羽田詩津子のレビュー一覧
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老人施設で未解決事件を暇つぶしに捜査する4人の入居者老人の話。
タイトルからしてもっと剣呑なものを想像してましたが、殺人「捜査」の方でした。初期のミスマープルっぽさが漂うエリザベスとかがなんともいい感じですが、ちょっと強引すぎるし有能すぎる感も。
一応フーダニットで構成されてるような印象ですが、ミスリードっぽい人物も多分にちりばめられて、純粋な犯人あてとかできるんだろうか?そんなヒントというか手がかりありましたっけ?
雰囲気はとてもよかったんですが、登場人物描写があっちこっちにいっててそれぞれの印象がちょっと散漫に。中盤少し読んでて眠くなってしまった。あと介護だったり自分の認知の心配だったりそういう老人ならではの描写はちょっと興味深かったかな。 -
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翻訳者が羽田詩津子さんだし、ダイエットの本は好きだし、フランス人に憧れもある、ということで購入した本。言われていることはシンプル。まったくいかにもフランス人っぽい。満腹にならない。適度な運動。ジムには通わなくていいけど、階段をとにかく使う。季節の旬のものを調理していただく。何を食べても、何を飲んでもいいけど、腹八分目。どうせ食べるなら、おいしく楽しく少量を。
分かっているのに、できないのは、フランス人的な育てられ方をしなかったせいか。いやいや、私の気持ちの問題。怠惰に暮らすことは、美しくないのだ。
羽田詩津子さんの訳者あとがき、がとても面白い。そこには、アガサ・レーズンがいました。 -
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ネタバレP・D・ジェイムズって勿論名前は知っているけど、読んだことあったっけな。
ないような気がする。。
『高慢と偏見』の舞台、登場人物をそのままに、あれから6年後に起きた殺人事件を描くパスティーシュ。
直近で原典を読んでいて良かった。
最初にちゃんと原典の振り返りをしてくれてはいるけど、読んでいるのといないのとで感じ方がだいぶ変わるのではと思った。
振り返りでは、あー、確かに筋だけ言うとそんな感じだけど、この文字面だけではない夢中にさせるドラマがあったんだよなーと、逆に原典の凄さを思い起こさせられた。
6年後の本作では、ペンバリー(主役カップルのエリザベスとダーシーの住む館)での恒例の舞踏会前日にダニー大尉が殺される事件が発生。
現場には酔い潰れ、「ぼくは彼を殺してしまった!ぼくが殺したんだ!」と泣き叫ぶ血にまみれたウィッカム。
ウィッカムが容疑者として拘留されてしまうのは当然の成り行き。。。
そう、『高慢と偏見』を読んでいる方ならお馴染みあのウィッカムに焦点が当たる物語。
全体を通して考えると著者はここに決着を着けたかったのかなと思える。
舞台こそ同じだけれど、「殺人」という味付けを施すことによってキャッチーさを上げることを狙っているのかなと思いきや、いやいやむしろ時代背景の堅苦しさばかりが強調されて、「真犯人は誰?」とか「捜査陣の苦悩」といったエンターテイメント性は薄い。
ベネットもベネット夫人もコリンズさんも殆ど出てこず、ユーモア性不足は否めないし、エリザベスがその地位を得てしまったことにより、以前の大きなものにもたじろがない清々しさの輝きが鈍くなっている点も、これは別物感を感じざるを得ない。
が、終盤いろいろ回収してくるところのミステリ作家らしさとか、身内に対するひいきとそれはそれこれはこれの拒絶感のないまぜたるもの、見えていなかった想像以上のスキャンダラスな事情など、最終的には与えられた舞台を巧みに使ったえぐいドラマがあったと感じた。
とはいえ、やっぱりこれは原典読んでいないとキツい気がする。。。
せっかくなので『『高慢と偏見』殺人事件』も読んでおくか。こちらは22年後設定。 -
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かの名作「高慢と偏見」の続編を読んだとき、解説文に別の続編で「高慢と偏見、そして殺人」「高慢と偏見とゾンビ」があると書いてあったことに衝撃を受け、まずは本作を読んでみた。
面白いねー、そして、みんなジェーン・オースティンが好きなんだねー。私は英文科だったので当然のように読まされましたが、ほかのみなさんはなぜこのような、めんどい本を読むの?世界が狭くて女社会のめんどうさ、かしましい噂好きと余計なお世話と発展途上の正義感や自立心に、閉じ込められたいのか革新していきたいのか行ったり来たりの家庭の天使神話。でも、そこにやはり普遍的な夢と悩みが投影されていて、皆がわかるわー、という立ち位置なんでしょうね。その面倒さと、面倒だけど家族の断ち切れない愛情や思いやりを巧みに描いたオースティンの登場人物たちというのは、やはりまたなんらかの形で会いたい対象となり、別人が何年もあとに続編を書くことになるんですね。この本でも、キャラクターや文の流れはオースティンにそっくり。違和感無し!殺人事件というので、もう少し面白おかしくひねったパロディかと思ったら、たいへん真面目な感じです。ラストのエピローグでダーシーとエリザベスが語り合いますがここは作者の原作へのリスペクト&愛があふれていて、やや長過ぎるかも!でも、皆が「高慢と偏見」が好きなんだなーと思い返すことになる作品です。次は、ゾンビの出てくるパロディを読むか! -
