太田愛のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
アンソロジー作品『Jミステリー2023 FALL』を読みました。
全篇書下ろしの短篇を収録した贅沢なアンソロジー作品です。
-----story-------------
ミステリー界の最前線で活躍する作家陣による、全編書き下ろしの超豪華アンソロジー「Jミステリー」。
この秋も誰もがよく知るあの作家たちが競演! 大好評だったあの作家の再登板も……これを読まずして日本ミステリーを語ることなかれ。
『Jミステリー2023』もお見逃しなく。
----------------------
2023年(令和5年)に刊行された作品で、以下の6篇が収録されています。
■どうして今夜の彼女は魅力的に映 -
Posted by ブクログ
社会派ミステリーのイメージが強い太田さん。みなさんの評価も高い作品が多く、ずっと読んでみたかったが、なかなか読む機会がなく、ようやくこの短編集を読んだ。
が、短編5作品とエッセイからなるこの作品。全然社会派でなく昭和レトロなノスタルジックなものばかりで、太田さん初読みの私には「あれ?」っとなった。
今までの作品が好きな方にはあまり評判がよろしくないようだが、日本推理作家協会賞にノミネートされた『夏を刈る』や『鯉』などは「最後にそうきたか!」と驚き、最初の作品『十月の子供たち』は80年前の日本や今まさに起こっている遠方の国の様が感じられ、胸の締めつけられる思いになった。
次回はぜひ太田さん -
Posted by ブクログ
ノスタルジックで幻想的ながら、うすら寒さがひたひたと迫ってくる作品集 #最初の星は最後の家のようだ
■きっと読みたくなるレビュー
太田愛先生の作品集。「トワイライトゾーン」に吸い込まれたような世界観で、幻想的でありながらも、うすら寒さをひたひたと肌で感じるのです。
いつもの先生が題材にあげる社会課題を提起するお話から、人生や死に対する恐怖を描いた作品もある。バラエティに富んでるので、飽きずにあっという間に読み進めちゃいますね。
なお各編の表題名は、家の間取り名とタイトルがセットなっています。旅立つ前に帰ってきたような…いや、初めて訪れる家に来て出会ったような、そんな作品集なんですよね。細 -
Posted by ブクログ
「我々は住む家も、着る物も、食べる物さえない焼け跡から、歯を食いしばって立ち上がり、ようやっとここまできたのだ。」
奇跡の復興をとげた日本。東京オリンピックの開会式で.日の丸を掲げた選手たちが入場してきた姿を見て、体の底から湧き上がるような感動を覚えたと言う。
その感情は現代を生きる私たちには、一片を想像することはできても、到底及ばない想像でしかない。
この作品の根底にはその私たちが考え及ばない深い深い感情があるのだろう。
下巻でどのような結末に向かうのか。
究極の危機でありながら、飄々と乗り越えていく、お馴染みの3人にまた会えてとても楽しかった! -
Posted by ブクログ
まるで寓話のような雰囲気の中、とても難しく、美しい世界に浸ることができました。
その教訓も峻厳なもので、人間がいかに易々と流されてしまうものか、集団がいかに残虐になりうるかを説いているような気がします。また、それに抗おうとする知性がどんな目に遭うのかも。
最後に超越した視座から俯瞰してくれるのが唯一の救い。
改めて作者は、なぜこの作品を世に出したのか、巻末に解説もついていますが自分なりに調べてみて、みなさんの感想も読みながらもっと納得したいなと思います。
──人の手でなしうる奇跡は、破壊だけだ。
見事なまでに痛烈な描写です。
そういえば『ザリガニの泣く頃に』にも空気が似てるなー。似