羽田詩津子のレビュー一覧

  • 牧師館の殺人

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    ネタバレ

    作中で「人間性」の話題がよく出てくるから、登場人物全員を疑いながら読み進めていたけど、誰が犯人か見当もつかなかった。最後の謎解きでは「そこかーーーっ」と悔しい気持ちになった。

    これの直前に読んだクリスティーの作品が「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」で、わたしはこっちの冒険とロマンスと謎解きがある方が好みかも…と、思いつつ、狭いコミュニティの中で繰り広げられる謎解きも面白く読めた。
    これまで本を読んできて、少し前の時代のイギリスのイメージはぼや〜っとあったけど、今作ではよりくっきりイメージできるようになった気がする。

    ミス・マープルをはじめとする牧師さんやグリゼルダなどのキャラクターが

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    2023年11月02日
  • 木曜殺人クラブ 二度死んだ男

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    余暇の楽しみに未解決事件を調査する老人グループが事件を追うシリーズ2作目。スケールが大きい事件に身近な事件、と真相が分からずジョイス同様エリザベスにドギマギする。メンバー同士やエリザベス夫婦、警察の絡みが楽しそうで好き。

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    2023年10月19日
  • 牧師館の殺人

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    久しぶりにクリスティでも読むかと思ってミス・マープル・シリーズを読み返している…といいつつ、この「牧師館の殺人」は初読な気がする。学生時代、ポアロは好きだったけど、マープルはあんまり読まなかったんだよな。

    謎解きの要素は謎解きの要素としてあるのだが、そんなクラッシク・ミステリーを楽しむ年でもないので、イギリス田舎町の有閑婦人やメイドの、時代がかった描写が楽しい。1930年というから、ざっと100年ほど前の現代小説。

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    2023年10月15日
  • 木曜殺人クラブ 逸れた銃弾

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    ネタバレ

    犯人が分かった箇所を読んだ時、思わず「えっ!」と大きな声を上げてしまった!

    登場人物が、本キャラから脇キャラまで、しっかり個性が書き分けられてて楽しい。
    そんな中、前作に続きやはりボグダンが好き笑

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    2023年08月23日
  • ポアロとグリーンショアの阿房宮

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     アガサクリスティの未発表作品として販売された中編小説。
     学生時代の趣味はいくつかあるが、古本屋を巡り、インターネットでダウンロードしたアガサクリスティの索引を手にしながら、出版社には拘らず女史の作品を集め回っていた頃がとても懐かしい。
     そんな中、クリスティの未発表作品があると聞いて心がときめいた(表現が恥ずかしい)のはいうまでも無い。
     後に「死者のあやまち」の原型となった作品で、打ち切りの様な形だったものをまとめた様だ。
     それでもクリスティファンには嬉しい作品で楽しく読む事が出来た。
     相棒はオリヴァ夫人であり、彼女のパワーに圧倒されながらあっという間に読み終えてしまった。
     この作

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    2023年05月24日
  • 予告殺人〔新訳版〕

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    有名作だし何と言ってもタイトルが魅力的なので期待値高く読み始めた。冒頭の広告を見た住人の反応の書き方はとても映画っぽく、とても興味を掻き立てる。

    事件は早々に発生するので展開も早い。クラドック警部は生真面目なようで面白みには欠けるが個人的には好感が持てた。が、ここが「完全攻略』ではマイナス評価のよう。ただ、クリスティはトリックに重きを置きたい場合、比較的文章の飾り付けが減りストイックな文章になる傾向があると思う。例で言うと代表は『オリエント急行の殺人』やそれ自体がトリックだと言うことで少し意味合いが異なるかもしれないが『アクロイド殺し』とか。

    本作も意外な結末という点においては、その2作に

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    2023年05月04日
  • 高慢と偏見、そして殺人

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    WOWOWで、プライドと偏見の放映記念のプレゼントに当選した1冊。
    元ネタ未読の人にも役にたつはずの前置がなかなか読み進まず、10年積んでしまいました…ようやく読めました。

    相変わらず元ネタ未読、映画も未見、PDジェイムズも未読…でも、おもしろかったです。
    なかなかいくらなんでも…という部分も3つくらいあるんですが、火サスや土曜ワイドなどを楽しんだ世代なら、そんなこと気にしないで読めます(笑)

    時代の雰囲気も感じられ、なんだか良かったです。

    さて、ダーシーは、私にはコリン・ファースのイメージですが、みなさまはどうでしょうか。

    星3つじゃホントは少ない…でも、ちょっと強引な展開に4つじゃ

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    2023年04月26日
  • 予告殺人〔新訳版〕

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    絶対に読むべき古典的名作、として幾つかのランキングで目にしたので、読んでみた。

    犯人の意外性は抜群。人の入れ替わり、偽装系のトリックとしては、この焼き直し的作品はあまたある気がするので、後世への影響はかなり大きい作品なのだろう。

    でもなあ、最初の殺人があまりに綱渡り過ぎて、ちょっと腹落ちが悪いかな。。

    お友達が、レティとロティを呼び間違える場面はちゃんと読んだ記憶があるのに、そんなに重要な意味があるとは夢にも思わずで、今回も綺麗に騙された。

    騙される快感は相変わらずだ。

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    2023年04月13日
  • 木曜殺人クラブ 二度死んだ男

