三宅香帆のレビュー一覧

  • 「好き」を言語化する技術 推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない

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    【Audible+本】

    自分の文章に自信がない人におすすめ。

    SNSだったら、ほかの人が既に発信していたら私が投稿する意味ないよな…と私も思っていた。
    この本では、あなたの考えや経験が知りたい・自分の言葉でまとめることで、自分の価値観や人生を認識できると説いている。
    好き/嫌いな文章を挙げて、その理由を考える。
    自分は、この考えることがどうしても苦手だから、無意識に避けていると思う。
    だけど、好きな読書で自分の好き嫌いを深く考えることは苦はないかもしれないと思った。
    現に、考えることが苦手と自己分析できたもの。

    とてもいい本だけど、情報量が多くキャパシティーの狭い私には1回で知識を十分吸収できないので、購入して何度も読もうと思う。

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    2026年09月08日
  • 考察する若者たち

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    「他者から求められるキャラを演じることに慣れすぎて、そこに過剰に最適化し続け、自分の欲望がわからなくなっている」(本書より)
    個人がその場に合わせて最適化したキャラとして振る舞い、最適化できない自分を恐れる。それとAIが示すとりあえずの「正しさ」との相性がいいのだという。
    文芸評論家三宅香帆、現代の若者の姿を的確に切り取っており、まさに慧眼だ。ナンバー1からオンリー1、そしてついに分数になってしまったのが現代の若者たちだ。分数とは書かれていなかったか。小説家村田沙耶香は「多面体」と表現したけれど、とにかく1人を1人とも数えられない時代になっているということだ。
    若者は正解に群がる。報酬を得るために。でも、その行動をみんながみんなしていたら互いに似たり寄ったりになるよね。 各自が価値を出せる? いま景気はいいけれど、不景気になって自分を売り込んで稼いで食っていける?
    それに正解に群がって飽きないか? 私は最近、AIとの壁打ちに飽きてきたよ。答えがなんか詰まらなくなってきた。
    「私が推奨するのは、「最適化」の対極にあるとも言える批評のほうだ。つまり、問いを自分でつくりだすこと。作者の仕掛けた問いを解くのではない。むしろ作者が気づいていない問いを見つけてみるのだ。」(本書より)
    三宅香帆素晴らしい。正解に群がるより問いを立てる人間に価値がある、と私も思う。私は彼女より四半世紀前の世代の人間だが、本書を読んで首肯が止まらなかった。

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    2026年09月08日
  • 「好き」を言語化する技術 推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない

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    いわゆるアイドルオタクなので遠征してライブに年間何回も行く。

    SNSに自分の感想やライブを見て推しが素晴らしかったことはちゃんと記録することが今後の自分の糧になると学んだ。最近自分の数年前のXのポストを見るのがおもしろい。既にこの時にはこのグループのことが好きになっていたのか、ラジオで推しグループにメールを読んでもらっていたこと(10年以上前のことで忘れていた)を見返して思い出した。

    自分の言葉は宝です。

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    2026年09月07日
  • なぜ働いていると本が読めなくなるのか

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    普段なかなか読まないジャンルの本でしたが、タイトルに惹かれたのと、好きな作家さんが推薦していたので読んでみました。想像していた内容とは違ったけど、おもしろかったです!!

    本の流行を歴史的背景から分析していて、なるほど!と思う点が多かった。会社で自己啓発と散々言われて、その結果「⚪︎⚪︎を簡単に実現する」みたいな本(ファスト教養)を買って、自分は出版社の思惑通りだな…と思ってしまいました。

    最近はAIに質問すればすぐに答えが出てくることが多い。自分(仕事や家庭)にすぐに役立たなさそうなこと(ノイズ)を取り入れる余裕がない(でもゲームやスマホいじりはしてしまう…)けれど。今の自分には関係ないけど知ってたら面白いことを取り入れる、そんな余力を持って生きていたいなと思いました。

    まだまだ日本は全身全霊、無理する美学が称賛されている。著者が言うように、余裕を残しながら働きたいと改めて感じました。

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    2026年09月06日
  • 「夫婦」不在社会

