羽田詩津子のレビュー一覧
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アイリッシュのファントム
ウィリアム、アイリッシュのファントム、レイディのお手本になったお話。
クリスティさんの良さ、ポアロのうまさが遺憾無く発揮されている作品。
アイリッシュの方も面白いです。お好みで。 -
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M.C.ビートンの大人気「英国ちいさな村の謎シリーズ」の第13作目。
修道院に入った元の夫が行方不明になり、意気消沈のアガサ。
これまでワトソン役としてよき相棒になってくれた男性陣とも疎遠になり、隣人のイケメン作家には軽い女に思われて、もう男にはこりごりという気分になっています。
そんなとき村の教会に新しくやってきたイケメン副牧師。
彼にディナーに誘われたアガサは女としての自信を取り戻し始めます。
しかしその彼が死体で見つかり、彼をよく思っていなかった牧師が容疑者に。
親友である牧師の妻から夫の疑いを晴らしてほしいと頼まれたアガサは、いけ好かない隣人とともに、再び素人探偵稼業に乗り -
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長編「死者のあやまち」の原型となった、中編一話が収録されている。
「阿房宮」だけで憶えていた私は初め、ミス・マープルの阿房宮と混同していた。
あちらは、「グリーンショウ氏」の阿房宮。ポアロは、「ポアロとグリーンショア氏」の阿房宮。編集と訳者さんの苦労が偲ばれる。
死者のあやまち版はかなりの長編だったが、こちらはコンパクトにまとまっている。しかし登場人物も、話の筋も同じ。読後の満足感は……時間が取れないけどアガサが読みたい!となったときにはこちらに軍配が上がるか。じっくり時間をかけて一冊の本にとりかかるなら、死者のあやまちをオススメする。
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Posted by ブクログ
表紙から想像した内容とも期待していた内容とも違っていたけれど、歴史的科学的根拠を基に猫についてまとめられている内容は、これはこれでとても興味深い内容で、とても満足しました。
論文や参考URLなど、注釈の情報量も膨大です。
うちの子は何故あのような行動を…?と不思議に感じていた疑問に対しての答えのヒントもありました。
改めて、猫は猫であって人間ではないという現実に引き戻してくれます。
(なのに愛は冷めない、どころか益々愛しくも感じるから不思議だ)
犬がとても発達しているということも興味深かったし、未来の猫についてはとても考えさせられます。
虚勢や避妊で猫たちはどう変わっていくのか。
一度も考 -
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Posted by ブクログ
勝手気ままに生きていると思われている猫。エサをくれないと飼い主には見向きもしないと思っていたら、飼い主の子供が犬にかまれているところに突進して犬を撃退した猫がアメリカで話題になっていた。その名はタラ。
謎に満ちあふれている猫について人間社会との関わりについて掘り下げていき、猫が本来持っている性格と今の時代に生きる猫の姿についても書かれている。
ハリネズミと同様おひとり様を好む。寂しいだろうと思ってもう1匹猫を飼うと大変なことになるようだ。人間との関係は早いうちから築いていかないとうまくいかないと書かれている。愛情を持って飼ってくれない人間にはゴロゴロ鳴らしてすり寄ってくるどころか見向 -
Posted by ブクログ
今年の1月に初めて刊行されたアガサ・クリスティーの未発表作品、ということで一も二もなく購入したけれど、
よくよく説明を読むと、
既に発表されている作品の原型になったものだったらしい。
とはいえ、出版社(業界)の都合で強い思い入れのあった作品が発表できなかったという事実は在り、
また、今作を基に長編に膨らませたという「死者のあやまち」が未読だった私にとっては実に新鮮に楽しんで読めた。
実はオリエント急行以外ではヘイスティングスの出てる作品しか読んだことがなかったんだよなぁ。
クリスティブームが再燃したのを好機に、未読のポアロシリーズやクリスティの自伝も読んでみたい。