羽田詩津子のレビュー一覧

  • ポアロとグリーンショアの阿房宮

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    死者のあやまち」に比べると、だいぶスリム。ストーリーは同じでこの薄さなのだから、そりゃあどこかは削がれているわけで、それは人物造型ってことになるかな。ポアロにお茶にお砂糖を3杯だか4杯だか入れてほしかったら「死者のあやまち」を、ということになるかな。

    しかしストーリー的に必要なものは充分揃っている。

    最後に付いているジョン・カラン「アガサ・クリスティーとグリーンショアの阿房宮」で明かされる創作過程が面白かった。

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    2017年04月25日
  • 猫的感覚 動物行動学が教えるネコの心理

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    表紙から想像した内容とも期待していた内容とも違っていたけれど、歴史的科学的根拠を基に猫についてまとめられている内容は、これはこれでとても興味深い内容で、とても満足しました。
    論文や参考URLなど、注釈の情報量も膨大です。

    うちの子は何故あのような行動を…?と不思議に感じていた疑問に対しての答えのヒントもありました。
    改めて、猫は猫であって人間ではないという現実に引き戻してくれます。
    (なのに愛は冷めない、どころか益々愛しくも感じるから不思議だ)

    犬がとても発達しているということも興味深かったし、未来の猫についてはとても考えさせられます。
    虚勢や避妊で猫たちはどう変わっていくのか。
    一度も考

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    2020年06月22日
  • ポアロとグリーンショアの阿房宮

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    「死者のあやまち」の原型中篇。

    マシュー・プリチャードクリスティーの孫)のまえがきで、デビッド・スーシェ主演のドラマ版のラスト撮影が、「死者のあやまち」で、舞台のモデルであるグリーンウェイで行われた事に言及していたのを感慨深く読んだ。

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    2016年02月24日
  • 猫的感覚 動物行動学が教えるネコの心理

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     勝手気ままに生きていると思われている猫。エサをくれないと飼い主には見向きもしないと思っていたら、飼い主の子供が犬にかまれているところに突進して犬を撃退した猫がアメリカで話題になっていた。その名はタラ。

     謎に満ちあふれている猫について人間社会との関わりについて掘り下げていき、猫が本来持っている性格と今の時代に生きる猫の姿についても書かれている。

     ハリネズミと同様おひとり様を好む。寂しいだろうと思ってもう1匹猫を飼うと大変なことになるようだ。人間との関係は早いうちから築いていかないとうまくいかないと書かれている。愛情を持って飼ってくれない人間にはゴロゴロ鳴らしてすり寄ってくるどころか見向

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    2015年06月04日
  • ポアロとグリーンショアの阿房宮

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    今年の1月に初めて刊行されたアガサ・クリスティーの未発表作品、ということで一も二もなく購入したけれど、
    よくよく説明を読むと、
    既に発表されている作品の原型になったものだったらしい。
    とはいえ、出版社(業界)の都合で強い思い入れのあった作品が発表できなかったという事実は在り、
    また、今作を基に長編に膨らませたという「死者のあやまち」が未読だった私にとっては実に新鮮に楽しんで読めた。
    実はオリエント急行以外ではヘイスティングスの出てる作品しか読んだことがなかったんだよなぁ。
    クリスティブームが再燃したのを好機に、未読のポアロシリーズやクリスティの自伝も読んでみたい。

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    2015年02月09日
  • ポアロとグリーンショアの阿房宮

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    ネタバレ

    オリヴィア夫人に呼び出されたポアロ。ジョージ卿の屋敷で行われる推理ゲームで実際に殺人が起きる予感がするオリヴィア夫人。元の屋敷の持ち主で現在は番人小屋に住むフォリアット夫人。フォリアット夫人が教育したジョージ卿の妻パティ。ジョージ卿の財力で生活する少し知恵の遅れたパティ。ポアロに屋敷には今でもフォリアット一族が住んでいると話すマードル老人。推理ゲームで殺害された少女マーリーン。事件後殺害されたマードル。消えたパティ。パティの元を訪れた従兄。

