乾緑郎のレビュー一覧

  • 機巧のイヴ―帝都浪漫篇―(新潮文庫)

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    『はいからさんが通る』は大好きな漫画で、今年宝塚で上演すると聞いて楽しみにしていた。
    が、そもそもチケットは取れず、COVID-19のため公演は中止。

    なのに、ここでどうして『はいからさんが通る』の世界が繰り広げられるのだ!
    丑五郎ならぬ俥夫の重五郎まで!
    天府高等女学校に伊武が通っている!
    しかも矢絣に紫の女袴。そこにベルトを締めている。
    御三家と呼ばれた自由な校風の学校、制服にベルトの付属学校、距離があったので諦めた可愛いセーラー服の横浜の学校。
    残念ながら憧れで終わってしまったけれど、本書の中には小学生のころ憧れた世界が描かれていた。
    大正!横浜!女学生!

    背景だけで話が終わりそうだ

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    2020年05月23日
  • 機巧のイヴ―帝都浪漫篇―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    面白かったです。
    今回のイヴは大正~昭和あたり、史実と巧みに絡み合わせてあってドキドキワクワクです。
    でも、1巻からするとすっかりイヴは脇役になってしまったな…面白キャラ要素に。
    ナオミも機巧だろうな…と思っていたけど、林田さんまでそうなるとは!しかも適当な感じで。酷い。
    八十吉くんが亡くなったことでまた止まってしまったイヴだけど、まだ解かれていない謎もあるし(天帝とか)、一応シリーズ終了だろうけど続きを求めています。
    命とは……。

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    2020年04月11日
  • 機巧のイヴ―帝都浪漫篇―(新潮文庫)

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    新刊が本屋さんにならんでいたので反射的に手に取りました。

    1冊目のようなドキドキはなく、きっと2冊めのようにどこか殺伐としているんだろうなあと思ったら文字通り殺伐でした。
    しかし、前回より救いのある部分もあって。
    なにより登場してきた瞬間から伊武の愛らしさが炸裂していて、もう伊武ちゃんがいるからこそこの世界が成り立っているのね!とも思えます。読んでいて心がささくれ立っても、彼女の存在で救われます。

    次作はどんな時代でしょうね。WW2あたりでしょうかそれとも
    機械じかけの眠り姫のお話はきっとまだまだ続くのでしょう。

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    2020年03月10日
  • 機巧のイヴ―帝都浪漫篇―(新潮文庫)

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    三部作完結、とはいえ、イヴは傍観者のポジションに引っ込んだうえ、最後はまた眠りに就く、と。
    「続き」を書くとしたら、超古代篇か遠未来篇かな、文芸忍法「火の鳥」ですな(笑)

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    2020年02月21日
  • 完全なる首長竜の日

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    主人公の女性は漫画家で成功している。
    子供のころ一家で行った奄美の島で幼い弟が波にのまれた。
    それ以来、西湘にある病院に入院して昏睡状態の弟に、技師が立ち会って意識と繋がる実験(セッション)を行っている。そこで弟の意識に強い自殺願望があるのを知る。
    姉も被験者になっている。一時的に頭にチップを埋め込むSCインターフェイスを採用して、脳を刺激してお互いの感情を呼び出し、弟とドリームボディを共有する(センシング)、これは技師者が常に記録をとっている。


    漫画を描くには様々な行程がある、作品の評判がよく忙しくなったので助手を雇い、自宅にはデビュー当時から指導をうけた編集者も加わっていた。だがプライ

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    2020年01月05日
  • 決戦!川中島

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    数ある合戦の中でも知名度が高く、上杉謙信と武田信玄がしのぎを削った川中島。複数の作家のオムニバスで、上杉方と武田方の視点を入れ替えての作品を楽しめた。謙信、信玄が本人であったのか影武者であったのか、史実を同定することは難しいが故の各作家の視点。それぞれの作家が史料に基づき展開するフィクション。時代小説を堪能する真髄があるように感じた。

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    2019年10月18日
  • 機巧のイヴ(新潮文庫)

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    江戸風サイバーパンクミステリー。「機巧」というからくりが高度に発達した世界で、自立して動く機巧人形の伊武と周囲の人の顛末が書かれている。単話形式の話ごとに結末があるミステリーで、別の話で振りまいたネタが別の話でもちゃんと使われて出てくるのが個人的には良かった。
    人間と変わらない動きをする人形と相対した場合、人は人形をどう扱うのか、というテーマがあったように感じた。この本に登場した人物は無下にはしなかったようだ。

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    2019年09月19日
  • 機巧のイヴ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    自分で自分を決められる、たった一つの部品だ。無くすなよ。
    ってあれは泣いた。


    きっと、どういう仕組みで動いているか、それをひとつひとつ解明していっても、じゃあそれが何故動いているのか、って問いには誰も応えられないのだろう。
    ひとも機巧も。



    SF…でありファンタジーであり、時代小説であってミステリである。
    ……胃もたれするわね!

    SFとしては非常にオーソドックスなテーマを、各章で角度視点を変えて丁寧に描いている一方、衒学的時代小説感がそこになんとも云えない艶を出していて。なんというか、やけにヱロい。本来の意味でのエキゾチック、というか。


    最終章で、神器(と呼ばれているもの)の行動

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    2019年08月16日
  • 悪党町奴夢散際

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    1行目から面白い小説ってなかなかないと思う。


    時は17世紀中頃
    幡随院長兵衛がいた時代。

    彼が死んだことからはじまる大騒ぎのお話ですが
    「イブ」のときと同じくいくつか有名どころの話がうまいぐあいに重なっていて、まさに醍醐味。

    そして出てくる女性たちが誰も愛くるしくて魅力的。
    オッサンばかりのなかに、こういうキラキラ感があるというのはメリハリあって良いなあと思う次第です。

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    2019年06月03日
  • 機巧のイヴ(新潮文庫)

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    日本版スチームパンク。
    江戸時代の文化とオーバーテクノロジーが醸し出す独自の世界観が良いですね。

    ヒトとモノの境界、生命、意識とは?

