東野さやかのレビュー一覧
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ネタバレポーの友人である頭脳明晰な法病理学者エステル・ドイルが、実の父を殺害した容疑で逮捕される。しかも現場は、降り積もった雪の上にエステルの足跡だけが残るという密室状態になっていた。
ドイルの事件と並行して、差別主義者や腐敗した政治家が毒殺される事件が発生する。犠牲者は生放送の最中や、自宅を警護されていた中で殺された。犯人はボタニストと呼ばれ、次なるターゲットに手紙を送り付け、パイプ役に落ちぶれたジャーナリストの男を指名した。ポーたちはそのジャーナリストを見つけ出し、ボタニストに接触を図る。だが、ボタニストは常にポーたちの先を行き彼らを翻弄する。ポーはボタニストを追いながら、エステルを救い出すために -
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ワシントン・ポーシリーズの最新作の下巻。
ボタニストによる完全密室下で行われる毒殺。
その凶行を止める術もなく、ポーたちは追い詰められていく。
そして、父親殺害の容疑をかけられたエステル・ドイルの事件。
こちらもドイルの無実を証明する術がなく、時間だけが過ぎていく。
二つの事件がポーたちをどんどんと追い詰めていくが、
思いもかけない展開が待っていた。そう、点が線になっていくかのように。
今回も至高の犯罪であったことは確か。
ボタニストの手口が判明した時は口があんぐり開いたまま塞がらなかった。
そして今回、第一作から追っていたファンには喜ばしい展開も待っていた。
終わり方が今まで一番素敵であ -
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日常色々曇り空な状況の中、微妙な距離感のある実家に帰省しなければならなくなった主人公が、鬱々しながら実家に向かう道中で事件に巻き込まれる…のだけれど、もし彼女のメンタルが安定していたら(なおかつお金があったら)トラブルを避けられたのではないかと思ってしまう。
事件に巻き込まれたのはあくまでも不幸な偶然なのだけれど、私って不幸!って思いながら生きてると、本当に不幸になっちゃう言霊的なものってあるような気がするので、不運を呼びやすいっていうか、トラブルに見舞われやすいような。
まぁトラブル回避してたらそもそも事件が起きないのですが。
暴力沙汰には無縁で生きてきたであろう女子大生が血なまぐさい争い -
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30年前に息子を亡くした水族館の清掃員・トーヴァ、脱走癖のある天才ミズダコマーセラス、親に捨てられたダメ男・キャメロン、の心温まるお話。
途中までは、まあまあかなと思っていたら半分読んだあたりからやめられなくなりました。2日かけて読むつもりが、8時間で一気読みです。
マーセラスの脱走シーンが手に取るように想像できます。特にマーセラスVSキャメロンの格闘のところではププッと笑いました。
キャメロンのダメっぷりには中二病か、と突っ込みたくなるけど、憎めないキャラクター。2人+1匹の愛情ある距離感が素敵です。
読んでいて、おおっ!と嬉しくなったり、気を付けて!と言いたくなったり、イーサンのTシャツ -
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アメリカの作家「ジョン・ハート」の長篇ミステリ作品『ラスト・チャイルド〈上〉〈下〉(原題:The Last Child)』を読みました。
『川は静かに流れ』に続き、「ジョン・ハート」の作品です。
-----story-------------
早川書房創立65周年&ハヤカワ文庫40周年記念作品。
アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞&英国推理作家協会賞最優秀賞スリラー賞受賞。
〈上〉
少年「ジョニー」の人生はある事件を境に一変した。
優しい両親と瓜二つのふたごの妹「アリッサ」と平穏に暮らす幸福の日々が、妹の誘拐によって突如失われたのだ。
その後まもなく父が謎の失踪を遂げ、母 -
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アメリカの作家「ジョン・ハート」の長篇ミステリ作品『ラスト・チャイルド〈上〉〈下〉(原題:The Last Child)』を読みました。
『川は静かに流れ』に続き、「ジョン・ハート」の作品です。
