羽田詩津子のレビュー一覧
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ヘンテコで魅力満点の鬼スゴ老人集団、木曜殺人クラブが挑む事件とは… #木曜殺人クラブ #逸れた銃弾
■きっと読みたくなるレビュー
個性抜群の老人たちが未解決事件に挑む、木曜殺人クラブの第三弾。今度は事故死と詐欺事件、しかも捜査中にエリザベスが脅迫されてしまうという…
相変わらずの元気な老人集団、木曜殺人クラブの面々。毎週木曜日に集まって、よさげな未解決事件を見繕って勝手に捜査を始める。しかも解決しちゃうという驚異的なチームです。
このクラブのメンバー、これまでのシリーズではキャラ付けや過去や背景が見え隠れしていたのですが、本作ではもうそのミステリ要素はありませんね。思いっきり大暴れしています。その他のキャラクターも元気で物語に参加していて、読んでいてめっちゃ楽しい。
以下、キャラの好きなところです~
■木曜殺人クラブ メンバー
〇エリザベス
リーダー的存在、前職が非常に過激ですが、本作では結構苦労していますね。しかし今回は夫を愛しむ気持ちが豊潤に描写され、身近な人間性を感じられます。
〇ジョイス
八十歳を超えてると思うけど精神年齢は女学生と同じ。可愛いんだけど、実際にいたら若干コワイ。しれっととんでもないことを発言するところが非常に好き。たぶん彼女はメンバーのマスコット的な存在で、非常に大切にされているんだろうなぁと思います。
〇ロン
マッサージの件が爆笑。いい年して、若い女にうつつをぬかして、何やっとんねん。でも、この硬派はところがイイんですよね、終盤はカッコ良かったですよ。
〇イブラヒム
きっちりしてて、クールなんだよなぁ。若い頃はモテただろうな…私もモテたい。
■その他の愉快な面々
〇ヘルパーのボグダンと女性警察官のドナ
幸せそうでいいですね。でも実は微妙な関係性であるところが辛い。
〇ニュースキャスターのマイク、メイク係のポーリン
本作ではこのサブキャラが、非常に良い味を出しています!
〇エリザベスの夫、スティーブン
エリザベスを想う優しさ、そして真面目な性格が美しい。やっぱり優しい男ほど強いと思うわ。
そして何と言っても本作の事件の真相、解決へのアプローチが最高でしたね。まさに愉快痛快大爆笑!終盤からの展開は、目が離せませんでしたね。
もっともっと元気に健康に長生きして欲しい木曜殺人クラブの面々と仲間たち。次回作も期待しています。
■ぜっさん推しポイント
本作の特徴でもあるのですが、物語が一つの筋で語られるのではなく、群像劇のように各キャラクターの場面場面が次々に展開されるんですよね。まるで海外ドラマを見ているかのようです。あまり物語を隅々まで理解しようと綿密に読むよりも、勢いで読んだほうが楽しめます。
ただもちろん話の骨子はしっかりしているので、読み応えも腹落ち感も抜群。そして何よりキャラクターが力強い。正直、国内ミステリーでは、あまり体験できない魅力ですね。気になった方は、是非このヘンテコ集団を体験してください。 -
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老人探偵グループ〈木曜殺人クラブ〉メンバーのエリザベスが、死んだはずの因縁ある英国の諜報員から手紙を受け取った。彼は2千万ポンド相当のダイヤを盗んだ疑いを掛けられて米国のマフィアから狙われており、協力を求めてきたのだ。そしてクラブのメンバーたちは消えたダイヤとスパイ、凶悪な犯罪者たちにまつわる国際的な大事件に巻き込まれる。果たして彼らは解決することができるのか?