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    夫婦間のディスコミュニケーションを解消させるためには、労働に奪われない「私」的な時間を大切にして夫婦間の親密性から生じる傷と向き合うことだ。
    傷と向き合い、癒すためには時間がかかる。
    その傷を癒すためには、親密ではない第三者の介入も時には必要である。

    ということの根拠を、村上春樹作品を軸にしながら、家父長制からの父性の不在、現代社会における母と子のつながり、女性の役割の変化などを語っている。

    村上春樹の作品「眠り」は私も好きな作品だが、著者との解釈との違いに驚き、そんな解釈もあるのかと目を開かされた。

    「眠り」は、眠れなくなった主人公が、自分の殻にこもり家族との向き合いを遮断したことがあの結末を招いたのだ、と解釈していた。
    つまり、家族と向き合うことから逃げてはいけない、たとえその結果、傷つき家族の形(離婚など)が変わったとしても、ということなのだと考えていた。

    本書に話を戻すと、現代は女性の役割が重くなっていないか? と改めて感じる。
    かつて、男性は生産、女性は生活を担っていたが、現代は女性も生産を担っていて、しかし生活の役割が男女に等しく分配されたとはいえず、女性は生産、生活の二重の役割を担わされている。

    その結果、離婚率が上がるのは当然ではないか。
    だって男性が生産しか担わず、男性の生活まで女性が担いながら生産もするのだから。

    こうした忙しさの種類が異なる夫婦の間で起こるディスコミュニケーション。
    そもそも、現代の人は他者と親密性を築くのも難しいというのに、さらに夫婦で傷を覚悟で向き合う! なんとハードルの高いことか…。

    個人的に思うことは、親密な関係で生じた問題を真面目に話せる共同性の関係が希薄なことにも問題がある。
    いつでも切れることが前提の共同性の関係で、興味本位や噂話を抜きにして、他者の家族の問題に真剣に耳を傾けてくれる人がどれだけいるだろうか。
    日本は、欧米のようにセラピーも発達していない。
    著者もあとがきで書いていたように、「後ハッピーマニア」みたいな、気兼ねなく喋ることのできる友達、いないのよ。

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    2026年09月06日
  • ニュー日本文学史

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    日本文学史を気軽に追うのにうってつけの良書である。
    どの著者も歴史で学んだり聞き覚えのある人ばかりだが、そもそもなぜ彼らは歴史で教えられてきたのかが緩く解説されている。
    今でこそ古典と言われるが、彼らは当時の伝統や古典から見たら型破りな作品を世に出した、画期的な発明をしたからこそ歴史に残っている、という視点が新鮮だった。選抜された古典が巻末の年表に載っているのも、非常に親切な日本文学の読書案内で著者の熱量を感じる。

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    2026年09月03日
  • 「好き」を言語化する技術 推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない

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    私も推しがいるので同じ目線で共感しながら読むことができた。こんなにも推しの存在の素晴らしさと、言語化の素晴らしさを同時に発信された本はないと思う。
    自分の感情を噛み締めて広げていくこと、それを書き留めることで自分の言葉や個性が生成されていく。
    やはり生身の人間が書く文章ほど興味をそそられるものはない!!

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    2026年08月31日
  • 文体のひみつ なぜあの人の文章はつい読んでしまうのか?

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    まるで、三宅香帆が喋っているかのような語り口で聞いているかのようだった。
    こんな喋っているかのように解説までできる文章力が凄すぎる。多くの参考を出しながら、作者の文体の魅力を書いておりオタク要素が詰まった解説本だった

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    2026年08月31日
  • 「夫婦」不在社会

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    村上春樹小説を通して、夫婦のディスコミュニケーションを説く、という内容。村上春樹を読んでいるとなお一層理解が深まりそう。
    三宅さんの『母が娘を殺すには』も読まなきゃ!

