羽田詩津子のレビュー一覧
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なんなくで読み始めたんだけどいちいち考え方に共感できて「あれ?もしかしてわたし、フランス人?」とか思った(笑
「より少なく」が「より豊か」に、とか食べ物に限ったものじゃなくて、なんでもそうだなって思ったし、良いものを少しだけっていうのはとても贅沢っていうのはほんとにそう!って思う。
最後の最後で「フランス人が太らないのは遺伝的なものではなく文化的なもの」って言ってる感覚はむっちゃいい感じにスカしててフランスっぽくっていい。文化的とか言う?普通。むっちゃいい。
文中に出てきた
"フランス人の中で罪とは「ささやか」で「愛すべき」もの"っていう表現もむっちゃよかった。
巻 -
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★3にするか★4にするか、とても困ったんだけど、とりあえず続刊もあるというから、これからの期待を込めて★4とさせていただきました。
導入から面白く、タイトルの面白さミス・マープルシリーズの『火曜クラブ』を知っているならば、興味津々になってしまうし、期待もしてしまう。
結果的には、思っていた感じとは違っていたが、物語としては面白かった。ふたつの殺人事件が、同一犯だと思わせておいて、実は別で、あやしい人物たちはことごとく外れとか、ちょっとばかり散乱している印象があるけれども、老人たちの元気具合と、身体的にはしんどいところとか、かなり丁寧に書かれていて面白いと思った。
続刊もあるので、彼らにまた再会 -
Posted by ブクログ
ネタバレ当時賛否両論巻き起こったのも頷ける。一人称の小説だと思わせておいて、その実犯人の手記だったとは。だから全てを語っていなくても全然問題ないし、読者はまんまと騙される。勘が鋭い人なら語り手の医者に違和感を抱くんだろうな。騙された方の自分は悔しい。序盤の電話の件は違和感あったけど、医者が犯人だと確信は持てなかった。
こんなのズルじゃんと思わなくもないけど、よくよく考えたら途中で医者が手記を書いてるの明かされてるし、気づいてないだけで伏線は精密に張られていたのではないかと思う。もう一度読み返したらまた新しい発見がありそうな推理小説だった。 -
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ネタバレ集中力と記憶力がいる小説だった。事実と虚構を自分でも疑いつつ、しかもポワロの一歩先をいく推理についていくので精一杯だった。というかほとんどついていけてすらいなかった。人物関係も複雑で、数分単位の時間のずれも気にしなくてはいけないのが大変。こんな複雑な設定と展開を描けたアガサクリスティの脳みそが知りたい。オチは予想はしていた。こういうパターンもあるだろうなと。ただそれ以前に自分は内容を50%くらいしか理解していないだろうと思った。ミステリーは、メモをとりつつ、吟味しながら読んだ方がいいのだろうか。それとも今回のようにスラっと呼んでもいいのだろうか。この気持ち悪さとどう対峙するべきか気になった。真
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【作中の好きなセリフ】
・老嬢というのは、見ざる、言わざる、聞かざる、の格言を無視して、すべてを見て、すべてを聞き、悪口だろうがなんだろうが、べらべら喋るものなんだ。(ヘンリー卿:P145)
・世の中に恨みを抱いた人間は危険です。世の中は自分に償いをするべきと考えがちですから。(マープル:P440 )
【感想】
ある日突然「殺人ゲーム」のお誘いかのようなの広告を見て住人が一処に集まり・・・というを出だしからして、ワクワクした。
最初の事件発生が早いことと、1章ごとが短く、話がサクサク進んでいくので読みやすい。アガサの長編としてはやや長めであったが、一気読みした。正統派のフーダニット兼ホワイダ -
Posted by ブクログ
ひたすら捜査パートが続く中盤は少しダレてきたけど、残り3分の1くらいのところから怒涛の展開でページをめくる手が止まらなくなった。クリスティ作品はこのパターン多い気がする。
犯人はなんとなく怪しく感じていた人物だったけどその真相は全く予想しておらず、断片的に示されていた情報がきれいに繋がる構成は、クリスティ作品毎度のことながら本当に見事。
事件自体の強烈さ、犯人にまつわる真相が解明されるときの爽快さ、その後に残る切なさで言えばミスマープルシリーズで最高傑作とされているのも頷けるが、冗長に感じる部分や無理があるように感じる部分もあり自分の中では最高評価とまではいかないかなあという感じ。 -
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独ソ戦で実在した女性だけの狙撃小隊を題材とした『同志少女よ敵を討て』を読んで、そちらはフィクションなのだが、本書の『ゲットーの娘たち』は実話。いずれも女性が戦う話だが、重みと残酷さが全く違う。戦う相手との対等性がないから、被虐的で不利な立場からのレジスタンスである。
ユダヤ人という差別の対象に加え、「女性」という更に弱い立場。女性が真に弱い立場なのかは異論があるかもしれないが、戦争においては腕力の差に加え、女性性自体が欲望の対象とされかねないという事実から、不利である。そして本書ではそのハンデを負いながらも逞しく生きるゲットーの女性を描くと同時に、やはりその対象となる惨さも描くのである。
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マープルの長篇4作目。クローズド・サークルで起きた事件は、その様子から犯人の見当はすぐ付いても、なんでそうなるのかサッパリわからなかったです。事件は、発生が早めで、かつマープルもわりと早く登場するのに、捜査がなかなか進みません。おかげで犯人は勝手に追い詰められて、出さなくてもいい犠牲者が出たのが可哀想で、読み終わってスッキリしなかったですね。推理は巧みな伏線を見事に回収していて、上手いこと考えるなと驚かされましたが、ちょっと都合良すぎる気もしました。
ところで、なんだか読みづらく感じた本作ですが、登場人物の多さに加えて、恐らくルーカス夫人が表紙裏の登場人物に掲載されていないのが原因でしょうね