あらすじ
◉30万部突破『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』著者・三宅香帆さん最新刊!
◉最古のJ-POP「万葉集」をひもとき、ライトな文体を駆使してアップテンポで繰り広げる、ポップでディープな「言葉の教室」、開講!
【解説 宮田愛萌さん(作家・タレント)】【イラスト・マンガ 相澤いくえさん】
1300年前、奈良時代の人々は、誰かに伝えたい想いを、自由な発想とひらめきを詰め込んで歌にした。そこには、現代を生きる私たちと変わらない「悩み」や「喜び」があった——京都大学の博士課程で万葉集を研究していた人気作家が、和歌に詰まった言葉の技術を縦横無尽に解き明かす。古典が苦手な人も一気読み! スリリングな読書体験を届ける「新しい古典のバイブル」。
◉装丁家・原条令子さんによるレインボー箔押しの豪華特装版!
(商品の見え方は、見本画像と実物で異なる場合がございます。)
(本書は『妄想とツッコミでよむ万葉集』[だいわ文庫、2019年]に書き下ろしを加え、加筆修正・再編集を行い、単行本化したものです。)
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【目次】
はじめに
序章
♦︎いまなぜ千三百年前の歌を学ぶのか
♢万葉集には人生が詰まっている
第一章 日常の歌
♦︎ふらふらする娘を心配する母の歌
♢キラキラネームの起源は万葉集にある?
♦︎天皇のナンパと女性の作法
♢ざぶとん一枚あげたいだじゃれ歌
♦︎暴言もユーモラスにひと工夫
♢脇毛と鼻で笑いあう
♦︎賢者たちのとにかくお酒LOVEな歌
♢蟹のふりして詠んだ歌
第二章 たのしい恋の歌
♦︎万葉集の恋歌が輝いているワケ
♢プロポーズを引き出した巧みな歌
♦︎許されぬ恋の歌という美しき誤解
♢リズムもノリノリなラテン系のろけ歌
♦︎白髪とユーモア——中年の恋愛歌
♢中国の古典を詰め込んだ美少女の歌
第三章 「大人」の歌
♦︎神女伝説から生まれた男子の妄想?
♢下着のひもがほどけたら……
♦︎浮気男に対する恨みつらみの送り方
♢年下男子をひっかけるお姉さんの歌
第四章 映える歌
♦︎メタファーで作る感情のタイムカプセル
♢酔いも眠気も覚める怖い歌
♦︎四季を「作った」歌
♢露を真珠にインスタ的な歌
♦︎星の林に月の船を浮かべて
♢雪のように舞う梅の花びら
第五章 心の歌
♦︎滅びゆくものは歌になる
♢悲しみが生まれるとき
♦︎妻を亡くしたつらさを詠んだ芸術の輝き
♢梅を見るたび涙する
♦︎春の光のなかの悲しみ
押さえておきたい歌人たち
① 深みのある歌を詠む泥酔系教養人 大伴旅人
② 乙女な心を持つ万葉集最大の歌 大伴家持
③ 少女漫画的な和歌を詠むヒロイン 額田王
④ 謎に満ちた歌の神 柿本人麻呂
Column
1 万葉集は一つではない?
2 改元の の謎が が解けました
3 カテゴリ分けされるようなされないような
4 巻ごとにテーマを総ざらい
あとがき
寄稿 相澤いくえ「星をみている」
解説 宮田愛萌
ブックリスト
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感情タグBEST3
Posted by ブクログ
まずは装丁よ!三宅さんの単行本は読んでみようかな?と思わせる装丁なのがまず好き!
「あかねさす~」の解釈、そういうのもあるのかと驚き。萬葉集、おもしろいな。また解説が語りかける感じがたまらん好きです。
Posted by ブクログ
万葉集好きなので購入 三宅さんはしくじり先生ポッドキャストで知りました 関西弁訳とかなかなか面白い 多分入門者向けに書いたんだと思いますが、もっと深く書いてもらいたい気がします
あと参考図書に載せてある天上の虹について大河ドラマ化希望というコメントに大賛成 以前からそう思ってます
Posted by ブクログ
万葉集が書かれた頃から、人間の考えていることは意外と変わらない。著作に書かれている通り、そう思わせてくれる本だと思う。全体的には読みやすい。とはいえ最後には心の歌と章立てて、離別の悲しみを唄う歌が収録されていたりする。
なにかしらで、ケーススタディは早めに勉強しておいた方が良く、この本はその一冊になりうると思う。令和の元ネタなんていうのも収録されているし。
Posted by ブクログ
初めて万葉集に触れたのは中学生の時。その時の「あ、昔の人も 私達と同じこと考えてたんだ!」という、(よく考えれば当たり前なんだけれども)当時の私にとっては大発見であり、何だか懐かしい人に会ったような嬉しい感覚は、今も忘れられません。
万葉集に関する著書は 世に沢山あふれておりますが、この本の序にある「千三百年も前の人の言葉に、共感したり心動かされたりする瞬間が、存在している。」という一文に、そうそう、そうなのよ、と嬉しくなってしまいました。
まるで 自分の推しを紹介する時のような、少しテンション高めの文章に、歌の現代語訳は なぜか関西弁(だけど妙にしっくりくる)。それでも読めば読むほど、千三百年も前の人の言葉に笑ったり切なくなったり。ああ、やっぱり万葉集は面白い。
古典だからと気負わずに、楽しめる入門書として 是非。