【感想・ネタバレ】アガサ・レーズンとイケメン牧師のレビュー

あらすじ

修道院から元夫が行方をくらましたことが判明した。もしかしたらアガサと離婚した理由すら嘘だったのかも? すっかり男性というものに失望したアガサは、村に若い副牧師が赴任してきたというのに珍しく無関心でいた。いっぽう天使のようなイケメンの副牧師とあって、村の女性たちが放っておくわけがなく、日曜の教会は超満員に。そんな副牧師からじきじきにディナーへ招かれたアガサはすっかり自尊心をくすぐられ、いつもの調子を取り戻した。しかしお酒が進むにつれて、聖職者らしからぬ彼の腹黒さが見え隠れするように。そして翌朝、牧師館の書斎で彼が遺体となって発見され……!?

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Posted by ブクログ

M.C.ビートンの大人気「英国ちいさな村の謎シリーズ」の第13作目。

修道院に入った元の夫が行方不明になり、意気消沈のアガサ。

これまでワトソン役としてよき相棒になってくれた男性陣とも疎遠になり、隣人のイケメン作家には軽い女に思われて、もう男にはこりごりという気分になっています。

そんなとき村の教会に新しくやってきたイケメン副牧師。

彼にディナーに誘われたアガサは女としての自信を取り戻し始めます。

しかしその彼が死体で見つかり、彼をよく思っていなかった牧師が容疑者に。

親友である牧師の妻から夫の疑いを晴らしてほしいと頼まれたアガサは、いけ好かない隣人とともに、再び素人探偵稼業に乗り出すのでした。

今回のアガサはいろいろな意味で自分に自信を失っていて、いつもよりも落ち込み気味です。

でも、誰でもそんなふうになってしまうことって、人生の中で何度かあるもの。

アガサには、自分の人生を信じてがんばってほしいですね。

物語の後半には、いつものアガサらしい大胆さがやや戻ってくるので少し安心。

ミステリとしては、アガサの直感が冴えわたるといった感じで、読者側には謎解きのヒントがあまり与えられません。

そのぶん最後までどうなるかわからないハラハラ感がありました。

実は作者のM.C.ビートンさんは、2019年末に残念ながらお亡くなりになりました。

そのため切ない気持ちになりながら読んだ本作でしたが、いつも通り大変おもしろかったです。

アガサ・レーズンを生み出してくれたビートンさん、ありがとう!

シリーズの終わりまで、アガサの物語を楽しみたいと思います!

◇おすすめポイント
 ・落ち込むアガサが前を向いて行く姿
 ・読み始めたら止まらないスピーディーな展開
 ・冷凍食品が中心のどこかリアリティのあるアガサの食生活

◇こんな方におすすめ!
 ・自立して生きていきたいと思っている女性
 ・ちょっと落ち込んでいる
 ・小さな村の生活に興味がある

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2020年03月07日

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