乾緑郎のレビュー一覧

  • 機巧のイヴ―帝都浪漫篇―(新潮文庫)

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    フェルの娘ナオミの反抗期と恋のお話。
    時代は大正から昭和くらい。
    時間軸が十数年後なので伊武だけではなく、八十吉やフェルも登場するのが嬉しい。
    それだけでなく、日下國にいた日向の妻や息子も登場します。日向家の役回りが悲しすぎる。恨みでもあるのかといいたくなるくらい全員悲しい。

    男性陣は伊武を好きすぎて叶えてくれなかったけど、フェルが天徳さんを目覚めさせてくれたらいいな。と思っていたらの最後の一文でした。

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    2022年12月09日
  • 決戦!賤ヶ岳

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    賤ヶ岳の七本槍を七人の作家が描く面白い構成。

    どの作家も、譜代の家臣がいなかった秀吉が、「うちにはこんな良い家臣がいるんだぞ!」と「七本槍」をでっち上げたような描き方が興味深かった。
    それによって多くの七本槍たちが悩むことなる。その苦悩の心理描写を、どの作家も上手く表現している。

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    2022年09月24日
  • 機巧のイヴ(新潮文庫)

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    友人に薦められて読みました。最初は世界観についていけず、正直いまいちかなと思いながら読んでいました。しかし、エピソードを追うごとに世界観への理解が深まり、読めば読むほど面白く感じる。そんな不思議な小説でした。決して読みやすくはないですが、非常に味わい深い物語です。途中でやめなくて良かったです。

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    2022年09月23日
  • ねなしぐさ 平賀源内の殺人

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    平賀源内は晩年に殺人事件を起こし、その罪を問われて伝馬町の牢屋敷で獄死した。歴史上はそういうことになっている。しかし、本書は???

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    2022年08月27日
  • 完全なる首長竜の日

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    ミステリを得意とする乾さんの約10年前の作品。映画化もされ覚えている方もいるはず。意識不明の弟はなぜ自殺を図ったのか、主人公は夢と現実を行き来しつつ謎に迫っていく。夢なの?現実なの?という展開からラストは爽やかめ。乾さんの作品のなかではちょっと変わり種?かなと思った。

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    2022年08月17日
  • 決戦!賤ヶ岳

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    木下昌輝さんが好きで読みましたが、他の方の小説の雰囲気が分かって、読みたい作品を開拓出来たところが1番良かった。
    敵陣の登場人物がまぁまぁ一緒なので、自分の担当する武将に花を持たせるために寄せて書いてるのが、歴史小説はフィクションとはいえ、続けて読むと寄せてる感が出るのだけが複雑な気分になった。それぞれ短編としては面白いものが多くて好きです。

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    2022年05月31日
  • 完全なる首長竜の日

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    ネタバレ

    SFインターフェースという近未来な機器を介して繰り広げられる夢と現実に魅せられた作品だった。

    どこまでが夢で、どこまでが現実なのか、、

    序盤はミステリー要素がなかったが、徐々に歪みが明かされるのが面白かった。

    アートとか医療の難しい用語多すぎだったけど、ざっと読んでいくと読みやすかった。

    映画化されているらしいので観てみたい。

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    2022年03月09日
  • 機巧のイヴ(新潮文庫)

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    江戸時代を思わせる時代風俗を背景に、最上位の花魁の姿をうつした機巧人形〈伊武〉と、その美しさ、その不思議に魅入られた人々、機巧の秘密を守る天帝家などをめぐる連作短編集。


    乾緑郎さん、初読。
    名前は知っていたけれど、ご縁がなかった。

    人の手によって作られた人形に心はやどるのか。
    完璧な複製が存在するとしたら、オリジナルとの違いは何か。
    生身の身体を少しずつ機巧人形のパーツに置き換えていったら、人間と人形の境界はどこにあるのか。

    「ブレードランナー」「からくりサーカス」「バイセンテニアル・マン」「ファンタジスタドール イヴ」などなど、よく似たテーマを扱った作品は数あれど、本作もまた面白かっ

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    2021年11月25日
  • 完全なる首長竜の日

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    現実と虚実が混ざり合う世界を、納得の描写力で書く力量はすごいと思う。最初から最後まで読んでて心地良い。
    しかし これがミステリーかと言われると疑問に思う。僕的には サイエンスフィクションかなー?
    雰囲気を味わう作品かと思う。

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    2021年10月12日
  • 完全なる首長竜の日

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    SFサスペンス。
    これにアクションが加わればもうハリウッド映画みたいな設定。
    現実と夢の区分は当事者には難しい。
    誰もは一度は考えるテーマかもしれません。
    びゅんびゅん話は飛び、恐ろしいと思った。
    「この世界が現実かどうか試したくなった」
    っていうセリフが印象的でした。

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    2021年06月20日
  • 機巧のイヴ―帝都浪漫篇―(新潮文庫)

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    割と待っていたシリーズ第3巻。

    第2巻で伊武が目覚めてから約50年くらいたったあとの話。伊武が女学校に通い始め、 また色々な事件に巻き込まれていく。

    関東大震災も出来事として組み込まれており、その際に起きた朝鮮人の虐殺になぞらえた事件も生じた。人間の本性ってこういった極限状態で剥き出しになって怖い。

    最後のエンディング的にひとまずこのシリーズは完結したのかなという気がするのだが、また100年後とかに目覚めるのを期待してしまう。

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    2021年01月10日
  • 完全なる首長竜の日

