あらすじ
長らく会っていなかった元夫のジェームズが、突然アガサの前に姿を現した! そればかりかサプライズ旅行へ行こうと誘われ、アガサはすっかり有頂天に。ところが到着したのは、期待とはけ離れた、うら寂しい海辺のリゾート地。ジェームズが最高の場所と記憶していた高級ホテルも、いまやすっかり老朽化していた。失敗に気づいた二人はすぐに計画を変更して海外へ発つこと。ところが、宿泊客が殺される事件に巻き込まれ、ホテルに足止めされてしまう。一刻も早く犯人を探しだして、バカンスをやり直さなくては! さっそく探偵事務所のスタッフを招集するアガサ。いっぽう、昔のようにアガサと二人で捜査するものと期待していたジェームズは思いがけない行動に出る!
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悲喜こもごも。
外国小説の楽しさはまずキャラクターにあると思います。
日本小説では毒のある中年女性がヒロインとか絶対書かれないし
恋する相手はせいぜい欠点はツンデレ止まりで向こうは基本主人公だけに特別な面を見せるジェントルマン、女性もアバタもエクボで徹底的に惚れ倒す相手でなくてはなりません。
でもアガサの惚れる相手は財産や境遇を除いても欠点だらけですね!
もちろんアガサも強烈な性格ですが相手もそれを承知でいやいやまぁチャームポイントがあるからいいじゃん!と思って付き合いますし
アガサもアイツバツイチだし他の女に優しくするし何より自分優先してくれないし何なの!って思ってます。
大人の恋なのでまず普通に外見のステータスから入って、打算も不満もありながら大人の見栄っ張りで喧嘩するし言えないしでも自立が行き過ぎてても寂しいし…と要素が沢山あるのが日本の小説にない魅力で楽しいと思っています。
そしてそんなアガサに付き添ってくれる牧師夫人や付き合うならこっちじゃないの?といつも尻拭いの若い警官君とかが更に作品の魅力を厚くしてますね。
Posted by ブクログ
大好きなアガサ・レーズン。今回も楽しみました。ジェームズに振り回されるアガサを見るのは、読んでいる私も辛くなる。そして、ジェームズの身勝手さにミセス・ブロクスビーのように憤慨したり、アガサを心配したり。読んでいると、気持ちがコロコロ変わります。そして毎回、パブでジントニックを飲みたくなったり、美味しいお料理が食べたくなったり、たまには冷凍食品も食べたくなったり。アガサ・レーズンの世界を丸々楽しみます。いつもそうだけど、既に9月の新刊が楽しみです。