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    2026年08月29日
  • 「好き」を言語化する技術 推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない

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    ネタバレ

    推しが、おすすめしていたので、言語化が課題な私にとって、学べると思い、初めて語学の本を読んでみた。

    私自身、推しの感想を投稿したり、友だちに話たりするときは擬音語をよく使いがちだ。そのため、この本を読んで、少しでも細分化し、具体的に推しへの愛を語ることができたらいいなと思っている。

    この本の中で一番印象に残った部分は、**『「好き」は簡単に揺らぐもの。』だから『「好き」を言葉で保存する』**という部分。 「推しは推せるときに推せ」という言葉もあるが、本当にそのとおりだと思う。なぜなら、好き」じゃなくなった時のためにというよりも、『自分の考えや感じ方は年齢によっても変わってくるし、自分の記憶力を信用していないので、「今の私」の感じ方を記録しておく』という感覚で言語化を行っているところがあったのだが、「好き」を保存しておく、という表現はとても良いな、確かにそうだなと思ったからだ。

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    2026年08月29日
  • 考察する若者たち

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    おもしろい!そういえば考察動画って最近多いよな〜くらいにしか思っていなかったけど、こんな背景があったとは!三宅さんの目の付け所に感心します。平成を生きた私としても、わかる〜と共感できるネタが随所にあって楽しく読めました。

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    2026年08月22日
  • 文芸オタクの私が教える バズる文章教室

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     学生時代の国語の授業では決して教えてくれない、良い意味で "国語の枠を外れた国語"。
     正しい文法・日本語の使い方…ではなく、"人間ぽさ" に重点を置いた上での、"読みやすい文章" をたくさん解説してくれている。
     
     実際のエッセイや小説、ブログ、ひいては歌詞に至るまで、あらゆるジャンルのあらゆる文章から良い例を引用してくれている。読んでいて楽しいし、説得力がある。

     個人的に惜しいと感じたのは、本のタイトルと表紙…。いかにも今風のタイトルだし、表紙や挿絵がとてもかわいい。しかしこれを読んだ私はオッサンだ。外で読んでいるところを見られるとちょっと恥ずかしい。

     そんな恥を捨ててでも万人に(オッサンにも)読まれるべき、価値ある本。文章を愛する全ての人へ。

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    2026年08月16日
  • 推したちとどう生きるか(新潮新書)

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    推しが著した最新作のテーマが「推し」だ。

    過去の著作にも見られたテーマを歴史的変遷から分析して、現代が直面する問題を表明しその著者の主張を展開する手法である。

    「推し活」の行き過ぎた共同性に起因する不毛な諍いに焦点を当てる。推し活の根底には母性の暴走があるという主張の新規性。最後には著者独自の観点で推しとの良好な付き合い方を論じている。

    著者の関心テーマである労働と父母性を主とするジェンダーへの関連性が述べられており、著者の過去作との引き継ぎも個人的に魅力的である。

    最後に本書が『「好き」を言語化する技術』との続編的立ち位置であることに言及がある。同時に読むと著者主張の核心である自分の言葉で語ることへの理解が深まるのでおすすめだ。

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    2026年08月16日
  • 推したちとどう生きるか(新潮新書)

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    第三章以降が著者が特に書きたかったことなんだろうな、という印象。グッと話がアイドル論になって分かりやすい。そしてあとがき。まさに今甲子園が開催されていて、ああ、そうだな……と。当方ヅカオタのため、めちゃくちゃ面白かったです!笑

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    2026年08月11日
  • 推したちとどう生きるか(新潮新書)

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    「推し」の歴史的考察。日本のアイドルにはアマチュアリズムを残すことが必要とされている、という分析は、アイドル好きでもある三宅氏ならではの指摘なのではないかと感じる。社会学などの知見を用いながら、「推し」という身近なテーマを分析しており、非常に興味深かった。

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    2026年08月10日
  • 文体のひみつ なぜあの人の文章はつい読んでしまうのか?

