三宅香帆のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
いや〜、この本、めちゃくちゃ、今の空気を掴んでる一冊ですよ。三宅香帆さん、本当に鋭い!
読んでて一番『あ、それ!』って膝を打ったのが、今の若者が物語を『鑑賞』するんじゃなくて、まるでゲームの攻略みたいに『消費』してるっていう分析。
ドラマを見てて『今の伏線だ!』って
SNSで答え合わせするあの感じ。
でも、ちょっと切ない、
だって、みんな『失敗』を怖がりすぎてる。
タイパを気にして、ハズレを引かないために先に考察を読んで、正解のルートだけを歩こうとする。
でも、人生も物語も、本当は『よくわかんないけど、なんか心が動いちゃった』っていう、あの言語化できないザラつきにこそ、一番大事なものが詰まって -
Posted by ブクログ
考察をしたり、考察動画を見て、隠された伏線に気がつくと点と点が繋がって隠された正解を見つけ出した様な気持ちよさがある。
自分も本著でも触れている様な「推し」の様な見方で、作者に尊敬心を持って作者の意図や考えに少しでも近づきたい思いがある。
ただ、最近では読み手の考察で出た正解が、作者の意図とは違うモラルのかけたもので、その考察が人歩きして作者の意思に反してSNSで炎上してしまう事も増えてきた様に思う。
自分も映画や本を読んで、この作品に触れて自分は何を得られたのだろうとか考えてしまう事があるけれど、それはやっぱり何か報われたい気持ちがあったのかもしれない、そこに自分自身の批評を持って作品 -
Posted by ブクログ
ある映画やドラマなどがヒットすると、その
ストーリーの裏の裏まで読み取ろうとする「考察」
された意見がSNSで飛び交います。そして、
皆そこに同調します。
時々別の意見が出ようものなら「それってあなたの
感想ですよね」と封じ込められてしまいます。
皆、「これが正解」に集まり、それを補完するために
さらに「考察」を重ねます。正解が欲しいのです。
なぜか。
若者は「報われたいのだ」と本書は説きます。
映画を観ても、漫画を読んでも、食事をしても、
その行動によって世間が評価する「正解」を手に
入れたいのです。
そして、その先には何があるのかも書かれて
います。
「界隈」という言葉が流行 -
Posted by ブクログ
令和の時代の若者は常に報われポイントを求めているというのが、本書が論じるテーマの一つである。
平成生まれ、令和の時代を生きる自分にとって、実感を伴って共感できる部分も多くありつつ、そこまで染まり切っていない平成的な自分も感じられて面白かった。
本書ではいくつもの二項対立が用いられている。
例えば、批評 vs 考察。
元々、批評、と言われると、どちらかというと否定的な評価を言うことなのかと思っていたのだが、それは私が言葉を知らないだけだった。
辞書を引くと、批評とは「対象とするものの価値・善悪などを論じて評価すること」と書かれている。
つまり、悪い意味だけじゃなくてフラットに良い悪いを論じるニ -
Posted by ブクログ
前から気にはなっていた1冊。
先日、推しのLIVEに出掛けた先で出逢ってしまい、これは買うしかなかろうと。
“言語化”って、なんだか最近流行りなのか、いろんな本で取り上げられている気がする。
なんだか難しい印象だったが、本書では「言語化とは、いかに細分化すること」と、シンプルにまとめられている。
よかった/悪かった箇所の具体例を挙げる
↓
どういう感情を抱いたのか?
とうしてその感情を抱いたのか?
これを“ありふれた言葉”ではなく、“自分の言葉”で言い表すこと
後半では、相手に伝わる文章作成の工夫なども具体的に述べられていて、単に推しの魅力を発信するに留まらないノウハウも学べて勉強にな -
Posted by ブクログ
読んでいると、自然と文章が書きたくなる。
好きを保存しておくことが大切。
好きなものを語ることは、自分の価値観や信頼にもつながる。
自分の言葉と他人の言葉を分けること。
一つ一つの言葉がなんだかきらきらと響いた。
思わず自分の過去に書いた心が揺れたことや好きなものについての文章を探して読んだ。
社会人になってからは、文章をあまり書いておらず、自分だけの感性を置いてけぼりにしていたのだろう。
だからこそ過去の自分の文章が尊く、羨ましく思えた。
自分の言葉で語ることや好きなものについて語ることは人生を語ること。好きを言語化することは、自分の人生を大切なものとして、より輝かせてくれるの -
Posted by ブクログ
「花束みたいな恋をした」から始まる。自分も当時見に行った。恋愛映画だと思ってたら現代ホラーだった。
本書は大正時代から現代まで時代を進めていくスタイル。
前半はあんまり馴染みがない話で飛ばし読み気味になった。
2000年代くらいからは、馴染みのある書名が並ぶ、自身も読んだ「夢をかなえるゾウ」「ポトスライムの舟」「コンビニ人間」「何者」「推し、燃ゆ」などベストセラーを眺めつつ、その背景を分析していくのにワクワクした。
結論としては、読者にはノイズが多いため、必要な情報だけ端的に得たいという需要がある(そして得られてしまう)情報社会では、必然的に読者が手段から外れるというもの。
これはかなり -
Posted by ブクログ
ネタバレ「プラットフォームがいいものをおすすめしてくれる時代に。ネットに最適解が転がっていそうな時代に。なぜ報われないことを、自分がしなくてはいけないのか。」
衝撃的だ。
多様性を訴える世の一方で、個性は消失の一途を辿る。
若者が実世界の現状において満足ができていない。またはネットの世界に魅せられて、満足できないが故の悩みが世相に反映している。いろんな真実を知れる時代であるが故に、目の前の人生を信じれない。
・考察や推し、chatGTPに見える報われたい感情
・いい子症候群、差がつく怖さ、横並びの成長
・職場環境不満から不安へ
・評価や情報でなく刺激報酬は得るTikTok
・界隈を超えない人間関 -
Posted by ブクログ
“好き”を言語化するだけで、好きが揺るぎない愛情へと変わって、「世界が君の敵になっても私だけは君の味方でいるよ」が現実になる。
『繋がり解雇、突然の解散、契約違反による脱退、そんな悲惨な出来事が日々起こる地下アイドル界隈で私は1人のオタクとして生きている。いつ推しメンが目の前から消えるか分からない不安と常に戦いながら、2000円で買える30秒で想いを伝えることに命をかけている。彼女への絶対的な揺るぎない愛情をその30秒で伝えたいのに、いつも『今日のセトリやばかった〜!』『今日のレスえぐすぎた〜』しか言えない。確かに彼女のとこを大好きなはずで、ライブ中にも『やっぱり好きだ』と思う瞬間が散りばめ -