三宅香帆のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本で人生が狂うってどういうこと?
この過激なタイトルに魅せられて所謂ジャケ買いした。
冒頭から挑戦的。
「私にとって、読書は戦いです。
私にとって本を読むことは、自分の人生を賭けて戦うこと以外なにものでもない」
おう、この感覚いいじゃないか。
本書で紹介される本は50冊。こんな風にとらえるんだ、不思議な表現をするなと随所に光る表現がある。
例えば、村上春樹『眠り』では、「初めて友人のお葬式というものに行って、私は村上春樹が読めるようになった」
何これ?
真木悠介『時間の比較社会学』では、「人生は考え方ひとつで色を変える。その例を見せてもらったなあ、と思う本」
この本には、三宅さんの人生を狂 -
Posted by ブクログ
ネタバレ推しについての言語化の素晴らしさが書かれているのがいい。
第三章(P103)以降は発信するターゲットの知識に留意した上で、何を伝えたいのか明確にして書こうとか、文章推敲手法などの汎用的な話とか前章までのの繰り返しとか。
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P7 推しについての発信で一番重要なこと。それは自分の言葉を作ること
P9 面白い映画を観たあとに、他人の感想を読む。すると、自分の感想を忘れてしまって、他人の感想がまるで最初から自分の言葉だったかのような錯覚を覚える・・・・・
でもこれって、危険なことですよね。
他人の言葉を、自分の意見だと思い込んでしまう。
自分の意見が本当はなんだったのか、よくわからなくなって -
Posted by ブクログ
どちらかと言うとSNSのような短文より、ブログなどの長文を書く人向けの内容だと思います。
「面白かった」「楽しかった」「感動した」「考えさせられた」という感情を、より具体的に、より伝わりやすい表現にするにはどうしたらいいのか。
その考え方を教えてくれます。
文章の書き出し方、組み立て方、修正方法などのテクニックも、例をあげて書いていてわかりやすいです。
さらに「刃にならない言葉の扱い方」といった昨今よく問題になるテーマも扱っていて、インターネット上に文章を発表する以上私も気をつけなければ…と省みるきっかけにもなりました。
この本の内容は推しの素晴らしさを語る場合だけではなく、読書感想文 -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルどおりの本です(
言語化したいけどなかなかできてないから、
何か参考になれば、と予約して半年以上待ちました。
魔法の言葉はなかったけれど、
とにかくアウトプットしろ、というのや、
他人の感想を見る前に、感想をかけ、というのが
刺さりました。
こうしたレビュー書く前に
ついつい人の感想をみてしまうんですよね。
大河ドラマとか雑誌で追ってるほど好きな作品だと
即感想みるまでがセットって感覚があったけど…。
せめて好きな作品は、とりあえず自分の感情に向き合って、言語化する、を心がけてみようかな、と思いました。
想定とややずれていたけど、気づきを得ることができて、良かったです。 -
Posted by ブクログ
今をときめく三宅香帆さんの初期作。
自分はこの文体が好きですね、
多分、今の三宅さんからすれば「恥ずかしい~!」ってなるかもしれませんが、この初々しさと伝わりやすさが「これからもこの文体で続けてくださいね!」とお願いしたくなります。
三宅さんの読書量、そして何より読み込む力が「さすがだな~」って憧れを感じます。
本によって人生を狂わす、沼に嵌る、、これって読書の究極の醍醐味ですよね。
早速影響されて、三宅さんお勧めの本を数冊セレクトして購入してしまいました。
特に三宅さんが造詣深い古文の解説が興味深いです。
長く読まれる作品にはそれだけの理由がありますね。
そのメッセージを受け取ることが大切 -
Posted by ブクログ
読み終わってから何も見ずに書く!書いてる!私だけの感想を私だけの言葉で書いてみようと思う。
私は本や映画の感想を自分が見返すために記録している。すぐに忘れちゃうから。でも、書く前に他の人の感想を読んだり、監督のインタビュー記事読んだり、ついついしちゃうんだよね。読んでるうちに最初に自分が思った事が形を変えてしまうの。情報が手に入りやすい時代、自分だけの感想を大切にしようと思った。
そしてこれからも様々なジャンルの文章を読んで、好きな文章に触れたい。「どこが、どのように、どうして〇〇なのか」「誰に伝えたいか」「ありきたりではないか」を考えて、自分の言葉を綴りたい。
好きなジェーン・オーステ -
Posted by ブクログ
ブクロガー必読の書
まぁ「バズる」って言っちゃうとなんだかショボい感じに聞こえるのは、わいの偏見だけど、要するに伝わる文章を書く技術のはなしやね
レビューを書くときに、ものすこく参考になると思うけど、7割くらいはすでになんとなく知ってたことかな
いや実践できてるとは言うてないからな!
や、だってそんなに力入れてないもの
これは「大した事ないないレビューやな」って言われたときの予防線とかじゃなくて、ほんとにそうなの
誤字脱字のチェックもせずに世に出してます
なんかすみません
それでも、なんかいいわ〜と思ってくれたのだとしたら、それはもうただただセンスです
わいの天才的センスのなせる技で -
Posted by ブクログ
わたしは推しが多くて人におすすめするのも好きなほうです。本で言われていることは自然と実践してたと思う。言語化してもらった感覚です。
自分の感想をどこかに書きとめることで、自分の深堀りにつながるというのはまさにそうだなと思った。ここ5年くらい本や映画の感想を書き留めてきたので好きなジャンルに気づきやすくなったし、必ずしも話題の作品や人からおすすめされた本が自分に響くわけでもないということもわかってきた。
アイドルの推しに関してでいえば、相手との情報格差を埋めるようにするとか、人の言葉を繰り返さないとか、ほんとに著者さんの言うとおりだし、わたしも普段気をつけていることでした。推しの話をするって -
Posted by ブクログ
「オタクの文章も、本質はマーケティングである」
本書の内容に則るのであれば、私はこの本の感想をこうまとめる。
文章を読んでもらうためには、
・ターゲッティングを行う
・独自性を出す
・相手に伝わる言葉を使用する
・何度でも修正・加筆する
ことが必要で、これを繰り返し練習することが文章上達の近道であるという内容である。
この本を読みながら、小学生のころ、読書感想文は”感想文”であり”紹介文”ではない、ということに苦しんだ記憶を思い出した。
この本を読んで、自分の言葉で文章を綴ることがSNSの普及で難しくなり、だからこそ積極的に文章を書く必要性を感じた。(手で文章を書くことが少なくなって、漢字