よく知っているようで知らない猫の側面を科学的に、かつ愛情たっぷりに書かれた本です。直接的な飼育書ではありませんが、猫好き、猫飼いさんはぜひ読んでみてください。
そもそも猫がどのように人のそばで生活するようになったのかという歴史的背景からはじまり、猫がどのように世界を知覚しているのか、また感情や思考が
...続きを読むどのようになっているのかについても記述されており、深く猫について知ることができ面白かったです。
今のような室内飼いがあたりまえになったのも、人と猫の長い歴史からすればごく最近のこと。人と猫の関係は、今の状態が普通のものと思いこんでいましたが、長い歴史の中で徐々に変化しており、そしてこれからも変化し続けるものなのだと認識を改めることができました。
例えば今や去勢手術が猫のため、人のために良いこととされていますが、それが将来的に猫という生き物にどう影響してくるかは未知であるとも筆者は言います。
人と猫がより良く共に生きるためにどうしていけばいいのかを考えるきっかけになりました。