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    私が好きな作品のとくに好きな部分には、
    こんなテクニックが使われていたんだ!
    文字が滑らずに読みやすい作品が多い作者も、
    実はそうなるように工夫されていたんだ…

    自分がこの文章、
    この作品が好きになった理由を、
    言語化してくれた作品です!

    とても分かりやすく解説されているので、
    自分が書くことがあるときにも、
    このテクニックを使えそうだな…!
    少しでも使えたらいいな…と
    思えた作品でした!

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    2026年08月08日
  • 「話が面白い人」は何をどう読んでいるのか(新潮新書)

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    page turnersのyoutubeで三宅さんと竹下さんの話が面白くてそこで紹介されていた本。なるほどそうすれば本が面白く読めるのかと感心する。そのままでも美味しいがいろいろ料理した方が読書体験に深みが出ていい味が出る。三宅さんの場合は本だけでなくマンガや映画など多岐に渡っていてそれらとリンクさせていて軸が幾重にも伸びていて話が面白い。一つの関心に偏ることなく様々なことに興味関心を持って生きておられてとても本という世界を楽しんでいらっしゃるなと思った。

    実際にこのやり方で読んでみようと思っても、(素人なので当たり前だが)そう簡単に比較抽象発見などできようはずもなく。読んだ後に一度本を閉じてその本の事を考えてみたり印象的だったところを書き出したりしてみることから始めてみようと思った。
    発見が「あえて書いていない事に実はこだわりがある」という話は面白かった。

    後半は具体的な最近の本や映画のブックリストのようにもなっていて思わず読んでみたくなるような紹介ばかり「さすがはシェヘラザードさん!」

    ブックリストに挙がっている本を読んでいってしばらくは読む本に困らなさそうだ。

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    9 教養があるとは社会や人生の「ネタバレ」をたくさん知っているということ。
    話が面白くなるような本の読み方をする、ネタを仕込むようなつもりで本を読む
    ①比較:他の作品と比べる
    ②抽象:テーマを言葉にする テーマに正解はなく鑑賞者が勝手に考えればいい。変化や結末に注目する事。主人公がどのような変化をしているか、力を込めて描かれているのはどの場面か、最終シーンはどんな結末か
    ③発見:書かれていないものを見つける この職業の人なら、このくらいの年齢の人なら書かれてもおかしくないはずなのに書かれていない、こうゆうキャラクターが出てこない、こうゆう話をしてもいいのにしない。そこには必ず理由があるし意図的に避けている、作者なりのこだわりがある
    ④流行:時代の共通点として語る
    ⑤不易:普遍的なテーマとして語る

    具体的な作品を読む・観る(素材)
    ①-⑤のどれかのプロセスで鑑賞・解釈(料理)
    人に話せる「ネタ」に変化する(盛り付け)

    鑑賞ノートを付ける
    他人に完走を聞かせるだけではなく他人に質問をすることでコミュニケーションはより柔軟になる。メモを取る事で忘れづらくなる比較したり共通項を見つけたりすると鑑賞体験はより濃厚になる
    Dynalist, はてなブログの非公開ブログ、goodnote、読書メーター、reads、filmarks