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1930年の作品。
ミス・マープル長編一作目の作品。
イギリスの田舎の村、セント・メアリ・ミードでルシウス・プロズロー大佐が牧師館の書斎で何者かに殺された。若く美しい画家、ローレンスレディングが自分が大佐を殺したと名乗り出るが、ローレンスは大佐の妻のアン・プロズローと恋仲であり、アンを守るために自供したものと思われた。アンもまたローレンスを守るため自首するが、2人とも目撃情報などから無罪が証明された。牧師館の隣に住むミス・マープルは、牧師のクレメントと共に犯人の推理を始める。
ミス・マープルの初登場は『火曜クラブ』だと思ってましたが、出版されたのはこちらの方が先なので『牧師館の殺人』が一作目なんですね。
牧師館の主人、牧師のレナード・クレメントの視点から物語が語られます。
若く美しい妻を持ったこの冴えない中年男の情けない感じの語りがとてもいいんですよねぇ。
甥のデニスにバカにされたり、妻の手のひらで転がされたり、心の中のつぶやきみたいなものが語りに混じっていて親近感がわきます。決して聖人君子のような牧師じゃないんですよね。
この話の主人公はクレメント牧師で、ミス・マープルは脇役感あります。
アガサクリスティの孫のマシュープリチャードの前書きが大変興味深いです。
自身が幼少期に体験した古き良きイギリスの田舎の村への憧憬や、ポアロとマープルの好対照について語られています。 -
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ミスマープル初登場作品。
意外にもマープルの登場時間はとても短く、基本的には司教さんが主人公で話が進んでいくのが斬新。
アガサクリスティの作品らしく、最後の最後まで犯人は分からず、最後に一気に謎解きが展開される。
ポアロと違ってマープルは、もっと素朴で当時のイギリスの日常が垣間見えるのが面白いところです。
また、マープルシリーズでは毎回お約束の最後にちょっと良いことがあるのも、すでにシリーズのお決まりパターンの萌芽がみられて興味深いです。
アマプラでミスマープルのドラマを見ているので、合わせて読むとおもしろさが倍増でした。
他の作品に比べると、飯テロ表現が少なめなのは残念!マープル作品ではそこをいつも楽しみにしています。
※英語版の原著を読んだ感想です。 -
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【ポアロ】
前回の『死者のあやまち』の原作。
148ページでカバーなしのスマホくらい薄い。
攻略本によるとこの作品は、
・1950年代に雑誌向けに書き下ろされたが、長過ぎて掲載不可となる。
・その後に長編『死者のあやまち』として生まれ変わる。
・長い時を経て、2014年に原作版としてこの作品が刊行されたとのこと。
内容は『死者のあやまち』と全く同じもの。
重要なセリフのほとんどがこの作品にも入っている。
違う点は、警察やポアロの「捜査」の部分がそっくりなくなっている。
いつもこの「聴き込み捜査」の部分が長いなと思ってたけど、この部分がないとこんなにもあっさり終わってしまうんだ。
事件が起きたら一気に解決編になってしまうので、考える間もなく犯人が発表されてしまう。
この人怪しい、やっぱりコイツの方が怪しいかも…みたいに考えてる時が1番楽しかったんだ。
なので『死者のあやまち』を読まずに、この作品を読むのは、楽しい部分が薄くなってしまうのでもったいないと思う。
孫のマシューさんの「まえがき」がある。
この作品はクリスティーの別荘が舞台になっていて、ドラマも本物の別荘で撮影されたそう。今では一般に公開されていているとのこと。
いつか必ず行きたい場所がまた増えた♪ -
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【マープル】
初ミス・マープル。
冒頭でクリスティーの孫が、ポアロとマープルの違いや魅力をわかりやすく教えてくれた。
大きな違いは、ポアロがベルギー人で、マープルはイギリス人というところかな。
イギリス田舎の小さな村が舞台。
語り手の牧師が主人公で、マープルの出番は意外と少ない。初回だからか、マープルの扱いは他の村の人とあまり変わらない。
初回のマープルのキャラクターはかなり薄味。いたって普通のおばあさんだったので、少し面食らった。
『アクロイド殺し』のお姉さんみたいな、癖強めのキャラクターなのかと思っていたら全然違った。
小さい村で起こっているせいか、ポアロシリーズと比べると地味に感じる場面が多かった。
まだマープルをどうやって楽しんだら良いのかわからなくて、登場人物にもあまり感情移入できなかった。
これからのマープルの活躍を期待して次を読もう。
Audibleにて。