【感想・ネタバレ】パインズ ―美しい地獄―のレビュー

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Posted by ブクログ

行方不明になっていたシークレットサービス捜査官のエヴァンズとケイトを捜していた特別捜査官のイーサンバークは交通事故に遭い、負傷したが、命からがら事故現場から逃げ出す。
偶然とどまった、ウェイワード・パインズの町の屋敷で、行方不明になっていたエヴァンズの死体をみつける。
外部と連絡を取ろうとするが、意識を失い、ウェイワード・パインズの病院に入れられて、そこから出してもらえなくなってしまう。
イーサンは外部の人間と全く接触できなくなってしまう。インターネットも電話も通じない。
町の保安官に車を借りることすらできない。
「おかしいのはこの町のほうだ」
ケイトが知らない家の主婦となっていて、イーサンのことを全く知らないという。が、問いただすとケイトはイーサンを実は覚えていた。だけど、ケイトは歳をとりすぎている。二十は上だ。イーサンが事故に遭ってまだ4日しかたっていないのに。
ケイトは「この町でだってすばらしい人生を送ることはできる」という。
イーサンは車を盗難してパインズを出ようと試みる。
しかしポープ保安官にみつかって止められてしまう。
ポープは言う「きみは芝居をしているんだよ。きみがエヴァンズを殺したんだ」

ウェイワード・パインズ 美しい地獄
ラストシーンでは、真実を突き止めたイーサンがどういう選択をするのか息をのみました。

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2019年08月29日

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記憶を無くしたシークレットサービスの特別捜査官が、アメリカの田舎町パインズで目を覚ます。自分の名さえ思い出せない。しかも全身がやけに痛む。病院で少しずつ記憶を回復し、自分が捜査官だと思い出した彼は、町の保安官や住民に助けを求めるも、まったく要領を得ない。自分の身分を証明するものは何も無く、携帯電話もお金も無い。しかも外部と連絡が取れないし、取ろうとしても邪魔が入る。この町で過ごすにつれ、少しずつこの美しい町パインズが何かおかしいと感じてくる。何となくおかしい。何かが狂っている。

読者は本書を読み進めるにつれ、彼が本当に捜査官なのか、彼が思い出した記憶すら本当のことなのか分からなくなってくる。何がいったい真実なんだ。

駄目だ、これ以上は書くとネタバレになってしまう。
ただ、すごく面白い、まさに一気読みだった。
この本のジャンルの詳細を書いてしまうとそれもネタバレになるので、ものすごく大きく分けるとすれば「脱走・脱出もの」ということになるのかな。

筆者は幼少の頃、往年の傑作ドラマ『ツイン・ピークス』にはまり、自分でもこのような物語を書いてみたいと思い、20年間構想をあたためて本書を書いたそうだ。『ツイン・ピークス』と本書の話はまったく違うが、アメリカの美しい片田舎の町が実は・・・という感じは非常に似ている。

本作を読み終わるまで本作が3部作であることは知らなかったし、映像化されていることも知らなかった。この1冊で十分面白いし、完結している。でも、続きがあると知ったら読まずにはいられない。第二作『ウェイワード-背反者たち-』、第三作『ラスト・タウン-神の怒り-』、早速、読んでみよう。

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2019年06月03日

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テレビドラマを見てから読んだが、ドラマでは省略された説明が明確になった。
展開もドラマとは異なり、ひたすら痛いシーンが続くが、流れとしては小説のほうが素直に感じた。

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2015年10月06日

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ネタバレ

自然豊かな田舎町に閉じ込められた男の話。不運な展開に翻弄されつつ、驚異的なバイタリティで脱出を試みる。ジャンル的には、SF、ホラー、ミステリー、冒険、家族愛などいろんな要素があった。

町の風景描写や追っ手と戦う場面の迫力は情景が目に見えるようで、まるでハリウッド映画を観ているようだった。狂った大富豪の酔狂でできた町なのかと思いきや、後半、壮大な町の秘密が明らかになってくる。驚くべきSF的展開にページを繰る手が早くなり、本の分厚さも気にならず読み終わってしまった。文句なく面白いです。

