あらすじ
2016年最優秀トラベル・ブック受賞
2016年〈フィナンシャル・タイムズ〉ベストブックス選出!
寿司、懐石料理、立ち飲み屋、ラーメン、お好み焼き……
日本の食の深さと幅広さ、そして美味。
至福の味に変える寿司の「錬金術師」、1本の串に全力を注ぐ焼鳥職人、
挑戦を続ける料理人の親子、地域の伝統食を守る旅館……。
食のプロのアメリカ人記者が北海道から九州まで徹底取材。
食・人・土地を通じ、豊かで奥深い和食文化を浮き彫りにする。
「和食を完璧にするのは、究極を求める職人の力だ」(本書より)
「日本とその素晴らしい和食文化について語った最高の一冊」
―-〈ジャパン・タイムズ〉
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
メインタイトルから、食材から見た日本の食文化の歴史を外国人が描いた本だと思っていたのですが、全く違っていました。サブタイトルに「アメリカ人が食べ歩いて見つけた偉大な和食文化と職人たち」ときちんと書いてあります。アメリカ人が自分で食べ歩いて出会った職人たちと、その食文化を描いたエッセイでした。
日本の食文化を外国人が礼賛してくれるなんて、悪い気がしないじゃないですか!というより誇らしく思ってしまいます。
そして、その文章も何か何か文学的な詩的な表現で、お好み焼きやラーメンなどの大衆の食文化も何か特別でつい神々しく思ってしまう。これは訳者の貢献も大きいのかもしれません。
著者は、東京、大阪、京都、福岡、広島、北海道、能登と食べ歩き、その土地で出会った特徴的な料理とその職人達を見事に描いています。お腹が空いている時に読んでしまうと、すぐさまその場所に行きたくなってしまうほど体に毒です。
今年一番の当たりになりそうな本です。
Posted by ブクログ
よくある外国人がみたニッポンとか和食の紹介本には留まらない、文化的、歴史的考察満載かつ食に携わる人間を描き出そうとした詩的な名作。
東京の職人や飲食のすそ野の広さ、大阪の懐の深さ、京都の繊細さと若干の気難しさ。
福岡(ラーメン)、広島(お好み焼き)と来ると、一転して、繊細な日本食からB級色ただよう「腹いっぱい食べられる」粉もの文化にどっぷりはまる。しかも「日本でなぜ小麦か」から戦中戦後の歴史に踏み込む。
広島では原爆と戦争、北海道では、デリケートな問題である日本と漁業・海洋資源にまでタッチ。
Posted by ブクログ
訳はちょいちょい固いところあるが
面白く読んだ。
きちんと勉強して、日本の食べ物を満喫
しているのとか好感が持てた。
しかしたまたま食べログ見た天ぷら松は、
料理は美味しいけど、
一見客をかなり待たせるし
サービスが悪いという口コミが結構あって、
カウンターで取材するアメリカ人は丁重に
扱って、一見客はぞんざいなら
魅力は激減だよな〜と思った。
そう思えば、他のとこも取材するアメリカ人だからいろいろしてもらえるわけで
一般日本人が逆にここまで歓待してもらえない
だろうな〜と思うと複雑な気分。
それが職人?だけど同時にサービス業でもあると思うんだけど…
時々履き違えてる職人もいるわけだし。