした! 「犯罪者」「幻夏」「天上の葦」の3部作、大好きです!!
この「未明の砦」は文庫になるのを待ってました(でも高かった涙)
帯にあるように“社会派エンターテイメント”の本書ですが、先の3部作に比べて、“社会派”の部分が多くて少し重かったかなぁ
労基・憲法・共謀罪……もう少し“エンターテイメント”寄りのほうが好みです、でも期待に違わずのおもしろさ!!
警察や政治家、清掃員に会社経営者、週刊誌の記者や非正規社員たちがそれぞれの場所でそれぞれの役割を果たしてゆく、エンディングに向けての怒涛のような最終盤は、読みた過ぎて目が滑ってゆく感じ、 -
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太田愛『未明の砦』角川文庫。
第26回大藪春彦賞受賞作。
以前、評判の高い『犯罪者』を読んだが、自分には合わなかったようで、以来、太田愛の小説からは距離を置くことにしていた。
本作『未明の砦』は大藪春彦賞受賞作にして、評判も上々ということで、ミーハーな自分は禁を破り、読んでみることにした。
人気テレビドラマ『相棒』の脚本も務めたことのある作家だけに、なかなか全貌が見えて来ない。そこが魅力という読者も居るのだろうが、短気な自分には少しじれったい。
非正規労働者を蔑ろにする大手企業の愚劣な犯罪と選挙のために大手企業を優遇する政治家の姿を描いた社会派サスペンス小説である。
自分も大学を卒 -
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思いもしなかった展開と結末に胸が熱くなった。
その日、共謀罪による初めての容疑者が逮捕されようとしていた。
標的は大手自動車メーカー『ユシマ』の非正規工員の
矢上・脇・秋山・泉原の四人。
だが、突如発生した火災に乗じて四人は逃走する。
誰かが警察の動きを伝えたのだ。
所轄の刑事・藪下は事件に裏があると読んで独自に捜査を開始。
更に超法規的手段で日本を一変させようとするキャリア官僚が
野心のために動き出す。
読み始めた当初は、逃走した四人がどんな闇を抱え、
そしてどんなテロ行為を行おうとしていたのか、
その謎が明かされるのを待ち遠しく読み進めていたが、
明らかになった事実は何てことないことだ -
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ネタバレものすごく重く現代人が見なくてはいけない話だと思った。
最初はただのミステリーで結末がどうなるのかに注目していたが、物語の確信は現代の報道についての啓蒙と実際にあった事実を元にした警告だった。
平和ボケしていて、まさかそんな、と思うようなことが80年前当たり前に行われていて言論の自由を奪われ戦争に駆り出されていたことを思うと、情報の大事さや、現在の戦争をしている国でも同じようなことが起こっているのだろうと思わざるを得ない。
特に情勢が不安定な現代、メディアの情報操作について改めてきちんと目を見張っておかないとまた悲劇が繰り返されるという恐怖も感じた。
そんな警告を訴えながらも物語としても -
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ネタバレ天上の葦、上下巻読み終わったのでまとめて感想を。
老人がスクランブル交差点で天を指差して死亡ふるという印象的なシーンから始まり、終わりまでずっと物語に引きつけられた。おなじみの3人が公安に追われることになり、犯罪者、幻夏以上に緊迫した状態が続く。
そして、何よりも印象に残ったのは戦争描写。今まで色々と本を読んだりドラマや映画を見たりしてきたが、1番戦時下の状況がリアルで、夢にまで出てきて途中で読むのを休憩したほどだった。今回のテーマは報道であり、国から報道が規制されることの危機感、危険性を真っ向から取り上げている。戦時中に徐々に報道の自由が失われていった過程と、国からの発表を信じて亡くなってい -
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地元をその支配下に置く大手自動車メーカー「ユシマ」に勤める非正規工員たちは、ある出来事を通して自分たちの扱われ方に疑問を抱く。過酷な労働環境、抑えられる賃金、そして蔑ろにされる安全と健康。仲間を集め立ち上がろうとする彼らだったが、ユシマは公安と手を組み、共謀罪の名目で彼らを犯罪者にしようとする。骨太な社会派サスペンスです。
リアリティ抜群なのですが、こんな現実があるとは信じたくないような……でもかなり現実にありそうなんですよね。誰にでもできる仕事とは決して言えないのに、簡単に替えのきいてしまう工員たち。命の危険にさらされながらも耐えるしかできない環境にはぞっとします。
非正規工員の彼らだけれど -
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失踪した公安警察官の山波を追って、相馬、鑓水、修司の3人は瀬戸内海の曳舟島へ。その島には、渋谷の交差点で天を指差しながら、絶命した正光の過去を知る「白狐」と呼ばれる人物の手がかりが。彼は一体誰で、正光は亡くなる寸前、何を指差していたのか…。
相馬、鑓水、修司の3人組、3部作の最終作。
死に際に天を指差した老人、失踪した公安警察官、政治家とマスメディアの関係、正光の過去を知る「白狐」、様々な点が結ばれて1つの大きな事件の全貌が明らかになった。
今回もどんどんどんどん話が深まり、絶対、上手く事が運ぶと思うんだけど、ヒヤヒヤドキドキしながら、物語の展開を楽しんだ。
ここ最近、戦争の話を多く読む -
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白昼、老人が渋谷のスクランブル交差点で、何もない空を指さして絶命した。死の間際、老人は何を指差していたのか?その謎を突き止めるよう興信所を営む鑓水と修司のもとに依頼が舞い込んだ。依頼人はあの人物。報酬金は1000万円。そして老人が死んだ同じ日、1人の公安警察官が忽然と姿を消した。その捜索を極秘裏に命じられた停職中の刑事・相馬。2つの事件に鑓水、修司、相馬の3人が挑んでいく。
ついに、鑓水、修司、相馬の素敵な3人組の3作目に突入。今回、影の主人公は鑓水。
不可解な老人の死、不明の公安警察官、新興宗教、マスコミと政治家の関係、戦時中の日本軍。またまた、多くの点が現れた。これが後半、1つの線とな -
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上巻の続きです。
相馬と鑓水、そして修司は通り魔事件の裏に巨大企業と政治家が関与していることを突き止める。そして、「佐々木邦夫」という人物が事件の鍵を握ることも掴み、3人はそれらの事実を暴くことを企てる。
改めて、太田さんはすごすぎます。
奇病に罹った乳幼児たちの未来より、自分たちが助かりさえすれば良いという考えが全ての始まりで、巨大企業の隠蔽工作、政治家との癒着、警察の裏の顔と世の中の悪が、これでもかっていうくらい出て来た。そして、それらの悪が絡み合い、ここまでストーリーが深まっていくなんて、想像すらできなかった。
世の中の底辺と言われる人生を歩んできた真崎さん。彼こそが真のヒーロー -
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白昼の駅前広場で、通り魔事件が発生した。4人もの死者が出たが、犯人は近くの雑居ビルで薬物中毒により死亡。ただ1人助かった青年、修司は搬送先の病院で、見知らぬ男に「あと10日、生き延びてくれ」と言われる。その後、謎の男に襲撃された修司は、一匹狼の刑事、相馬に助けられる。修司は相馬の古くからの友人、鑓水の所に匿ってもらうことに…。
太田さん、すごすぎます。皆さん、絶賛するのがわかります。先日読んだ『幻夏』も心が揺さぶられる作品だったけど、今作もなかなかもの。
通り魔事件から、謎の奇病、巨大企業の古すぎる体制、警察組織の裏の顔、次から次へといろんな悪いものが出て来ます。でも、ぐちゃぐちゃにならず