三宅香帆のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
三宅さんの文体が好きで、同じように書きたいって思って読んだ。
なので、三宅さん自身の文章のテクニックが紹介されると思いきや、全然違った!
「バズるつかみ」とか「バズる組み立て」とかのテーマごとに、作家、タレントなどいろんな人の文章が紹介されて、解説されていた。
読みやすい文章や、つい読んでしまう文章って、ふわっとした感覚でやってるものかと思っていたけど、説明できる技術があるんだ。
どうすれば実践できるかも最後に「まとめ」で書いてくれているので、「やってみたい!」ってなる。
でも、しいたけさんの、「最初に意味不明な言葉を放り込む」とかやりたいのになかなか浮かばない!やっぱり文章書くのが上手な -
Posted by ブクログ
バズる文章術を、さまざまな作家さんを例に分かりやすく述べられている
●しいたけ
最初に何か、ひっかかり があると、どうしても続きを読みたくなる
先にあえて、刺激的かつ意味不明な言葉を放り込む
●佐々木俊尚
何と無く自分でも答えを知ってそうな問いを投げかけられるも、心の壁を作れない
●森鴎外
最初にしつこく これは記憶だ と、伝える
文章を書く人は全員過去型と、未来型の二つに分かれる
つまり書き方が、過去に向きがちな人と、未来に向きがちな人が存在する
夏目漱石は未来型
森鴎外は過去型
(ex)森鴎外➡︎古い話である。僕は偶然それが明治13年の出来事だと言うことを記憶している。
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Posted by ブクログ
1.文章を書く仕事が増えてきたのでいつもとは違う切り口で読んでみたいと思って読みました。
2.文章オタクの著者が語るバズるための文章術です。一般的にこの本の魅力はハウツー本に分類されてしまいますが、著者自身が楽しみながら書くというところが大前提となっています。
それをふまえて、文章を書くことについてどれだけのテクニックが詰まっているのかをさまざまな著書を例に挙げながら書かれています。太宰治だったり、松井玲奈だったりジャンルを問わず例に挙げているので読み応えがある一冊となっています。各著者達の魅力はなんなのか、核となる部分はどこなのかをわかりやすく示しているのがとても良いです。
3.いつも -
Posted by ブクログ
「せっかくいい文章を書けた(と思う)のに、誰にも見てもらえない。いいねが付かない」
そんな経験ありませんか? 自分はそんなことだらけです。
これまでさまざまな文章読本を読んだ中で、この本は自分に最も合う、納得できそれでいてわかりやすく真似しやすい。こんなにもさまざまなジャンルの文章を分析し、解説し、口語で説明できる著者に惚れた。
論文になるくらいの勉強量と調査と解釈。二十歳そこそこの若者とは驚きである。
一般の文章指南の本は、高名な文豪の文を並べこれがスゴイと言う。
この本の場合はそれをさらに令和の時代にまで広げ、たくさんの現代文やドラマ脚本・コラム・ブログ文章・スピーチにまで言及して -
Posted by ブクログ
書評家の三宅香帆さんが書いた「好き」をきちんと伝えるための技術書。「やばい」しか感想が出ない人でも、自分の好きな気持ちを言語化する方法を詳しく書いてある。
内容は三宅氏の「推しの素晴らしさを伝えたい」という気持ちがひしひしと伝わってくる。いわゆるオタク的な感覚をいかに言語化するか。俗にいう布教のやり方の指南書とも言えるものだった。オタク的な早口で語られているような雰囲気が文章からも伝わってくる。そう、熱量が高いのだ。
ただ、そこは文章のプロである三宅氏だから、内容はすごく具体的でわかりやすいので、とても役に立つ内容になっている。文章がうまく書けないと思ってる人にはすごくいい本だと思う。
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Posted by ブクログ
新書は知識すぎる!と苦手意識があり避けてきたが
本当に読みやすい!自分の興味がある新書というのはこの本で言うところのノイズの比較的少ない情報よりの本なのか…?と感じたほど。
花束みたいな恋をしたの視聴がここで役立つとは
思っていなくて驚いた。若者に優しい。
例えが柔らかくてわかりやすい。
説明文特有の作者の意図を読み取る
みたいな作業の必要がなくてすらすらと読める。
他人とうまく繋がれないから物語を求めるというのはかなりぐさぐさきてしまったし、孤独だから本を読むと言っていた太宰治と通ずるものがある。
また、自己実現ときいて仕事を思い浮かべてしまうというのは本当に共感した。まさに!と思った -
Posted by ブクログ
なぜ働いていると本が読めなくなるのか。自分自身は普段本を読む側として、自分自身とも重ねながら楽しく読むことができた。
著者の意見も交えながら感じたこと。ハッとさせられたこともあるので、言語化しておくための感想文
「なんで本?AIでいいやん」
これは、本を読まない友人からよく言われることだ。
その返答としてうまく言語化できないことは多かったが、今回この本を読んで感じた「本を読む理由」の自分の解は以下だ。
AI⇨問題解決、欲しい情報が最短で手に入る。
本⇨探求、欲しい情報+予想もしなかった学びや感情と偶発的に出会える
非効率ではあるが、私は探求したいのだ。
そして意外と、偶発的に出会える -
Posted by ブクログ
ネタバレすぐに正解を欲しがる若者たちの背景を、今若者に人気なコンテンツを参照して批評する本作。
若者の心理がわからない中高年向けのタイトルだが、20代の私が読んでも非常に面白いしためになる。
(本書のタイトルを見て手に取る人も、正解が欲しいんだなとも思った)
考察系コンテンツ(鬼滅の刃、ワンピース、変な家)、転生系、あの花、推し活、Tiktok、陰謀論、ひろゆき、チャットGPT、、
一見、最近流行っているモノだが、その共通点は、「正解」があり、努力した分、報われる確証があるから。
レコメンド機能などのアルゴリズムが整い、視聴者の好みに合ったコンテンツしか触れないで済む自分に最適化されたプラット -
Posted by ブクログ
ネタバレ「半身で働こう」
三宅さんの主張には共感できる。
私は以前は残業が多く、仕事に全身で取り組んでいた。
しかしそんな生き方で、家族には苦労をかけ、自分の健康も害し、5年前に環境を変え、今はほとんど残業をせずに仕事を終えるようにしている。
仕事の手を抜いているわけではないし、むしろ短い時間で仕事を行うのだから、より大変なくらいだ。
しかし今は仕事が楽しい。
家族も自身も健康だ。
そうあれるように努力してきた結果ではあるが、この本で三宅さんの言うように、私はこれまで読んできたたくさんの本から得た文脈によって、今の状態に導かれたと思っている。
例えば星野道夫さんの『旅をする木』や、鴨長