小林エリコのレビュー一覧

  • 私がフェミニズムを知らなかった頃

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    女性である著者が、あらゆる場面で虐げられて生きてきたか、が赤裸々に記されていた。

    学校内のヒエラルキー。
    社会に出てからの男性優勢の会社、社会構造。
    電車内での痴漢、不審者からのストーカー、恋人からのモラハラ、DV。

    正しくないことは正しくない!と
    声を上げたいのに、女性だからそれが難しい。
    個人的な問題だけど、それは社会の問題とも言える。
    この日本の国家構造に蔓延ってきた男尊女卑のシステムによって、女性は古よりずっと不利な立場に置かれてきた。

    今でこそSNS等で被害者が声を上げたり、女性の権利向上を目指してデモが巻き起こり、アドボカシー団体が組織されるなど社会は着実に変わりつつある。

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    2025年03月02日
  • この地獄を生きるのだ うつ病、生活保護。死ねなかった私が「再生」するまで。

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    社会のたくさんの場所が歪んで見えた
    ただ、反対側にはその言い分もあるだろうし、そこにはそちら側なりの正義もあるのだろう
    とは言えあまりにも酷くない?この本が教えてくれた事はたくさんあるし実に有意義だ
    そして忘れてはいけない、自分は果たしてどうなのか?と自らに問い続けることの大事さを

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    2024年09月21日
  • 私たち、まだ人生を1回も生き切っていないのに

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    精神疾患を患った当時のことを思い出しながら、人間関係で悩み続けている今を想った。本書を読む中で分かった。僕も、居場所が欲しかったんだなって。今もね。

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    2024年02月03日
  • この地獄を生きるのだ うつ病、生活保護。死ねなかった私が「再生」するまで。

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    著者は俺と同い年。
    うつ病、自殺未遂、生活保護から立ち直るまでの物語。

    クリニックや役所の対応がにわかには信じられないほどひどくて呆れた。製薬会社との癒着や文書偽造。犯罪じゃないのか?

    著者は生活保護は権利なのだから困窮する人は受けてほしいと実体験から語る一方で、そこから抜け出し自活できるようになった自分を誇っている。矛盾した記述に当事者のリアルな心境を見る思いがした。

    生活保護を現物支給したとしても受給者の抱える孤独の問題は解決されないとの指摘は説得力がある。労働は金を稼ぐためだけのものじゃなく人と関わる機会でもあり自尊心を得られる場でもある。

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    2023年11月11日
  • 家族、捨ててもいいですか?~一緒に生きていく人は自分で決める

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    著者の気持ちが理解できるなんて言えない。
    けど、父に殴られる母を見て離婚すればいいと思ったり、いざ離婚が目の前に突きつけられたら今の生活が無くなることが怖くなるというのは、少しだけどわかる気がする。

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    2021年05月26日
  • 家族、捨ててもいいですか?~一緒に生きていく人は自分で決める

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    エリコさんのご家族は
    確かに機能不全な部分もあるけど
    よい思い出がないわけではない
    しかし 悪い思い出も腐るほどある

    ここら辺が思いきるには
    とても難しいんですよね
    確かに家族の愛はあった
    でも だからと言って
    すべてが許されるわけでもない

    家族を捨てようとしたときに
    家族のいいところを
    しっかり見つめなおしたというのは
    とても勇気があると思います

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    2021年01月29日
  • この地獄を生きるのだ うつ病、生活保護。死ねなかった私が「再生」するまで。

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    ネタバレ

    「死にたくなった」人の特効薬になる本を探して購入。

    ワーキングプアから、精神疾患をきたし、生活保護になる至った作者の体験がつづられている。

    私は、本書を「死にたい」気持ちを解決するためではなく、「死にたくなった」人の気持ちを知るために購入したのだったが、メンタル系の書籍の中で最も心に響いたのは本書である。

    そもそも、本を書く人なんて優秀ではないか。「死にたい」を理性と賢明さで克服した人間からのアドバイス。有能であるが故に心に変調をきたし、結果として有能な活動を行っている人間。ルサンチマンと呼んでもらって構わないけれど、どうしても自分や大多数の人に比べて境遇に隔たりを感じてしまう。

    対し

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    2020年07月19日
  • わたしはなにも悪くない

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    生きるって単純じゃない。自分で選べない子ども時代、周りの影響は計り知れない。親だったり学校の先生だったり、友人だったり。
    ひとりの人と出会ったとき、その今のその人を見ると思うが、それまでの経験がいかに大事かが、このノンフィクションのエピソードから感じられる。精神障害者というラベルで人を見ると、どうしても先入観がまさる。
    当事者という役割を著者は意識しているのだと思うし、それが動機づけにもなっている。社会的立場の弱い人にとっても、勇気づけられる書籍ではないだろうか。

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    2020年07月01日
  • わたしはなにも悪くない

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     わたしは何も悪くない。著者はブラック企業に勤め、鬱になり、生活保護を受け……そして今は生活保護を受けずに働いてくらしている。
     タイトルの通り、わたしは何も悪くない。
     前作に比べると……つらそう。悪くないと言い聞かせているようにも思えてしまう。悪いという気持ちを押し殺すような。

     なにも悪くない。

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    2019年10月13日
  • わたしはなにも悪くない

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    私は精神科病院に勤務し、日頃精神障害者の患者さんを援助する立場にあるが、この本を読んで、精神障害者について、入院する患者さんについて、理解しているようで理解できていなかったと思い知らされた。患者さんがどんな思いで入院し、退院してどんな生活をしているのか、解っていない。治療により回復した喜びと、退院後の生活への不安、その葛藤の中でどんな支援ができるのか、初心にかえることができた。

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    2019年05月25日
  • この地獄を生きるのだ うつ病、生活保護。死ねなかった私が「再生」するまで。