    50 地面師とは格差が広がりつつある日本において、「詐欺に引っからざるを得ないくらい何も持っていない人々」と「不動産という巨額の富を持っている人々、自分の欲望を叶える事を人生に詰め込んでいる人々」という出会うはずのなかったふたつの階層を繋ぐのが地面師。社会の中にある階層が交わるというのはパラサイトでも同じ構造。
    55 青春と言えば教室=学校であり、学校とはこの国のムラ社会的な象徴であるところ。閉鎖的で同調圧力が高くヒエラレルキーは固定しているが逃げる事も許されない空間。ここに生きなきゃいけないけどここから出たい、でも出られない。それが教室としての比喩。
    教室を出ていくかどうか、出ていけるかどうか、悩んでいなくてはならない。ここではないどこかに行きたいと思うか、ここではないどこにも行けないと思うか、それが青春小説。 成瀬シリーズの魅力は「青春は悩まなくても面白い」を証明した事。滋賀を出ていかないし出ていけない事を嘆きもしない、滋賀を否定せず滋賀以外も否定しない。ここを出ていくかどうかなんて悩むことをやめてここを肯定して生きよう、ここでやりたい事をやればいいんだという現代の私たちがうっすら感じていることを表現しているのかもしれない。
    63 強くなりたいという欲望を持った時に生活や食事とのバランスをどのようにとるべきか
    「君たちの成功は君たちが頑張ったからだと思っているかもしれないが君たちの運(環境)が良かったからに過ぎないんだ」
    「努力は環境が良くないとできない」「やる気があっても努力して成長できない人もいる」という今の時代の思想は「人はやる気があれば努力して成長することはできる」という思想を根底から揺るがす。
    lighthouse:男性が人生や仕事に飽きこれ以上進めない事による危機、外側に成長する領域を見つけに行く
    over the sun:女性が人生や仕事の疲れ、これ以上耐えられない事による危機、自分を強くするために筋トレ・美容、旅行エンタメでリフレッシュして自分の心持と向き合う。外的環境による荒波(年齢による身体変化、家庭や仕事の困難、人間関係の複雑さ)
    88 努力して作り上げることは大変ではない、むしろ努力してもどうにもならない、コントロールできない事(未知なるウイルス、戦争、インフレ、増税)こそが私たちを疲れさせる。だから習慣やマネジメントで努力して作る事の出来る幸福(美しい容姿、他人に惑わされない感性、幸福なパートナーシップ)は癒してくれる。
    94 人々の利己的な欲望を大前提とする経済学はケアの倫理を無視しているのではないか
    121 自分の人生と親の人生をいかに切り離すか。自分の生き様や性格、将来の選択肢は親から受けた養育の結果と考えられている
    136
    草食系男子 社会の欲望に沿うことを諦めた男子
    こじらせ男子 選択肢を狭めないために頑張っているが、選択肢を広げた先で本当に欲しいものはなんなのかが分からない。社会の欲望に沿い過ぎて自分の欲望の輪郭が見えていない
    145 才能とはブレーキをかけないこと
    恐怖心は能力の発揮を阻害する
    リスク管理しつつブレーキをいかに外すか
    ブレーキをかけることは編集者にもできるがブレーキを外すことは作者本人にしかできない
    188 病名や症状がラベリングされることで自分で対処可能な形にされることによって私たちはその生きづらさから自分で対処しないといけないと圧を掛けられている
    191 なぜあなたは~なのか、というと単純に尋ねられているというより責められていると感じる。相手への否定ととらえられてしまう。「はて?」という事でできる限り相手への批判的なニュアンスを抑えている
    195 正しさそのものについて考えるよりも正しさはどのような言い方をすれば適切に扱いうるのかという問いを考えた方が正しさに近づける気がする。SNSで正しいけどその言い方はどうなんだろうと思うときはたくさんあるが、それを指摘することはかなり難しい。
    正しさを重視する社会において社会や民衆が求めているのは規定された正しさではないか?本当は正しくしようとする、つまり訂正し続けていく行為そのものに意味を見出すべきなのではないか。正しさは決まっていてそこからはみ出た存在を私たちは批判してもいいのだと。重要なのは社会や人間が過ちに対して開かれていること、訂正されることを受け入れる事

    247 他人の話を聞いているとつい反論したくなったり自分の意見を挟みたくなったりアドバイスしたくなったりする。だけどそれをやると他人から嫌がられるし他人の本当に言いたい事に耳を傾けられなくなる。


