三宅香帆のレビュー一覧
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『あなたの番です』『推しの子』など近年流行したエンターテイメント作品を題材に、なぜそれらが流行したのか探る社会論。三宅さんは結論、令和世代は“報われること”、もっと分かりやすく言うと“正解”を求めている、と述べている。令和世代は、正解がない批評ではなく、作者はこう言っていた・こう考えている、という正解がある考察の方が意味があると捉えている。
推し活文化もそれに近いと説く。アイドルに対する推しは、自分が思い描く理想に近く、理想化した行動をとって欲しい、自分もそこに一部重なりたい、という想いがある。その理想(東京ドーム、ランキング1位など)が果たされた時、自分自身も報われた気持ちになる。(この部 -
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推しの尊さを前に「やばい!」「最高!」と語彙力を失ってしまう。そんなオタク特有のもどかしさに寄り添い、「好き」を言葉にして残すことの価値を教えてくれる良書だ。
著者は、SNS等で他人のバズった感想を先に見ると、自分のオリジナルの感情が上書きされて消滅してしまうと警鐘を鳴らす。だからこそ、「他人の感想を見る前に、まずは自分の感情をアウトプットして自衛する」という主張には、大いに頷ける。初期衝動の「純度」を守るための極めて真っ当なアプローチだ。
しかし、生成AIが日常の思考ツールとなった今、私はこの本を土台にしつつ、さらに「一歩先」へ行きたいと強く感じた。
それは、他者の感想を「上書きされる -
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幅広いジャンルの書籍が紹介されており、それぞれに対する著者の熱量が強く感じられる一冊だった。すべてを深く理解するというよりも、「どの本に興味を持つか」によって自分の関心や志向が浮かび上がってくるような読み方が適していると感じた。
実際に読み進める中で、『グレート・ギャツビー』や『燃えよ剣』といった作品に興味を持つことができ、自分の中にある関心の方向性を再確認するきっかけにもなった。また、著者の文体は親しみやすく読みやすい一方で、どこか昔のオタク的な熱量を感じさせるもので、少し気恥ずかしさを覚えつつも、その語りの強さが印象に残った。
特定の分野に対して深い知見を持ち、それを語ることができる人物に -
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本書は、面白い話し方の技術を体系的に解説するというよりも、「どのような視点で作品を読むか」に焦点を当てた一冊だった。序盤で主張はほぼ提示されており、その後は著者自身のエッセイなどを例に挙げながら具体的な読み方を示していく構成になっている。
提示される5つの視点はシンプルながら有用で、作品について語る際の切り口として参考になると感じた。一方で、テクニックを体系的に整理して説明する内容を期待していたため、全体としては例文中心の構成にやや物足りなさも感じた。
それでも、「面白さは情報量ではなく視点によって生まれる」という考え方は印象に残り、今後の読書や感想の持ち方に活かせそうだと感じた。 -
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三宅香帆さん文章が本当に上手いですね。
軽いのですが、中身のあることを的確に読み取らせて下さいます。
あとがきに「会話するときは、本を読むように他人の話を聞く」とありました。すごく納得しました(^^)
それに、本を読む技術って確かに大切ですね。本に深く共感できるようになれそうです。
読む技術にあわせ多くの書評を読ませていただき、読みたい本が増えました。何読んでいいか最近分からなくなっていたので、本当によかったです。
(^^)
本を読む技術が高まると、話を聞く技術も自動的に高まりそうです(^^)
三宅さんスゴイですね。
もっと早くこの本を読んでおけばよかったです。
ありがとうございま -
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「推し」に限らず、自分が好きなものを言語化する上で思考を深めていくためのコツが得られる本だなぁと感じました。中高生にもオススメできる一冊です。
"言語化とは、細分化のこと"
よく語彙力がないと自分を卑下してしまいがちですが、「言語化に語彙力は必要ない」「言語化とはいかに細分化するか」。
なるほどと思いました。そして細分化した先にオリジナリティ、自分らしさが宿るのだと。自分がどんな時にどうしてそんな感情を抱いたのか、自分の感情を見つめて言語化していく力は、「推しの良さを伝える」以外でも自分自身を豊かにするものとなるのではないでしょうか。
プロの書く推し語り文、とても面白かった -
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古典文学ど素人の自分でも楽しく読めた。というか知識ない人の方が楽しめる。特に徒然草の大根の話は笑った。笑ったし、徒然草ってもっと厳かで伝統的な読み物と勝手に思ってただけに、凄く意外な内容だった。
あと、印象に残ったのは平賀源内の『根南志具佐』と森鴎外の『舞姫』。
根南志具佐は大まかな話は知っていたが、それが政治に対する風刺とは知らなくてためになった。
舞姫は著者の方の独自の解釈があり、そういった解釈があるんだなぁと感心した。仕事と女性を天秤にかけて、女性を捨てたクズ野郎の話という認識だったので、違う解釈を知れるのは新鮮だった。
こういった雑学も楽しめるので、古典文学初学者にはおすすめの一冊。 -
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Posted by ブクログ
・購入のきっかけ
自分の好きなものに対し、それのどこが好きなのかを自分のなかで明確にできなかったから。
・読む目的
好きなものの好きな理由を学ぶため。
・この本は知識を「広げる」or「深める」?
広げる。自分の感じることをいかに言語にするか、その方法を紹介するように学んでいく。
・この本はどんなスパンで効く?
短~中期的に効くと思う。
短期的には、目的に対する解決として「好きなものの好きな理由を明確化する」ことができるようになる。
それにより、好きなものを分析したりまた好きなものを伝えたりと、中期的に関わっていけるようになる。
・感想
この本の重要な部分は、おそらく最初の「前準備」の -
Posted by ブクログ
この本の直前に読んでいたのが稲田豊史の『本を読めなくなった人たち コスパとテキストメディアをめぐる現在形』でした。その新書で「本を読む」って行為が衰退していく現状をはっきり理解したことでかなり落ち込んでいたところに、本読み最強女王(?)の三宅香帆!かなり気分は持ち直しました。「本が嫌いな人たちがどんどん増えているのはわかるけけど、本が好きな人たちもまだまだ元気!」ってな気分。そして今なぜ彼女が大活躍しているかもわかったような気になりました。それは読書好きにありがちな「上から目線」成分が皆無なところ。まるで「推し活」のように古今東西の作家の文体を楽しみ、次々にその裏側に潜むマル秘テクニックを分析