太田愛のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
もっと太田愛さんの作品が読みたい( ; ; )
言論統制とは、あまり縁がないように感じてしまうが、現代にも通じる問題だと思う、太田愛さんが感じているように。今日の米大統領は、放送局の報道の自由を奪っているし、日本も例外ではなく、東日本大震災の際、原発事故の現状を問題なく見せようとしていた素振りがあった。チェルノブイリの報道が遅れ、たくさんの命が亡くなった反省があるのにも関わらず。
こうした現状を見ると、この作品が伝えたいことは、遠くのフィクションではなく、過去の話でもなく、snsが発達した今日の世界にもなお残る現実なのだろう。
本当に素晴らしい三部作でした。
今まで読んだ作品の中で間違いなく1番大好きです。
新作も楽しみにしています。
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Posted by ブクログ
え、日本てこんなひどい国だっけ?と思いながら読んだ。公安とかよくわからないけど。でも労組が日本で機能してないことは、誰にでもわかるよね。
工場の玄羽に誘われて、嫁の実家を手入れするかわりに光熱費食費タダと言われて、泉原、秋山、矢田、脇の4人は海辺の街にやってきた。墓場の草抜きをしたりして、あとは海で遊ぶ。夏休みなのに家に帰らない理由がある人ばかりだ。
4人はその後何事か計画して今日ことを起こす予定だった。警察から追われて逃げている。夏の家が集合場所となった。実は逃げるように男の声で電話があったのだ。共謀罪というものにあたるらしい。
8月に玄羽が亡くなっている。4人は玄羽がユシマに殺されたと言っていた。ユシマの労災隠しは徹底している。薮下の推理によると、玄羽は休憩室で倒れていたが、みんなが見て見ぬふりをしたのではないかという。労災の裁判に出廷する予定だったから。
玄羽はユシマに殺されたようなものだと思い、4人はユニオンに相談に行く。いろんな提案の中から何を使うか考えろと言われる。4人で相談していたが、ある日突然嘔吐と腹痛に全員が襲われる。水に何かを入れられたのだ。 -
Posted by ブクログ
『正義』とはなにか。
初めての、太田愛さん。
太田さんは様々なドラマの脚本も書かれているとは知らず(『相棒』『トリック』etc)、どんな物語なのだろうとワクワクしながら読み進めました。
尚と哲の父親・哲雄が実は『ヒトゴロシ』なんだと、尚から相馬に告げたあとに失踪。
それから23年後に誘拐事件が発生。その場に書かれた文字が23年前の失踪事件に繋がっていく物語でした。
この物語のキーワードでもある『冤罪』。
令和の時代以前からも取り立たされる『冤罪』のニュース。なぜ『冤罪』は消えないのか。
もちろんDNA鑑定が発展途上だった時代、また人間の認知にも限界があるのではないかとも。
でも数多ある事件を裁くに警察側のエゴ(重大な事件の犯人逮捕による実績や名誉)が働いてしまうのではないか…と繋がると、警察の『正義』って?法曹の『正義』って?と疑問が湧き出てしまう。
今回のでも『冤罪』を出さないためにも、鑓水と修司そして相馬の動きは、逮捕されてしまった人の過去を知ってるからこそ、行動に移し抑えることができたのだと思う。
「十人の真犯人を逃すとも、一人の無辜を罰するなかれ」
この言葉がある限り、人一人が冤罪によって人生が壊れないように、法を裁くことの重大さを持っていって欲しいと切に願います。
ちなみにここの出てくる登場人物、鑓水と修司は
『犯罪者』でも登場しているのでシリーズなんですかね。
鑓水の洞察力の鋭さが、物語の確信へと迫る緊張感が読み応えを感じ、とてもおもしろかったです。
他のシリーズでも読んでみたいと思いました。 -
Posted by ブクログ
上巻で緻密に張り巡らされた線が、怒涛の勢いで回収されていく疾走感と緊迫感に惹き付けられて下巻も一気読み。太田さんがこの作品に懸けた情熱がひしひしと伝わった。相馬・修司・鑓水を始めとするキャラクターひとりひとりがとても魅力的で、”弱者を踏みにじろうとする存在"と闘おうとする彼らを応援したくなる。特に、中迫さんと真崎さんの”良心”が切ないな……。
被害者や巻き込まれた人にもそれぞれの人生があって、事件の後も生きていかなければいけない。そんな当たり前の重みを改めて考えさせられる。
相馬・修司・鑓水の物語は次作『幻夏』『天上の葦』へと続いていくので早くそちらにも取り掛かろうと思う。