三宅香帆のレビュー一覧
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夫婦不在、というより、父親不在社会、という感じだった。仕事に追い込まれすぎず、自分の時間持とう。具体的には、夫婦の会話持つことに加えて、その際の傷つきを受け入れられる自分1人の時間を作ったり、夫婦の悩みを打ち明けられる関係の友人や共同体を作って大事にしようね、という話。
男って、「黙る」という性格の人が少なくないので、ほんまそうやな、と思った。
この本の最大の気づきとしては、夫婦ミーティングしよう、だけで終わらず、2人だけで解決するのではなく、うまくしんどかったことを共同体とシェアしようね、そしてすぐ解決しようとするのではなく自分の中でも「やり過ごす」ための時間(ひとり時間)を持とうねという、点だった。
あとは、解決策としてそのために時間をどう確保するか。
仕事忙しすぎるし副業などでプライベートな時間も削られがち(公による植民地化されがち)な現代だけど、
・なんとかこじ開ける意識を持つ(仕事はよ終わらす)
・余裕のある職場へ就職する/転職する
しかないのかなと思う。
そういう意味では、若手医師の戦略としては
・最初からホワイトに働く(できれば後で食いパグれても大丈夫なように稼ぎまくる)
・ちょっとブラックでもスキルが得られる職場で頑張って、どこかのタイミングでそのスキルと引き換えにゆったりめで待遇のよい職場に転職
の2択になりそう。個人的には後者のほうが精神衛生上良さそう。
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三宅香帆は、ある作品から何を隠してるかを読み取って、すなわち何を伝えたいのかを割り出すのが得意で、それが楽しい
正直、全て理解できたかというと全然そうではない。
でも、都度読んでる時にわからないということではなく、時代と共に人間の関係性やコミュニケーションの変化があったよね
ということを作品を通して伝えてくれていて理解できる。
現代の人間はもっと仕事の時間に追われすぎずに、「コミュニケーションは傷つきもするし、時間がかかるもの」と理解した上で、普段の時間をゆっくりと過ごしてみるのが良いのではないかと書いているんだと受け取った。
自分の家でも、似たような現象が起きているから興味を持って読んだ。
自由、労働、共働き、男性と女性の考え方の変化、を時代の経緯を持って確認できるからこそ、もっときちんとコミュニケーションを取るべきだと思わせてくれた作品。 -
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ためになったー!巷でよくあるような言語化のコツを詰め込んだ本ではなくて、言語化する上での心構え、言語化は気軽にできるんだよ、こんな感じでやれば楽しいよ、みたいなのをたくさん教えてくれた本。最後に書かれていた筆者のコメント「私はあなたの感想が読みたいのです」は、筆者の一方通行だけじゃなくて、私も好きの界隈に飛び込んで発信していいんだ、と勇気付けられた。
ちなみに私は映画「ルックバック」がよくある主人公サクセスストーリーみたいで好きじゃなかったんだけど、この本を読んで改めて考えてみると、自分が幼少期絵を描いていたけど誰からも評価されなったのでそのコンプレックスと結びついていただけ、ということが分かった。嫌いな映画が減って良かった。 -
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これ読んでて面白かったのが、
今って映画やドラマを観ても、
本や漫画を読んでも、
「で、これってどういう意味?」
「作者は何を伝えたかったの?」
って、すぐに“答え”を探したくなる時代なんだなと。
SNSを見ても、
考察、解説、要約、ネタバレ。
僕も普通に見る。
でも本を読んでて思ったのが、
何でもすぐに「正解」を知る必要ってあるのかな?
よく分からないまま考える。
自分なりに感じる。
誰かと話して、全然違う解釈に出会う。
それも作品を楽しむ一部なんだよね。
これって仕事や人間関係も同じかもしれない。
効率よく答えを知ることも大事だけど、
答えがないことを、あーでもない、こーでもないと考える時間。
意外とそこから、
新しいアイデアや価値観が生まれたりする。
AIを使えば、
答えっぽいものは一瞬で出てくる時代だからこそ、
これから価値があるのは、
「答えを知っている人」より、
「自分なりに考えられる人」なのかもしれない。
まあ僕の場合、
考えた結果を翌日には忘れてたりするけど…
みなさんは映画や本を見たあと、
考察を見る派?自分で考えたい派?