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    2011年のこのミステリ大賞。ミステリーというよりちょっとサイコスリラーでちょっとSF。でも文体やラストは良かった。わたしがSF好きなのでそう感じるのかも。

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    2020年12月11日
  • 機巧のイヴ(新潮文庫)

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    苫米地英人の本で読んだけど脳科学で言えば感情も記憶も本来存在せずそれは刺激に対する脳の反射でしかないそうだ。人の心はそもそも器官として存在しないから反論できないよね。幕府と天帝家が対立する時代に、バネや発条、歯車で作られた機巧の美女伊武。無いはずの彼女の心に翻弄されるSF時代小説。伊武はリラダンの「未来のイヴ」から取ったのだろう。ロボットに心はあるのかというテーマを描いている。ピノキオ、鉄腕アトムもそうだった。人形やロボットが悩んできたテーマ「人間になりたい」と伊武も言う。その思考過程はブラックボックスだが、自分以外の人間に心や記憶があるか無いかはわからないし、心があったからってお互い分かり合

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    2021年01月24日
  • 機巧のイヴ(新潮文庫)

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    大江戸スチームパンクというか、大江戸攻殻機動隊といった趣向で、とても楽しかった!この手の時代劇は、かなり珍しいのではないか。短編の連作だが、各編を読み進めていくともに徐々に世界観が広がり、かえってアンドロイド「伊武」の謎が深まっていく構成もおもしろい。大風呂敷の広げ方やサービス精神に、ちょっと山田風太郎味も入っているんだけど、もっとSFっぽく理知的なんだよな。続編も読んでみよう。

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    2020年09月08日
  • 機巧のイヴ―帝都浪漫篇―(新潮文庫)

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    『はいからさんが通る』は大好きな漫画で、今年宝塚で上演すると聞いて楽しみにしていた。
    が、そもそもチケットは取れず、COVID-19のため公演は中止。

    なのに、ここでどうして『はいからさんが通る』の世界が繰り広げられるのだ!
    丑五郎ならぬ俥夫の重五郎まで!
    天府高等女学校に伊武が通っている!
    しかも矢絣に紫の女袴。そこにベルトを締めている。
    御三家と呼ばれた自由な校風の学校、制服にベルトの付属学校、距離があったので諦めた可愛いセーラー服の横浜の学校。
    残念ながら憧れで終わってしまったけれど、本書の中には小学生のころ憧れた世界が描かれていた。
    大正!横浜!女学生!

    背景だけで話が終わりそうだ

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    2020年05月23日
  • 機巧のイヴ―帝都浪漫篇―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    面白かったです。
    今回のイヴは大正~昭和あたり、史実と巧みに絡み合わせてあってドキドキワクワクです。
    でも、1巻からするとすっかりイヴは脇役になってしまったな…面白キャラ要素に。
    ナオミも機巧だろうな…と思っていたけど、林田さんまでそうなるとは!しかも適当な感じで。酷い。
    八十吉くんが亡くなったことでまた止まってしまったイヴだけど、まだ解かれていない謎もあるし(天帝とか)、一応シリーズ終了だろうけど続きを求めています。
    命とは……。

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    2020年04月11日
  • 機巧のイヴ―帝都浪漫篇―(新潮文庫)

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    新刊が本屋さんにならんでいたので反射的に手に取りました。

    1冊目のようなドキドキはなく、きっと2冊めのようにどこか殺伐としているんだろうなあと思ったら文字通り殺伐でした。
    しかし、前回より救いのある部分もあって。
    なにより登場してきた瞬間から伊武の愛らしさが炸裂していて、もう伊武ちゃんがいるからこそこの世界が成り立っているのね!とも思えます。読んでいて心がささくれ立っても、彼女の存在で救われます。

    次作はどんな時代でしょうね。WW2あたりでしょうかそれとも
    機械じかけの眠り姫のお話はきっとまだまだ続くのでしょう。

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    2020年03月10日
  • 機巧のイヴ―帝都浪漫篇―(新潮文庫)

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    三部作完結、とはいえ、イヴは傍観者のポジションに引っ込んだうえ、最後はまた眠りに就く、と。
    「続き」を書くとしたら、超古代篇か遠未来篇かな、文芸忍法「火の鳥」ですな(笑)

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    2020年02月21日
  • 完全なる首長竜の日

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    主人公の女性は漫画家で成功している。
    子供のころ一家で行った奄美の島で幼い弟が波にのまれた。
    それ以来、西湘にある病院に入院して昏睡状態の弟に、技師が立ち会って意識と繋がる実験(セッション)を行っている。そこで弟の意識に強い自殺願望があるのを知る。
    姉も被験者になっている。一時的に頭にチップを埋め込むSCインターフェイスを採用して、脳を刺激してお互いの感情を呼び出し、弟とドリームボディを共有する(センシング)、これは技師者が常に記録をとっている。


    漫画を描くには様々な行程がある、作品の評判がよく忙しくなったので助手を雇い、自宅にはデビュー当時から指導をうけた編集者も加わっていた。だがプライ

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    2020年01月05日
  • 決戦!川中島

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    数ある合戦の中でも知名度が高く、上杉謙信と武田信玄がしのぎを削った川中島。複数の作家のオムニバスで、上杉方と武田方の視点を入れ替えての作品を楽しめた。謙信、信玄が本人であったのか影武者であったのか、史実を同定することは難しいが故の各作家の視点。それぞれの作家が史料に基づき展開するフィクション。時代小説を堪能する真髄があるように感じた。

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    2019年10月18日