前作は肝心の結末がいまいちだったんだけど、今回は面白かった!スケールが大きいのと、2つの事件(ダイヤモンドとイブラハム)について平行して捜査や計画が進んでいくので飽きない。そして細かい会話の部分がウィットに富むというか、上手く言えないけどテンポとか言い回しが好きなんだよね。こんな後期高齢者になりたすぎる。クリスもドナも前作ですでに素敵なキャラだったけど、今回はそれぞれ一歩を踏み出していて、頑張れ!と応援したくなる。キャラの魅力と会話の面白さが謎解き以上に良い。どうでもいいですが、海外のカップル・夫婦がお互いのことを”ダーリン”って呼ぶの、めちゃくちゃ好き。憧れる。 -
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ネタバレシリーズ第二弾。
老人探偵グループ〈木曜殺人クラブ〉メンバーのエリザベスの元に、因縁ある英国諜報員から、彼が〈クーパーズ・チェイス〉に引っ越してきたとの手紙が届きます。
困惑しながら彼の部屋を訪れたエリザベスの前に現れた“元夫”は、2千万ポンド相当のダイヤを盗んだ疑いをかけられてマフィアから狙われていると言ってきて・・・。
〈木曜殺人クラブ〉メンバーに再会できて嬉しいかぎり。
キャラクターが定着したのもあって、前作より読みやすく、大いに楽しませていただきました。
今回は、高額のダイヤを巡ってマフィアやドラッグ売人、マネーロンダラーといった“反社系”の方々と渡りあう事になったり、MI-5(英国情報局保安部)の諜報員たちも絡んできたりと、まぁ大忙し。
前作では謎だったエリザベスの過去が明らかになり、彼女の凄腕っぷりに納得すると共に、認知症の夫への切ない思いも垣間見えます。
無邪気なジョイスも相変わらずマイペース。チャリティの為の“友情ブレスレット”を手作りしては、あちこちに押し売りしています(この“友情ブレスレット”が後に事件の謎を解く鍵になるとは!)。
ロンも勿論お元気で、彼の孫・ケンドリックがこれまためっちゃいい子・・と、皆お達者で何より・・・と、言いたいところですが、何とイブラヒムにとんでもない受難が降りかかり、身体と心に傷を負ってしまうのです。
この件については、加害者にかなり憤りを感じていて、当然メンバーを中心とした面々によって報復を受けるものの、“ヌルい!もっとコテンパンにされるべし!”と思ってしまいました。
そして、メンバーの老人たちに翻弄されがちな地元警察のクリスとドナもご健在で、春を謳歌するクリスと対照的にちょっぴりブルーなドナでしたが、終盤でドナにも“出会い”の予感でしたね。
あと何といってもボグダンが万能すぎて、改めて“何者?”って感じです。
・・・といったように、キャラクター達が本当にいい味出していて、それぞれの個性が光っているのがいいですね。
キャラクター&冒険色が強めではありますが、謎解き部分も特に後半に行くにしたがって二転三転して目が離せない展開で、ラストは粋なオチで後味爽やかでした。
それにしても慈善団体〈認知症とともに生きる〉は、短期間で急に寄付が増えて吃驚だった訳ですが、その寄付額の中にロマックスの5ポンドも含まれているのですけれどね~(* ̄m ̄) -
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ネタバレリタイアメントビレッジ(高齢者向け高級住宅街)、クーパーズチェイスに住むおばあちゃん、おじいちゃん達が飛び回る壮年活躍ミステリ第2弾。
エリザベスのもとに届いた意味深な手紙で始まる本作。
前作ではエリザベスの素性はぼかし気味だった気がするのだが、本作ではおおっぴらに諜報機関員だったことを明かしている。
もしかして前作の最後でそんな話になっていたんだっけ!?
手紙の主は過ぎ去ったあの時代の知人かつ〇〇のダグラス。
そんな彼がクーパーズチェイスにやってきたのは、仕事でへまをやらかしたことに端を発し、濡れ衣を着せられのっぴきらない状況に陥っており、身を隠すため。
その濡れ衣とは諜報員として大物犯罪ブローカーの屋敷に潜入調査をした際に、目的とは関係なく、時価2000万ポンドのダイアモンドをこっそりくすねたというもの。
大物ブローカーは屋敷に潜入されたことよりも、ダイアモンドが消失したことに怒り心頭でダグラスが犯人だと言い切る。
ダグラス自身は濡れ衣だと言い張るが、エリザベスに実際のところどうなのか問われると、あっさりと犯行を自白。
ということでダグラスの盗んだダイアモンドをめぐるドタバタ追走劇が始まるのだが、当のダグラスは一度殺されかけ難を逃れるが、すぐさま本当に殺められてしまう。
一体誰が!?