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日本では、親子愛は語られるけれど、夫婦(パートナーシップ)について語られることは少ないと感じたことから話が始まる。小説・漫画・映画・ドラマから紐解く「夫婦論」は三宅さんならではの視点と切り口、語りが面白い。村上春樹さんの作品と実社会を交錯しながら歴史を辿るのも興味深かった。(村上春樹作品ばかり出てくるな!と思っていたら、あとがきでそれが裏コンセプトだったと書いてありなるほどと思う)
まとめとして、「パートナー間のディスコミュニケーションは解消されるのだろう」という問いに「時間を急がないこと」と回答を出している。また、後半に『なぎさ』を通して第三者の介入の重要性も指摘。
正直結論だけ取り出すとあっさりしてしまう。
だけど、そこに辿り着くまでの過程を思考した者と、してない者とでは、実行した時の効力が違う気がして、個人的には今後の立ち振る舞いに役立つ気配のする楽しい読書だった。 -
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この本の感想を一言でまとめると、古典がもっと読みたくなる本です。
この本の構成は日本の古典を20冊厳選して紹介するというもので、日本の古典をあまり知らない人でも古典に興味を持とうという主旨の本であると思います。
ちなみに古典をあまり知らない初心者のために口語訳が前に来ています。
古典や俳諧などは恋愛の物語や感じたことを書くイメージがあり、貴族の遊びという印象が強かったが、紫式部日記などの紫式部の宮廷に馴染めないところや思想を読むと昔の人も今と変わらず、大変だったんだなと思いました。
興味はそそられましたが、少し読みづらさがあったため、星4にしました。 -
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以前から題名が気になっていたけど、内容を想像ができる気がして、手が伸びなかった。良い意味で予想を裏切られた。
「本を読むこと」を、なんとなく高尚なことだと思ってる自分がいたけど、この本に書かれている日本の読書の歴史を追っていくと、印象が変わる。
なぜその本がベストセラーになったのか、時代背景に紐づけた考察が面白い。
そんな理由だったのかと思うこともあり、本を読んでいる=偉い(賢い)、みたいなイメージが崩れる。
自分が最近読書を続けられているのは、確実に時間ができたからだと思う。作者の方が言うように全力で何かに取り組むことは、余計なことを考えずに済むし、ある意味「楽なこと」だと思う。でも全力をできなくなった時に突然ストップをかけられると本当にどうして良いか、わからなくなる。だから普段から別のことを考える余力を残しておくということは大事だなと思った。
過去に全力で仕事をしない人を少し見下しているような時期があったけど、今考えるとその人が仕事ができなかったのか、あえてやらなかったのかは、わからないなと思った。 -
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ネタバレ「それってあなたの感想ですよね?」
という言葉が流行る前提には、そもそも個人の感想や感情なんて意味がない、という考えが見られる。その背景には、YouTubeやインスタのようなプラットフォームが保有するオススメ機能(レコメンド・アルゴリズム)があるのでは、と提起する。
いくら情熱を込めて作成した投稿でも、オススメに選ばれなければビュー数を稼げない。そんなプラットフォームが支配する世の中では、アルゴリズムに選ばれるような、より多くの人が見たいと思える最大公約数的な「正解」が求められる。そうなるとオススメされないような個性的な感想や感情は、存在価値が低くなってしまう。
インターネット上で発生した価値観が、現実世界にも、特にプラットフォームにどっぷりの若者の世代に強く影響しているのは驚く。 -
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三宅香帆さんの『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』を読みました。
本書では、読書を「今の自分にはない外部のノイズや、コントロールできない存在に触れること」と捉えています。現代の読書離れは単なる時間不足ではなく、自分好みの情報空間に比べ、予期せぬノイズに溢れた読書体験が選ばれにくくなっているからだ……という考察には、深く共感させられました。(意識しないと居心地の良い情報ばかりに飛びつきがちです)
特に考えさせられたのが、終盤で紹介されている「疲労社会」と「トータルワーク」という概念です。疲れを無視して仕事に没頭し余裕を失うと、仕事の本筋とは直接関係のない、けれど大切な視点や文脈を受け入れられなくなってしまいます。また、そうして一つのことに全力投球する陰には、その活動を支える自己犠牲や誰かの献身的なケアがあることを忘れてはならないと痛感しました。
だからこそ「あえて半身で向き合う」という姿勢が胸に刺さります。もちろん、決して仕事を手抜きの適当にするという意味ではありません。仕事だって豊かなものにしたいからこそ、仕事でもそれ以外でも新しいものを取り入れる余裕を持つべきだというメッセージを受け止めました。
まずは闇雲に全身全霊で取り組むこと自体を疑い、さまざまなことにあえて「半身」で向き合う。そうして身体を整えて心に余裕を作り、仕事に限らず多様な価値観をしなやかに取り入れていける自分でありたいと思いました。
読書がそのバロメーターの一つだとすれば、「最近本が読めていないな」と気づけた時こそが、自分をチューニングする良いタイミングですね。その大切な気づきを与えてくれた三宅香帆さんに感謝です。 -
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大まかな“近現代日本の読書と労働の歴史”が学べる。読書と労働は両立できないのか。
確かに働いた日の後は集中力が弱っている。自分ではそれほど疲れていないと思っても、体力的にも精神的にもきっとダメージを受けているんだろう。つまり、、読書の余裕はない。
余暇を楽しむ。ただそれだけの事が日々の疲労で奪われる現代社会なのだなとちょっと寂しく思った。
基本的に私は紙の新聞や紙の本が好きだ。自分では検索しないだろう情報が実はたくさん載っているから。その偶然性と時間とをいつも天秤に掛けてきた気がする。
筆者提案の“全身全霊”よりも“半身”で働くことに私も賛成したい。
これからの自分の働き方の選択肢が増えた。
最終章が1番筆者らしくて面白かった。