洋の東西を問わず、大風呂敷を広げたストーリーは得てしてエンディングが物足りない感じに終わりがち。でも、この本は綺麗な大円団が決まっていた気がする。その辺も映画的だと思ったゆえんかな。

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2014年03月18日

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通常のミステリーのつもりで、読んでいくとあれ?何これ?SFやんと思いながら、先が気になりほぼ一気読み。
面白かった。
三部作のようだがSFやからなー。次どうしようかなー。

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2019年12月20日

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時間を取って一気読みすべき本。途中で読むのを一時停止すると、あまりに気になって&気持ち悪くて、他のコトが手につかなくなりそうなのでご注意を(笑
(ハヤカワのSFにしては、スイスイ読める方だと思うので数時間で読み終わるかと)
既にFOXでドラマ化もされているんですね。あまりアメリカのドラマは見ないのですが、数少ない見た作品の中だとXファイルに近いかなぁ。

本著のストーリーは、アメリカの田舎街へ捜査に向かったところ、事故に巻き込まれて記憶喪失状態で目覚めた捜査官が、この美しいながらもどこかがおかしい街の謎に挑んでいくという話。
読み進めていくと、「えっ!?」と引っかかる矛盾とも思える要素が次々と出てきて、捜査官の過去のトラウマとも相まって、一体誰がおかしいのか?と混乱の極みに達するのですが、最後は「おー、そう来たかー!」と驚かされます。裏表紙のあらすじに「絶対予測不可能の衝撃のラスト!」と書いてあって、そこまでかなぁとは思いつつ(笑 でも、そう書くのもわかるドラマチックなストーリー展開でした。

著者の筆力は素晴らしく、文章を読んでいて非常に落ち着かない気持ちにさせられます。途中の閉塞感と言ったら、個人的な読書経験の中でここまで追い込まれた感覚を味わったコトは無いってくらい。
諸々の謎が明かされた後の展開は、逆に少しアッサリしすぎていて、これで良いの?って感もありましたが、全般的には楽しませていただきました。
しかし、もし自分があの街の住人だったとしたら遠からずおかしいと思い始めると思います。あんまり書くとネタバレなので言えませんが…。

SFの中でも、知的な気付きがあるものと言うよりはエンタメ寄りだと感じました。続編読むかなー、どうするかなー。

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2019年09月29日

購入済み

寝不足をどうしてくれる!?

初めての作品なのでこれだけを買い、残った予算で他の本を買ってしまった。そうすれば後悔は最小限に止められると思ったからだ。結果としては、選択の間違いが起きたわけだが、それどころか、今日は寝不足であくびばかり出て困っている。今回のカードの締切日が過ぎたら、すぐにでも二作目三作目を買うことにしよう。

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2018年05月04日

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パインズという町で記憶消失の男が目覚める。彼は病院に送られじょじょに記憶を取り戻すのだが・・・住人の不可解な行動に疑問を持つ彼は、協力者を得て町の謎を暴こうとするのだった。パインズの正体を知ればあなたは驚愕すること間違いない、壮大な結末には圧倒される。

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2018年03月06日

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たまたまドラマを見て原作を探しました。
怖い。
なんていうか、どこまで自分の記憶を信じるか、そもそも生きてるのかどうなのかもあやふやになりそうなこの感覚がほんとに怖い。

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2015年09月25日

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奇妙な町の描写にドキドキし、自分のおかれた状況と戦い続ける主人公にワクワクさせられる作品。
中盤から終盤あたりで驚くべき事実があきらかになり、奇妙な状況に説明がつけられる。
なるほど、とは思う反面、SF的展開ではない方向性で話をまとめていたら(実際できるかはともかく)、どうなっていただろう、と考えてしまう。