そしてダイアモンドはどこへ言った!?
高齢者を中心とする物語でここまで、冒険活劇しちゃいますか?という展開ではあるが、サイドストーリーとしてのクーパズチェイスでの隣人イブラヒムの味わった恐怖や、エリザベスの夫に忍び寄る認知症の問題だったりと、高齢であることを巡る悲哀観を絶妙に織り込んでいる。
本シリーズ2作目にして登場人物の描き分けがよりパリッとしてきた感がして面白さが増した。
特にバックグラウンドが物語る、クールで抜け目のないエリザベスと、お茶目で自由奔放、ときに危なっかしくもしたたかなジョイスのおばあちゃんコンビがいい。
他にもクーパーズチェイスの面々にいいように使われてもはや違法警官でしかない若手警官のクリスとドナ。
増々スーパーマン然としてきたボグタン。
今後もこのメンバーで色んな事件を解決していくのだろうなぁと楽しみ。 -
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キュリアス・キャット・スパイ・クラブは、動物にかかわる事件を探偵する中学生3人組のクラブ。路地裏のゴミ箱にいた子ネコを救出したことがきっかけで結成された秘密のクラブだ。
路地裏に子ネコを捨てたのはだれ? この町でペットが16匹も行方不明になっているのはなぜ? 性格も得意なこともちがう3人が、力を合わせて事件を解決していく物語。
わくわくする謎解きや冒険、ぶつかり合いながら育まれていく3人の友情に引き込まれる。作者が11才のときに実際に体験したことをもとに書かれた、とのこと。
「朝、スパイする。わたしたちの木の下に集合。ドローンの写真に手がかりを発見。」P258
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セント・メアリ・ミード村の牧師館で、嫌われ者のプロザロー大佐が銃殺される。すぐに画家のレディングが自首するが、プロザローの妻アンも自分が殺したと言いだす。二人は不倫関係にあり、相手を犯人と思い込んでお互いをかばおうとしたのだった。二人が容疑から外れると、捜査はふりだしに戻ってしまう。だが牧師館の裏手に住むミス・マープルは、どんな些細な違和感も見逃さない。マープル長編第一作。
面白い!会話の上手さ、キャラクター描写の上手さ、一人称視点での情報開示の上手さが組み合わさり、そりゃこのシリーズ人気でるよなぁと納得する隙のなさ。『火曜クラブ』ではマープルがナメられてる話も多かったけど、本作の語り手・レン牧師はマープルに一目を置いている人物なので、その辺のストレスも少ない。
メインのプロザロー殺しの他に、ミステリアスな独居女性の正体、牧師館の献金着服疑惑、考古学者と秘書の関係、匿名の手紙の差出人の謎などのサブプロットがあって、どれもが閉鎖的な村のせせこましさに溢れている。けれど新しい噂話が浮上してくるたびに、マープルの意見を早く聞きたくてしかたなくなる。現実にこんなばあさんが近所にいたらすごく嫌なんだが、読者としては茶飲み友だちに加わって一緒にゴシップを語りたい、ミス・マープルはそんな気持ちを叶えてくれるシリーズだと思う。
アン、レティス、レストレンジという秘密を抱えた女性たちの奥行きあるキャラ造形や、一見軽薄な牧師の若妻グリゼルダに好感を持たせて終わるラストなど、クリスティーの女性描写の技も光る。 -
アイリッシュのファントム
ウィリアム、アイリッシュのファントム、レイディのお手本になったお話。
クリスティさんの良さ、ポアロのうまさが遺憾無く発揮されている作品。
アイリッシュの方も面白いです。お好みで。