三宅香帆のレビュー一覧
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三宅香帆さんの『30日で源氏物語』は、古典作品としての『源氏物語』を真正面から受け止めつつ、紫式部への敬意も随所に感じられる一冊です。
まずは30日=1ヶ月の読書プランで物語に親しませ、自然に興味を喚起し、やがて本編そのものを読みたくなります。そんな導き方の実に優秀な解説書だと思います。
源氏物語への素敵な誘いとして優れた解説書ですが、やはり『源氏物語』は物語として読んでこそかなと思います。短めの現代語訳からぜひ。
一度読んだあと本書を手に取ると、人間関係や恋愛事情に光が当てられており、煩雑になりがちな人物相関を楽しく整理できます。また、六条院の四季の造営や、さまざまなお祝い事に見られる貴 -
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本を読んで感想を書く前、ちょっとの興味でエゴサした結果、書こうと思っていた「なにか」を霧散させ、最終的にまぁ自分が書かなくてもいいや……という経験を毎度やってる人間なので、大変勉強になった本でした。
「自分の感じたものをどのように自分の中で感情を解体し、人に分かりやすく説明をするか」という話なので、感情・感覚で本を読んでしまって、後々にあの本読んだ時の「あれの感覚」いいよね~~……「あれ」ってなんだっけ……となる人には大変お勧めです。
内容については、X等のSNSで何とはなしにTLを眺めてしまう自分にとって、この本に書かれている内容はずっと頷きっぱなしであった。
また、読んで感じたことをどこ -
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『妄想だから、正しくなくていい』っていうのは、とてもなるほど!だと思いました。
どうしても文章を書こうとするとき、正しい?間違ってる?→間違ってそうだから書くのやめよう、
という流れになってしまいがちなので。
他人の言語化に頼りすぎない、というのは、まさにこのSNS時代において、とても大切なことですよね。言葉で書かれていると、なんとなく正しいように感じてしまうのが、流されている状態なのかもしれない、と思いました。
大切なのは語彙力ではなく細分化!ということなので、語彙力のない私も頑張ってみる勇気が出ました。
まずは書き終えること。たくさん書いて、言語化する技術を磨いていきたいです! -
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自分には「推し」という情熱を傾ける存在は居ないが、「なんか好きかも...?」というモノ・人なら幾つかある。その「好き」という気持を自分の中で拡大・深堀・言語化する事が大事なんだなぁと思った。普段そこまで追求する事ないもんなぁ。「好き」という気持を蔑ろにしてるなぁ、、と反省。
気を付けなければと思ったのは、156頁(その他)の「自分で思っている以上に言葉の影響を受けている」こと。SNSのなどで他者の意見を読むと、自分の気持ちが揺らぎ、他者と自分の言葉が混じり「他者の考え=自分の考え」になってしまいがち。これもとてもよく分かるからこそ、今後気を付けたいと思った。
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ネタバレ映画にしても本にしても感想などを書いているとそれらしい、もっともらしい一言(「〜考えさせられた」とか「〜印象に残った」とか)でなんとなく書いた気になるのですが自分の言いたいことが表現できていない気がして嫌でした。
何とかしたいな〜と思っていた時にこの本が目に入り気になって手に取ってみました。自分の好きなこといわゆる「推し」について、どのように感想を書けば良いのかが具体的に語られており参考になりました。
好きという感情の理由を語ってみるとか、考えさせられたと言っても何を考えさせられたのか、どんなことを考えたのかを語ってみることが自分の言葉で語るということなのだなと、当然のことなのですが実感させら -
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内容が内容なだけに、今回はしっかりと感想を書いてみました↓
自分の好き、を語ることが苦手だと気づいた今日この頃、本屋さんで見つけたのがこの本。実はオーディブルでさらっと聞き流したことはあったのですが、なんか可愛いカバーに包まれて売られていたのも相まって、ついつい買ってしまいました。
今度はオーディブルと、目の前の本、そしてメモ帳をフル活用してしっかり内容に向き合いましたが、好きなことだけでなく、その他いろんなことを言語化するのに役立つ情報が満載でした!
特に第3章は推し語りだけでなく仕事でのプレゼンなど、相手に自分の話、伝えたいことを聞いてもらう時に役立つ内容だったし、第5章も長い文章を書く -
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初めて万葉集に触れたのは中学生の時。その時の「あ、昔の人も 私達と同じこと考えてたんだ!」という、(よく考えれば当たり前なんだけれども)当時の私にとっては大発見であり、何だか懐かしい人に会ったような嬉しい感覚は、今も忘れられません。
万葉集に関する著書は 世に沢山あふれておりますが、この本の序にある「千三百年も前の人の言葉に、共感したり心動かされたりする瞬間が、存在している。」という一文に、そうそう、そうなのよ、と嬉しくなってしまいました。
まるで 自分の推しを紹介する時のような、少しテンション高めの文章に、歌の現代語訳は なぜか関西弁(だけど妙にしっくりくる)。それでも読めば読むほど、 -
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