今村翔吾のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
くらまし屋―江戸で訳あって姿をくらましたい人からの依頼で、見事にその存在を消してしまう仕事である。代金は法外だが腕は確かで、どんなにたくさんの人から追われていても、お上や裏稼業の人々から狙われていても、ちゃんと姿をくらましてしまう。
平九郎は飴細工屋で、普段は江戸の様々な街に出店をして飴を売り歩いている。そこに干支の飴細工を依頼してきて平九郎が断って「獏」の依頼をさらにすると、くらまし屋の出番となる。何だかシティーハンターのようだ笑 元武士の平九郎は剣術に長けており、そこに変装の名人・赤也や脱出の戦略を考える七瀬といった仲間たちが集う。
物語としては依頼を達成するも、それだけでは終わらないのが今村翔吾作品。今後に繋がる敵役?の登場人物が出てきて、主人公たちに秘められた謎も垣間見えるなど、続編シリーズも読みたいという気持ちにさせられる。 -
Posted by ブクログ
「羽州ぼろ鳶組」シリーズを既刊分を読み終え、呆然とする日々が続いていた訳だが、遂に本シリーズに手を出す。
ずっと気になっていたものの、手を出していいものか、迷っていたのだ。何故なら。本シリーズも読み終えた日には、呆然とするしか他ないからだ。
しかし、不覚にもメルカリさんで7巻セットで購入してしまい、手元にある以上、読まずにはいられない。
で、だ。
シリーズ第1作目。
1作目なので、時代背景や設定の説明、キャラクター紹介等が主だが、これからどんどん面白くなる予感しかしない。
今村翔吾、無敵だな。高田郁と今村翔吾は時代小説書かせたら無敵だ。
星は3つ。だが、これからが非常に楽しみ。3.6としておく。 -
ネタバレ 購入済み
平九郎仕事は成功するも代償無し
江戸近在多摩村では凶作に見舞われ、小作農家の娘お春は少しでも家計を助けるため、江戸の呉服店「菖蒲屋」に奉公に出た。未だ11歳の子供だった。
お春が健気に奉公に励んでいたある日、店主の留吉から部屋に呼び出されて乱暴されようとした。その際、助けを求めて声を上げた為、番頭が留吉を諫めてお春は難を逃れたが、留吉が言い訳をでっち上げてお春のせいにするのである。
留吉はケチで意地悪な性格だが、物語ではそこばかりを強調しているように思える。留吉は当然、店主として商店街や組合等の会合に出席する程の人物であり、一時の気の迷い、魔が差したとは言え物語にあるような悪事を重ねるほどの悪人なのかと、不信に思われるところだが・・・
ただ、お春には母の危篤の文が届き、帰郷の許しを請うのだが留吉に拒否された。止む無くお春はお店から抜けて逃亡した。逃亡の途中、飛脚の風太の援護を受けるが、結局留吉が雇った鳶の連中に捕まり、店に連れ戻されて蔵に監禁されてしまった。
更にお春への留吉の仕返しは続く。留吉は、回船問屋にお春の身柄を引き取ってもらう代償として抜け荷船の名義をお店名義に代えて、荷下ろし出来るようにしたのである。
一つの嘘が次の悪事に繋がっていく連鎖の様子が、非常に丁寧かつ事細かに書かれている。
そして、ここでくらまし屋平九郎の出番だ。今回の依頼主お春を多摩村に届けるため、平九郎が動いた。
平九郎は、蔵に閉じ込められたお春を救出する為、奇想天外の大掛かりな仕掛けを考えた。それは、菖蒲屋の斜向かいの一軒家を借りて、その蔵まで穴を掘りお春を救い出そうというものだ。佐渡金山で磨いた穴掘り名人、風太の技を頼りに地下を掘り進め、誰にも気付かれないようにお春を救出したのである。
ここは将に物語の真骨頂だ。
その後、平九郎はお春を連れて甲州街道を府中に進み、多摩村の実家に無事お春を届けた。
道中にもう一つ見せ場があるが、それは省略する。