三宅香帆のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本の解釈、手法(読む技術)を初めて教えて貰えた。観賞ノートの書き方。読書、文学って面白い。
感じたテーマ(抽象):学ぶ技術
読書は好きでフィクションを中心に様々読んできた。でも、"あーおもしろかった"の感想を心の中で思うだけで終了していた(本の感想聞かれても、答えられなかった)。
この本を読んで読書の方法、学ぶ技術はじめて聞くことが出来て、目からウロコだった。さっそく観賞ノートにトライしている。
もちろん、ただそのノウハウを示しているだけではここまで思うことはなかった。応用実践編で示された数々の三宅氏による解釈は単純に面白く、すごいと思った。
ここまで解釈できたら、正解のない読書も意味深い -
Posted by ブクログ
私はちいかわが好きなのだけど、YouTubeでちいかわを検索すると、ちいかわの考察動画なるものが結構出てくる。
ちいかわは伏線的な要素もあるので、気持ちはわからないでもないが、ちょっとしたハチワレの言動に、今後の展開はこうなる!などの考察をする動画を見ると、な 考えすぎでは…。と思うことも。ときおりその考察が当たる子かもあるのだが。
この本の着眼点は、そういうモヤモヤがあったからこそ、なるほどなぁ、確かに!と思わされるものだった。
損をしたくない、できたら正解を引きたいというのは、割と指摘されてきた令和世代の感覚だと思う。
この本では、さまざまなコンテンツから、平成から令和にかけて、どのような -
Posted by ブクログ
「教養があるとは、社会や人生の「ネタバレ」をたくさん知っているということ。
三宅さんのおすすめの作品紹介を交えてどのように読むかどのように話すかがわかりやすく説明された本。既に読んだことのある作品が例にあがっていたりしたので、とてもわかりやすかった。
学び
話を仕込む→ 話を解釈する→話すときに使う
このプロセスをたくさん踏むことで話が面白くなる
物語鑑賞の5つの技術
① 比較 他の作品と比べる
②抽象 テーマを言葉にする
③発見 書かれていないものを見つける
④流行 時代の共通点として語る
⑤不易 普遍的なテーマとして語る
特に②の抽象では、テーマは読書が決めていいものなんだな -
Posted by ブクログ
ネタバレ近代日本社会に、読書という文化がいかにして根付いてきたのかがよく分かった。
いや、でもタイトルの問いに対する答えはあるのかと読み進んでいくと、ありました、「半身社会」。
労働に全身全霊を傾けていたら、そりゃ本なんて読めないよ。そういう姿勢を労働者に求める企業側に、資本主義社会である以上まぁ無理もないかと思う反面、それに洗脳されたかのように、ある種肯定的に受け入れる労働者側の考えを改めるのは必要かも。少なくとも本を読みたい人は。
読書に必要なのは、やはり心の余裕。
私自身は、自分を取り戻すために本を読んでいることをこの本に気付かされた。 -
Posted by ブクログ
「言語化は細分化!」
話題の書評家、三宅香帆さんの推しを語るための本。推しについての話だから自分には関係ないかもなーと思っていたが、全く関係のあるものだった。
バイトや大学で人に説明することが多い私にとって自分の考えていることを言語化することは必須スキルであり、まだまだ語彙力が足りないなと感じることがあった。しかし、この本を読んで一気にその考えが変わった。本には自分の好きを言語化するためには語彙力ではなく、細分化が重量であると書いてあった。確かにこれを意識するとうまく自分の言いたいことが表現できることが多々あった。
この技法を今後もふんだんに使っていきたい。また新書の中でもかなり読みやすい部類 -
Posted by ブクログ
読書やドラマを見て、面白かったで終わるのももちろんいいんですけど、もっと解像度高く読書や鑑賞したいと思ってこの本を読みました。
本書で紹介される5つの技術はそれぞれ単独というよりは複数で重なり合っているようなもので、色んな技術を組み合わせながら、本を読むことで話のネタを作って、それが話の面白さに繋がるという内容です。
個人的には「発見」のところがなるほどなだと思った箇所で、作者は何かを隠したがっていて、その描いていない箇所に思わぬ発見があるというのは、今まで自分があまり意識して鑑賞してこなかったポイントだと思いました。
また三宅さんが何度もこの本で書いていますが、本を読んだり、ドラマを鑑