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    うつ病と闘う作者のセルフドキュメント。
    うつに対していかに社会が冷たいのか、うつに対する社会の精度がいかにズレているのかを身をもって体験した者だからこそ書ける迫力の作品。

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    2017年12月01日
  • 私たち、まだ人生を1回も生き切っていないのに

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    著者の人生の中で、負の部分を中心に綴った自伝集。
    学校でいじめにあい、家庭では暴力、兄からは性虐待、成人してからは痴漢にうつ病、自殺未遂。

    辛い経験を経て、再び社会復帰した彼女の言葉は、鼓動を伴って胸に響いていく。

    精神科のデイケア、特に運動会の描写は明るく楽しそうで、暗い精神科のイメージを変えてくれた。
    人付き合いって面倒だな、そう思っている自分でも、そんなに体に力を入れずに、まぁ深く考えずにフラフラと生きてみてもいちのではないか?と思える処方箋のような本だった。

    この人の大人になってからの行動力、そして魅力的な人を引き寄せる人柄。
    それらは天性のセンスだと思う。

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    2025年03月01日
  • 私たち、まだ人生を1回も生き切っていないのに

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    小林マリコさんの本を読むのは初めてで
    最初は自分と重なる部分がほとんどなく
    共感できるのかなと思って読み進めてみたけど
    自分も人間関係で悩んだ時期があったことを思い出した。最後の、無力な私たちはお互いの手を取り合いながら、時には自分のパンを分け与えながら、人生を歩いていく。怖がらなくていいのだ。みんな怖いのだから。
    この言葉でスッと力が抜けて楽になった。
    まだまだ生きていきたいと思えた。

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    2024年01月22日
  • 私たち、まだ人生を1回も生き切っていないのに

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    一人で生きていくにはどうしたらいいのか、いつもそればかり考えていた。しかし、答えは見つからなかった。
    自分の中に閉じ込められていた言葉が解放されていく。私はたくさん話し、語ることによって自分の形を取り戻していった。
    死ぬということは自分の命を失う以外にも、新しい人との出会いや、未来の可能性を捨てる行為だ。
    人間が自分の寿命を決めるのは良くないよ。
    強さだけを求めて生きる生き方は、どこかで絶対に転げ落ちる。
    何も生産せず、ただ遊んでいたあの時代を無駄だったとは思えない私がいる。
    これから先の人生も絶望や裏切りが待ち構えているだろう。けれど、その横に何か素敵な贈り物がそっと置かれている。
    存在する

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    2023年04月19日
  • わたしはなにも悪くない

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    1977年生まれ、41歳の小林さんの実体験が赤裸々に綴られたエッセイ。

    酒乱の父を持ち、学校ではいじめに合い先生からは非情な言葉を投げつけられる。
    短大までは行けたものの、その後の転落ぶりが壮絶で辛すぎる。

    手取り12万、生活保護以下の給料で働かせるいわゆるブラック企業に就職、貧困に陥り何度も繰り返す自殺、精神病院入院、生活保護、これでもかというくらい次々と不幸の連鎖が続く。

    精神病院のあまりの怠慢さに呆れ、世間の容赦ない偏見に切なくなる。

    あなたは悪くない、生きていてと声を掛ける大人の存在がいかに大切かを感じた。

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    2023年02月14日
  • 家族、捨ててもいいですか?~一緒に生きていく人は自分で決める

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    ネタバレ

    家族は、しんどい。うまくいくのが当然みたいに言わないでくれるといいのにな。ものすごく誠実に書いてあるように読めるのがいいのか悪いのか。受け取り方を変えたらどうにかなるかもよくわからない。

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    2022年07月21日
  • 私たち、まだ人生を1回も生き切っていないのに

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    これまで出版されている小林エリコさんの本を全部読んでいる人間には目新しい情報はなかったように思う。
    辛い事を克服した本が多い中、小林エリコさんはまだ苦しみの最中にいるので、本が出る度に少しずつ前向きになれていっている様子に感動を覚えます。

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    2022年02月05日
  • 私たち、まだ人生を1回も生き切っていないのに

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    向田邦子のエッセイに「ごはん」というのがあるけれど、その作品で印象的だったのが、美味しく楽しく幸せだった食事より、心に引っかき傷が残った場面での食事のほうが記憶に焼き付いて、描かれる光景も美しいということ。
    きっとこれは食事に限らないのだろう。
    とても孤独な幼年期から青年期を過ごしたこの著者の、訥々と、あまりに赤裸々に表した第一部のエネルギー。
    似たような孤独をわずかでも感じたことのある人ならひりつかずにはいられない。
    人一人の幸福を論じるなら本来歓迎すべき第二部は、前半のダイナミズムの前に霞んでしまった。

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    2022年01月12日
  • 家族、捨ててもいいですか?~一緒に生きていく人は自分で決める

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    もやもやする読後感。
    著者が今生きていて、希望に向かっているところまでたどり着いていることにほっとした。
    課題の分離。
    大人になってなお、今の自分がこんななのは親のせいだ、と責めるくだりには痛ましさと不快感を強く感じた。
    家族の課題。捨ててもいいですか?と問いのカタチの不確かさに、落ち着かない気持ちになった。
    高知さんのような受容と赦しが感じられなかったのがモヤモヤの原因か。
    セルフコンパッション、大事。

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    2021年12月06日
  • 私がフェミニズムを知らなかった頃

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    ネタバレ

    なかなか辛い本。全てがそれのせいではないのでは?と思ってしまう私は、甘いのだろうと思いながら読み進む。でもラストは良かった。すごく共感した。
    世の中は男女平等じゃない。その背景と共に知る授業があるべきだ。大学の般教で習うのでは遅い。と思う。

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    2021年09月19日