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    (ブックリスト)
    パラサイト 半地下の家族
    鳴瀬は天下を取りに行く
    桐島、部活やめるってよ
    実力も運のうち、能力主義は正義か? マイケルサンデル
    ダイヤモンドの功罪
    感性のある人が習慣にしている事
    親ガチャの哲学
    水車小屋のネネ
    おいしいご飯が食べられますように
    アニメ平家物語
    犬王
    三体
    プロジェクトヘイルメアリー
    聴く技術 聞いてもらう技術 東畑開人
    公正(フェアネス)を乗りこなす 正義の反対は別の正義か 朱喜哲
    訂正可能性の哲学 東浩紀
    2024年芥川賞候補作:
    海岸通り 老人ホームの派遣清掃員とウガンダのマリア、認知症入居者
    バリ山行 松永K三蔵 関西企業登山小説
    転の声 転売ヤー
    いなくなくならなくならないで 死んだはずの親友から電話
    サンショウウオの四十九日 結合双生児 他人とは何か、自分とは何か 本当に自分とは当たり前の存在なのか
    30日de源氏物語
    あさきゆめみし
    神作家・紫式部のありえない日々
    愛する源氏物語
    誰も教えてくれなかった源氏物語本当の面白さ
    ノンフィクション本三宅賞:
    太陽の子 日本がアフリカに置き去りにした秘密
    ネット右翼になった父
    母という呪縛 娘という牢獄
    ウクライナ関連:
    ペンギンの憂鬱 アンドレイクルコフ
    ウクライナ日記
    ウィンター オン ファイヤー ネトフリ
    物語 ウクライナの歴史 ヨーロッパ最後の大国

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    2026年08月07日
  • 「好き」を言語化する技術 推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない

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    好きを言語化する技術とあるが、本書で記載されている技術は社交性のあるテクニックのように感じた。
    要するにただ推しの素晴らしさを語れるようになるだけでなく、仕事でも重宝する技術、考え方ではないかと思う。
    特に「相手との情報格差を埋める」の部分は現実世界でできていない人が多い。
    情報格差を埋めて、相手と楽しく会話できる状況に持っていくという考え方はコミュニケーションにおいて重要だと感じたので、ここの解説を読むだけでも価値はあるだろう

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    2026年08月06日
  • 伝わる言語化 自分だけの言葉で人の心を動かすトレーニング

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    NHKの今朝のマイビズを聞いていたら三宅さんの声が!ラジオで3語くらいで三宅さんだ!とわかった私はかなりファン度高いのでは!!、と思いつつ、ちょうど読み終わったこちらの本と内容が重なり復習になった。

    今の時代の「情報格差」を埋めるコミュニケーションの必要性。確かにアルゴリズムの世の中という話とも重なるが、それぞれが自分の世界のアルゴリズムで情報を摂取している中、隣の人と全くベン図が重ならないということは多々ある。身近な例だと、職場の人が机に飾っているキャラ(アニメ?歌手?)が全くわからない。昔だったら、サンリオの〇〇とか日テレでやってる〇〇って共通言語があったはずだし、読んでいないジャンプの漫画でも人気があればキャラくらい知っていたと思う。そのキャラグッズの持ち主の若者が隣のおばさんと話を合わせたいと思っているとは全く思わないが、そのくらい違う世界で生きているということを認識して接しなければと思った。

    細分化(ものであれ自分であれプレゼンの対象やそれに対して抱く感情の)、情報格差を埋める、ということを気にして生活したい。

    そう言えば同時にEテレでも「語彙力不足」「自己肯定感の低さ」への悩みに答える番組をやっていた。西加奈子さんと朝井リョウさんが出てたから見たのだが、結局言っていたのは同じことだったなああ。最終的に「かわいい」にたどり着くとしても自分の体がどう反応したか、それに似たような感情を抱いた同じ経験があるか。これってsnsの時代でキャッチーに短くまとめなきゃいけないというところにも原因があるんだろうか。いやでも昔から人に伝えるのは難しかったかも。

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    2026年08月05日
  • 「好き」を言語化する技術 推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない

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    「他人の言葉で傷つきすぎないように、自分の言葉を持っておく。」

    他人の言葉を目にする機会が多い現代、この考え方はすごく大事だと思った。単純に自分の言語化の助けにしたくて買った本だけど、自衛のための自分の言葉、大切にしたい。

    2章では、好きを言語化するために何をすればいいか、何を意識すればいいかがまとめられていて参考になった。感想を書く前にメモをとろう。SNSは閉じよう。

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    2026年08月04日