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2014年05月02日

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途中、昔みた映画「トゥルーマンショー」を思い出してしまった。
話のオチも雰囲気も全然違うのだが、そんな瞬間がある。
共通点は監視だからであろうか。

途中でてくる、ジュラシックパークの一節。
「人類が明日滅亡しても、地球は気づきもしない。」
2秒ぐらい手を止めて考えた。

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2018年08月15日

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内容(「BOOK」データベースより)

川沿いの芝生で目覚めた男は所持品の大半を失い、自分の名さえ思い出せない。しかも全身がやけに痛む。事故にでも遭ったのか…。やがて病院で記憶を回復し、みずからが捜査官だと思い出した男は、町の保安官や住民に助けを求めた。だが、この美しい町パインズはどこか狂っていた。住民は男が町から出ようとするのを執拗に阻み続け、外部との連絡にも必ず邪魔が入る―絶対予測不能の衝撃のラスト!

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2017年10月30日

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訳者が東野さやかさんというところで新規開拓した1冊。
ジョンハート、ウイリアムランディと大当りだったのもあってワクワクして読み進めると…。なんだか微妙。
基本的にストーリーに気持ちを目一杯引きずられる私としては入りずらい、完全な『ミステリー』。
半分くらいまでガマンしたけれど、耐え切れずに結末を読んでしまうという荒技で最後まで読み切った。
結論から言えば、結末を知ってからの後半は一気読み。確かに面白い。
でも…。やっぱり『義理を通せば最後には正義が勝つ!』的なストーリーが、私的には好みのよう。
ちなみに。寝る前に読むと夢を見てしまいそうで怖くて、いちばん心安らぐ『大草原シリーズ』を再読中。
秀逸なストーリーとは思うけれど、好みの分かれる1冊かもしれない。

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2016年09月05日

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最終的にこうくるかと思い、結局、映画かドラマの原作ねらいなのかと感じた。街を出れない話なら、筒井康隆の短編の方が怖かった。

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2016年08月23日

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絶対原作を先に読もうとドラマを見ないようにしてたけど、他の番組の間にちょくちょく番宣が入るからなんとなーく内容がわかってしまい、読後の衝撃はそんなになかった。ドラマは「ウェイワード」も含まれているみたいなので、三部作全部読んでからゆっくり視聴予定。

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2016年07月03日

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評価ぎ高かったので期待しすぎた。つまらなくはないが、読んでいて楽しくもない。痛い描写や苦境が満載なので。。。

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2016年03月30日

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ネタバレ

ジャンルだけでネタばれになりそうな一作。
失踪した同僚を探しに来た主人公が、絵のように牧歌的で美しい田舎町から出れなくなる不条理タイプのストーリー。
「雷鳴の館」や「ヴィレッジ」系と思いきや、意表を突く展開だった。フェア、アンフェアとかでなく話の展開に身を任せれば面白く楽しめる。
そもそもオチに全てを収束させるストーリーだから、細部に粗があるのは仕方ないが、残念なのが主人公の心情描写がしつこすぎる点。アフガン?での拷問や、逃亡時のきつさやつらさが延々と繰り返されるのが退屈。ここらは本質には関係のないことなのだからもう少し割愛してスピード感を出しても良かったのでは?
アイデアもいいし、中盤の失踪した同僚が現れる?辺りからの展開は面白いが、これで続編を作るというのもまたスゴイ。しかも三部作?読んでみたい。

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2015年11月26日

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シークレットサービスの捜査官イーサンが、半分記憶をなくして、ある川のほとりで目覚めるシーンから始まる。美しくもどこか不気味な町、ウェイワード・パインズ。イーサンがパインズからの脱出と謎の解明に取り組む話だが、設定と謎の答えはスケールが大きく面白い。ただ、後味の悪い描写が多いし、細かいところの線が全て繋がらずに終わったし。何より著者が影響を受けたというツイン・ピークスに対する自分の評価は最低だったし。続編があるというが、読もうかなぁどうしようかなぁという程度。

