作品一覧
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4.6全5巻693円 (税込)東北にある、バカでも入れる小さな美大。 山の中にあって女子がほとんどの学校である。 壁画の千葉と、日本画の本吉と、洋画の藤本は、 同学年の気の合う仲間。 冬の寒さも、制作の厳しさも、学生の楽しさも、 将来への不安も分かち合いながら、共に過ごしている。 真剣に創作をしながら。
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4.0
掲載誌
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
万葉集?勉強の本かぁ…と思っているあなたにぜひ読んで欲しい。
著者の三宅夏帆さんが和歌はもちろん歌人たちの関係や時代背景を含めた上で面白おかしく読み解いていてとても楽しく読めた。
興味深い豆知識もたくさん。(奈良時代のおまじないとか)
あれこれ妄想を募らせても昔の人が何を思って歌を詠んだのか本当のところはわからない。
ただ、カタチにしないと何も残らないのだと思った。
自分語りになるのだが、私は自分の言葉で伝えるのがどうも苦手だ。
人と喋ってもほぼ聞き役。SNSでつぶやこうにも結局文章を削除してしまう。
自分の気持ちに自信がないのだ。
でも私の気持ちがわかるのは私しかいないから、自分 -
購入済み
モディリアーニ
友人の勧めで読みました。
作者の経験がもとになった作品のようで、東北の美大に通う3人の話です。
人と比べて卑屈になったり将来を不安に思ったりしながら、それでもひとつずつ前に進んでいくしかないのは、美術専攻ではなくても経験があります。
ところどころに東日本大震災の影を感じさせる描写があり、いかに人の心に影響を与えたか考えさせられます。
特徴的な画風で、特に玉のような涙の描写がすてきです。 -
ネタバレ 無料版購入済み
もの作りへの初期衝動を思い出させてくれる純粋な作品。あまりにも純粋すぎて絵柄とも相まっておとぎ話のような空気を纏っている。そんな中、不意に挟み込まれる震災エピソードの圧倒的な無力感。永遠に美大生ではいられない。だからこそ今この瞬間を愛しく思う、ぎゅっと抱き締めたくなる一冊です。
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Posted by ブクログ
万葉集の入門書の著者史上で最年少じゃなかろうか。1994年生まれ京大大学院で万葉集を学んだ筆者による現代風の万葉集解釈。
1300年前の万葉集、今の若い子から妄想とツッコミで捉えるとこんなにも分かりやすく面白いものなのか。
インスタ映えする風景を描いた作品や万葉仮名とキラキラネームを同列視したり、いつの世も変わらぬ孤独や恋の駆け引きなど。
ここまで分かりやすい入門書がかつてあっただろうか。
しっかりと大学院で学んだ実績があり、歌を十分に咀嚼し消化した結果として、本書があるのだろう。
時は令和、万葉集ブームが続く中、便乗的な出版ではあるが、これは良い一冊であると思う。若い娘にも自分のよ