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    前作に引き続き個性的なシニア4人組が活躍するミステリー。4人それぞれの過去やキャラクターが浮き彫りにされててとても興味深いんだけど、それ以外の脱線が多すぎてとても読みにくい。
    キャラクターの良さで何とか読み切ったものの、書き方の癖が強くて読み手が没入しづらくなった感がある。

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    2023年02月09日
  • 木曜殺人クラブ 二度死んだ男

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    SL 2023.1.25-2023.1.28
    舞台は高齢者村だというのにけっこうハードな事件だった。
    リタイア4人組はもちろん、他の登場人物も魅力的だし、ユーモアあり、深い思索ありで楽しく読めるけど、わりと簡単に人が死にすぎるかな。悪党はサッサと死ねと言っているが如く。
    とは言え、次作も楽しみに待つ。
    高齢者だけどこんなに有能なんですよ、と言っているだけではなく、高齢者であるが故の哀しみもキチンと描かれているところが好き。

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    2023年01月28日
  • 木曜殺人クラブ 二度死んだ男

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    ゲームのように殺されていく人々には、ちょっとおいおい感が残るし、マフィアや売人が半端な処理されて、すっきり落ちていない感も残るのだが、これがベストセラー?

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    2023年01月19日
  • 予告殺人〔新訳版〕

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    レティシア・ブラックロックの人となりを割と気に入っていたので、この真相はだいぶショックだった。疑心暗鬼に陥り過ぎて登場人物の全員を疑うつもりでいたのに、この犯人は本当に想定外でびっくりした。ただ、あまりに衝撃的だった分、面白いと感じた話でもあった。

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    2022年10月30日
  • ポアロとグリーンショアの阿房宮

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    後に長編へと生まれ変わる作品だそう。
    確かにサラッと進む物語はちょっと物足りないかも。登場人物をインプットする前にポアロの謎解きが…。
    でも久しぶりに読んだポアロの雰囲気は味わえました。次はガッツリ長編を!

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    2022年08月30日
  • 牧師館の殺人

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    ミス・マープルの長編初登場作品。クリスティによって仕掛けられた罠によって、一読者の自分もあらぬ方向に推理を進めて、見事に欺かれた。田舎での殺人。人間性の問題。クリスティの作品はありし日の時代を追体験させられる。ただ物語の終焉まで、あっちこっちに振り回されるので、中盤あたりにしんどくなる。それでも完成度は申し分ない。一読あれ。

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    2022年08月15日
  • 牧師館の殺人

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    ミス・マープルの初読み。

    平和な片田舎で起こった殺人事件。
    容疑者の数が多いようで少ないけど、トリックは面白かった。

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    2022年07月09日
  • 秘密の花園【電子特典付き】

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    はじめに景色や心が暗く湿った様子を描き出し、だんだんと色づいてゆき、最後は華やかで美しいものが完成する過程に感度しました。
    子供にとって秘密事ってなんだかワクワクしますよねー。自分たちしか知らない場所で隠れて遊ぶ。陰気な気持ちが晴れるのもわかります。私も小学生の頃、秘密基地でよく遊んでいたのを思い出しました。
    ページ数はそこそこあったけど割とサクサク読めました。ただ少しヨークシャー弁の訳が気になったかなぁ。とはいえ、温かみのある優しい本でとても癒されました。

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    2022年05月27日
  • 牧師館の殺人

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    ★3.6
    ミスマープルの第一弾として読みました。ミステリー好きを自称しているけれど、クリスティーやポーなど基本の基本を全く読んでこなかったので、今後読んでいこうと思います。
    そして、そう思わせてくれる一冊でした。
    マープルが全員から好まれるお婆さんかと思っていたので、いい意味で裏切られました。

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    2022年05月25日
  • ポアロとグリーンショアの阿房宮

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    アガサの未発表作であった中編を出版したもの。
    ポワロは相変わらずポワロだけど、謎解きのエビデンスがすくなく中編のせいか裏付けに乏しい。
    未発表たる所以はそのあたりにあるのかなぁ。

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    2022年01月18日
  • ポアロとグリーンショアの阿房宮

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    ポワロシリーズの「死者のあやまち」の元になった作品。近年になって発見された幻の中篇だそう。死者のあやまちを読んでいたけど、これはこれで気楽に読めておもしろかった。詳しい部分が知りたいときはやっぱり死者のあやまちを読むのがオススメ。

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    2021年12月15日
  • 高慢と偏見、そして殺人

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    原作は無知論、ドラマ、映画も見たので結構濃密に記憶にあるダーシーとエリザベスらの情景。
    オースティンの雰囲気をしっかり踏襲し、換骨奪胎にもならずジェイムズのテイストは殆ど抑え込んだまま(いい意味で)仕上がっていると思った。
    エピソードの展開も恐ろしく「ゆっくり」エリザベス王朝の雰囲気のまま。それもあって良くも悪くも、ミステリーというよりその時代ならではの刑事事件、検察と司直のやり取りが厳かというよりまだるっこく感じられた。分厚い一冊とは言え一族の中でのプライド、思惑、焦燥、苛立ちや不安がエリザベスやダーシーを中心に一族其々描かれているパーツが6割位有った気がする。

    解説にもあったがジェイムズ

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    2021年12月13日