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2015年02月02日

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パインズという美しい町で、着の身着のままで目を覚ました主人公イーサン。事故にでもあったかのように身体が痛み、当初は自らの名前さえ思い出せなかったが、病院で記憶を回復し、自分がシークレットサービスの特別捜査官であったことを思い出す。イーサンは町の住人に上司への連絡や捜査協力を求めるが、彼らはどこかおかしく非協力的。イーサンが町から出ようとするのを阻害しようとするが…ってなストーリー。本の紹介で「衝撃のラスト」と記載されてるけど、アイデアはそこまでオリジナリティないかも。そして、SFとわかっていないといまいち納得しづらいかも。前半はサイコ系のミステリっぽいので、後半での展開の仕方がちょっとウルトラCすぎる気がしましたわ。臨場感あって読みやすいだけに、ちょっと残念。まぁ、軽く読む分には楽しめると思いますん。

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2014年11月08日

Posted by ブクログ

 面白い小説として評価される一冊というよりは、映画化することでけっこう受けるかもしれない、という印象が強い作品。というのも、映画『Uターン』(1997年)を思い起こさせる作品であるからだ。

 『Uターン』という映画は、オリバー・ストーン監督としては娯楽に徹した異色の作品で、ノワール作家ジョン・リドリーの『ネバダの犬たち』を原作とした映画であったが、ショーン・ペン、ジェニファー・ロペス、ニック・ノルティらの騙し合いと、彼らを蟻地獄のように捉える西部の片田舎の町が、見所なのである。

 そして本書『パインズ』は、まさに『Uターン』を彷彿とさせる蟻地獄のような世界であるのだ。違うのは、『Uターン』の原作『ネバダの犬たち』が純然たるクライム・サスペンスであるのに対し、本書『パインズ』は、どこかおかしく、怪しい。ネバダの汚らしい砂漠の街ではなく、パインズは郊外の気象条件の良い何もかも美しく整った街である。それにも関わらず、記憶喪失状態で目覚める主人公を捉えるのは、この街が彼を閉じ込めているのではないか? という全面的な疑惑である。

 とても強烈な悪役に見えるのが町の保安官で、他の人々は誰も彼もが世界に対してとても無関心に思える。次第に記憶を取り戻して自分が行方不明の捜査官を探しにやってきたのに、事故に遭って記憶を失くしたためにあらゆることが朦朧としている。非協力的どころか敵対してゆくこの町の秘密は何なのか。

 さらには襲いかかる暴力、裏切り、惨殺の痕跡などなど、世界はますます歪んでゆく中で、主人公の心が正気か狂気かさえ定かではなくなる。そしてやがて小説世界全体が思いもかけぬ変容を見せる。

 このあたりからは東野圭吾『パラドックス13』のようで、作品に対する読者側の予測を100%根底から覆すのが本書である。思いもよらぬ結末と事の真相に向けて物語は走ってゆくのだが、このあたりからぼくは『Uターン』世界から『プレデター』みたいな世界に変容を遂げた小説にみごとに尾いてゆけなくなってしまった。

 前半のあの迷宮の果てがこれかと、まさに谷底に落とされる感覚を味わうことになる本書。いい意味での谷底で見つめる読者もいるのだろうが、ぼくには少し違った意味での谷底であるのだった。本書の仕掛けが、ぼく好みのものでは全くなかったからである。

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2014年10月27日

Posted by ブクログ

前半は割とツイン・ピークスっぽかったのに後半のB級展開がダラダラ長過ぎて興醒め。ツイン・ピークスファンはあんな展開では誰も喜びません。ただ、続篇は町の住人にスポットが当たるサスペンス仕立てらしいのでちょっと期待してるけど。

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2014年10月22日

Posted by ブクログ

世界の終末後、最後の人類たちが暮らしているパインズという街での話。主人公は事故にあい、記憶を操作され、瀕死の状態で街の外に出ようと試みる。
ノンストップのエンターテイメント小説でもありSF小説でもあるが、内容は浅いかも。

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2015年04月01日

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