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    2015年01月30日
  • 猫的感覚 動物行動学が教えるネコの心理

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    役者あとがきに「猫を幸せにする本だ」と書かれていた。うん、その通りかもと思う。真面目に猫の将来を考えている本。

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    2014年12月21日
  • 密室の王

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    恐るべき用意周到な知能犯のサディストにして、コンピュータの天才的なスキルを有し、銃器の扱いにも熟練している上、異常性欲の対象が「小児性愛」という歪んだ己の欲望を満たし実現させる為には例えどんな労苦も物ともしない激しい執着心を持つ、という、まさに現代社会が生み出した絶対的邪悪な怪物= “公爵(デューク)” が登場する、米社会の闇を活写する犯罪小説の1つ。
    これがフィクションとしての処女作、というのが信じられないほど、作者の力量が途轍もない。

    かつて誘拐~監禁され何年にも渡って性的に肉体的に陵辱され虐待され続けてなお、奇跡的に救出された少女が主人公となり、重いPTSDに現在も悩まされ続けている中

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    2014年08月14日
  • 高慢と偏見、そして殺人

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    原作の雰囲気ぶち壊しだったらどうしようと恐る恐る読み始めたのだが、さすがP・D・ジェイムズ。読み応えのあるミステリーになっていた。

    翻訳の力もあると思うが、18世紀から19世紀にかけてのジェントリ階級という『高慢と偏見』の世界にスッと入り込める。

    これは、原作から六年後、エリザベスは今や二人の男子の母となり、ダーシー夫人としての地位を確立している。

    そんな幸せなダーシー夫妻の生活に影を落とすのは、やっぱりウィッカム、リディア夫妻である。
    相変わらず人のお金を当てにするような生活を続け、挙げ句の果てに、自分が殺人事件の容疑者にまでなってしまう。

    事件が起こってからは、法廷もの的な流れにも

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    2013年07月02日
  • 高慢と偏見、そして殺人

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    英国ミステリの大家P・D・ジェイムズによる「高慢と偏見」の続編。
    みんなオースティンが好きなのね~。
    実力派なのでしっかり書き込まれ、19世紀初頭の捜査や裁判もありありと。

    「高慢と偏見」のあらすじが最初にまとめられていて、その辛らつさがとてもオースティンぽい。
    5人の娘を持つベネット夫人が4人までを結婚させられたのは幸運だったと思われていると。
    美しく優しい長女ジェーンの幸運な結婚は祝福されたが、次女エリザベスの不釣合いな結婚は驚きとやっかみを招いたと。
    ダーシーとエリザベスは当初反発し合っていたことを狭い世界の誰もが知っていたし、ダーシーは名門で格が違いすぎ、エリザベスが女主人となるペン

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    2013年03月30日
  • 高慢と偏見、そして殺人

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    エリザベス、ダーシーらの人物造形を、きちんとオースティンの作品から受け継いでいるのが小気味よく、前作を楽しんだ感情をそのまま持ちながら読めたのは満足。
    ただ、途中からなんとなく怪しいと感じた人たちが、予想通り結末にからんできて、そして最後の大団円的な終わり方は、以前のジェイムズっぽくないような。
    まあ、他人のキャラクターだから、暗鬱とは終わらせられなかったと思うけど。

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    2013年02月08日
  • アクロイド殺し

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    ネタバレ

    序盤における描写に違和感があり、早い段階でこの仕掛けに気づいて犯人がわかってしまった。「ここからさらにどんでん返しがあるのでは?」と勘ぐったものの、予想通りの結末だった。これまでに本作の系譜を引く国内ミステリーを読んでいたからこそ見抜けたのだと思うが、それが100年前の作品であるというのには驚かされる。

    ただ、翻訳の文体がどうにも体に合わず、なかなか読み進められなかったのが惜しい。全部舞台でのセリフのようで人間味が感じられないというか…。前半こそじっくりと細かい描写を追えたものの、途中から流し読みになってしまい、きっと原作の良さを半分も味わえていない気がする。

