三宅香帆のレビュー一覧
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著者は、1994年生まれ、そして本書がデビュー作だ。天狼院書店のウェブサイトに掲載された:『京大院生の書店スタッフが「正直、これ読んだら人生狂っちゃうよね」と思う本』から始まっていて、ウエブから本になった。また、語り口が、会話のように柔らかで、親しみやすく、平易なのだ。また、本に対する熱意に溢れている。
海外文学の古典から、日本の近現代文学、さらには漫画、人文書まで、ジャンルの垣根を超えた幅広いラインナップとなっている。本書の中心的なテーマは、特定の書物が読者の人生を根底から揺さぶり、「狂わせる」ほどの強い影響力を持つということである。
まず何よりも、本書の編集方法が優れている。選ん -
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ネタバレ分かります! 分かります!
というそれこそ、ありきたりな“クリシェ”の言葉しかでてこない自分をもどかしく思っています。
自分の感動を相手に伝えるというのは難しい、「感動した」と言えば私が感動したことは相手に伝わるでしょう。でも私がどう感動したのかを思い通りに伝えることが難しいのです。
こうして本の感想を拙いながらも綴っていますが、いつも他の方の感想に「それを言いたかったのよ」と感心したり、羨ましく思ったり、自己嫌悪に陥ったり、しています。
三宅さんは、「言語化とは、いかに細分化できるかどうか」だと言います。
感情のオリジナリティは細かさに宿るそうです。
どんなにもどかしく情けなくな -
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購入済み
平成あたりからすっごく話がイメージしやすくなって、めちゃくちゃ面白かった、、、!!
もちろん昔の日本の読書習慣や仕事への見方、階級などなど勉強になったけどやっぱり時代が遠すぎて「へぇそうなのかあ」と表面でしか理解できなかったような部分がたくさんあったけど、読み進めていくとどんどん話が自分の中で繋がってきて、分かりやすかった。
昔の日本は読書はエリート向けのものであったり、教養を身に着けるためのものであったが、今では読書=ノイズ(自分にとってシャットアウトしたい、必要ないと感じているもの、体力精力を精力を無駄に消費するもの、頭をつかうもの、、、)と考えられている節があり、人々のなかでの「読書」 -
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まなもんと三宅香帆さんの「私たちの源氏物語」というイベントを観たり、この一年飛ばしながらも「光るきみへ」を観てきたので、改めて勉強したくなり読みました。
三宅さんの文章は何がテーマの話でも、本当に読みやすくて、でも易しすぎず、テーマに関して網羅的に解説をしてくれるので非常に効率的に学ばせてもらえてるなと感じます。
源氏物語を30日かけて分析するというテーマが本著は書かれており、難解な源氏物語を丁寧に分析しつつも、きちんと読みどころや有名なシーンをキャッチアップしてくれ、これを読んでから源氏物語に当たってみると取っ付きやすくなると思います。
高校生、文学部の古典勉強にもお勧めしたい作品。
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ある日書店で角田光代さん現代語訳の源氏物語の文庫を目にし、読んでみたいなぁと思ったものの全8巻とそこそこ長いことにビビり散らかし、内容もなんとなーくフワっと光源氏っていうイケメンが異性交遊無双する物語だよなあ?くらいしか知らなかったので、分かりやすい解説書ないかなーと探したところこちらの書籍にめぐりあいました。
オタク友達とお喋りしているような感覚でスルスルと入ってきてとても分かりやすかったです!
三宅さんが本当に源氏物語が好きなんだなということが文章の端々から伝わってきて、楽しみながら読むことができました(ワードセンスもバチ刺さりしました笑)。
おかげさまで大筋を理解することができたので、満 -
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『30日de源氏物語』を読んで、非常に感銘を受けました。この本は、登場人物と話の流れがきれいに整頓されており、非常にわかりやすく書かれています。これにより、源氏物語の複雑な人間関係や物語の進行が非常に理解しやすくなっており、初めて読む人にも親しみやすい内容となっています。
特に、登場人物のところが非常に詳しく整理されていて、それをコピーして手元に置くことで、物語の進行中に迷うことが少なくなりました。このおかげで、源氏物語を一層楽しむことができました。
『30日de源氏物語』を読んだ後、『あさきゆめみし』を読むことにしました。これもまた源氏物語の魅力を再確認できる良い機会となりました。この本 -
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三宅さんの著書、初めて拝読しました。
「こういった切り口があるのか!」と発見させて頂きました。
「名場面のここが刺さる」といった内容ですが、つまりは「読み解き方」の本。
同じ小説を読んでも、人によって受けり方、もの事の見かた、は違うもの。
これは三宅さんなりの「切り口」で、その小説から何を感じ取ったか? その情報量や感性の豊かさをインプットすることができます。
真っ先の感想は「自分もこうなりたい!」と憧れを感じました。
本が好きで、自分の愛読書をここまで深く読み解くことができたら幸せですね。
(というか、著者の三宅さんはこれを職業にまで高めてしまったのが尊敬です)
例えば本の帯にあるコメント一