東野さやかのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ジョン・ハートの最新長編。期待に違わず面白かったです。
一年前に双子の妹が誘拐され罪悪感と絶望で父親が失踪、支えを失い残された母は土地の有力者につけこまれて無気力状態。残された最後の子供(The Last Child)のジョニーは13歳の少年ならではの生真面目さで独自に妹の行方を捜し続けていますが、、、。物語は担当刑事ハントとジョニーの2人の視点から交互に語られて進行。前2作同様に設定はやるせなくつらく悲しく作品全体の雰囲気も重いのですが、今回少年が語り手であることもあってか、読後感は意外にも爽やか。読み終わってタイトルの妙に改めてうなりました。 -
Posted by ブクログ
英国推理作家協会賞(CWA賞)最優秀長編賞を受賞したM・W・クレイヴンによる警察小説の傑作。
ストーンサークルで次々に有力者が焼き殺されるという猟奇的な事件だが、一つずつ地道に証拠を積み重ねていき犯人に辿り着くという英国警察ミステリーの伝統をきちんと踏襲している。
この作品の最大の魅力は、ルール無視の猪突猛進で直観力に優れたベテラン刑事のワシントン・ポーと、天才的な数学センスと圧倒的な分析力を持つが社会性に欠けるティリー・ブラッドショーの凸凹コンビだ。コミュニケーションが苦手なティリーは初めはポーとギクシャクしているが、次第にお互いを認め合い、友達となり、かけがえのないバディへと変わっていく。 -
Posted by ブクログ
■作風
警察+冒険+ハードボイルドを混ぜたミステリ、というイメージ。
事件が起きて手がかりを1つずつ追っていく警察小説感が強く、事件が起きて容疑者はこの○人ですが誰が犯人でしょう、という推理小説感はない。
自分でどういうことかを考えるというより、主人公の動きに合わせてシンプルに物語を読み進めていく感じ。
■後半になるにつれ急激に面白くなる作品
前半はワクワク、中盤は表現的に若干わかりづらく「どういうこと?」とる箇所があり中だるみ、「これは、続編は買わないかな」と思いながら読んだ終盤で急激に面白くなり、読み終わったら「え、続きは!?」となっている。そんな作品。
終盤における辻褄合わせと伏線の回 -
Posted by ブクログ
感想は上下巻あわせてのものです。
ワシントン・ポーシリーズの最新作。
なかなかシリーズものの感想って難しい。これまでのシリーズでのキャラクターありきになってしまうので。そんな感じでこれまでを気に入った方ならそのまま楽しめると思う。
上巻から病んだポーがカウンセリングをうけているのに「一体なにが?!」とハラハラしてましたが・・・いやまあ途中でなんとなく察せられましたけども。でもその辺あんまり本気で推理するようなシリーズでもないか。全体的に先が読めるけどそれでも面白いシリーズだと思ってます。
そして最後にはちょっと、というかかなり寂しくなる展開が。でもこれが次回作につながってるんだろうな、と逆 -
Posted by ブクログ
まもなくカンブリアで行われる首脳会議の関係者が殺害された。テロを警戒したイギリスの保安局・MI5に協力を要請されたポーだったが、被害者の過去を洗ううちに、未だかつてない規模の事件に足を踏み入れていく──。
真意の読めないMI5の介入により、中盤までは核心に近づけないもどかしい時間が続いたが、気づけば犯人への道筋が出来上がっているのだから圧巻の一言。読後にもう一度最初から読みたくなるような構成はとても好みだったものの、MI5、政府、軍隊などイギリスの国内事情に詳しくないとわからない専門用語が多く、読むのにかなり時間を要してしまった。このシリーズを母国語で読める方はいいなあ、といつも羨ましく思う