    「犯人自身による手記」という

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    2026年09月01日
  • アクロイド殺し

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    ミステリー史に残る作品で、今のミステリーの土台を作った一冊なのだろうとは思う。ただ、自分にはあまりハマらなかった。

    仕掛けは確かに上手い。伏線もかなりあり、犯人を示す叙述上の手掛かりは巧いと思う。ただ、犯行を成立させる細かな条件まで十分早く提示されているとは感じられず、「その情報が後から出てくるなら何でもありでは?」という感覚が残った。

    自分は、後から振り返れば辻褄が合うフェアさよりも、最初に与えられた情報を積み上げて真相へ到達するフェアさの方が好きなのだと思う。

    また、『medium』のような現代ミステリーを読んでいることもあり、仕掛け自体にはそこまで新鮮味を感じなかった。もちろん、1

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    2026年08月26日
  • ポアロとグリーンショアの阿房宮

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    「死者のあやまち」の短編バージョンと、関係者によるエッセイをまとめたもの。

    「死者のあやまち」は、もちろん既読。なので、この本の厚み(すごく薄い!)を見て、まさかとは思うが完結してない…とかなの…??と思ってちょっと心配になりつつ読み進めましたが…
    実際には、フルバージョンから一体どこを端折っているのか分からないくらい、導入も、人物紹介も、ストーリーも、道具立ても完璧でした!

    アガサにかかれば、話の長さなんて関係なく面白いということに感動を覚えました。

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    2026年08月12日
  • アガサ・レーズンと月夜に消えた男

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    長く読んでるシリーズ。
    アガサはiPadを使っているのに、本の地図を見ながら行き方を調べているのが違和感。
    今回は、容疑者にジがつく名前が重なって、あんまり容疑者の設定が細かく描かれていないから?流し読みしてるから?頭にはいってこなかった。
    お隣のジェームズとアガサの組み合わせが好きだったんだけど、随分前の話になっちゃった感。

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    2026年08月10日
  • 予告殺人〔新訳版〕

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    ミスマープル初読み。p308の「過去を覚えている最後の人間がいなくなると、人は一人っきりになるんです。」というマープルの言葉にうるっとした。マープルを好きになった瞬間だった。しかし全体的には登場人物が多くてなかなか苦労したし、事件の証言が長く続くので、中盤はちょっと退屈してしまったなぁ。この本が人気ランキングの上位にくるのはちょっと不思議。

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    2026年07月25日
  • アクロイド殺し

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    ネットでネタバレくらってたのですが、犯人わかってる状態から、いつもとは違う感覚で読めたのは良き◎
    ポアロ偉大

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    2026年07月18日
  • アクロイド殺し

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    歴史的名作ですが、犯人が早い段階で分かってしまい、そのせいで結末の衝撃は薄れましたが、叙述トリックの古典として、随所に散りばめられた伏線のフェアな構成は見事だと感じます。

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    2026年07月13日
  • アクロイド殺し

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    ポスクロでアメリカの方からおススメされた、アガサクリスティのアクロイド殺し!

    面白かった!
    ただ、この翻訳!
    これはなかなかクセがなれないよね。
    不思議の国のアリスもそうなんだけど、
    多分?言葉遊びが入ってたりして、多分?だけど?韻踏んでたり、なんか面白い言い回しの英語になってるんじゃないかなぁ?と思う文章多数で、
    日本語にするとこで、違和感半端ない。笑

    こんなふうに話すやついる!?
    ってくらい物語に入り込めない。

    こう、フッと知らないうちに本の中に入って夢中になる!っていうのが、海外本難しいー!!!!
    入れる本もある。
    ただ、あまりにも文化というか想像ができづらくて、なんだかようわから

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    2026年07月08日
  • 未知なる人体への旅 自然界と体の不思議な関係

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    人体のいくつかの臓器と体液を題材に、人間の身体がいかに複雑かつ思いがけない相互作用を踏まえながら生命を維持しているか知ることができる。こんなにも不思議いっぱいの人体に自分が包まれていることへ感謝し、もっと興味をもちたいなと。

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    2026年06月27日