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    2019年05月02日
  • 機巧のイヴ―新世界覚醒篇―(新潮文庫)

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    前作が素晴らしすぎて、続編があると知り大喜びで購入しました。

    イヴちゃんの可愛らしさは相変わらず。
    時代が100年ほど下がって、あのときに出会った人々は故人になってしまい日下國も変わってしまってとても寂しく感じられました。思い入れがあったのでしょうね。

    イヴや天帝だった少女は時を超えて存在しつづけてしまう、その切なさは本人たちにしかわからない。
    それでもまた、さまざまな人々と交わり、彼女たちは未来に向かって進んでいくんだ……

    白長須鯨の箱が健在?で残ってたのが全編のどこを読んでいても安心感を与えてくれてそれも嬉しかったなあ。

    また、続編が出たら是非読みたいものです。

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    2019年04月11日
  • 機巧のイヴ―新世界覚醒篇―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    とても面白かったです。
    和製スチームパンク2作目。楽しみました。
    前作の100年後の世界で、舞台は日下國ではなく新大陸、そして機巧人形の伊武は機能を停止している…という始まりからわくわく。
    スリーパーは多分天帝だろうな、と思いましたし、よく読んだら日向さんとゴーラム氏の結末は最初に書かれてましたが、日向さんと八十吉の冒険?と伊武が動いてることの嬉しさと、フェル女史面白すぎる…と詰め込まれていました。
    日向さんの過去の悲惨さと、マードックの胸くそ悪さが辛かったです。この人ほんとに何だったんだろ。。
    ゴダム万博の顛末は、薄ら寒いものがありました。無理に進めるとこうなる。
    心はちくっとなっていますが

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    2019年02月16日
  • 決戦!大坂城

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    決戦シリーズを初めて読みました。同じ出来事でも、当然ながら作家さんにより解釈が違うので面白いですね。大阪に移住したので読んでみようと手を伸ばしましたが、より大阪を好きになれた気がします。他の決戦シリーズも読んでみたいです。

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    2018年11月15日
  • 機巧のイヴ―新世界覚醒篇―(新潮文庫)

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    第1作目が非常に面白かったので、続巻を楽しみにしていた。
    前巻より100年後の世界が描かれている。うーん、この巻はいささか、盛り込み過ぎかな。世界観が全く変わり、設定の説明や登場人物のそれぞれの過去、前巻との関連の匂わせなどを書くのにページが割かれ、残念ながら現在のストーリーが薄くなってしまった。さて、次巻は何年後の世界?楽しみに待ちたいと思う。

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    2018年10月17日
  • 機巧のイヴ(新潮文庫)

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    帯に書かれていたコメントが盛り過ぎ。
    世界観は面白いと思うけど、言葉のチョイスがちょっと好みじゃないから読みづらい。これ、子どもも読んでいいのかなぁ。悩む。

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    2018年09月15日
  • 忍び外伝

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    中盤から後半の流れるような展開に、一気に読んでしまった。
    ハットリ君みたいに、すいとんの術とか水蜘蛛とかは出てきません。念為。

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    2018年09月11日
  • 決戦!川中島

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    決戦シリーズも段々と地味になっていくかと思いきや、小説としてはやはり面白い。
    武田・上杉の雌雄を決する川中島の戦いがあった事は知っているが、その仔細については知識不足だった。
    その戦いを知り、それぞれの違う人物から戦いを捉えていく事が出来るこのシリーズは好きだ。

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    2018年08月11日
  • 機巧のイヴ―新世界覚醒篇―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    起きた。以上!


    ヒロインとその影とヒーローとメカニックが配置された本編は、ここから始まる大長編小説のビッグ・プロローグなのでしょう。ぜひそうあってほしい。池澤さんと同じく正座して待ってます。

    たまの出張のついでに立ち寄った書店で偶然手に取ったのだけど、あっという間に2冊読み切ってしまった。
    長い付き合いになりそうだ。なるよね!

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    2018年06月30日
  • 機巧のイヴ(新潮文庫)

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    開始数ページでオートマタという言葉が出てくる江戸時代のような街が舞台の話。
    思いっきり横文字なのに、まったく違和感がない。ぐいぐいと話に引き込まれていく。
    物語の根底にあるのは、人造機械に魂はあるのか。魂があるとして人間と何が違うのか。これは色々なSFに通じる命題ではないか。

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    2018年04月08日
  • 機巧のイヴ(新潮文庫)

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    とても面白かったです。
    時代物とSFがぴったりと合わさっている連作短編集で、最初のお話からこの世界に惹き付けられました。
    自動人形として機巧が存在している、江戸時代を思わせる世界。
    独特の要素はたくさん盛り込まれているのですが決してごちゃごちゃしてなくて、魂は、心はどこにあるのか、どこからやってくるのか…このことを色濃く考えさせられます。
    オートマタの伊武を始め、登場するキャラクターたちが皆さんとても魅力的でした。
    オートマタと言ったら「からくりサーカス」の人形たちを思ってしまいますが、こちらの自動人形も素敵。
    物語の世界は思いもかけない場所へ進んでいって、終盤は切なかった…初めましての作家さ

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    2018年03月10日