太田愛のレビュー一覧
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読みたいリストには もうずいぶん前に入れていたけどやっと読み終えた。
と言うのも、プライムビデオでドラマを先に観てしまい そのドラマがとても面白かったので原作も忘れないうちに読まなければ…と思ったのです。
相馬亮介:高橋一生
鑓水七雄:斎藤工
繁藤修司:水上恒司
中迫武:ユースケ・サンタマリア
山科早季子:MEGUMI
小田嶋康介:青木崇高
滝川:チョン・イル
真崎省吾:内野聖陽
読んでいると、この登場人物達が脳内に出て来ました。
今の時代、加工品は添加物だらけで 微量だけど身体にとって悪いモノは確実に蓄積されていってるんだろうなぁと思いつつも口にしてるこの矛盾…
人間は自分も含め、本当に愚かで利便性と引き換えに自分達の首を締めていってるよね… -
Posted by ブクログ
ネタバレいや〜面白かったね。一気読み。
ただのミステリーかと思いきや、大企業や政界の黒い部分にメスを入れるような社会派小説だった。
途中何度もどうなるんだろとハラハラドキドキし楽しませてもらった。最後の方は善人が報われてほしくて、大企業の幹部や政治家のお偉いさんたちみんな地獄を見ろ〜!と思ってたのにラストがちょっと残念。
せめてせめて服部と滝川の写真をすぐにスマホとかに転送しておけばよかったのにーーー!と思ってしまいました。笑
まぁ、綺麗な終わり方というか堅実な終わり方というか、、、そんなうまく終わらんよなってゆう。逆にそんなラストだったからこそ色んな余韻があってよいのかな。
人の命がかかってるときは、グレーなんかじゃなくて白黒はっきりさせてほしい、そんな世の中であってほしいと思いました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【毎日が黄金に輝いていた12歳の夏、少年は川辺の流木に奇妙な印を残して忽然と姿を消した。23年後、刑事となった相馬は、少女失踪事件の現場で同じ印を発見する。相馬の胸に消えた親友の言葉が蘇る。「俺の親父、ヒトゴロシなんだ」あの夏、本当は何が起こっていたのか。人が犯した罪は、正しく裁かれ、正しく償われるのか?司法の信を問う傑作ミステリ。日本推理作家協会賞候補作。】
「石段坂の降り口に着くと、尚も拓もまだ来ていなかった。クマゼミが空気を刻むように鳴くのを聞きながら、僕は一番上の段に腰を下ろした。照りつける朝の陽射しは早くも昼の暑さを予感させた。辺りを見渡すと、そこここに一昨日の台風の痕跡が残っていた。家々の屋根のアンテナはなぎ倒され、骨だけになったビニール傘の残骸か道端に散らばっている。石段坂の途中には青々とし葉を茂らせたまま無惨に折れたポプラの枝が転がっていた。僕は、ふと台風の夜の尚のことを思い出して不安になった。黒いクーペの屋根に上に立った尚の姿が、僕の頭の内側に写真のように貼りついている。あんな尚を見たのは初めてだった。あの夜、僕は初めて尚が何かに苦しんでいるんじゃないかと思った。」
「尚はこの町できっと長く暮らせると思った。弁当が出来上がり、親爺に代金を払って弁当を受け取った。そして、二人分の唐揚げ弁当の袋を提げて来た道を帰りかけた時、拓が「尚」と小声で呼んでTシャツの裾を引っ張った。「あれ見て」と、拓が目で後方を指した。振り返って見ると、一人の少年が立っていた。尚と同じくらいの少年で、少し驚いた表情で尚たちの方を見ていた。尚も引っ越して以来、坂ノ上地区で同じ年頃の子供を見たことがなかったのでちょっと驚いた。この辺りに住んでいるんだろうか。もしかしたら、二学期から行く学校にあの子も通っているんだろうか。少年は驚きにわずかに口を開け、一本気そうな目で真っ直ぐにこちらを見ている。遠くに高校野球の実況とクマゼミの声が聞こえていた。尚は、友達になれるといいなと思った。」
水沢家の全員があまりにも報われなくて読んでいて辛くなる場面がたくさんあった。日本における容疑者への取調べは、現代でも本に書かれているようなことが日常的に行われているのだろうか?そうだとしたら本当に恐ろしいと思った。
2026.9.8 -
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第26回 大藪春彦賞 受賞作。トヨタ自動車がモデルなのか?
大手自動車メーカーユシマでは、過酷な労働環境で、非正規の労働者は、使い捨ての安価な部品のように取り扱われてきた。
4人の非正規労働者は、夏休みのある日、工事の班長に誘われて、千葉県の笛ヶ浜にて、自分たちの置かれている労働環境、理不尽な扱いについて理解し、大きな衝撃をうける。
一方、ユシマ側では、労働組合を組織しようとしている非正規労働者達4人を、メーカー社長、政治家、キャリア官僚らで、共謀罪で標的にし、彼らの行動をなかったものとしようと画策する。
社会派の見事な作品。実際にはここまでとは思わないが、非正規労働者の日本の実態には、確かに目に余るものがあるのかもしれない。 -
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冤罪をテーマにしたとても読み応えのある作品です。緻密でスケールが大きく、サスペンス映画を見ているような臨場感がありました。
殺人犯の父親を持った12歳の少年が突如 行方不明になり、謎の印が残されます。行方不明になったのは金曜日なのに見つかったランドセルの中には土曜日の時間割が入っていました。
23年後、諦めきれない母親は興信所の探偵に息子を探してと依頼します。
作者は時間軸を超えて冤罪の構造を浮かび上がらせます。
密室で行われる被疑者の取り調べ、有罪を勝ち取るため被告に有利なことは書かない検察、捜査機関には証拠を全面開示する義務はない、多忙な裁判官に警察をチェックする余裕がない‥よって冤罪が生まれる。
本当に怖いです。取調室の可視化(録画・録音)が義務付けされたとはいえ、それは 2〜3%だそうです。
冤罪を被った側の家族、とりわけ子どもがどれだけ深く傷つくか‥そのことを丁寧に追いかけた作品です。
この作品は当時日本推理作家協会賞にノミネートされましたが 審査員の作家の先生方の酷評 にあい賞は取れませんでした。本当に残念です。読者は高評価なのに‥。
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面白かった。無差別殺人が実は計画殺人だったという掴みが効いている。また修司と相馬と鑓水のトリオが皆個性的でそれぞれ協力しながらしっかり役割を果たしており好印象だったのも長尺の物語を読む上で助けになった。物語が二転三転するのも印象的で、上巻だけでも相当謎に踏み込んでいたのに更に下巻があるのが信じられないくらいだった。恐ろしい殺人犯との決戦の後も丁寧に描かれていたのも嬉しい。
中迫の立場は相当苦しかっただろうなと思う。食品サンプルがメルトフェイス症候群の引き金になったなんて大問題を隠蔽してこの先生きていくなんて普通の良心的な人間ならきっと無理だろう。おまけに真崎の存在もある。終わり良ければ全て良しではなく、自らの罪に自覚があるのが良かった。罰は受けたと思ってしっかり生きてほしい。