-----story-------------
早川書房創立65周年&ハヤカワ文庫40周年記念作品。
アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞&英国推理作家協会賞最優秀賞スリラー賞受賞。
〈上〉
少年「ジョニー」の人生はある事件を境に一変した。
優しい両親と瓜二つのふたごの妹「アリッサ」と平穏に暮らす幸福の日々が、妹の誘拐によって突如失われたのだ。
その後まもなく父が謎の失踪を遂げ、母 -
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ネタバレ「夏の霜」ブレイク・クラウチ
人工知能モノ。最初は世界観が飲み込めなかったが、ゲームだとわかり、そこからは新しい人工知能の誕生にワクワクした。主人公が女性でレズビアンなのがイマドキ。でも子育てや夫婦?仲がうまくいかないところは普遍的。
主人公と一緒になってマックスに騙された。ブライアンを殺すところはゲームと一緒だったな。
“喉の奥に金属の味がする。”の絶望感が良かった。
AIに愛された人類はAIのようにされてしまうのか。
「エマージェンシー・スキン」N・K・ジェミシン
宇宙人モノ。はるか昔に分化した地球人類だが。
温度差がシュールで笑ってしまう。一大隠密プロジェクトのはずが、地球の人には筒抜 -
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ネタバレ久々ジョン・ハートの新作がよーやく回ってきた。
質量ともに読み応えバッチリ!軽く読み流す小説ではないけど、それなりに時間をかけてじっくり読む読書は最高の至福、その贅沢な時間を与えてくれる作品って意外と少なく、安定して供給してくれる作家はさらに少ない。
ジョンハートは貴重なその一人だということ。
主人公ギビーが少年から大人に変わる儀式の飛び込みシーンとその兄ジェイソンが刑務所から出所するシーンから物語は始まる。2人の兄ロバートはベトナム戦争で戦死、その影響で母はギビーを異常なまでの過保護に扱い、反抗的なジェイソンは毛嫌いされる。そんな家族にバランスを取ろうと苦心する父。
ギビーの青春譜が描 -
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1972年。舞台はノース・カロライナ。ヴェトナム帰還兵とその一家の物語。作者のジョン・ハートは1965年生まれだから、本書の背景の時代は、実は作家7歳の幼年期ということになる。翻って、読者のぼくはこの年、16歳。反戦のフォークソング、悲劇的で衝撃的なアメリカン・ニュー・シネマのショッキングなエンディングに、もろに曝されて育ったあの多感な時代。
だからこそ、というだけではないにせよ、この物語の時代背景を記憶に蘇らせながら、そこを通り抜けたアメリカの青春群像を生き生きと、現代に読み返し、想い出してゆくという読書行為は、何とも心にうずくものを抱えているような、妙に懐かしくも心の痛む、不安と緊張 -
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ずっと待ってた著者の新作。四年?五年?ぶり。待ってた甲斐があったすごく好みな作品。1972年のヴェトナム戦争時のアメリカ。家族の形が壊れた一家の物語。親と子、兄と弟。犯罪者として刑務所にいる兄と善良な弟。警察官の父。離れていく兄と近づこうとする弟。この二人の関係性とそれぞれを思う感情がいい。孤独、不安、恐怖を感じながらも兄を追うこと。自分の世界から遠ざけようとする兄。そこに隠されているもの、隠されている弟への思い。壊れている家族でもどこかで繋がっているように見えるこういう作品が大好きで本当に面白い。何度も読み返すことになりそうなくらいたくさん感情を揺さぶられた。
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ネタバレ話題の「パエリア」を読んでみた。
いやオモロかったが、ハラハラドキドキしっぱなしで心臓に悪いことこの上なし。そのハラハラ感も、主人公の行動がフラグ立ててるのから、想像の横から攻めてくるのから、そやろけどそこまでやらんでも…から、次々に繰り出してくるもんやから、原題予定だった「NoRest」そのもの。
前半は、腹芸のジワジワで心拍あがって、後半は絶望的な戦いを挑む主人公らにドキドキで心拍あがって、少ない登場人物、狭い行動範囲、短い時間という制約の中で、よーこんだけ詰め込んだなぁ…と感心。
ラストあたりでは、「もうエエて、もうエエ加減助けてあげてよ」と少々食傷気味になるまで、執拗な展開を仕掛け